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ハルカとミリアンの誘拐【3】
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翌日早朝。
「じゃあ店長は姉さんと一緒に?」
「そうなんだ。ちょっと急ぎの仕事の関係でな。数日で戻るからその間店を頼むと伝言だ。済まないが大きな取引でな、俺達も少し留守にする。冷蔵庫の肉や野菜なんかは大丈夫だと思う。パティスリーの方の焼き菓子なんかは倉庫から休憩室に出してあるが、生菓子は今冷蔵庫にあるのが終わったら売り切れにしといてくれ。まあ数日は大丈夫だと思うがな」
ニコルは目を見開いた。
「え?テンちゃんやトラさん達も?」
レストランマーミヤの厨房でミリアンの妹ニコルを呼び、クラインは不在時の注意事項を伝えた。
今回も留守番を頼もうとしたが、テンもトラも頑なに拒否した。
今回は、ハルカに手を出すとどうなるか本気で教えてあげないといけないんだそうだ。
それは自分もそうなので同意せざるを得ない。
その上、「毎回留守番は寂しい。仲間はずれにされてる気がする」と言われたら流石に断りにくい。
今回はケルヴィンも何故か絶対に行くと言い出してるし、思ったより大所帯になりそうだ。
「あー、うん。ちょっと彼らも来てくれないと困ると言うか、残ってもらってもやさぐれてきっと仕事しないと言うか………」
「はい?」
「いやいやこちらの話。じゃ、悪いけど頼むぞ」
ちなみにニコルはミリアンの妹とは思えないほど細かい所に気がつく仕事の出来るしっかり者なので、バイトさん達のリーダー格である。
「………何だか慌ただしいですけど分かりました。でもなるべく早く戻ってきて下さいね。クラインさ、……んもテンちゃんもトラちゃんも常連さんから人気高いんですから」
クライン様、といいかけて修正するニコルに気づかない振りをする。
店で働く人間は王子である事は分かっているが、クラインが普通に接するように頼んでいるからだ。
お客さんはほぼ町の人間とは言え、町で暮らしていると王族とは接点がない。
当然、年始の行事で挨拶する王様や王妃様、せいぜいアルベルト兄さん位はうっすら顔は見知ってる者もいるだろうが、第2、第3王子までは把握してる者はなかなかいない。
現に始終食べに来てる国王夫妻や王太子夫妻、子供にも全く気づく者もいない。
(まあ若干変装してるのだが、そもそもこんなとこに王様がいる訳がないと意識すらしてない訳だから当然か)
でもまあ王族がアルバイトしてるのも色々とアレなので、【お忍びでの社会勉強】と言うことで通している。
いや、そんなことはどうでもいい。
クロノスに在庫の飯を与えてもらうよう頼み、クラインは店を出て職人のピーターのところへ向かった。
「お、クラインさんじゃないですか。どうしました朝っぱらから?」
家の前で馬車の馬にブラシをかけていたピーターが驚いた顔をした。
「済まないな朝早くから。
例の奴、出来てるか?」
ピーターには、ガルバン帝国へ行った際に痛感した防風対策のためクロノスに付ける移動用の籠の改造を少し前に頼んでいた。
「ああ、後はケルヴィンさんの工場で用意して頂いた軽ガラスをはめ込むだけですが………急ぎですか?」
軽ガラスというのはハルカの国の『プラスチック』とかいうものらしく、落としても割れない、軽い、加工しやすいと言う画期的な素材である。
「いい加減ビンばっかりじゃ輸出で調味料を運ぶのも重いし、船や馬車で移動中に割れたりするし、プラスチック製造は急務よ!」
とハルカが言い出し、ケルヴィンがずっと工場にこもっていた時があったが、アレ完成してたのか。
ケルヴィンは冒険者ギルド辞めてから本当に研究の進み方が恐ろしいほどだな。
あいつちゃんと睡眠取ってるのか不安だ。
