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お引っ越しは完了。
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「隣に引っ越して参りましたグエン・ロイズと申します。ルーシーさんとは先日からお付き合いさせて頂いておりますが、シャインベック隊長のご家族含めて仲良くしていただければと思います。それでこれ、つまらないものですがお納め戴ければ幸いです」
グエン・ロイズがお菓子を持ってしれっと挨拶に来たのは、ルーシーと付き合う事になってから1ヶ月にもならない春陽気の穏やかな週末の午後であった。
ダークは仕事で不在だったが、アーネストに居間に通してもらう。
「わざわざのご挨拶ありがとうございます。
もう工事の方はすっかり終わられたのですか?」
ルーシーが運んできたコーヒーを嬉しそうに受け取るグエンを微笑ましく思いながら、私は笑顔で尋ねた。
「あと客室が一部まだ残ってるんですが、我慢できなくて。あはははっ。
ですが、住むところは概ね終わっております。
家族がいつ増えてもいいように、ベテランのメイドも雇って掃除も滞りなく行っておりますのでご安心下さい」
そう言いながらチラチラと視線をルーシーに向けているが、ルーシーは無表情のままスルーである。
でも私には分かる。アレは照れているのだ。
少し耳が赤くなっているし、落ち着きがない。
まあまあ。付き合いたてのカップルってやぁねぇ、あてられるわー。
世話好きなオバチャンのようにワクワクとしてしまうじゃないの。
あー、小説やマンガでどエロい作品を書きなぐっている下世話なココロが洗われるようなピュアなモノを見てる気がするわ。
でも私から創作意欲を取ったら、ちょっと料理が出来るだけの土偶である。
私は一生ヨゴレでいいわ。妄想も楽しいから。
だけどグエンみたいなタイプは、髭もじゃのオッサンに抵抗しながら無理矢理押し倒されて、気がつけばラブが生まれてるみたいなストーリーはどうかしらね。意外とイケそうな気がするわ。
そうすると、やっぱり恋敵的な存在は同世代の仕事仲間とか……。
腐女子は放置して置くと、脳内がどんどん腐る方向へ流れやすくなる。
スキルが上がると、普通に会話したり仕事をしながら脳内はかなりヤバめの妄想がエンドレスで広がるものなのである。
私が言葉少なに世間話をしている時は、大概ろくでもない事を考えている。
さて縛るべきか目隠しはするべきかなど第2段階の妄想が広がりそうになったところで、学校から戻ったカイルたちが居間にやって来た。
「あ、未来のルーシーの旦那さん候補(仮)だ」
「おや、引っ越しは今日でしたか。それはそれは」
「ルーシーをもてべ……もてあそぶ悪い人?」
「お兄さんはプレイボーイさんですか?」
4人の子供たちに一斉にワヤワヤと集まられ言い募られてグエンも一瞬動揺したが、
「ルーシーは僕のお嫁さん候補(確定)だよ」
「そうなんだ。これからお隣さんとして宜しくね」
「弄ぶなんて!今は僕が振り回されてるんだよ。可哀想だろう?」
「女の子をとっかえひっかえするどころか、付き合うのはルーシーが初めてなんだよ。だから応援してね」
とそれぞれ丁寧に返していて、子供たちの好感度は上がったようだ。
「──グエン様、お子様方をそれとなく味方につけるのはお止め下さい」
ルーシーが文句を言ったがグエンは突っぱねた。
「やだ。僕は誰であろうとも味方につけるよ。じゃないとルーシーに逃げられるじゃないか。ルーシーは僕を一生独り者の童て──」
「わーわーわーわー!!何を言い出すのですお子様の前で!ご身分をお考え下さいませ!」
いきなり大声になったルーシーに、子供たちの方が驚いていた。
「わっ、ルーシーどうしたの?」
「ビックリしたよ。ルーシーおどかさないで」
「ルーシー、お客さまの前で大きな声出したらダメだよ?」
と逆に叱られていた。
「……申し訳ございませんでした」
頭を下げるルーシーをニコニコと眺めるグエンを見て私は感じた。
完全に捕獲モードに入ってるわこの男。
ハンターの目だもんなアレは。
ルーシーにここまで感情を露にさせるとはやるなー。
