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彼方からの風【1】
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「キース様、あれは絶対転生者ですよ。間違いありません」
「………シュルツ、お前は昔から結論を先に言う。何度も言ってるがその断言に至るまでの過程を説明しろ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
サウザーリンから船で10日ほど東に行ったところにあるガルバン帝国。
かなり広い領土を保有するが、火山地帯が点在するため、利用できる土地はそれほど多くはない。
ただ、そんな土地柄のせいか、陶器に合う土が大量に存在し、軽くて丈夫な陶器が出来る。少し値は張るがガルバン陶器という名前で出回っているそれは、なかなか繊細で細かい細工を施されたり綺麗な絵付けがされたティーポットやシチュー皿など貴族にも人気が高い。
陶器の国としても年々知名度が高まっているが、それよりも前から知られているのが、洞窟ダンジョンがあることである。
火山の噴火などで地殻変動が複数起きたせいなのか、はたまた何か別の特殊な理由があるのかは定かではない。ガルバン帝国が出来た時には既に存在していたからだ。
冒険者から『レアな魔物と魔石の宝石箱や~』と囁かれる3つの洞窟ダンジョンは、それぞれ10階層の初心者向け、30階層のベテランパーティー向け、80階層以上と言われるエクストリームドライブからなる。
それぞれ入場金額が1人100ドラン、1000ドラン、10000ドランとなっている。結構いいお値段の上に、死亡した場合でも一切国の責任は問わないという書面にサインまでさせられる。
何故エクストリームドライブだけが正確な階層が曖昧なのか。
誰も最下層まで到達した者が居ないからである。
どのダンジョンも、調査隊として帝国の騎士団と魔法使いが入って調査をしており、簡易ながらマップも生息魔物情報もあり、少しお高いがダンジョンそばの売店で売っている。
親切な事にどのダンジョンも、5階層ごとにある魔方陣に乗ると、即時に地上にあるガルバン総合医院の真横のセーフエリアに転移できるようになっている。
先代の皇帝が、
「ダンジョンで死者が増えるとリピーターも居なくなるし、片付けも面倒。助けてあげれば感謝される上で医院で治療費も落としてくれるし万事オッケー」
とその頃まだ外貨の獲得手段としての陶器が完成に至ってなかったため、唯一の外貨の収入源として、かなり至れり尽くせりの仕様になっているのだ。
それはともかくとして、ダンジョンはいつまでも存在するか解らない。
陶器だって流行り廃りに影響される。
いつまでも売れ行き好調とは断言できない。
帝国の財源確保には、いつも頭を悩ませている財政大臣シュルツは、海を越えた国、サウザーリンが今人気がある事を知った。かなり旅行者も訪れているらしい。
元々、温暖な気候と平地の多さで、農作物なども豊かな国と聞いてはいたが、どちらかと言えば「ただそれだけ」であり、取り立てて目立った特産品があるとも聞いたことがない。
自国の経済発展のためにはチェックは必須である。
キース皇帝に許可を得て、丁度他国の人間も出入りするという武道会と舞踏会が開催されるタイミングで、シュルツは供を1人連れただけで大会前日にサウザーリンにやってきた。
人だかりが出来ている辺りに近づいていくと、どうやら食べ物屋らしい。
「腹が減ったな。宿に行く前に腹ごしらえでもするか」
「そうですね。めちゃくちゃ美味そうな匂いがしますし」
それほど並ばずに座った席には、絵入りでメニューが載っており、どういう料理なのかも簡単に説明してある。
なるほど親切な店だ。
チーズハンバーグだのウナーギ丼だのチキン南蛮だのカツ丼だの、名前だけではさっぱり意味不明だったからだ。
「………この、本日のオススメというのは何だね?」
隣のテーブルに黒っぽい何かを運んできた、ヘッドドレスをつけた黒いワンピースに白いフリルのエプロンをしたメイド風の若い女性に声をかけた。
「これは日替わりなんです。本日は唐揚げ定食です。ドードー鳥に衣を付けて揚げたもので、柔らかくて美味しいですよ」
笑顔で返されたので、なんとなく照れてしまい「……じゃ、それを」と頼んだ。
36にもなってみっともないと反省する。独り身で若い女性に縁がないのだから仕方がないと心で言い訳をしてみる。
「じゃ、僕はウナーギ丼と、………このデザートは別メニューってのは何ですか?」
まだ二十歳そこそこの従者はフランクに尋ねている。少し腹立たしい。
「隣も同じオーナーでして、ケーキなどのスイーツを売っているので、食べたいかたにはこちらにお持ちできるんですよ。よろしければメニューお持ちしますか?」
「お願いしようかな」
メイド服の店員が持ってきたメニューには、これまた絵入りで美味そうなお菓子が載っている。
従者と二人で唾を飲んだが、見た目はともかく先ずは味である。
スイーツは後にして、飯を待っていると、唐揚げ定食とウナーギ丼が運ばれてきた。
「………いい匂いだな………」
「………そうですね。まずは食べましょう!」
従者はさっさとスプーンを掴み、ウナーギ丼を口に入れた。
「………」
「……どうした、美味くないのか?」
「……びっっっくりする位、美味いです!」
と言った後は、無言で食べ続けている。
シュルツも目の前の唐揚げ定食を見る。
(………ほう。スープや前菜がセットになっているんだな。まずはスープから………)
周りをそれとなく見回すと、皆、器から直接飲んでいるようだ。木の椀なので熱くはないのだろう。
見習って一口すする。
(……なんだこの味は?コクがあって豆のような味がするが、いける)
慌てて唐揚げも一口。
「うぉっ!!」
出来立てだったのか火傷しそうになったが、肉汁が滴るようなジューシーなドードー鳥に、色んな味付けがされている。
それがまた美味い。
ご飯をかきこむ。唐揚げを食べる。ご飯をかきこむ。
いかん、このままではすぐ食べ終わってしまう。落ち着け。
スープで少し舌を休ませると、小皿に盛り付けられた野菜をつまむ。
(………これはシンプルに塩揉みしてる野菜か?だがこれはこれで口をさっぱりさせるのにいいな)
旅の疲れも吹っ飛ぶような美味い飯である。どうりで人が並んでる訳だな。
シュルツは感心しながら従者を見る。
あちらのウナーギ丼も美味そうだ。
「あー、その、なんだ。せっかくだし、一口ずつ交換しないか?お前も気になるだろう?美味いぞ唐揚げ」
「………実はちょっと気になってました」
従者と小皿に盛り合って交換する。
「……うわぁ、唐揚げうめぇ!!なんだこの店。うちの国でもこんなうまいとこないですよ!」
興奮して語る従者だが少し待て。ウナーギ丼の濃厚な旨味を堪能しているところなのだから。
農業国と言うのは、これほどまでに食べるものに貪欲なのか、食事の完成度が高すぎる。
「兄さん達、よその国の人たちかい?」
隣のテーブルで食事をしていた年配の夫婦が笑顔で話しかけてきた。
「そうなんすよ。武道会観に来たんで飯でもと思ったら、やたら美味いんでビックリしちゃって」
従者が気軽に返す。
「いやー、でも正直、ここ数ヶ月位なんだよね、この国の飯がどんどん美味くなってきたのは。なあお前もそう思うよな?」
腹のでた男がふっくらした妻に問いかける。
「マーミヤ商会が調味料を販売してからよねぇ」
「マーミヤ商会?」
「そう。この店もハルカちゃん、いや、マーミヤ商会のオーナーが運営してるんだけどね。遠いニホンてとこの調味料をこっちで開発して売り出してから、味のバリエーションが一気に広がったのよ!お陰でご飯が美味しくて夫婦で肥えちゃったけどね、あははっ」
「それまで、塩味か砂糖か蜂蜜くらいしか味つけの種類なかったもんなぁ。
もうショーユやミソとかのない生活なんて想像も出来ねえな」
「値段も安く売ってくれるし、庶民にはありがたい話よねぇ。またスイーツも驚くほど美味しいし。食べてないなら是非とも食べるべきよ」
親しげにシュルツの肩をポンポンと叩くと、そいじゃ楽しんでってね、と席を立って出ていった。
「……シュルツ様、やはりここは、調査の一環として、スイーツも食べるべきではないですかね?せっかく遠出した訳ですし」
「んむ?………う、うむ、そうだな、国に戻って説明出来んのも困るしな」
先ほど貰っていたメニューを見つつ、
「私はこの、ミルフィーユというのとチーズケーキを」
「え?2つも食べるんですか?じゃ僕も2つ………アップルパイと季節のタルトというのを」
「お前、少し図々しいぞ。………だが、一口ずつ交換するなら許してやる」
「望むところですよ」
そしてシュルツと従者は身震いするほどの美味しさに、宿屋に行く前に隣の店に流れ込み、焼き菓子や気になるケーキなどをぞろぞろ買い込んで行くのであった。
「………シュルツ、お前は昔から結論を先に言う。何度も言ってるがその断言に至るまでの過程を説明しろ」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
サウザーリンから船で10日ほど東に行ったところにあるガルバン帝国。
かなり広い領土を保有するが、火山地帯が点在するため、利用できる土地はそれほど多くはない。
ただ、そんな土地柄のせいか、陶器に合う土が大量に存在し、軽くて丈夫な陶器が出来る。少し値は張るがガルバン陶器という名前で出回っているそれは、なかなか繊細で細かい細工を施されたり綺麗な絵付けがされたティーポットやシチュー皿など貴族にも人気が高い。
陶器の国としても年々知名度が高まっているが、それよりも前から知られているのが、洞窟ダンジョンがあることである。
火山の噴火などで地殻変動が複数起きたせいなのか、はたまた何か別の特殊な理由があるのかは定かではない。ガルバン帝国が出来た時には既に存在していたからだ。
冒険者から『レアな魔物と魔石の宝石箱や~』と囁かれる3つの洞窟ダンジョンは、それぞれ10階層の初心者向け、30階層のベテランパーティー向け、80階層以上と言われるエクストリームドライブからなる。
それぞれ入場金額が1人100ドラン、1000ドラン、10000ドランとなっている。結構いいお値段の上に、死亡した場合でも一切国の責任は問わないという書面にサインまでさせられる。
何故エクストリームドライブだけが正確な階層が曖昧なのか。
誰も最下層まで到達した者が居ないからである。
どのダンジョンも、調査隊として帝国の騎士団と魔法使いが入って調査をしており、簡易ながらマップも生息魔物情報もあり、少しお高いがダンジョンそばの売店で売っている。
親切な事にどのダンジョンも、5階層ごとにある魔方陣に乗ると、即時に地上にあるガルバン総合医院の真横のセーフエリアに転移できるようになっている。
先代の皇帝が、
「ダンジョンで死者が増えるとリピーターも居なくなるし、片付けも面倒。助けてあげれば感謝される上で医院で治療費も落としてくれるし万事オッケー」
とその頃まだ外貨の獲得手段としての陶器が完成に至ってなかったため、唯一の外貨の収入源として、かなり至れり尽くせりの仕様になっているのだ。
それはともかくとして、ダンジョンはいつまでも存在するか解らない。
陶器だって流行り廃りに影響される。
いつまでも売れ行き好調とは断言できない。
帝国の財源確保には、いつも頭を悩ませている財政大臣シュルツは、海を越えた国、サウザーリンが今人気がある事を知った。かなり旅行者も訪れているらしい。
元々、温暖な気候と平地の多さで、農作物なども豊かな国と聞いてはいたが、どちらかと言えば「ただそれだけ」であり、取り立てて目立った特産品があるとも聞いたことがない。
自国の経済発展のためにはチェックは必須である。
キース皇帝に許可を得て、丁度他国の人間も出入りするという武道会と舞踏会が開催されるタイミングで、シュルツは供を1人連れただけで大会前日にサウザーリンにやってきた。
人だかりが出来ている辺りに近づいていくと、どうやら食べ物屋らしい。
「腹が減ったな。宿に行く前に腹ごしらえでもするか」
「そうですね。めちゃくちゃ美味そうな匂いがしますし」
それほど並ばずに座った席には、絵入りでメニューが載っており、どういう料理なのかも簡単に説明してある。
なるほど親切な店だ。
チーズハンバーグだのウナーギ丼だのチキン南蛮だのカツ丼だの、名前だけではさっぱり意味不明だったからだ。
「………この、本日のオススメというのは何だね?」
隣のテーブルに黒っぽい何かを運んできた、ヘッドドレスをつけた黒いワンピースに白いフリルのエプロンをしたメイド風の若い女性に声をかけた。
「これは日替わりなんです。本日は唐揚げ定食です。ドードー鳥に衣を付けて揚げたもので、柔らかくて美味しいですよ」
笑顔で返されたので、なんとなく照れてしまい「……じゃ、それを」と頼んだ。
36にもなってみっともないと反省する。独り身で若い女性に縁がないのだから仕方がないと心で言い訳をしてみる。
「じゃ、僕はウナーギ丼と、………このデザートは別メニューってのは何ですか?」
まだ二十歳そこそこの従者はフランクに尋ねている。少し腹立たしい。
「隣も同じオーナーでして、ケーキなどのスイーツを売っているので、食べたいかたにはこちらにお持ちできるんですよ。よろしければメニューお持ちしますか?」
「お願いしようかな」
メイド服の店員が持ってきたメニューには、これまた絵入りで美味そうなお菓子が載っている。
従者と二人で唾を飲んだが、見た目はともかく先ずは味である。
スイーツは後にして、飯を待っていると、唐揚げ定食とウナーギ丼が運ばれてきた。
「………いい匂いだな………」
「………そうですね。まずは食べましょう!」
従者はさっさとスプーンを掴み、ウナーギ丼を口に入れた。
「………」
「……どうした、美味くないのか?」
「……びっっっくりする位、美味いです!」
と言った後は、無言で食べ続けている。
シュルツも目の前の唐揚げ定食を見る。
(………ほう。スープや前菜がセットになっているんだな。まずはスープから………)
周りをそれとなく見回すと、皆、器から直接飲んでいるようだ。木の椀なので熱くはないのだろう。
見習って一口すする。
(……なんだこの味は?コクがあって豆のような味がするが、いける)
慌てて唐揚げも一口。
「うぉっ!!」
出来立てだったのか火傷しそうになったが、肉汁が滴るようなジューシーなドードー鳥に、色んな味付けがされている。
それがまた美味い。
ご飯をかきこむ。唐揚げを食べる。ご飯をかきこむ。
いかん、このままではすぐ食べ終わってしまう。落ち着け。
スープで少し舌を休ませると、小皿に盛り付けられた野菜をつまむ。
(………これはシンプルに塩揉みしてる野菜か?だがこれはこれで口をさっぱりさせるのにいいな)
旅の疲れも吹っ飛ぶような美味い飯である。どうりで人が並んでる訳だな。
シュルツは感心しながら従者を見る。
あちらのウナーギ丼も美味そうだ。
「あー、その、なんだ。せっかくだし、一口ずつ交換しないか?お前も気になるだろう?美味いぞ唐揚げ」
「………実はちょっと気になってました」
従者と小皿に盛り合って交換する。
「……うわぁ、唐揚げうめぇ!!なんだこの店。うちの国でもこんなうまいとこないですよ!」
興奮して語る従者だが少し待て。ウナーギ丼の濃厚な旨味を堪能しているところなのだから。
農業国と言うのは、これほどまでに食べるものに貪欲なのか、食事の完成度が高すぎる。
「兄さん達、よその国の人たちかい?」
隣のテーブルで食事をしていた年配の夫婦が笑顔で話しかけてきた。
「そうなんすよ。武道会観に来たんで飯でもと思ったら、やたら美味いんでビックリしちゃって」
従者が気軽に返す。
「いやー、でも正直、ここ数ヶ月位なんだよね、この国の飯がどんどん美味くなってきたのは。なあお前もそう思うよな?」
腹のでた男がふっくらした妻に問いかける。
「マーミヤ商会が調味料を販売してからよねぇ」
「マーミヤ商会?」
「そう。この店もハルカちゃん、いや、マーミヤ商会のオーナーが運営してるんだけどね。遠いニホンてとこの調味料をこっちで開発して売り出してから、味のバリエーションが一気に広がったのよ!お陰でご飯が美味しくて夫婦で肥えちゃったけどね、あははっ」
「それまで、塩味か砂糖か蜂蜜くらいしか味つけの種類なかったもんなぁ。
もうショーユやミソとかのない生活なんて想像も出来ねえな」
「値段も安く売ってくれるし、庶民にはありがたい話よねぇ。またスイーツも驚くほど美味しいし。食べてないなら是非とも食べるべきよ」
親しげにシュルツの肩をポンポンと叩くと、そいじゃ楽しんでってね、と席を立って出ていった。
「……シュルツ様、やはりここは、調査の一環として、スイーツも食べるべきではないですかね?せっかく遠出した訳ですし」
「んむ?………う、うむ、そうだな、国に戻って説明出来んのも困るしな」
先ほど貰っていたメニューを見つつ、
「私はこの、ミルフィーユというのとチーズケーキを」
「え?2つも食べるんですか?じゃ僕も2つ………アップルパイと季節のタルトというのを」
「お前、少し図々しいぞ。………だが、一口ずつ交換するなら許してやる」
「望むところですよ」
そしてシュルツと従者は身震いするほどの美味しさに、宿屋に行く前に隣の店に流れ込み、焼き菓子や気になるケーキなどをぞろぞろ買い込んで行くのであった。
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