「急用で使いたい。昼までに家に運べるかな?」
「ほいきた。そんじゃ、急いで仲間に声かけて仕上げますよ」
作業場で軽ガラス入れる前のを見せてもらったが、上部に白い幌がついて馬車のようになっていた。
両サイドが穴が開いてる状態でここに軽ガラスをはめ込むようだ。入口は後部に扉のようなものがついている。
「上も編んだ蔓を使うと、やっぱり重たくなりますからね、クロノスさんにも負担がかかるので幌にしました。でも二枚重ねてるので丈夫なのは間違いないですよ」
「いや、腕は信用してるさ。じゃなきゃ頼まない」
「………いやはや、照れますな、王子様にそんなこと言われると」
ピーターにもハルカの家や店の建築やリフォームで世話になっているので王子であることは打ち明けているが、褒められ慣れないらしく普段は微塵も匂わせない敬称が飛び出す。素に戻って緊張してしまうらしい。
「じゃ、悪いが頼むな。昼過ぎには出たいんだ」
「かしこまりました!おーい母ちゃん、急いであいつら呼びにいってくれ!」
家の中に声をかける。
ピーターの妻はハルカのスイーツが大好きとかで、ここ数ヵ月で何キロか太ってしまったんですよ、と笑っていたが、ふくよかでとても好感の持てるおおらかそうな奥方である。
「あいよっ、何人だい?」
「6………8人頼むぞ!ハルカさんとこの仕事の急ぎだと伝えてくれ」
裏口から小走りで出ていった奥方を見ながら、
「申し訳ないな本当に無理いって」
クラインは頭を下げた。
「止めてくださいよ、こちとらこの仕事しておまんま食べてるんですから。
………でも、急ぎ賃ってことで、職人に焼肉弁当つけてくれると嬉しいですがね、はははっ」
「勿論だ。トラに後で運ばせる」
「お?言ってみるもんですねえ。こいつあ益々ヤル気が出てきたよ」
笑顔のピーターと別れて、市場で待ち合わせていた場所でトラとプルを待つ。
それほど待たずにトラとラウールに乗ったプルがやって来た。
「お前いい加減ラウールを馬がわりにするの止めてやれ」
「だって市場で飛ぶわけにいかねーし。小さな体で歩くの結構しんどいのよお前と脚の長さ違うし。
それに俺様か弱い妖精だから体力使うの店で働くときだけと決めてるのだよ。無理はいけない無理は。それにラウールも市場でおこぼれ貰ったりして役得もあるし。なーラウール?」
《まあ、別にプルを乗せてなくてもワシは色々と貰えるがな。聖獣だから》
「いやいや俺様の美貌あればこそ」
「とりあえず二人ともやかましい。買い物は全部済んだか」
『一通り。移動用の食料もロープもナイフも薬物も』
「………薬物は頼んだ覚えないが」
『それはそれ、これはこれでございます。痺れ薬とか自白剤と言うものらしいですよ。何かと便利そうじゃないですか、ナイフに塗ったり飲ませたり。備えあれば憂いなしともいいますし』
「トラ、黒いオーラが出てる気がするが」
荷物を受け取り、クラインが呟く。
『嫌ですよ、わたくし元々人ではないですしオーラなんて出ませんよ。ご主人様がわたくしの紅茶を美味しそうに飲む姿を見るのが好きなだけのただのメイドですから。もう18時間42分は見ておりませんが。こんな些細なメイドの楽しみを奪ってるのはどこのどいつでしょうかね』
買い込んできたらしい投げナイフの刃を無表情で確認し出したトラを横目で見ながら、
「………多分王族絡んでるからな、とどめとか刺したらダメだからな」
と念を押すことだけは忘れなかった。
リンダーベルからパラッツォまでは真っ直ぐ山を突っ切って急いでも三日はかかる。
それでも、ミリアンも心配だが、やはりハルカが捕らわれ周りは知らない人間ばかりで、どんなに不安で心細い思いをしてるかと思うだけで気は急くのである。
ハルカは小心者なので、きっと借りてきた猫のように怯えてるに違いない。
(すぐ助けに行くからな。待ってろよハルカ)
