23 / 133
有能すぎる人は苦労する。
しおりを挟む
ありがたいことに、ナターリアはエドヤで働くことを了承してくれた。
「帰って早々に仕事が決まったわよ母さん! だから通いのメイドさんは辞めさせないでね。週に六日働いてたら、そんなに家のことはやれないもの。その代わり私はしっかりとお金入れるから!」
とさりげなくジルに家事は任せる宣言をしていた。
ジルとしても家に引きこもっていられるよりも、外で仕事をした方が離婚の傷心も早く癒えるのではないかと思っていたようで、反対はなかった。
個人的にはあんまり傷心って感じはなく、むしろ解放感に溢れているのだが、まあ義母のせいで旦那さんとも別れる羽目になったんだから、外から見えない感情もあるだろう。
「オンダ、悪いけど娘を頼むね。でも自分で産んどいていうのもなんだけど、本当に旦那と私のいいとこどりしてる出来のいい子だから、大抵のことは任せられるよ」
と俺に小声で耳打ちした。
「そりゃ助かります。本当に困ってたんですよ私」
「──二人とも、何こそこそ話してるの? ああそれとオンダさん、私は明日から働けるから店の場所だけ教えてくれる?」
「あ、はい。どうぞよろしくお願いしますナターリアさん」
「ナターリアでいいわ。雇い主だし年上でしょうオンダさん」
「そうですね、じゃあナターリアと呼ばせていただきます。では本日はこれで失礼します。ほらジロー、ダニー、家に帰るよ」
俺は床で転がって遊んでいる二人に声をかけた。
『キュッキュ』
『ポッ!』
俺の言葉で即座に入口の扉へ向かう彼らを見て、ナターリアが感心した。
「本当に私たちの言葉が分かるみたいねえ。可愛くてお利口さんなのね。私も明日からお店で働くからよろしくね」
しゃがみ込んでダニーに手を差し出すと、ダニーが少し考えて手を乗せた。
「まあ! ありがとう、受け入れてくれるのね」
『キュ』
まあそこまできちんと話を理解しているかは断言できないが。
とりあえず手を出されたから手を出したという感じじゃないかな。
ジローも足を持ち上げようとしてよろけたので自分の羽を広げ、ふぁさー、とナターリアの手に触れた。
「ジローもありがとう! ああ二人ともなんて可愛いのかしら! 子供の頃から母さんたちの研究や採集に付き合ってたくさん旅行も行ったけど、ブルーイーグルの子供もワイルドオッターも、こんな間近で見れたことないわ」
ジルが最初にジローたちと会った時と同じで、ナターリアもやたらと喜んでくれている。
うちの店は多分動物が好きな人でないと困るだろうなと思っていたので、ナターリアが親譲りの動物好きでよかった。
荷馬車で戻る時に、二人には、
「いいか二人とも。ナターリアは明日から店で働くんだ。時々はプールを覗いてもらったりもするから、仲良くしてくれよ。間違っても噛んだり引っかいたりしないでくれよ?」
と一応念押ししておいた。とはいえ今までもお客さんやアマンダたち、それにジルにだってケガをさせたことはない。俺もケガなんてさせられたことはない。
まあ難があるとすれば、ベッドで暑苦しいぐらいに近づいて眠るので、今の時期は起きると汗をかいてたりする程度だが、シャワーを浴びればいいだけだし。
これで後回しにしていた読み書きの勉強もできる。サッペンスの往復も楽になる。
サッペンスどころかホラールの町だって一部のエリアしか散策できてないのだから、この機会にあちこち動き回りたい。
まあうちは扱う商品もそこまで多くないし、一週間もすれば、値段や商品の取り扱いについても覚えてもらえるだろう。ジローたちは食事とプールで遊ばせるぐらいしかないしな。
俺は毎日積み重なる疲労から解放されるまでもう少しの辛抱だ、と浮かれていた。
だが、ジルが言っていた『出来のいい子』というのは身びいきでも誇張でもなかった。
ナターリアは初日、一時間も前に現れた。
「初出勤ですから一応店の様子を見がてら掃除をさせていただきたくて。早すぎてすみません。ああでも勝手にやってますので気を遣わないで下さい。バイト料も契約時間だけで構いませんから」