私はただの坊ちゃんじゃないなと認識を改めた。
……絡め取られそうだが一応頑張れルーシー。
「ところで犬はまだお引っ越ししてないの?」
アナが周りを見回しながら首を傾げた。
「ん?いるよ。会いたい?」
「「「「会いたい!」」」」
失礼して、と居間から窓を開けて庭に出たグエンが指笛を鳴らすと、ワン!と鳴き声がして、大型犬が走ってきた。
ウチに猫がいるので気を遣って表の方に待たせていたのだろう。
ジャーマンシェパード……ドイツがない国でジャーマンシェパードって言うのか不明だが、見た目はまんまあの警察犬とかにもなってる精悍で利口そうな犬である。
目が穏やかでゆるく振っている尻尾が可愛らしい。
「バルゴって言うんだ。オスで2歳だよ」
「ふぉぉ……頭を撫でても怒らない?」
アナが目をキラキラさせてグエンを見た。
「大丈夫だよ。こいつはちゃんとしつけているしね、性格も温和なんだよ」
恐る恐るバルゴの頭を撫でたアナが、手をペロペロと舐められてくすぐったそうにしている。
皆も撫でたかったようで、順番に撫で撫でして舐められていた。
「みんなの匂いは覚えたからね。僕の友だちだって分かったから噛んだりもしないから安心してね」
「ウチのアズキともお友だちになってくれるかな?」
クロエが私を見た。
「うーん、どうかしらね。昔から犬と猫はあまり仲良くないって言うから……アズキ~?どこ~?」
私がアズキを呼ぶと、居間の方にぽてぽてとアズキがやって来た。
「ンニャ」
窓の向こう側にいる大きな犬を見て不思議そうな様子ではあるが、背中の毛を逆立てるほど警戒してはいない。
「お隣のワンちゃんでバルゴって言うのよ。挨拶しておく?ほらおいで」
噛まれたらいけないので、私が抱っこしたままそっとバルゴの前にしゃがみこんだ。
「バルゴ、ウチのアズキよ。良かったらお友だちになってくれる?」
バルゴはもふもふした生き物を覗き込んで、ペロッと頭を舐めた。
「……ニャ」
アズキも特に嫌がる素振りもなく、前足を出して肉球で確かめるようにバルゴの鼻の辺りをてしてし叩いていた。お互いどうやら第一印象は悪くなかったらしい。
良かった良かった。
そうして、お隣さんは犬も込みでさりげなく我が家のメンツに顔合わせを済ませたのだった。
ダークは動揺するルーシーという貴重なモノを見られなくて心底悔しがっていたが。
グエン・ロイズがお菓子を持ってしれっと挨拶に来たのは、ルーシーと付き合う事になってから1ヶ月にもならない春陽気の穏やかな週末の午後であった。
ダークは仕事で不在だったが、アーネストに居間に通してもらう。
「わざわざのご挨拶ありがとうございます。
もう工事の方はすっかり終わられたのですか?」
ルーシーが運んできたコーヒーを嬉しそうに受け取るグエンを微笑ましく思いながら、私は笑顔で尋ねた。
「あと客室が一部まだ残ってるんですが、我慢できなくて。あはははっ。
ですが、住むところは概ね終わっております。
家族がいつ増えてもいいように、ベテランのメイドも雇って掃除も滞りなく行っておりますのでご安心下さい」
そう言いながらチラチラと視線をルーシーに向けているが、ルーシーは無表情のままスルーである。
でも私には分かる。アレは照れているのだ。
少し耳が赤くなっているし、落ち着きがない。
まあまあ。付き合いたてのカップルってやぁねぇ、あてられるわー。
世話好きなオバチャンのようにワクワクとしてしまうじゃないの。
あー、小説やマンガでどエロい作品を書きなぐっている下世話なココロが洗われるようなピュアなモノを見てる気がするわ。
でも私から創作意欲を取ったら、ちょっと料理が出来るだけの土偶である。
私は一生ヨゴレでいいわ。妄想も楽しいから。
だけどグエンみたいなタイプは、髭もじゃのオッサンに抵抗しながら無理矢理押し倒されて、気がつけばラブが生まれてるみたいなストーリーはどうかしらね。意外とイケそうな気がするわ。
そうすると、やっぱり恋敵的な存在は同世代の仕事仲間とか……。
腐女子は放置して置くと、脳内がどんどん腐る方向へ流れやすくなる。
スキルが上がると、普通に会話したり仕事をしながら脳内はかなりヤバめの妄想がエンドレスで広がるものなのである。