トラに職人への弁当を頼み、先に荷物を荷台に乗せプル達と馬車で家に戻りながらも、クラインは胸が締め付けられる思いだった。
「じゃあ店長は姉さんと一緒に?」
「そうなんだ。ちょっと急ぎの仕事の関係でな。数日で戻るからその間店を頼むと伝言だ。済まないが大きな取引でな、俺達も少し留守にする。冷蔵庫の肉や野菜なんかは大丈夫だと思う。パティスリーの方の焼き菓子なんかは倉庫から休憩室に出してあるが、生菓子は今冷蔵庫にあるのが終わったら売り切れにしといてくれ。まあ数日は大丈夫だと思うがな」
ニコルは目を見開いた。
「え?テンちゃんやトラさん達も?」
レストランマーミヤの厨房でミリアンの妹ニコルを呼び、クラインは不在時の注意事項を伝えた。
今回も留守番を頼もうとしたが、テンもトラも頑なに拒否した。
今回は、ハルカに手を出すとどうなるか本気で教えてあげないといけないんだそうだ。
それは自分もそうなので同意せざるを得ない。
その上、「毎回留守番は寂しい。仲間はずれにされてる気がする」と言われたら流石に断りにくい。
今回はケルヴィンも何故か絶対に行くと言い出してるし、思ったより大所帯になりそうだ。
「あー、うん。ちょっと彼らも来てくれないと困ると言うか、残ってもらってもやさぐれてきっと仕事しないと言うか………」
「はい?」
「いやいやこちらの話。じゃ、悪いけど頼むぞ」
ちなみにニコルはミリアンの妹とは思えないほど細かい所に気がつく仕事の出来るしっかり者なので、バイトさん達のリーダー格である。
「………何だか慌ただしいですけど分かりました。でもなるべく早く戻ってきて下さいね。クラインさ、……んもテンちゃんもトラちゃんも常連さんから人気高いんですから」
クライン様、といいかけて修正するニコルに気づかない振りをする。
店で働く人間は王子である事は分かっているが、クラインが普通に接するように頼んでいるからだ。
お客さんはほぼ町の人間とは言え、町で暮らしていると王族とは接点がない。
当然、年始の行事で挨拶する王様や王妃様、せいぜいアルベルト兄さん位はうっすら顔は見知ってる者もいるだろうが、第2、第3王子までは把握してる者はなかなかいない。
現に始終食べに来てる国王夫妻や王太子夫妻、子供にも全く気づく者もいない。
(まあ若干変装してるのだが、そもそもこんなとこに王様がいる訳がないと意識すらしてない訳だから当然か)
でもまあ王族がアルバイトしてるのも色々とアレなので、【お忍びでの社会勉強】と言うことで通している。
いや、そんなことはどうでもいい。
クロノスに在庫の飯を与えてもらうよう頼み、クラインは店を出て職人のピーターのところへ向かった。
「お、クラインさんじゃないですか。どうしました朝っぱらから?」
家の前で馬車の馬にブラシをかけていたピーターが驚いた顔をした。
「済まないな朝早くから。
例の奴、出来てるか?」
ピーターには、ガルバン帝国へ行った際に痛感した防風対策のためクロノスに付ける移動用の籠の改造を少し前に頼んでいた。
「ああ、後はケルヴィンさんの工場で用意して頂いた軽ガラスをはめ込むだけですが………急ぎですか?」
軽ガラスというのはハルカの国の『プラスチック』とかいうものらしく、落としても割れない、軽い、加工しやすいと言う画期的な素材である。
「いい加減ビンばっかりじゃ輸出で調味料を運ぶのも重いし、船や馬車で移動中に割れたりするし、プラスチック製造は急務よ!」
とハルカが言い出し、ケルヴィンがずっと工場にこもっていた時があったが、アレ完成してたのか。
ケルヴィンは冒険者ギルド辞めてから本当に研究の進み方が恐ろしいほどだな。
あいつちゃんと睡眠取ってるのか不安だ。
「急用で使いたい。昼までに家に運べるかな?」
「ほいきた。そんじゃ、急いで仲間に声かけて仕上げますよ」