と白いエプロンを着けバンダナで髪を覆うと、用具を取り出し手際よく掃除を始めた。
俺はまだ自分の食事が済んだだけでシャワーも浴びる前。先にジローたちのご飯を上げているところだったので慌てたが、それでも少し早めに身支度して階下に降りると、今まで見たことがないほど店がピカピカになっていた。
疲れてて後回しにしていた上の棚の埃まで綺麗になっており、窓はくもり一つなく、持ち帰り用の袋もきちんと整理されている。
「すっかり見違えたなあ」
自分なりに掃除はしていたが、昔から少々大雑把なところもあった。
だが人が変わればここまで変わるのだと感心した。
「オーナー、では早速商品の説明をお願いします」
「オ、オーナー?」
「はい。仕事の間は雇用主と使用人ですから、礼儀はわきまえませんと。あ、オンダオーナーの方がよろしいですか?」
「い、いや、オーナーでいいです」
既に俺の方がナターリアに気圧されてしまっている気がする。
彼女は小さなメモ帳を片手に、試食品のカットの仕方、商品の使い方などを適宜質問をはさみながら自分で書き込んで行く。
「──はい、これで概ね理解しました。では私から少しよろしいですか?」
「ど、どうぞ?」
「まずこちらのシャンプーとトリートメントなのですが、お試しで買うには少々高く、またサイズも大きいと思います。女性の意見として申せば、たとえ評判が良くても自分の髪に合うか分からないですから、初期投資は控えたい気持ちがあると思うのです」
「まあ確かにそうだね」
「そこで、例えばお試し用に小瓶に移し替えて低価格で売るのはどうかと思うのです。雑貨屋では化粧水などを小さな瓶で売ってくれますので、卸売りをしている店で数回分ぐらい使えるサイズの瓶を購入されてはいかがでしょうか? 気に入ってもらえれば、通常品の売り上げも上がると思います」
「なるほど」
アマンダはクチコミをして広めているが、やはり少々高いせいか売り上げは伸び悩んでいた。
ちなみにこれは商品名がシャンプーとトリートメントである。
命名センスどころか名前すらつけるのを面倒がるヤマダ一族だが、本当にモノはいいので、何とかならないものかと考えていたが、言われてみればそういう方法もあったな。
「卸売りの店には心当たりはありますか?」
「はい。父母が大きな薬品瓶から小さな瓶に入れ替えて実験などで使っていたので、母に確認すればすぐ分かります」
「じゃあ今夜にでも確認しておいて下さい」
「分かりました。それと、これはサッペンスのスーパーにあった形式ですが、スタンプカードというのがありまして──」
俺はその後、店を開いてお客さんの相手をしつつもナターリアと色々話した。
俺も忙しさにかまけて情報収集がおろそかだったなあと反省していた。
ナターリアは一言えば十を知るという感じで理解も早く、初日からお客さんの対応も危なげがない。
これは一週間どころか、二日目から俺は楽になるのかも知れない。
さすがジルの娘さんである。俺の目に狂いはなかった。……というより少し過小評価していた。
夕方店じまいする頃には、ナターリアの有能ぶりに信頼度が爆上げになった。
……だがふと思う。
普段からこの調子なら、彼女の義母は若い彼女に教えることなど何もなくて、結果的に皮肉やあてこすりみたいなことしかできなくなったのではないか。
「何でもできる小憎らしい嫁」
で、頼られる自分とか、自慢の腕の見せ所がなかったというか、劣等感を刺激されたとか。
味方にならない旦那は情けないが、とかく出来る人、頭のいい人というのはその辺の心の機微に疎かったりする。
そういや大学時代、『ダメンズメーカー』と呼ばれる才媛がいた。
美人で頭の回転も良く、何でもそつなくこなせるし気配り上手。俺の女友だちが言うには、
「一人暮らしの部屋もいつも綺麗で、料理も上手だった」
そうなのだが、何しろ付き合う男付き合う男、よりによってそいつかという奴ばかりだった。
