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アイスとゼリー
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ジェイミーの相談は、
「オンダさんの国でのお勧めスイーツはないだろうか」
ということらしかった。
「お客さんが最近、『エドヤの食事は美味しいけど、デザートがないのが少し物足りない』っていうんですよね」
「なるほど、スイーツですか……」
うちの子たちのおやつに持ってきた干しイモをつまみながら、俺は深く頷いた。
俺は美味しい食事も好きだが、合間に食べるスナック菓子やスイーツも好きだ。
よく女性のデザートは別腹などと聞くが、男の俺だって実際にお腹いっぱいになった後でも、ついコンビニでスイーツコーナーに吸い寄せられたりするので、気持ちはとてもよく分かる。
なんというか、空腹を満たしたいという切実な欲求ではなく、精神的なご褒美という感覚に近いのかもしれない。
「ああ、それは私も気になるね!」
アマンダが目を輝かせた。
自分が食べてみたいのもあるが、もしテイクアウトにできる物があれば、売りになる。
「でも、ケーキなんかは専門のお店があるじゃない? だからオンダの国ならでは、っていうのが欲しいわよねやっぱり」
モリーも俺が渡すバウムクーヘンを喜んで食べているから、スイーツは気になるらしい。
「うーん、我が国ならでは、ですか」
俺はモルダラ王国のスイーツを思い浮かべる。
ケーキ、パウンドケーキなどはある程度種類があるし、華やかなものも多い。
日本のケーキ屋とそこまで違いはないという印象だが、少々俺には甘すぎるものも多い。
日本独自っていうと和菓子かな?
でもあんこは外国の人は甘い豆なんて、と苦手な人も割といると聞くし、ウケない可能性も高いよな。そもそも大福とかどら焼きの皮の作り方なんて知らないし。
何かあるかなあと考えていて、ふと思いついたものがあった。
「あの、モリーさんのお店ってゼラチンは置いてありますか?」
「ゼラチン? あるわよ、パテ作るのによく使うものだし」
「砂糖と卵と牛乳もありますか? できれば香りのいいコーヒーと、ナッツ、ついでにイチゴやブルーベリーのジャムなんかもあればベストなんですが」
「普通の家庭では大体常備してるものばかりよ。オンダ、何か思いついたの?」
「ええまあ」
俺はソファーから立ち上がると、キッチンに向かった。
アマンダには材料の分量や調理の流れなどメモをお願いする。
ジェイミーも手伝ってくれるというので、卵を黄身と白身に分けて泡立ててもらう。
この作業は腕が疲れるので遠慮なく若者に任せよう。いや俺だってまだ若いけど。
牛乳を鍋に入れ、弱火にかけて砂糖を溶かしたり、ゼラチンも水と砂糖を入れた別鍋でごく弱火で煮立たせないように溶かしていく。
一人暮らし歴の長かった俺の作るものは、時短で簡単なものばかりだが、レシピなどもネットで検索できるので、そうそう失敗はしないんだよね。
味の調節なんかもできるし、やっていると手際もよくなるので、三十分ほどの作業でベースが完成した。
四角いバットを借りて数種類作ったそれらを流し込むと、冷凍庫と冷蔵庫に慎重に入れた。
ありがたいことにモリーの家の冷蔵庫は大きい。
調味料でも試作を保存したり、ラボに長時間こもることも多いため、食事の作り置きが多数入れられるようになっているからだ。
「明日の朝にはできていると思うので、出来上がったものを試食しながら検討しましょう」
俺がそう告げると、みんな楽しみだねえと言いながら笑みを浮かべていた。
上手くできてるといいんだけど。
「今回は、私がまだこちらでは見たことがないものをいくつか作ってみました」
翌日。
レシピを覚えるためレストランエドヤも三日間休みになっているので、トーストとオムレツで簡単な朝食をすませた後、俺は少しカットしたり盛り付けをしてテーブルに運んだ品を皆に説明する。
