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レッツサバイバル!【4】
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プルプル町に到着したのは昼少し前だった。
かなり早く出たつもりなのに、思ったより時間がかかってしまったと少し焦る。
大体の場所は聞いていたけど、地図を見ると、町から更に30分はかかりそうだ。
まあアレックも以前騎士団にいたので経験者だ。迷う事もないだろう。
最初は外の景色に「ほー」「ふわー」などと見とれていた子供たちも、早起きし過ぎて睡魔に負けたようで、目刺しにされたシシャモのように並んでくこー、くこーと荷台の方で毛布にくるまり眠っている。
ルーシーが、
「騎士団の皆様にも美味しいご飯を用意することで寛大なお心になって下さいますし、少しぐらい旦那様といちゃついても許して頂けるんじゃありませんか。
どうせサバイバルなんてまともな食事を摂れているとは思えませんもの」
と言うので、大きな鍋をいくつも運ぶため、旅行で使う時の荷台つきの馬車にしたが、お陰で子供たちを転がすゆとりがあった。
ルーシーは絶対予測済みだったに違いない。
うちの…………ほにゃらら兼メイドは、いつもながら先読みする力が優れすぎてて怖い。
王宮でも遜色なく、むしろメイド長クラスで引き抜かれるレベルで何でも出来る(料理以外は)のに、私のような腐女子のヒッキーに捕まったばかりに、子爵夫人付きメイドなどという中途半端な地位のままなのが申し訳ないが、正直ルーシーが居なくなったら私は確実に詰む。
だが本人が本気でそれでいいと言ってるので、有り難く甘えさせて貰っている。
「いったんホテルにチェックインするべきかしら」
プルプル町の大通りを馬車で抜けながらルーシーに聞いたが、
「到着がかなり遅れてますので食事を持っていくのを優先致しましょう。遅れて野ウサギとかむしって焼かれてしまわれても困りますし」
「…………大変よねサバイバルも。
じゃあアレック、申し訳ないけどなる早で連れていってもらえるかしら?
シシャモたちは気にしなくていいわ。どうせついたら起こさないと拗ねるんだもの、少しぐらい揺らした方がいいでしょ。
あ、鍋は引っくり返らないぐらいでね」
本日はダークの好きなバターチキンカレーである。100人は越えてるらしいので張り切って大きな寸胴を5つも使って作ったのだ。
ご飯は炊きたての方が美味しいから、カレーを温めている間に炊いてしまおうと米の状態で持ってきた。これが無駄になるのだけは避けたい。
「了解しました。それじゃスピード上げますよー」
アレックが返事をするとムチの音がして、急にスピードが上がった。
シシャモたちがゴロゴロ転がったと思ったら、『ゴン』という鈍い音がしてカイルが頭を押さえて起き上がった。どうやら鍋に頭をぶつけたらしい。
「…………痛い…………」
「でしょうねぇ。あと少しでお父様のところに着くと思うからいい加減起きなさい。寝惚けたままだと馬車にポイ捨てしてくわよ」
「母様冷たい…………」
「あら、邪魔はしないからってついてきたけど、荷物持ちにもならない、すぴすぴ寝てるだけの子に優しくしてあげる義理はなくてよ母様は?」
「申し訳ありませんでした!
ほらっ、ブレナンもアナもクロエも起きろ!もうすぐ父様のとこ着くって」
シシャモもといブレナンたちが、モゴモゴ言いながら目をこすって毛布から顔を出してきた。
「あなたたちは到着まで鍋の蓋を押さえといてね。自分達のご飯でもあるんだから、しっかり守りなさいねぇ~」
「ふわい!」
「ご飯…………お腹すいた…………」
みんな食い意地が張ってるので、食べ物絡みだと目覚めが早いのは良いことだ。起こす手間が省けた。
舗装されてない獣道みたいなところに入ったようで、かなり揺れる。
ダークと騎士団の皆様~お昼ご飯食べてないでね~すぐ行きますからぁぁぁ!!