しかもその子が先回りして何でもやってしまうものだから、ダメ男はますます何もしないダメ男になっていく。
ずっと疑問だったのだが、その女友だちも疑問だったらしく、聞いてみたらしい。
すると、彼女は「元から男性を頼りにしてない」のだという。
「適当に掃除されたり料理されるぐらいなら自分がやった方が早いし、納得できる結果が出せる。そういう許容度は人によって違うから、私は自分が一番ストレスにならない方法を選んでいるだけ。尽くしているというのとはちょっと違うのよ」
と返されたという。
ナターリアもそのダメンズメーカーの彼女のように、しれっと言われたことをなんでもこなしてしまったため、旦那さんは「彼女なら自分が守らなくても大丈夫」と思われたのかも知れない。
まあ有能すぎる人も、苦労はあるものである。俺はすんごく助かるけど。
「帰って早々に仕事が決まったわよ母さん! だから通いのメイドさんは辞めさせないでね。週に六日働いてたら、そんなに家のことはやれないもの。その代わり私はしっかりとお金入れるから!」
とさりげなくジルに家事は任せる宣言をしていた。
ジルとしても家に引きこもっていられるよりも、外で仕事をした方が離婚の傷心も早く癒えるのではないかと思っていたようで、反対はなかった。
個人的にはあんまり傷心って感じはなく、むしろ解放感に溢れているのだが、まあ義母のせいで旦那さんとも別れる羽目になったんだから、外から見えない感情もあるだろう。
「オンダ、悪いけど娘を頼むね。でも自分で産んどいていうのもなんだけど、本当に旦那と私のいいとこどりしてる出来のいい子だから、大抵のことは任せられるよ」
と俺に小声で耳打ちした。
「そりゃ助かります。本当に困ってたんですよ私」
「──二人とも、何こそこそ話してるの? ああそれとオンダさん、私は明日から働けるから店の場所だけ教えてくれる?」
「あ、はい。どうぞよろしくお願いしますナターリアさん」
「ナターリアでいいわ。雇い主だし年上でしょうオンダさん」
「そうですね、じゃあナターリアと呼ばせていただきます。では本日はこれで失礼します。ほらジロー、ダニー、家に帰るよ」
俺は床で転がって遊んでいる二人に声をかけた。
『キュッキュ』
『ポッ!』
俺の言葉で即座に入口の扉へ向かう彼らを見て、ナターリアが感心した。
「本当に私たちの言葉が分かるみたいねえ。可愛くてお利口さんなのね。私も明日からお店で働くからよろしくね」
しゃがみ込んでダニーに手を差し出すと、ダニーが少し考えて手を乗せた。
「まあ! ありがとう、受け入れてくれるのね」
『キュ』
まあそこまできちんと話を理解しているかは断言できないが。
とりあえず手を出されたから手を出したという感じじゃないかな。
ジローも足を持ち上げようとしてよろけたので自分の羽を広げ、ふぁさー、とナターリアの手に触れた。
「ジローもありがとう! ああ二人ともなんて可愛いのかしら! 子供の頃から母さんたちの研究や採集に付き合ってたくさん旅行も行ったけど、ブルーイーグルの子供もワイルドオッターも、こんな間近で見れたことないわ」
ジルが最初にジローたちと会った時と同じで、ナターリアもやたらと喜んでくれている。
うちの店は多分動物が好きな人でないと困るだろうなと思っていたので、ナターリアが親譲りの動物好きでよかった。
荷馬車で戻る時に、二人には、
「いいか二人とも。ナターリアは明日から店で働くんだ。時々はプールを覗いてもらったりもするから、仲良くしてくれよ。間違っても噛んだり引っかいたりしないでくれよ?」
と一応念押ししておいた。とはいえ今までもお客さんやアマンダたち、それにジルにだってケガをさせたことはない。俺もケガなんてさせられたことはない。
まあ難があるとすれば、ベッドで暑苦しいぐらいに近づいて眠るので、今の時期は起きると汗をかいてたりする程度だが、シャワーを浴びればいいだけだし。
これで後回しにしていた読み書きの勉強もできる。サッペンスの往復も楽になる。