作業場で軽ガラス入れる前のを見せてもらったが、上部に白い幌がついて馬車のようになっていた。
両サイドが穴が開いてる状態でここに軽ガラスをはめ込むようだ。入口は後部に扉のようなものがついている。
「上も編んだ蔓を使うと、やっぱり重たくなりますからね、クロノスさんにも負担がかかるので幌にしました。でも二枚重ねてるので丈夫なのは間違いないですよ」
「いや、腕は信用してるさ。じゃなきゃ頼まない」
「………いやはや、照れますな、王子様にそんなこと言われると」
ピーターにもハルカの家や店の建築やリフォームで世話になっているので王子であることは打ち明けているが、褒められ慣れないらしく普段は微塵も匂わせない敬称が飛び出す。素に戻って緊張してしまうらしい。
「じゃ、悪いが頼むな。昼過ぎには出たいんだ」
「かしこまりました!おーい母ちゃん、急いであいつら呼びにいってくれ!」
家の中に声をかける。
ピーターの妻はハルカのスイーツが大好きとかで、ここ数ヵ月で何キロか太ってしまったんですよ、と笑っていたが、ふくよかでとても好感の持てるおおらかそうな奥方である。
「あいよっ、何人だい?」
「6………8人頼むぞ!ハルカさんとこの仕事の急ぎだと伝えてくれ」
裏口から小走りで出ていった奥方を見ながら、
「申し訳ないな本当に無理いって」
クラインは頭を下げた。
「止めてくださいよ、こちとらこの仕事しておまんま食べてるんですから。
………でも、急ぎ賃ってことで、職人に焼肉弁当つけてくれると嬉しいですがね、はははっ」
「勿論だ。トラに後で運ばせる」
「お?言ってみるもんですねえ。こいつあ益々ヤル気が出てきたよ」
笑顔のピーターと別れて、市場で待ち合わせていた場所でトラとプルを待つ。
それほど待たずにトラとラウールに乗ったプルがやって来た。
「お前いい加減ラウールを馬がわりにするの止めてやれ」
「だって市場で飛ぶわけにいかねーし。小さな体で歩くの結構しんどいのよお前と脚の長さ違うし。
それに俺様か弱い妖精だから体力使うの店で働くときだけと決めてるのだよ。無理はいけない無理は。それにラウールも市場でおこぼれ貰ったりして役得もあるし。なーラウール?」
《まあ、別にプルを乗せてなくてもワシは色々と貰えるがな。聖獣だから》
「いやいや俺様の美貌あればこそ」
「とりあえず二人ともやかましい。買い物は全部済んだか」
『一通り。移動用の食料もロープもナイフも薬物も』
「………薬物は頼んだ覚えないが」
『それはそれ、これはこれでございます。痺れ薬とか自白剤と言うものらしいですよ。何かと便利そうじゃないですか、ナイフに塗ったり飲ませたり。備えあれば憂いなしともいいますし』
「トラ、黒いオーラが出てる気がするが」
荷物を受け取り、クラインが呟く。
『嫌ですよ、わたくし元々人ではないですしオーラなんて出ませんよ。ご主人様がわたくしの紅茶を美味しそうに飲む姿を見るのが好きなだけのただのメイドですから。もう18時間42分は見ておりませんが。こんな些細なメイドの楽しみを奪ってるのはどこのどいつでしょうかね』
買い込んできたらしい投げナイフの刃を無表情で確認し出したトラを横目で見ながら、
「………多分王族絡んでるからな、とどめとか刺したらダメだからな」
と念を押すことだけは忘れなかった。
リンダーベルからパラッツォまでは真っ直ぐ山を突っ切って急いでも三日はかかる。
それでも、ミリアンも心配だが、やはりハルカが捕らわれ周りは知らない人間ばかりで、どんなに不安で心細い思いをしてるかと思うだけで気は急くのである。
ハルカは小心者なので、きっと借りてきた猫のように怯えてるに違いない。
(すぐ助けに行くからな。待ってろよハルカ)
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