4 / 40
3.離婚のすすめ
しおりを挟む
急いで戻ったものの、屋敷の皆がみな一様に慌てふためいていて、予定より早い来客の訪れを知った。
私の従兄弟であるルベル・メイユール公爵がもう到着しているのだ。ルベルは若くして公爵位を継ぎ、社交界では彼の心を射止めんとする女性が列を作っていると言う噂だ。……私はその現場を見たことがないけれど。
「アリー、元気だったかい」
お気に入りの緋色の上着を着たルベルが、両手を広げて私を出迎えた。
「閣下。お待たせしてしまって申し訳ありません」
「僕と君の仲だ。敬語はいいと言っているだろう」
「私は伯爵夫人だもの、最初の挨拶まではそうもいかないでしょう?」
軽く片目をつぶると、ルベルは柔らかく微笑んだ。
ルベルは病弱な私の事を気にかけて、忙しい合間を縫ってお見舞に来てくれる。子供の頃は何時も一緒に居たから、まるで本当の兄のような存在だ。忙しいだろうに、義理堅い人だ。
「いや。今日は君の顔を見に来ただけだ。地霊契祭の準備に入ると忙しくなるしね」
「王都はさぞ賑やかなのでしょうね」
給仕係のダニエラが、汗びっしょりのままカートを押して入って来た。慌ただしくお茶と氷菓子の用意をして、そのままそそくさと去る。動き自体はとくに失礼な事もないけれど、なにしろその動きが普段の五割増しかと言わんばかりの速度で、一刻も早く向かいたい場所がある、そんな感じだ。
「精霊祭自体は毎年行っているけどね、何しろ建国して初めての催しだからね」
ルベルはダニエラの事を気にする風もなく、にこりと微笑んだ。
「楽しみだわ。ささ、送ってくれた魔道具で作った氷菓子よ、エメレット産のワインと蜂蜜で……あら、スプーンがないわ。もう、こんな時に皆どこに行ってしまったのかしら」
公爵より大事な来客などいるはずもないのに、お茶の用意だけがしてあって、人の気配はまったくない。人材が潤沢とは言えないので、常にギリギリの人員で回してはいるけれど、これはいささか手薄すぎる。
「まあ、個人的な訪問だ。いちいち挨拶をされていては君と話す時間がなくなってしまうから、こちらの方が好都合だ」
ルベルは私の手を取り、口づけた。我が従兄弟ながら気障な人だと思う。
「体調は良さそうだね」
「ええ。いただいた氷菓子の魔道具も、皆喜んで毎日作っていますよ。テラスで森を見ながら一緒に頂きましょう」
絡められた手を振りほどいて口にした言葉に、ルベルは申し訳なさそうに顔をしかめた。
「アリー、今回ここに来たのは、君に菓子の感想を聞くためじゃないんだ。君の今後について、話をしに来た」
「……離婚の予定はありません」
ゆっくりと首を振る。彼が何を言うのかわかっている。ルベルは会う度に離婚を勧めてくるけれど、彼は独身で、婚約者の一人も作らないから、結婚がどんなに重いものなのか知らないのだ。
「君が格下の伯爵家に降嫁することになったのは、国王陛下の温情による救済措置だ。当主であるカシウスは成人し、領主の地位を得た。……君の使命は終わったんだ、第二の人生、好きな風に生きていいんじゃないか」
「私、自分が不幸なつもりはないけれど?」
自分の事は、自分が一番分かっている。私は私の宿命に、折り合いをつけてきたつもりだ。
「これは僕ひとりの意見ではない。両陛下もアリーが王宮に戻り、地霊契祭の巫女として国民にお披露目をされるのを望んでいらっしゃる」
「私に?」
地霊契祭はこの国に伝わる伝説──国を作った時にこの地の守護を約束してくれた大精霊ユリーシャに感謝を捧げる祭りだ。その契約は三百年後──つまり今年まで。三百年ごとに代替わりする精霊を迎え、次の豊穣の三百年へ向けて契約をする──次の精霊の代替わりまで国を守り、その約束の内容を精霊に伝えよ、と約束されたものだ。