サッペンスどころかホラールの町だって一部のエリアしか散策できてないのだから、この機会にあちこち動き回りたい。
まあうちは扱う商品もそこまで多くないし、一週間もすれば、値段や商品の取り扱いについても覚えてもらえるだろう。ジローたちは食事とプールで遊ばせるぐらいしかないしな。
俺は毎日積み重なる疲労から解放されるまでもう少しの辛抱だ、と浮かれていた。
だが、ジルが言っていた『出来のいい子』というのは身びいきでも誇張でもなかった。
ナターリアは初日、一時間も前に現れた。
「初出勤ですから一応店の様子を見がてら掃除をさせていただきたくて。早すぎてすみません。ああでも勝手にやってますので気を遣わないで下さい。バイト料も契約時間だけで構いませんから」
と白いエプロンを着けバンダナで髪を覆うと、用具を取り出し手際よく掃除を始めた。
俺はまだ自分の食事が済んだだけでシャワーも浴びる前。先にジローたちのご飯を上げているところだったので慌てたが、それでも少し早めに身支度して階下に降りると、今まで見たことがないほど店がピカピカになっていた。
疲れてて後回しにしていた上の棚の埃まで綺麗になっており、窓はくもり一つなく、持ち帰り用の袋もきちんと整理されている。
「すっかり見違えたなあ」
自分なりに掃除はしていたが、昔から少々大雑把なところもあった。
だが人が変わればここまで変わるのだと感心した。
「オーナー、では早速商品の説明をお願いします」
「オ、オーナー?」
「はい。仕事の間は雇用主と使用人ですから、礼儀はわきまえませんと。あ、オンダオーナーの方がよろしいですか?」
「い、いや、オーナーでいいです」
既に俺の方がナターリアに気圧されてしまっている気がする。
彼女は小さなメモ帳を片手に、試食品のカットの仕方、商品の使い方などを適宜質問をはさみながら自分で書き込んで行く。
「──はい、これで概ね理解しました。では私から少しよろしいですか?」
「ど、どうぞ?」
「まずこちらのシャンプーとトリートメントなのですが、お試しで買うには少々高く、またサイズも大きいと思います。女性の意見として申せば、たとえ評判が良くても自分の髪に合うか分からないですから、初期投資は控えたい気持ちがあると思うのです」
「まあ確かにそうだね」
「そこで、例えばお試し用に小瓶に移し替えて低価格で売るのはどうかと思うのです。雑貨屋では化粧水などを小さな瓶で売ってくれますので、卸売りをしている店で数回分ぐらい使えるサイズの瓶を購入されてはいかがでしょうか? 気に入ってもらえれば、通常品の売り上げも上がると思います」
「なるほど」
アマンダはクチコミをして広めているが、やはり少々高いせいか売り上げは伸び悩んでいた。
ちなみにこれは商品名がシャンプーとトリートメントである。
命名センスどころか名前すらつけるのを面倒がるヤマダ一族だが、本当にモノはいいので、何とかならないものかと考えていたが、言われてみればそういう方法もあったな。
「卸売りの店には心当たりはありますか?」
「はい。父母が大きな薬品瓶から小さな瓶に入れ替えて実験などで使っていたので、母に確認すればすぐ分かります」
「じゃあ今夜にでも確認しておいて下さい」
「分かりました。それと、これはサッペンスのスーパーにあった形式ですが、スタンプカードというのがありまして──」
俺はその後、店を開いてお客さんの相手をしつつもナターリアと色々話した。
俺も忙しさにかまけて情報収集がおろそかだったなあと反省していた。
ナターリアは一言えば十を知るという感じで理解も早く、初日からお客さんの対応も危なげがない。
これは一週間どころか、二日目から俺は楽になるのかも知れない。
さすがジルの娘さんである。俺の目に狂いはなかった。……というより少し過小評価していた。
夕方店じまいする頃には、ナターリアの有能ぶりに信頼度が爆上げになった。
……だがふと思う。
普段からこの調子なら、彼女の義母は若い彼女に教えることなど何もなくて、結果的に皮肉やあてこすりみたいなことしかできなくなったのではないか。
「何でもできる小憎らしい嫁」
で、頼られる自分とか、自慢の腕の見せ所がなかったというか、劣等感を刺激されたとか。
味方にならない旦那は情けないが、とかく出来る人、頭のいい人というのはその辺の心の機微に疎かったりする。
そういや大学時代、『ダメンズメーカー』と呼ばれる才媛がいた。
美人で頭の回転も良く、何でもそつなくこなせるし気配り上手。俺の女友だちが言うには、
「一人暮らしの部屋もいつも綺麗で、料理も上手だった」
そうなのだが、何しろ付き合う男付き合う男、よりによってそいつかという奴ばかりだった。
しかもその子が先回りして何でもやってしまうものだから、ダメ男はますます何もしないダメ男になっていく。
ずっと疑問だったのだが、その女友だちも疑問だったらしく、聞いてみたらしい。
すると、彼女は「元から男性を頼りにしてない」のだという。
「適当に掃除されたり料理されるぐらいなら自分がやった方が早いし、納得できる結果が出せる。そういう許容度は人によって違うから、私は自分が一番ストレスにならない方法を選んでいるだけ。尽くしているというのとはちょっと違うのよ」
と返されたという。
ナターリアもそのダメンズメーカーの彼女のように、しれっと言われたことをなんでもこなしてしまったため、旦那さんは「彼女なら自分が守らなくても大丈夫」と思われたのかも知れない。
まあ有能すぎる人も、苦労はあるものである。俺はすんごく助かるけど。
52
お気に入りに追加
46
あなたにおすすめの小説
女神様の使い、5歳からやってます
めのめむし
ファンタジー
小桜美羽は5歳の幼女。辛い境遇の中でも、最愛の母親と妹と共に明るく生きていたが、ある日母を事故で失い、父親に放置されてしまう。絶望の淵で餓死寸前だった美羽は、異世界の女神レスフィーナに救われる。
「あなたには私の世界で生きる力を身につけやすくするから、それを使って楽しく生きなさい。それで……私のお友達になってちょうだい」
女神から神気の力を授かった美羽は、女神と同じ色の桜色の髪と瞳を手に入れ、魔法生物のきんちゃんと共に新たな世界での冒険に旅立つ。しかし、転移先で男性が襲われているのを目の当たりにし、街がゴブリンの集団に襲われていることに気づく。「大人の男……怖い」と呟きながらも、ゴブリンと戦うか、逃げるか——。いきなり厳しい世界に送られた美羽の運命はいかに?
優しさと試練が待ち受ける、幼い少女の異世界ファンタジー、開幕!
基本、ほのぼの系ですので進行は遅いですが、着実に進んでいきます。
戦闘描写ばかり望む方はご注意ください。

聖女のはじめてのおつかい~ちょっとくらいなら国が滅んだりしないよね?~
七辻ゆゆ
ファンタジー
聖女メリルは7つ。加護の権化である聖女は、ほんとうは国を離れてはいけない。
「メリル、あんたももう7つなんだから、お使いのひとつやふたつ、できるようにならなきゃね」
と、聖女の力をあまり信じていない母親により、ひとりでお使いに出されることになってしまった。

玲子さんは自重しない~これもある種の異世界転生~
やみのよからす
ファンタジー
病院で病死したはずの月島玲子二十五歳大学研究職。目を覚ますと、そこに広がるは広大な森林原野、後ろに控えるは赤いドラゴン(ニヤニヤ)、そんな自分は十歳の体に(材料が足りませんでした?!)。
時は、自分が死んでからなんと三千万年。舞台は太陽系から離れて二百二十五光年の一惑星。新しく作られた超科学なミラクルボディーに生前の記憶を再生され、地球で言うところの中世後半くらいの王国で生きていくことになりました。
べつに、言ってはいけないこと、やってはいけないことは決まっていません。ドラゴンからは、好きに生きて良いよとお墨付き。実現するのは、はたは理想の社会かデストピアか?。
月島玲子、自重はしません!。…とは思いつつ、小市民な私では、そんな世界でも暮らしていく内に周囲にいろいろ絆されていくわけで。スーパー玲子の明日はどっちだ?
カクヨムにて一週間ほど先行投稿しています。
書き溜めは100話越えてます…

魔道具作ってたら断罪回避できてたわw
かぜかおる
ファンタジー
転生して魔法があったからそっちを楽しんで生きてます!
って、あれまあ私悪役令嬢だったんですか(笑)
フワッと設定、ざまあなし、落ちなし、軽〜く読んでくださいな。

私、平凡ですので……。~求婚してきた将軍さまは、バツ3のイケメンでした~
玉響なつめ
ファンタジー
転生したけど、平凡なセリナ。
平凡に生まれて平凡に生きて、このまま平凡にいくんだろうと思ったある日唐突に求婚された。
それが噂のバツ3将軍。
しかも前の奥さんたちは行方不明ときたもんだ。
求婚されたセリナの困惑とは裏腹に、トントン拍子に話は進む。
果たして彼女は幸せな結婚生活を送れるのか?
※小説家になろう。でも公開しています
『異世界庭付き一戸建て』を相続した仲良し兄妹は今までの不幸にサヨナラしてスローライフを満喫できる、はず?
釈 余白(しやく)
ファンタジー
HOT 1位!ファンタジー 3位! ありがとうございます!
父親が不慮の事故で死亡したことで最後の肉親を失い残された高校生の小村雷人(こむら らいと)と小学生の真琴(まこと)の兄妹が聞かされたのは、父が家を担保に金を借りていたという絶望の事実だった。慣れ親しんだ自宅から早々の退去が必要となった二人は家の中で金目の物を探す。
その結果見つかったのは、僅かな現金に空の預金通帳といくつかの宝飾品、そして家の権利書と見知らぬ文字で書かれた書類くらいだった。謎の書類には祖父のサインが記されていたが内容は読めず、頼みの綱は挟まれていた弁護士の名刺だけだ。
最後の希望とも言える名刺の電話番号へ連絡した二人は、やってきた弁護士から契約書の内容を聞かされ唖然とする。それは祖父が遺産として残した『異世界トラス』にある土地と建物を孫へ渡すというものだった。もちろん現地へ行かなければ遺産は受け取れないが。兄妹には他に頼れるものがなく、思い切って異世界へと赴き新生活をスタートさせるのだった。
その他、多数投稿しています!
https://www.alphapolis.co.jp/author/detail/398438394

前世を思い出しました。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。
棚から現ナマ
恋愛
前世を思い出したフィオナは、今までの自分の所業に、恥ずかしすぎて身もだえてしまう。自分は痛い女だったのだ。いままでの黒歴史から目を背けたい。黒歴史を思い出したくない。黒歴史関係の人々と接触したくない。
これからは、まっとうに地味に生きていきたいの。
それなのに、王子様や公爵令嬢、王子の側近と今まで迷惑をかけてきた人たちが向こうからやって来る。何でぇ?ほっといて下さい。お願いします。恥ずかしすぎて、死んでしまいそうです。

【完結】転生したらもふもふだった。クマ獣人の王子は前世の婚約者を見つけだし今度こそ幸せになりたい。
金峯蓮華
ファンタジー
デーニッツ王国の王太子リオネルは魅了の魔法にかけられ、婚約者カナリアを断罪し処刑した。
デーニッツ王国はジンメル王国に攻め込まれ滅ぼされ、リオネルも亡くなってしまう。
天に上る前に神様と出会い、魅了が解けたリオネルは神様のお情けで転生することになった。
そして転生した先はクマ獣人の国、アウラー王国の王子。どこから見ても立派なもふもふの黒いクマだった。
リオネルはリオンハルトとして仲間達と魔獣退治をしながら婚約者のカナリアを探す。
しかし、仲間のツェツィーの姉、アマーリアがカナリアかもしれないと気になっている。
さて、カナリアは見つかるのか?
アマーリアはカナリアなのか?
緩い世界の緩いお話です。
独自の異世界の話です。
初めて次世代ファンタジーカップにエントリーします。
応援してもらえると嬉しいです。
よろしくお願いします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる