甘美な百合には裏がある

ありきた

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77話 みんなでシャワータイム②

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 刺激的なやり取りを経て、私たちは更衣室からシャワールームへと移った。
 ブースの数は思っていたよりも多く、これならよほど大所帯の部活でもない限り順番待ちは起こらない。
 レジャー施設のシャワールームと比べてやや広く、シャンプーやボディーソープまで用意してくれている。
 とまぁ、それはそれとして。

「えっと……あの、洗いづらいんですけど」

 肌が触れ合う距離で私を取り囲む四人に、率直な意見を告げる。
 当然ながら、一ヶ所につき一人の使用が前提だ。密着すれば入れるとはいえ、すし詰め状態ではまともに髪も洗えない。
 先輩たちが四隅を陣取り、立っているだけでも肌が触れ合う。姫歌先輩と真里亜先輩に関しては、豊かな乳房が体と体の間で窮屈そうに押し潰されている。
 葵先輩とアリス先輩も張り合うように体を押し付けてくるし、嬉しいけどいろいろと危ない。
 しかも、みんな汗だくのはずなのに、とてつもなくいい匂いがする。
 むせ返るほどの甘美な芳香に包まれていて、わずかでも気を抜けば私の理性なんて簡単に弾けてしまう。
 不意に感じる汗の香りさえフェロモンの一種として理性を責め立てるのだから、本当に油断できない。
 永遠に続いてほしい極上の幸せは、理性崩壊の危険と隣り合わせだ。

「うふふ❤ 同じ部の仲間同士、裸の付き合いで親睦を深めるのもいいわよねぇ❤」

「そうだよ~、せっかくのチャンスだもん!」

「い、いっぱい、イチャイチャ、しよう」

「悠理は安心して、あたしたちに身を委ねなさい」

 こんなの、断れるわけがない。

「分かりました。でも、シャワーを浴びる時間は残してくださいね」

 私がそう言ったのを合図に、先輩たちは一斉に私の体をまさぐり始めた。
 断じてエッチな行為が目的ではないので、私も先輩たちも暗黙の了解として秘所への接触は避ける。
 とはいえ、恋人同士のスキンシップが軽く済むはずもない。
 その後、およそ半時間。大好きな先輩たちに、いつにも増してかわいがってもらった。
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