俺が作ったのは、
・コーヒーゼリー
・ブルーベリーゼリー
・イチゴゼリー
そして、
・コーヒーアイス(クラッシュナッツ入り)
・ブルーベリーアイス
・イチゴアイス
である。
同じ味なのは材料の手間が省けるのと、こういう感じというのが分かれば、アレンジについては独自でやればいいと思ったからだ。
「何だかぷるぷるしたデザートだねえ」
アマンダはスプーンでイチゴゼリーをすくうと、少し眺めてから口に運んだ。
ジェイミーやモリーも、それぞれ気になるものから味見をする。
「んん! ゼリー美味しいじゃないか! 最初はちょっとばかり不安だったけど、口当たりもいい」
「アイスもバニラしか食べたことなかったんですが、一緒に混ざってるのって美味しいですね」
「ね? こういうのも悪くないでしょう?」
俺はニコニコと返す。
酪農も盛んな国なので乳製品もたくさんある国なのに、なぜかアイスクリームはバニラだけなのである。フルーツベースのソースがかけられたりはあるが、バニラアイスはそのままである。
素材を活かす意味だろうと思うが、何しろ数十種類のアイスが普通に売られていた国の人間には、少々物足りないのも事実である。
「ナッツもいいアクセントになってるわね。これ、チョコレート溶かして混ぜても美味しいんじゃないかしら?」
モリーが呟く。
「チョコや紅茶なんかも美味しいですよ。果物は大抵のものは合いますし、今回はジャムを使いましたが、アイスの場合は、バニラアイスに果物をカットして混ぜるという手法もあります。あ、それでコーヒーゼリーなんですが」
俺はグラスにクラッシュさせておいたコーヒーゼリーを入れ、冷たい牛乳を注いで出した。
「こんな感じでドリンクにして飲むのも好きです。甘いのが好きな方は、これにハチミツとか垂らしたりするんですけど、私はこれで丁度いいですね」
「──うん、私もゼリーの甘みがあるからこのままがいいわね」
「私はもう少し甘い方が好みかねえ? 美味しいけど」
「まあ甘さについてはそれぞれ個人差がありますからね。ただあんまり甘すぎるのは太りやすいので、逆にヘルシーな感じで、砂糖控えめで売り出すのもいいかもしれませんね」
「なるほど。若い女性はそういうの気になるでしょうしね」
ジェイミーもこまめにメモしている。
人見知りだった彼も、接客で強制的にお客さんと関わるようになったせいか、以前ほど話をすることに抵抗感はなくなってきたらしい。
社交的になれば人間関係まるっと上手くいくわけではないけど、彼の顏の良さよりも、中身の真面目さや誠実さが伝わる手段としては円滑な方がいいとは思う。
「アイスは時間的な制限はありますがテイクアウトもできますし、ゼリーもアイスもそこまで手間はかかりません」
三人はあれこれと味を確かめながら頷いていた。
「それに何といっても大量に作り置きできるのが利点です。そして、ゼリーは形がしっかりしているので、四角くカットしたりして数種類混ぜても見た目が綺麗です」
「じゃあ店でアイスを出すときには、ゼリーをトッピングできたら、見映えしますよね?」
ジェイミーが閃いた、という笑顔で俺に尋ねた。
「アイスとの相性もいいですからね。冷えてる方がゼリーも喉ごしがいいですし。このミルクコーヒーゼリーみたいに、適当に砕いても少しお洒落っぽく見えるでしょう?」
嬉しそうに頷くジェイミーや、黙々と味見を続けるモリーとアマンダを見ていて、
(一人暮らしで色々作ってたのが、ここで役立って良かったなあ)
とつくづく思う。
『キュウ?』
話が一段落したと思ったダニーが、俺に声を上げた。タオルを持っているので、水浴びをしたいようだ。後ろにはジローと、その頭の上にはウルミも乗っている。
俺もデザートだけじゃなく、レシピも教えなければならなかったのを思い出した。
「ダニー、俺は隣のレストランで料理を教えないといけないから、悪いけど水遊びしてる間はウルミとジローのお世話はお願いしてもいいかな? モリーさんもお店があるからね」
