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第1章
第120話《怪しい巧斗さんに敵意を向けるも、手の平くるっくるの妹》
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巧斗さんが目の前に来て兄妹に自己紹介をすると、兄の方は巧斗さんが文化祭初日の朝、動けなくなった俺を車まで運んでくれた人物だと気づき、すぐに笑顔を浮かべて巧斗さんに握手を求めた。
「あ!貴方はもしや昨日の朝、熱中症になったすずめを車まで運んでくれた方では…!?いやぁ、また会えて良かったです!丁度お礼をしたいと思ってた所なんですよ!」
「いえいえ、お礼なんてとんでもないですよ。昨日は暑かったですからね。すずめさんが無事で何よりです。」
(…本当は昨日は11月だから普通に肌寒かったし、俺が立てなくなったのも運命の番と出会った事による発情期だったんだけど、それは絶対にお兄ちゃんには言わない方がいいよな…。)
巧斗さんも俺と同じ意見なのか、謙虚に返しながらも、しれっと熱中症の方向で話を合わせて笑顔で兄の握手に応じた。
兄はそんな巧斗さんの態度に気を良くしたのか、さらに親しげな表情になり、にこやかに自己紹介を始める。
「俺はすずめの兄の霧下めじろです!んで、こっちが妹のつばめ。今日はこいつの彼氏…もとい俺の未来の義弟の相田くんがコンテストに出るってんで応援に来たんですよ。なっ!つばめ!」
「…えっ?うん………。」
兄に話をふられた妹が、珍しく戸惑って小さく返事を返す。
(つばめ?一体どうしたんだろう…。何か考え事をしていたみたいだけど、まさか巧斗さんの正体に気付いてしまったとか…?)
兄は元々鈍い所があるし、芸能人にもさほど興味がないので、気づかなくても当然だが、妹はこの目の前にいる巧斗さんもとい鷲田タクトさんの大ファンだ。
推しに声や話し方も似てる上に、帽子まで取ってしまったら正体に気付いたとしてもなんら不思議ではない。
びくびくしながら妹の様子を伺っていると、それから数拍した後つばめが俺に近寄って、
「…すずめちゃん、ちょっといい?」
と小声で声を掛けてきた。
「えっ?いいけど…。」
(やばい…、これはバレたか?)と思いながらも、恐る恐る袖を引っ張ってくるつばめについていくと、ギリギリ巧斗さんたちに声が届かない位の所まで離れる。
「…あの鷲ノ宮さんって人、もしかして昨日すずめちゃんを泊まらせてくれるって言ってた友達?」
「え、うん…。…よくわかったね?」
(あ、そっち?)
いきなり予想外な所を切りこまれて、思わず動揺する。
「そりゃそうでしょ!だってその服装といいチョーカーといい、明らかにあの人の趣味に着飾られてるじゃん!なーんか怪しい。」
つばめは疑わしげな目で俺を上から下まで見つめながら、まるで探偵のように鋭い指摘を続けた。
(まぁ確かに、巧斗さんが選んでくれたチョーカーは、あまりにも高級すぎるものだったけど…。)
「いやそんな、巧斗さんは俺の事を何から何まで面倒をみてくれてとてもいい人だよ?」
「もう!そ・れ・が、怪しいんだよ~!だってお兄ちゃんの話で思い出したけど、あの人昨日の朝に会った通りすがりのαの人でしょ?昨日あったばかりのすずめちゃんにこんな高そうな服とチョーカーを貢いで家にも泊まらせてって…明らかに下心あるでしょ!し・た・ご・こ・ろ!!」
「あはは。まさか、そんな事ある訳ないよ。だってあの人は…」
「あの人は?」
「あっいや、なんでもない!」
(あっぶない!危うく《あの一流俳優の鷲田タクトなんだから俺なんて相手にする訳ないよ!》って言う所だった。)
「と、とにかく、巧斗さんはとても良い人だし、心配しなくても大丈夫だから!それより、お兄ちゃんと巧斗さんを待たせてるし、早く戻ろ?」
「うん…。」
これ以上話すとボロが出そうだったので、俺はとにかく話を切ろうとしたが、妹の心配そうな表情を見るにまだ疑念が残っているようだった。
◇◇◇
仏頂面のつばめの手を引いて二人の所に戻ると、兄と巧斗さんはすっかり打ち解けたようで、出会って数分しか経っていないにも関わらず、和やかに連絡先を交換し合っていた。
「あ!お前ら何コソコソしてたんだよ~!まさか兄ちゃんの悪口言ってたんじゃねーだろうな?俺の服がダサイとか言ってたら許さねえからな!」
「いやお兄ちゃんの服はダサイけど、そういう話じゃないっていうか…。」
こちらに気付いた兄が、冗談交じりで俺達が二人揃って席を外した事に突っ込むと、妹に容赦なく言葉のナイフを刺されて撃沈してしまった。
(ああ、可哀そうに…。ってあれ、どこかから着信が鳴ってる?)
突然プルルル…と音が鳴ったので、自分のスマホを見てみると相田君から着信がきていた。
「って、俺に電話だ。巧斗さん、ちょっと出てきていい?」
「ああ、勿論いいですよ。でもはぐれるといけませんから出来るだけ近くでお願いしますね。」
「うん!」
巧斗さんに対してつんけんした目で睨むように視線を送る妹を気にしつつ、その巧斗さんと行動を共にしている俺は、一度彼に断りを入れてから、少し離れた場所で電話に出た。
「もしもし?相田君?どうしたの?」
「おはようございます!!!ちょっと今お時間大丈夫っすか!」
「うん。全然いいよ。」
正直つばめと巧斗さんの一触即発の雰囲気にびくびくしている時にタイミング悪いなとは思ってしまったけど、相田君には関係無いので、にこやかに返事を返す。
「良かったっす!!コンテストのダンス相手の話なんすが、いつ頃会えそうっすかね?衣装とダンスの打ち合わせをしておきたいっす!!」
「あ、そうだよね。相田君が時間を場所指定してくれたらその人を連れて会いに行くよ。」
「ありがとっす!!それだったら10時30分頃に衣装保管室前に集合はどうっすか?」
「了解!相手役の人にも伝えておくね。」
「じゃぁそういう事でよろしく頼むっすね!」
「うん、じゃあね!」
(10時30分に衣装保管室前っと。…さて、つばめは巧斗さんに失礼な事を言ってないかな…)
相田君との連絡が終わって、急いで皆の所に帰ると、さっきまでローテンションで巧斗さんに訝し気な視線を送っていたはずの妹が目をキラッキラさせながらキャーキャーはしゃいでいた。
「あ!すずめちゃん!電話終わった?!!」
「うん、終わったけど…どうしたの?」
(??この数分の間に何があったんだ?もう、第一声からテンションがおかしいぞ…。)
まるで昨日の鷲田タクトさんのステージや、相田君のミスターコンの時のようなご機嫌な声をあげるつばめに俺は首を傾げる。
「うち、すずめちゃんが付き合うなら絶対絶対鷲ノ宮さんがいいと思うな!!すずめちゃんが言っていた通りすっごく良い人だし超超超~運命だと思う!!!なんとなくだけどね!!?」
ん…?これ…もしかして巧斗さん、妹に自分の正体バラしちゃった…??
「あ!貴方はもしや昨日の朝、熱中症になったすずめを車まで運んでくれた方では…!?いやぁ、また会えて良かったです!丁度お礼をしたいと思ってた所なんですよ!」
「いえいえ、お礼なんてとんでもないですよ。昨日は暑かったですからね。すずめさんが無事で何よりです。」
(…本当は昨日は11月だから普通に肌寒かったし、俺が立てなくなったのも運命の番と出会った事による発情期だったんだけど、それは絶対にお兄ちゃんには言わない方がいいよな…。)
巧斗さんも俺と同じ意見なのか、謙虚に返しながらも、しれっと熱中症の方向で話を合わせて笑顔で兄の握手に応じた。
兄はそんな巧斗さんの態度に気を良くしたのか、さらに親しげな表情になり、にこやかに自己紹介を始める。
「俺はすずめの兄の霧下めじろです!んで、こっちが妹のつばめ。今日はこいつの彼氏…もとい俺の未来の義弟の相田くんがコンテストに出るってんで応援に来たんですよ。なっ!つばめ!」
「…えっ?うん………。」
兄に話をふられた妹が、珍しく戸惑って小さく返事を返す。
(つばめ?一体どうしたんだろう…。何か考え事をしていたみたいだけど、まさか巧斗さんの正体に気付いてしまったとか…?)
兄は元々鈍い所があるし、芸能人にもさほど興味がないので、気づかなくても当然だが、妹はこの目の前にいる巧斗さんもとい鷲田タクトさんの大ファンだ。
推しに声や話し方も似てる上に、帽子まで取ってしまったら正体に気付いたとしてもなんら不思議ではない。
びくびくしながら妹の様子を伺っていると、それから数拍した後つばめが俺に近寄って、
「…すずめちゃん、ちょっといい?」
と小声で声を掛けてきた。
「えっ?いいけど…。」
(やばい…、これはバレたか?)と思いながらも、恐る恐る袖を引っ張ってくるつばめについていくと、ギリギリ巧斗さんたちに声が届かない位の所まで離れる。
「…あの鷲ノ宮さんって人、もしかして昨日すずめちゃんを泊まらせてくれるって言ってた友達?」
「え、うん…。…よくわかったね?」
(あ、そっち?)
いきなり予想外な所を切りこまれて、思わず動揺する。
「そりゃそうでしょ!だってその服装といいチョーカーといい、明らかにあの人の趣味に着飾られてるじゃん!なーんか怪しい。」
つばめは疑わしげな目で俺を上から下まで見つめながら、まるで探偵のように鋭い指摘を続けた。
(まぁ確かに、巧斗さんが選んでくれたチョーカーは、あまりにも高級すぎるものだったけど…。)
「いやそんな、巧斗さんは俺の事を何から何まで面倒をみてくれてとてもいい人だよ?」
「もう!そ・れ・が、怪しいんだよ~!だってお兄ちゃんの話で思い出したけど、あの人昨日の朝に会った通りすがりのαの人でしょ?昨日あったばかりのすずめちゃんにこんな高そうな服とチョーカーを貢いで家にも泊まらせてって…明らかに下心あるでしょ!し・た・ご・こ・ろ!!」
「あはは。まさか、そんな事ある訳ないよ。だってあの人は…」
「あの人は?」
「あっいや、なんでもない!」
(あっぶない!危うく《あの一流俳優の鷲田タクトなんだから俺なんて相手にする訳ないよ!》って言う所だった。)
「と、とにかく、巧斗さんはとても良い人だし、心配しなくても大丈夫だから!それより、お兄ちゃんと巧斗さんを待たせてるし、早く戻ろ?」
「うん…。」
これ以上話すとボロが出そうだったので、俺はとにかく話を切ろうとしたが、妹の心配そうな表情を見るにまだ疑念が残っているようだった。
◇◇◇
仏頂面のつばめの手を引いて二人の所に戻ると、兄と巧斗さんはすっかり打ち解けたようで、出会って数分しか経っていないにも関わらず、和やかに連絡先を交換し合っていた。
「あ!お前ら何コソコソしてたんだよ~!まさか兄ちゃんの悪口言ってたんじゃねーだろうな?俺の服がダサイとか言ってたら許さねえからな!」
「いやお兄ちゃんの服はダサイけど、そういう話じゃないっていうか…。」
こちらに気付いた兄が、冗談交じりで俺達が二人揃って席を外した事に突っ込むと、妹に容赦なく言葉のナイフを刺されて撃沈してしまった。
(ああ、可哀そうに…。ってあれ、どこかから着信が鳴ってる?)
突然プルルル…と音が鳴ったので、自分のスマホを見てみると相田君から着信がきていた。
「って、俺に電話だ。巧斗さん、ちょっと出てきていい?」
「ああ、勿論いいですよ。でもはぐれるといけませんから出来るだけ近くでお願いしますね。」
「うん!」
巧斗さんに対してつんけんした目で睨むように視線を送る妹を気にしつつ、その巧斗さんと行動を共にしている俺は、一度彼に断りを入れてから、少し離れた場所で電話に出た。
「もしもし?相田君?どうしたの?」
「おはようございます!!!ちょっと今お時間大丈夫っすか!」
「うん。全然いいよ。」
正直つばめと巧斗さんの一触即発の雰囲気にびくびくしている時にタイミング悪いなとは思ってしまったけど、相田君には関係無いので、にこやかに返事を返す。
「良かったっす!!コンテストのダンス相手の話なんすが、いつ頃会えそうっすかね?衣装とダンスの打ち合わせをしておきたいっす!!」
「あ、そうだよね。相田君が時間を場所指定してくれたらその人を連れて会いに行くよ。」
「ありがとっす!!それだったら10時30分頃に衣装保管室前に集合はどうっすか?」
「了解!相手役の人にも伝えておくね。」
「じゃぁそういう事でよろしく頼むっすね!」
「うん、じゃあね!」
(10時30分に衣装保管室前っと。…さて、つばめは巧斗さんに失礼な事を言ってないかな…)
相田君との連絡が終わって、急いで皆の所に帰ると、さっきまでローテンションで巧斗さんに訝し気な視線を送っていたはずの妹が目をキラッキラさせながらキャーキャーはしゃいでいた。
「あ!すずめちゃん!電話終わった?!!」
「うん、終わったけど…どうしたの?」
(??この数分の間に何があったんだ?もう、第一声からテンションがおかしいぞ…。)
まるで昨日の鷲田タクトさんのステージや、相田君のミスターコンの時のようなご機嫌な声をあげるつばめに俺は首を傾げる。
「うち、すずめちゃんが付き合うなら絶対絶対鷲ノ宮さんがいいと思うな!!すずめちゃんが言っていた通りすっごく良い人だし超超超~運命だと思う!!!なんとなくだけどね!!?」
ん…?これ…もしかして巧斗さん、妹に自分の正体バラしちゃった…??
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