その時、初代巫女のように、国から巫女を一人、選ぶ手筈になっている。
「そんなお話、聞いたこともないわ」
あくまで式典としての取り決めだ。巫女は別に王家の血を引いていなくてもかまわないはず。
「それは君の体調が、いつ悪化するかわからなかったからだ。けれど、今の君の容体は安定しているように見える。ぜひ巫女として王都に凱旋し、そのまま王宮に戻って、ゆっくり暮らすのも悪くないと思わないか」
「……夫が帰ってこないことには、決められません」
ルベルは大げさなため息をついた。
「カシウスは君に見向きもしないんだろう。不義理なことだ」
──私だけは、彼の味方でいてあげないと。
「彼は口下手なのです。若い時から責任を一身に背負って、気負いすぎなのです」
カシウスは私にすべての権限を譲渡しているため、私が夫の期間を待たずして答えを出すことは簡単だ。単純に、私はこのエメレットの土地と人が好きで、人生の半分以上を過ごしているのだから、この地に骨をうずめたいと考えている。だから、これはいつもの言い訳だ。
「カシウス・ディ・エメレットが了承すればいいんだね」
ルベルは私に念を押した。
「ええ、彼がいいと言えば」
「そうか。わかったよ。夫婦でよく話し合ってくれ。よい報告を期待している」
ルベルにとっての良い報告は私にとっては悪い報告だ。悪い人ではないのだけれど、私の気持ちが置き去りにされているのが、いつも少し嫌な気分になる。
「お見舞、ありがとうございます。また近いうちに会えるとうれしいわ」
「いつでも君の力になるつもりさ」
「ええ、ありがとう」
ルベルの乗った馬車を見送っていると、バタバタとした足音とともに、エレノアが走ってきた。私と一緒に屋敷に戻ってきたはずなのにエレノアときたら、今の今まで一体どこにいたのだろうか?
「もう、エレノアったら。公爵様にお顔も見せずに。失礼でしょう」
「……た、た、たい……大変、もももも申し訳……ありませぬ。多少……ささいな……つまらぬ事で……立て込んでおりまして」
エレノアの顔は土気色で、暑さのせいだろうか、全身に汗をびっしょりかいていた。
少し強く注意をしたけれど、生真面目なエレノアが大貴族であり私の従兄でもある公爵の来訪をないがしろにするとはとても考えられなかった。
相当に大変な事があったのだろう。それか、体調が悪いのかもしれない、何しろ顔が真っ青だ。先ほどはからかってしまったけれど、もしかして、悪阻とか……?
「大変そうだから、下がっていいわよ」
「は、はい。ありがとうございます。失礼します」
エレノアはまるでゼンマイ仕掛けの人形のように、不自然な動きをして去っていった。入れ違いに、執事のレイナルトがやってくる。彼も動きがおかしい。酔っ払っているわけもないのに、足元が若干ふらついているのだ。
「レイナルト。あなたまで挨拶に来ないなんて公爵様に……」
「旦那様のっ!」
「?」
レイナルトまで顔色が悪かったので、私に手に握られた手紙がぐしゃぐしゃになっている。
「カシウスの?」
「……失礼しました。旦那様からのお手紙を預かっております」
レイナルトはぐしゃぐしゃになった手紙を差し出してきた。
カシウスとは二週間に一度、手紙のやり取りをしている。相変わらず、殺風景な、業務報告みたいな手紙だ。
アリエノール。お元気ですか。こちらは変わらずです。この手紙がエメレット領に到着する頃には、セファイア行きの船に乗っているころでしょう。じきに良い報告ができると思います。
「何か、書いてありました?」
レイナルトは体を伸ばして、手紙を盗み見ようとしている。もしかして、結婚の報告をしていて、二人はその返事待ちだったのだろうか?
「いつもと同じよ。でも、もうすぐ帰って来るんですって」
「帰ってくるんですか!? もうすぐ!? 今更!?」
レイナルトは絶叫してのけぞった。陽気な人ではあるけれど、度を越したひょうきんではない。……彼はカシウスと使用人の枠を超えて親しい仲なのに、そんなにも絶望的な声を上げなくてもいいのではないかしら。
「幼なじみのあなたまでそんな事を言うなんて、カシウスが聞いたら傷つくわ」
「いえ。戻って来てくれる事は……とても、ありがたく思います。それでは…俺は、使用人の会議がありますので」
「あ、そうそう。会議をするなら……」
「アリー様は、ダメですよ」
「分かっているわよ。カシウスね、よい報告ができると思う、って」
私の言葉に、レイナルトの顔はからからに乾燥した葉っぱのようにくしゃくしゃになった。
「よい、報告……って言うのか、あれ……?」
「どうしたの?」
「い、いえ、何でもありません。アリー様。失礼いたします」
レイナルトはそそくさと去っていった。なんだか、今日は妙な事ばかりだ。カシウスのよい報告とは、なんだろうか。彼がそんな前向きな事を言うのは珍しく、妙に気にかかった。
私の従兄弟であるルベル・メイユール公爵がもう到着しているのだ。ルベルは若くして公爵位を継ぎ、社交界では彼の心を射止めんとする女性が列を作っていると言う噂だ。……私はその現場を見たことがないけれど。
「アリー、元気だったかい」
お気に入りの緋色の上着を着たルベルが、両手を広げて私を出迎えた。
「閣下。お待たせしてしまって申し訳ありません」
「僕と君の仲だ。敬語はいいと言っているだろう」
「私は伯爵夫人だもの、最初の挨拶まではそうもいかないでしょう?」
軽く片目をつぶると、ルベルは柔らかく微笑んだ。
ルベルは病弱な私の事を気にかけて、忙しい合間を縫ってお見舞に来てくれる。子供の頃は何時も一緒に居たから、まるで本当の兄のような存在だ。忙しいだろうに、義理堅い人だ。
「いや。今日は君の顔を見に来ただけだ。地霊契祭の準備に入ると忙しくなるしね」
「王都はさぞ賑やかなのでしょうね」
給仕係のダニエラが、汗びっしょりのままカートを押して入って来た。慌ただしくお茶と氷菓子の用意をして、そのままそそくさと去る。動き自体はとくに失礼な事もないけれど、なにしろその動きが普段の五割増しかと言わんばかりの速度で、一刻も早く向かいたい場所がある、そんな感じだ。
「精霊祭自体は毎年行っているけどね、何しろ建国して初めての催しだからね」
ルベルはダニエラの事を気にする風もなく、にこりと微笑んだ。
「楽しみだわ。ささ、送ってくれた魔道具で作った氷菓子よ、エメレット産のワインと蜂蜜で……あら、スプーンがないわ。もう、こんな時に皆どこに行ってしまったのかしら」
公爵より大事な来客などいるはずもないのに、お茶の用意だけがしてあって、人の気配はまったくない。人材が潤沢とは言えないので、常にギリギリの人員で回してはいるけれど、これはいささか手薄すぎる。
「まあ、個人的な訪問だ。いちいち挨拶をされていては君と話す時間がなくなってしまうから、こちらの方が好都合だ」
ルベルは私の手を取り、口づけた。我が従兄弟ながら気障な人だと思う。
「体調は良さそうだね」
「ええ。いただいた氷菓子の魔道具も、皆喜んで毎日作っていますよ。テラスで森を見ながら一緒に頂きましょう」
絡められた手を振りほどいて口にした言葉に、ルベルは申し訳なさそうに顔をしかめた。
「アリー、今回ここに来たのは、君に菓子の感想を聞くためじゃないんだ。君の今後について、話をしに来た」
「……離婚の予定はありません」
ゆっくりと首を振る。彼が何を言うのかわかっている。ルベルは会う度に離婚を勧めてくるけれど、彼は独身で、婚約者の一人も作らないから、結婚がどんなに重いものなのか知らないのだ。
「君が格下の伯爵家に降嫁することになったのは、国王陛下の温情による救済措置だ。当主であるカシウスは成人し、領主の地位を得た。……君の使命は終わったんだ、第二の人生、好きな風に生きていいんじゃないか」
「私、自分が不幸なつもりはないけれど?」
自分の事は、自分が一番分かっている。私は私の宿命に、折り合いをつけてきたつもりだ。