キュキュ! と鳴いて〇ボタンを押すダニーを撫でる。
うちの子は本当にみんないい子たちばかりである。
「オンダさんの国でのお勧めスイーツはないだろうか」
ということらしかった。
「お客さんが最近、『エドヤの食事は美味しいけど、デザートがないのが少し物足りない』っていうんですよね」
「なるほど、スイーツですか……」
うちの子たちのおやつに持ってきた干しイモをつまみながら、俺は深く頷いた。
俺は美味しい食事も好きだが、合間に食べるスナック菓子やスイーツも好きだ。
よく女性のデザートは別腹などと聞くが、男の俺だって実際にお腹いっぱいになった後でも、ついコンビニでスイーツコーナーに吸い寄せられたりするので、気持ちはとてもよく分かる。
なんというか、空腹を満たしたいという切実な欲求ではなく、精神的なご褒美という感覚に近いのかもしれない。
「ああ、それは私も気になるね!」
アマンダが目を輝かせた。
自分が食べてみたいのもあるが、もしテイクアウトにできる物があれば、売りになる。
「でも、ケーキなんかは専門のお店があるじゃない? だからオンダの国ならでは、っていうのが欲しいわよねやっぱり」
モリーも俺が渡すバウムクーヘンを喜んで食べているから、スイーツは気になるらしい。
「うーん、我が国ならでは、ですか」
俺はモルダラ王国のスイーツを思い浮かべる。
ケーキ、パウンドケーキなどはある程度種類があるし、華やかなものも多い。
日本のケーキ屋とそこまで違いはないという印象だが、少々俺には甘すぎるものも多い。
日本独自っていうと和菓子かな?
でもあんこは外国の人は甘い豆なんて、と苦手な人も割といると聞くし、ウケない可能性も高いよな。そもそも大福とかどら焼きの皮の作り方なんて知らないし。
何かあるかなあと考えていて、ふと思いついたものがあった。
「あの、モリーさんのお店ってゼラチンは置いてありますか?」
「ゼラチン? あるわよ、パテ作るのによく使うものだし」
「砂糖と卵と牛乳もありますか? できれば香りのいいコーヒーと、ナッツ、ついでにイチゴやブルーベリーのジャムなんかもあればベストなんですが」
「普通の家庭では大体常備してるものばかりよ。オンダ、何か思いついたの?」
「ええまあ」
俺はソファーから立ち上がると、キッチンに向かった。
アマンダには材料の分量や調理の流れなどメモをお願いする。
ジェイミーも手伝ってくれるというので、卵を黄身と白身に分けて泡立ててもらう。
この作業は腕が疲れるので遠慮なく若者に任せよう。いや俺だってまだ若いけど。
牛乳を鍋に入れ、弱火にかけて砂糖を溶かしたり、ゼラチンも水と砂糖を入れた別鍋でごく弱火で煮立たせないように溶かしていく。
一人暮らし歴の長かった俺の作るものは、時短で簡単なものばかりだが、レシピなどもネットで検索できるので、そうそう失敗はしないんだよね。
味の調節なんかもできるし、やっていると手際もよくなるので、三十分ほどの作業でベースが完成した。
四角いバットを借りて数種類作ったそれらを流し込むと、冷凍庫と冷蔵庫に慎重に入れた。
ありがたいことにモリーの家の冷蔵庫は大きい。
調味料でも試作を保存したり、ラボに長時間こもることも多いため、食事の作り置きが多数入れられるようになっているからだ。
「明日の朝にはできていると思うので、出来上がったものを試食しながら検討しましょう」
俺がそう告げると、みんな楽しみだねえと言いながら笑みを浮かべていた。
上手くできてるといいんだけど。
「今回は、私がまだこちらでは見たことがないものをいくつか作ってみました」
翌日。
レシピを覚えるためレストランエドヤも三日間休みになっているので、トーストとオムレツで簡単な朝食をすませた後、俺は少しカットしたり盛り付けをしてテーブルに運んだ品を皆に説明する。
俺が作ったのは、
・コーヒーゼリー
・ブルーベリーゼリー
・イチゴゼリー
そして、
・コーヒーアイス(クラッシュナッツ入り)
・ブルーベリーアイス
・イチゴアイス
である。
同じ味なのは材料の手間が省けるのと、こういう感じというのが分かれば、アレンジについては独自でやればいいと思ったからだ。
「何だかぷるぷるしたデザートだねえ」
アマンダはスプーンでイチゴゼリーをすくうと、少し眺めてから口に運んだ。
ジェイミーやモリーも、それぞれ気になるものから味見をする。
「んん! ゼリー美味しいじゃないか! 最初はちょっとばかり不安だったけど、口当たりもいい」
「アイスもバニラしか食べたことなかったんですが、一緒に混ざってるのって美味しいですね」
「ね? こういうのも悪くないでしょう?」
俺はニコニコと返す。
酪農も盛んな国なので乳製品もたくさんある国なのに、なぜかアイスクリームはバニラだけなのである。フルーツベースのソースがかけられたりはあるが、バニラアイスはそのままである。
素材を活かす意味だろうと思うが、何しろ数十種類のアイスが普通に売られていた国の人間には、少々物足りないのも事実である。
「ナッツもいいアクセントになってるわね。これ、チョコレート溶かして混ぜても美味しいんじゃないかしら?」
モリーが呟く。
「チョコや紅茶なんかも美味しいですよ。果物は大抵のものは合いますし、今回はジャムを使いましたが、アイスの場合は、バニラアイスに果物をカットして混ぜるという手法もあります。あ、それでコーヒーゼリーなんですが」
俺はグラスにクラッシュさせておいたコーヒーゼリーを入れ、冷たい牛乳を注いで出した。
「こんな感じでドリンクにして飲むのも好きです。甘いのが好きな方は、これにハチミツとか垂らしたりするんですけど、私はこれで丁度いいですね」
「──うん、私もゼリーの甘みがあるからこのままがいいわね」
「私はもう少し甘い方が好みかねえ? 美味しいけど」
「まあ甘さについてはそれぞれ個人差がありますからね。ただあんまり甘すぎるのは太りやすいので、逆にヘルシーな感じで、砂糖控えめで売り出すのもいいかもしれませんね」
「なるほど。若い女性はそういうの気になるでしょうしね」
ジェイミーもこまめにメモしている。
人見知りだった彼も、接客で強制的にお客さんと関わるようになったせいか、以前ほど話をすることに抵抗感はなくなってきたらしい。
社交的になれば人間関係まるっと上手くいくわけではないけど、彼の顏の良さよりも、中身の真面目さや誠実さが伝わる手段としては円滑な方がいいとは思う。
「アイスは時間的な制限はありますがテイクアウトもできますし、ゼリーもアイスもそこまで手間はかかりません」
三人はあれこれと味を確かめながら頷いていた。
「それに何といっても大量に作り置きできるのが利点です。そして、ゼリーは形がしっかりしているので、四角くカットしたりして数種類混ぜても見た目が綺麗です」
「じゃあ店でアイスを出すときには、ゼリーをトッピングできたら、見映えしますよね?」
ジェイミーが閃いた、という笑顔で俺に尋ねた。
「アイスとの相性もいいですからね。冷えてる方がゼリーも喉ごしがいいですし。このミルクコーヒーゼリーみたいに、適当に砕いても少しお洒落っぽく見えるでしょう?」
嬉しそうに頷くジェイミーや、黙々と味見を続けるモリーとアマンダを見ていて、
(一人暮らしで色々作ってたのが、ここで役立って良かったなあ)
とつくづく思う。
『キュウ?』
話が一段落したと思ったダニーが、俺に声を上げた。タオルを持っているので、水浴びをしたいようだ。後ろにはジローと、その頭の上にはウルミも乗っている。
俺もデザートだけじゃなく、レシピも教えなければならなかったのを思い出した。
「ダニー、俺は隣のレストランで料理を教えないといけないから、悪いけど水遊びしてる間はウルミとジローのお世話はお願いしてもいいかな? モリーさんもお店があるからね」
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