私が言葉少なに世間話をしている時は、大概ろくでもない事を考えている。
さて縛るべきか目隠しはするべきかなど第2段階の妄想が広がりそうになったところで、学校から戻ったカイルたちが居間にやって来た。
「あ、未来のルーシーの旦那さん候補(仮)だ」
「おや、引っ越しは今日でしたか。それはそれは」
「ルーシーをもてべ……もてあそぶ悪い人?」
「お兄さんはプレイボーイさんですか?」
4人の子供たちに一斉にワヤワヤと集まられ言い募られてグエンも一瞬動揺したが、
「ルーシーは僕のお嫁さん候補(確定)だよ」
「そうなんだ。これからお隣さんとして宜しくね」
「弄ぶなんて!今は僕が振り回されてるんだよ。可哀想だろう?」
「女の子をとっかえひっかえするどころか、付き合うのはルーシーが初めてなんだよ。だから応援してね」
とそれぞれ丁寧に返していて、子供たちの好感度は上がったようだ。
「──グエン様、お子様方をそれとなく味方につけるのはお止め下さい」
ルーシーが文句を言ったがグエンは突っぱねた。
「やだ。僕は誰であろうとも味方につけるよ。じゃないとルーシーに逃げられるじゃないか。ルーシーは僕を一生独り者の童て──」
「わーわーわーわー!!何を言い出すのですお子様の前で!ご身分をお考え下さいませ!」
いきなり大声になったルーシーに、子供たちの方が驚いていた。
「わっ、ルーシーどうしたの?」
「ビックリしたよ。ルーシーおどかさないで」
「ルーシー、お客さまの前で大きな声出したらダメだよ?」
と逆に叱られていた。
「……申し訳ございませんでした」
頭を下げるルーシーをニコニコと眺めるグエンを見て私は感じた。
完全に捕獲モードに入ってるわこの男。
ハンターの目だもんなアレは。
ルーシーにここまで感情を露にさせるとはやるなー。
私はただの坊ちゃんじゃないなと認識を改めた。
……絡め取られそうだが一応頑張れルーシー。
「ところで犬はまだお引っ越ししてないの?」
アナが周りを見回しながら首を傾げた。
「ん?いるよ。会いたい?」
「「「「会いたい!」」」」
失礼して、と居間から窓を開けて庭に出たグエンが指笛を鳴らすと、ワン!と鳴き声がして、大型犬が走ってきた。
ウチに猫がいるので気を遣って表の方に待たせていたのだろう。
ジャーマンシェパード……ドイツがない国でジャーマンシェパードって言うのか不明だが、見た目はまんまあの警察犬とかにもなってる精悍で利口そうな犬である。
目が穏やかでゆるく振っている尻尾が可愛らしい。
「バルゴって言うんだ。オスで2歳だよ」
「ふぉぉ……頭を撫でても怒らない?」
アナが目をキラキラさせてグエンを見た。
「大丈夫だよ。こいつはちゃんとしつけているしね、性格も温和なんだよ」
恐る恐るバルゴの頭を撫でたアナが、手をペロペロと舐められてくすぐったそうにしている。
皆も撫でたかったようで、順番に撫で撫でして舐められていた。
「みんなの匂いは覚えたからね。僕の友だちだって分かったから噛んだりもしないから安心してね」
「ウチのアズキともお友だちになってくれるかな?」
クロエが私を見た。
「うーん、どうかしらね。昔から犬と猫はあまり仲良くないって言うから……アズキ~?どこ~?」
私がアズキを呼ぶと、居間の方にぽてぽてとアズキがやって来た。
「ンニャ」
窓の向こう側にいる大きな犬を見て不思議そうな様子ではあるが、背中の毛を逆立てるほど警戒してはいない。
「お隣のワンちゃんでバルゴって言うのよ。挨拶しておく?ほらおいで」
噛まれたらいけないので、私が抱っこしたままそっとバルゴの前にしゃがみこんだ。
「バルゴ、ウチのアズキよ。良かったらお友だちになってくれる?」
バルゴはもふもふした生き物を覗き込んで、ペロッと頭を舐めた。
「……ニャ」
アズキも特に嫌がる素振りもなく、前足を出して肉球で確かめるようにバルゴの鼻の辺りをてしてし叩いていた。お互いどうやら第一印象は悪くなかったらしい。
良かった良かった。
そうして、お隣さんは犬も込みでさりげなく我が家のメンツに顔合わせを済ませたのだった。
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