かなり早く出たつもりなのに、思ったより時間がかかってしまったと少し焦る。
大体の場所は聞いていたけど、地図を見ると、町から更に30分はかかりそうだ。
まあアレックも以前騎士団にいたので経験者だ。迷う事もないだろう。
最初は外の景色に「ほー」「ふわー」などと見とれていた子供たちも、早起きし過ぎて睡魔に負けたようで、目刺しにされたシシャモのように並んでくこー、くこーと荷台の方で毛布にくるまり眠っている。
ルーシーが、
「騎士団の皆様にも美味しいご飯を用意することで寛大なお心になって下さいますし、少しぐらい旦那様といちゃついても許して頂けるんじゃありませんか。
どうせサバイバルなんてまともな食事を摂れているとは思えませんもの」
と言うので、大きな鍋をいくつも運ぶため、旅行で使う時の荷台つきの馬車にしたが、お陰で子供たちを転がすゆとりがあった。
ルーシーは絶対予測済みだったに違いない。
うちの…………ほにゃらら兼メイドは、いつもながら先読みする力が優れすぎてて怖い。
王宮でも遜色なく、むしろメイド長クラスで引き抜かれるレベルで何でも出来る(料理以外は)のに、私のような腐女子のヒッキーに捕まったばかりに、子爵夫人付きメイドなどという中途半端な地位のままなのが申し訳ないが、正直ルーシーが居なくなったら私は確実に詰む。
だが本人が本気でそれでいいと言ってるので、有り難く甘えさせて貰っている。
「いったんホテルにチェックインするべきかしら」
プルプル町の大通りを馬車で抜けながらルーシーに聞いたが、
「到着がかなり遅れてますので食事を持っていくのを優先致しましょう。遅れて野ウサギとかむしって焼かれてしまわれても困りますし」
「…………大変よねサバイバルも。
じゃあアレック、申し訳ないけどなる早で連れていってもらえるかしら?
シシャモたちは気にしなくていいわ。どうせついたら起こさないと拗ねるんだもの、少しぐらい揺らした方がいいでしょ。
あ、鍋は引っくり返らないぐらいでね」
本日はダークの好きなバターチキンカレーである。100人は越えてるらしいので張り切って大きな寸胴を5つも使って作ったのだ。
ご飯は炊きたての方が美味しいから、カレーを温めている間に炊いてしまおうと米の状態で持ってきた。これが無駄になるのだけは避けたい。
「了解しました。それじゃスピード上げますよー」
アレックが返事をするとムチの音がして、急にスピードが上がった。
シシャモたちがゴロゴロ転がったと思ったら、『ゴン』という鈍い音がしてカイルが頭を押さえて起き上がった。どうやら鍋に頭をぶつけたらしい。
「…………痛い…………」
「でしょうねぇ。あと少しでお父様のところに着くと思うからいい加減起きなさい。寝惚けたままだと馬車にポイ捨てしてくわよ」
「母様冷たい…………」
「あら、邪魔はしないからってついてきたけど、荷物持ちにもならない、すぴすぴ寝てるだけの子に優しくしてあげる義理はなくてよ母様は?」
「申し訳ありませんでした!
ほらっ、ブレナンもアナもクロエも起きろ!もうすぐ父様のとこ着くって」
シシャモもといブレナンたちが、モゴモゴ言いながら目をこすって毛布から顔を出してきた。
「あなたたちは到着まで鍋の蓋を押さえといてね。自分達のご飯でもあるんだから、しっかり守りなさいねぇ~」
「ふわい!」
「ご飯…………お腹すいた…………」
みんな食い意地が張ってるので、食べ物絡みだと目覚めが早いのは良いことだ。起こす手間が省けた。
舗装されてない獣道みたいなところに入ったようで、かなり揺れる。
ダークと騎士団の皆様~お昼ご飯食べてないでね~すぐ行きますからぁぁぁ!!
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