甘美な百合には裏がある

ありきた

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73話 取り替えっこ

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 私はいま、姫歌先輩のパンツを穿いている。
 キスやエッチと同じく保留していた、パンツを交換するという件。キスも経験したことだし、そろそろ解禁してもいいのではという話になった。
 順番は昨日のうちにじゃんけんで決め、今日は姫歌先輩、明日は葵先輩、明後日はアリス先輩、明々後日は真里亜先輩とパンツを交換する。
 学校に来てすぐに下着を穿き替え、ドキドキしながら教室に戻り、いまに至る。
 ハッキリ言って、意識のほとんどがパンツに向いてしまう。
 さっきまで姫歌先輩の大事なところを包んでいた下着が、私のアソコに密着している。こんなの、意識せずにいられるわけがない。
 胸中の興奮をどうにか内側に抑え込み、平然とした態度で授業を受ける。
 ドキドキしすぎて内容がいまいち理解できない。しっかりとノートを取って、帰ってから復習しないと。
 放課後を迎えて友達と一言二言交わしてから、足早に部室へ向かう。
 教室の位置関係から、私が一番乗りすることはまずない。今日も例に漏れず、扉を開ければすでに先輩たちの姿があった。
 あいさつとしてキスを交わすのも忘れない。というより、先輩たちとのキスは学校に来る楽しみの一つだ。私が失念することは有り得ないし、拒まれたら夜は涙で枕を濡らすことになる。

「うふふ❤ 今日は一日中ドキドキしたわぁ❤」

「私もすっごくドキドキしました。想像していたより刺激が強いですね」

 部室の隅で下着を穿き替えながら、感想を話す。
 姫歌先輩は興奮が抑えきれず昼休みにトイレで自分を慰めようとしたらしいけど、私に悪いと思って踏み止まったらしい。

「明日はあーしの番だよね! いまから楽しみ~っ」

 席に戻ると、葵先輩が期待に満ちた声を上げる。
 私としても楽しみであり、平常心を保てるか心配でもある。

***

 そして数日後。創作部の全員に確かな満足感を与え、パンツ交換期間は終了した。
 あまりにも好評だったためか、今日も似たような話題が繰り広げられている。
 制服や靴下、ハンカチなど、いろんな意見が飛び交う。
 ただ一つ、ブラだけは諸般の事情からNGとなった。
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