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84話 オレンジジュースで乾杯
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買った物をテーブルに広げ、今日使う物とそれ以外とで分ける。
その後、姫歌先輩と真里亜先輩は食材を持ってキッチンへ行き、葵先輩はホットプレートの用意を始めた。
私とアリス先輩は、キッチンのそばに積んでおいた食器類の段ボール箱を開封し、棚に並べる。
ほどなくして準備が完了し、テーブルにはホットプレート、食材が盛り付けられた大皿、人数分の取り皿とコップ、お茶とジュース、そして真里亜先輩手作りのタレが入った容器が並ぶ。
ホットプレートの電源を入れて油をひき、温まるのを待つ間にオレンジジュースをコップに注ぐ。
姫歌先輩の提案で、創作部の新生活を祝して乾杯することに。
「うふふ❤ 乾杯の音頭は悠理にお願いするわね❤」
「わ、私でいいんですか?」
姫歌先輩の方が適任なんじゃないだろうか。
発案者であり創作部の部長、親戚の事情があったとはいえ念願の同棲生活を実現させてくれた功労者でもある。
「当り前じゃない❤ 悠理以外には考えられないわ❤」
「そうだよ~、やっぱ悠理じゃないと!」
「つ、ついでに、アリスのコップに、ぱ、パンツ、入れてほしい」
「飲み干した後にコップをあたしに投げ付けてくれてもいいのよ?」
ここまで言われては、もう断る理由はない。
アリス先輩と真里亜先輩の要望はスルーさせてもらいつつ、私はコップを掲げる。
「同棲生活の始まりを祝して――」
続いて全員分の「かんぱーいっ!」という元気な声が重なり、ぶつかったコップが軽やかな音を鳴らした。
「真里亜~、後で焼きそば食べたい!」
「任せなさい、ちゃんと準備してあるわ」
「ゆ、悠理、姫歌、ジュースのおかわり、い、いる?」
「あっ、ありがとうございます、いただきますっ」
「あらあら❤ ありがとう❤」
みんなで食卓を囲み、おいしいご飯を食べながら楽しく話す。
時間はあっという間に過ぎていき、外はすっかり陽が落ちた。
昨日までなら、今頃は部活を終えて帰宅している頃だろう。
今日は休日だし、ここに住んでいるのだから時間を気にする必要はない。
平日だって、帰るべき場所はみんな一緒。家に帰っても先輩たちと過ごせるなんて、幸せすぎる。
「デザートに用意したプリンだけど、みんな悠理に口移しで食べさせてもらうわよね?」
「うふふ❤ そうね、だからスプーンは悠理の分だけで大丈夫よ❤」
「ただでさえおいしい真里亜のプリンが、より一層おいしくなるよ~!」
「さ、最高の、デザート、だね」
なにやら決定事項として話が進んでいるけど、今日ばかりは素直に受け入れよう。
***
甘さ控えめに作ったというプリンは、いままで食べたどんなデザートよりも甘く感じたのだった。
その後、姫歌先輩と真里亜先輩は食材を持ってキッチンへ行き、葵先輩はホットプレートの用意を始めた。
私とアリス先輩は、キッチンのそばに積んでおいた食器類の段ボール箱を開封し、棚に並べる。
ほどなくして準備が完了し、テーブルにはホットプレート、食材が盛り付けられた大皿、人数分の取り皿とコップ、お茶とジュース、そして真里亜先輩手作りのタレが入った容器が並ぶ。
ホットプレートの電源を入れて油をひき、温まるのを待つ間にオレンジジュースをコップに注ぐ。
姫歌先輩の提案で、創作部の新生活を祝して乾杯することに。
「うふふ❤ 乾杯の音頭は悠理にお願いするわね❤」
「わ、私でいいんですか?」
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「そうだよ~、やっぱ悠理じゃないと!」
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「飲み干した後にコップをあたしに投げ付けてくれてもいいのよ?」
ここまで言われては、もう断る理由はない。
アリス先輩と真里亜先輩の要望はスルーさせてもらいつつ、私はコップを掲げる。
「同棲生活の始まりを祝して――」
続いて全員分の「かんぱーいっ!」という元気な声が重なり、ぶつかったコップが軽やかな音を鳴らした。
「真里亜~、後で焼きそば食べたい!」
「任せなさい、ちゃんと準備してあるわ」
「ゆ、悠理、姫歌、ジュースのおかわり、い、いる?」
「あっ、ありがとうございます、いただきますっ」
「あらあら❤ ありがとう❤」
みんなで食卓を囲み、おいしいご飯を食べながら楽しく話す。
時間はあっという間に過ぎていき、外はすっかり陽が落ちた。
昨日までなら、今頃は部活を終えて帰宅している頃だろう。
今日は休日だし、ここに住んでいるのだから時間を気にする必要はない。
平日だって、帰るべき場所はみんな一緒。家に帰っても先輩たちと過ごせるなんて、幸せすぎる。
「デザートに用意したプリンだけど、みんな悠理に口移しで食べさせてもらうわよね?」
「うふふ❤ そうね、だからスプーンは悠理の分だけで大丈夫よ❤」
「ただでさえおいしい真里亜のプリンが、より一層おいしくなるよ~!」
「さ、最高の、デザート、だね」
なにやら決定事項として話が進んでいるけど、今日ばかりは素直に受け入れよう。
***
甘さ控えめに作ったというプリンは、いままで食べたどんなデザートよりも甘く感じたのだった。
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