「これは僕ひとりの意見ではない。両陛下もアリーが王宮に戻り、地霊契祭の巫女として国民にお披露目をされるのを望んでいらっしゃる」
「私に?」
地霊契祭はこの国に伝わる伝説──国を作った時にこの地の守護を約束してくれた大精霊ユリーシャに感謝を捧げる祭りだ。その契約は三百年後──つまり今年まで。三百年ごとに代替わりする精霊を迎え、次の豊穣の三百年へ向けて契約をする──次の精霊の代替わりまで国を守り、その約束の内容を精霊に伝えよ、と約束されたものだ。
その時、初代巫女のように、国から巫女を一人、選ぶ手筈になっている。
「そんなお話、聞いたこともないわ」
あくまで式典としての取り決めだ。巫女は別に王家の血を引いていなくてもかまわないはず。
「それは君の体調が、いつ悪化するかわからなかったからだ。けれど、今の君の容体は安定しているように見える。ぜひ巫女として王都に凱旋し、そのまま王宮に戻って、ゆっくり暮らすのも悪くないと思わないか」
「……夫が帰ってこないことには、決められません」
ルベルは大げさなため息をついた。
「カシウスは君に見向きもしないんだろう。不義理なことだ」
──私だけは、彼の味方でいてあげないと。
「彼は口下手なのです。若い時から責任を一身に背負って、気負いすぎなのです」
カシウスは私にすべての権限を譲渡しているため、私が夫の期間を待たずして答えを出すことは簡単だ。単純に、私はこのエメレットの土地と人が好きで、人生の半分以上を過ごしているのだから、この地に骨をうずめたいと考えている。だから、これはいつもの言い訳だ。
「カシウス・ディ・エメレットが了承すればいいんだね」
ルベルは私に念を押した。
「ええ、彼がいいと言えば」
「そうか。わかったよ。夫婦でよく話し合ってくれ。よい報告を期待している」
ルベルにとっての良い報告は私にとっては悪い報告だ。悪い人ではないのだけれど、私の気持ちが置き去りにされているのが、いつも少し嫌な気分になる。
「お見舞、ありがとうございます。また近いうちに会えるとうれしいわ」
「いつでも君の力になるつもりさ」
「ええ、ありがとう」
ルベルの乗った馬車を見送っていると、バタバタとした足音とともに、エレノアが走ってきた。私と一緒に屋敷に戻ってきたはずなのにエレノアときたら、今の今まで一体どこにいたのだろうか?
「もう、エレノアったら。公爵様にお顔も見せずに。失礼でしょう」
「……た、た、たい……大変、もももも申し訳……ありませぬ。多少……ささいな……つまらぬ事で……立て込んでおりまして」
エレノアの顔は土気色で、暑さのせいだろうか、全身に汗をびっしょりかいていた。
少し強く注意をしたけれど、生真面目なエレノアが大貴族であり私の従兄でもある公爵の来訪をないがしろにするとはとても考えられなかった。
相当に大変な事があったのだろう。それか、体調が悪いのかもしれない、何しろ顔が真っ青だ。先ほどはからかってしまったけれど、もしかして、悪阻とか……?
「大変そうだから、下がっていいわよ」
「は、はい。ありがとうございます。失礼します」
エレノアはまるでゼンマイ仕掛けの人形のように、不自然な動きをして去っていった。入れ違いに、執事のレイナルトがやってくる。彼も動きがおかしい。酔っ払っているわけもないのに、足元が若干ふらついているのだ。
「レイナルト。あなたまで挨拶に来ないなんて公爵様に……」
「旦那様のっ!」
「?」
レイナルトまで顔色が悪かったので、私に手に握られた手紙がぐしゃぐしゃになっている。
「カシウスの?」
「……失礼しました。旦那様からのお手紙を預かっております」
レイナルトはぐしゃぐしゃになった手紙を差し出してきた。
カシウスとは二週間に一度、手紙のやり取りをしている。相変わらず、殺風景な、業務報告みたいな手紙だ。
アリエノール。お元気ですか。こちらは変わらずです。この手紙がエメレット領に到着する頃には、セファイア行きの船に乗っているころでしょう。じきに良い報告ができると思います。
「何か、書いてありました?」
レイナルトは体を伸ばして、手紙を盗み見ようとしている。もしかして、結婚の報告をしていて、二人はその返事待ちだったのだろうか?
「いつもと同じよ。でも、もうすぐ帰って来るんですって」
「帰ってくるんですか!? もうすぐ!? 今更!?」
レイナルトは絶叫してのけぞった。陽気な人ではあるけれど、度を越したひょうきんではない。……彼はカシウスと使用人の枠を超えて親しい仲なのに、そんなにも絶望的な声を上げなくてもいいのではないかしら。
「幼なじみのあなたまでそんな事を言うなんて、カシウスが聞いたら傷つくわ」
「いえ。戻って来てくれる事は……とても、ありがたく思います。それでは…俺は、使用人の会議がありますので」
「あ、そうそう。会議をするなら……」
「アリー様は、ダメですよ」
「分かっているわよ。カシウスね、よい報告ができると思う、って」
私の言葉に、レイナルトの顔はからからに乾燥した葉っぱのようにくしゃくしゃになった。
「よい、報告……って言うのか、あれ……?」
「どうしたの?」
「い、いえ、何でもありません。アリー様。失礼いたします」
レイナルトはそそくさと去っていった。なんだか、今日は妙な事ばかりだ。カシウスのよい報告とは、なんだろうか。彼がそんな前向きな事を言うのは珍しく、妙に気にかかった。
68
お気に入りに追加
1,599
あなたにおすすめの小説
懐妊したポンコツ妻は夫から自立したい
キムラましゅろう
恋愛
ある日突然、ユニカは夫セドリックから別邸に移るように命じられる。
その理由は神託により選定された『聖なる乙女』を婚家であるロレイン公爵家で庇護する事に決まったからだという。
だがじつはユニカはそれら全ての事を事前に知っていた。何故ならユニカは17歳の時から突然予知夢を見るようになったから。
ディアナという娘が聖なる乙女になる事も、自分が他所へ移される事も、セドリックとディアナが恋仲になる事も、そして自分が夫に望まれない妊娠をする事も……。
なのでユニカは決意する。
予知夢で見た事は変えられないとしても、その中で自分なりに最善を尽くし、お腹の子と幸せになれるように頑張ろうと。
そしてセドリックから離婚を突きつけられる頃には立派に自立した自分になって、胸を張って新しい人生を歩いて行こうと。
これは不自然なくらいに周囲の人間に恵まれたユニカが夫から自立するために、アレコレと奮闘……してるようには見えないが、幸せな未来の為に頑張ってジタバタする物語である。
いつもながらの完全ご都合主義、ゆるゆる設定、ノンリアリティなお話です。
宇宙に負けない広いお心でお読み頂けると有難いです。
作中、グリム童話やアンデルセン童話の登場人物と同じ名のキャラで出てきますが、決してご本人ではありません。
また、この異世界でも似たような童話があるという設定の元での物語です。
どうぞツッコミは入れずに生暖かいお心でお読みくださいませ。
血圧上昇の引き金キャラが出てきます。
健康第一。用法、用量を守って正しくお読みください。
妊娠、出産にまつわるワードがいくつか出てきます。
苦手な方はご注意下さい。
小説家になろうさんでも投稿します。
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
初夜に前世を思い出した悪役令嬢は復讐方法を探します。
豆狸
恋愛
「すまない、間違えたんだ」
「はあ?」
初夜の床で新妻の名前を元カノ、しかも新妻の異母妹、しかも新妻と婚約破棄をする原因となった略奪者の名前と間違えた?
脳に蛆でも湧いてんじゃないですかぁ?
なろう様でも公開中です。
選ばれたのは私以外でした 白い結婚、上等です!
凛蓮月
恋愛
【第16回恋愛小説大賞特別賞を頂き、書籍化されました。
紙、電子にて好評発売中です。よろしくお願いします(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾】
婚約者だった王太子は、聖女を選んだ。
王命で結婚した相手には、愛する人がいた。
お飾りの妻としている間に出会った人は、そもそも女を否定した。
──私は選ばれない。
って思っていたら。
「改めてきみに求婚するよ」
そう言ってきたのは騎士団長。
きみの力が必要だ? 王都が不穏だから守らせてくれ?
でもしばらくは白い結婚?
……分かりました、白い結婚、上等です!
【恋愛大賞(最終日確認)大賞pt別二位で終了できました。投票頂いた皆様、ありがとうございます(*ᴗ͈ˬᴗ͈)⁾⁾⁾応援ありがとうございました!
ホトラン入り、エール、投票もありがとうございました!】
※なんてあらすじですが、作者の脳内の魔法のある異世界のお話です。
※ヒーローとの本格的な恋愛は、中盤くらいからです。
※恋愛大賞参加作品なので、感想欄を開きます。
よろしければお寄せ下さい。当作品への感想は全て承認します。
※登場人物への口撃は可ですが、他の読者様への口撃は作者からの吹き矢が飛んできます。ご注意下さい。
※鋭い感想ありがとうございます。返信はネタバレしないよう気を付けます。すぐネタバレペロリーナが発動しそうになります(汗)
ボロ雑巾な伯爵夫人、やっと『家族』を手に入れました。~旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます2~
野菜ばたけ@既刊5冊📚好評発売中!
ファンタジー
第二夫人に最愛の旦那様も息子も奪われ、挙句の果てに家から追い出された伯爵夫人・フィーリアは、なけなしの餞別だけを持って大雨の中を歩き続けていたところ、とある男の子たちに出会う。
言葉汚く直情的で、だけど決してフィーリアを無視したりはしない、ディーダ。
喋り方こそ柔らかいが、その実どこか冷めた毒舌家である、ノイン。
12、3歳ほどに見える彼らとひょんな事から共同生活を始めた彼女は、人々の優しさに触れて少しずつ自身の居場所を確立していく。
====
●本作は「ボロ雑巾な伯爵夫人、旦那様から棄てられて、ギブ&テイクでハートフルな共同生活を始めます。」からの続き作品です。
前作では、二人との出会い~同居を描いています。
順番に読んでくださる方は、目次下にリンクを張っておりますので、そちらからお入りください。
※アプリで閲覧くださっている方は、タイトルで検索いただけますと表示されます。
【完結】虐待された少女が公爵家の養女になりました
鈴宮ソラ
ファンタジー
オラルト伯爵家に生まれたレイは、水色の髪と瞳という非凡な容姿をしていた。あまりに両親に似ていないため両親は彼女を幼い頃から不気味だと虐待しつづける。
レイは考える事をやめた。辛いだけだから、苦しいだけだから。心を閉ざしてしまった。
十数年後。法官として勤めるエメリック公爵によって伯爵の罪は暴かれた。そして公爵はレイの並外れた才能を見抜き、言うのだった。
「私の娘になってください。」
と。
養女として迎えられたレイは家族のあたたかさを知り、貴族の世界で成長していく。
前題 公爵家の養子になりました~最強の氷魔法まで授かっていたようです~
そろそろ前世は忘れませんか。旦那様?
氷雨そら
恋愛
結婚式で私のベールをめくった瞬間、旦那様は固まった。たぶん、旦那様は記憶を取り戻してしまったのだ。前世の私の名前を呼んでしまったのがその証拠。
そしておそらく旦那様は理解した。
私が前世にこっぴどく裏切った旦那様の幼馴染だってこと。
――――でも、それだって理由はある。
前世、旦那様は15歳のあの日、魔力の才能を開花した。そして私が開花したのは、相手の魔力を奪う魔眼だった。
しかも、その魔眼を今世まで持ち越しで受け継いでしまっている。
「どれだけ俺を弄んだら気が済むの」とか「悪い女」という癖に、旦那様は私を離してくれない。
そして二人で眠った次の朝から、なぜかかつての幼馴染のように、冷酷だった旦那様は豹変した。私を溺愛する人間へと。
お願い旦那様。もう前世のことは忘れてください!
かつての幼馴染は、今度こそ絶対幸せになる。そんな幼馴染推しによる幼馴染推しのための物語。
小説家になろうにも掲載しています。
前世の記憶を取り戻したら貴男が好きじゃなくなりました
砂礫レキ
恋愛
公爵令嬢エミア・シュタイトは婚約者である第二王子アリオス・ルーンファクトを心から愛していた。
けれど幼い頃からの恋心をアリオスは手酷く否定し続ける。その度にエミアの心は傷つき自己嫌悪が深くなっていった。
そして婚約から十年経った時「お前は俺の子を産むだけの存在にしか過ぎない」とアリオスに言われエミアの自尊心は限界を迎える。
消えてしまいたいと強く願った彼女は己の人格と引き換えに前世の記憶を取り戻した。
救国の聖女「エミヤ」の記憶を。
表紙は三日月アルペジオ様からお借りしています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる