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37話 本気を出したら大変なことに①
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前に一度、自分のターンと称して先輩たちに攻めの姿勢を見せたことがある。
結果としては、成功とも失敗とも言えない。効果はあったものの最終的に四人の総攻撃を受け、いろいろと分からされてしまった。
あのとき味わった羞恥と快感の数々は思い出しただけで興ふ――もとい恐怖してしまうけど、やり返されたらやり返されたで、恋人同士のイチャイチャだと思えばいい。
大きな深呼吸を何度か繰り返し、部室の扉を開ける。
いつも通り、姫歌先輩が瞬時に眼前へ現れる。私は最低限の運動で背後に回り、間髪入れず耳を甘噛みした。
「ひぁんっ❤」
私に甘噛みされても不快でしかなかったらどうしようという懸念もあったけど、杞憂に終わる。
軽く歯を立てて微弱な刺激を与え続け、唇での愛撫も同時に行う。
姫歌先輩はビクビクッと体を震わせ、か細い声で降参を口にした。
私はトドメに、ふぅっと息を吹きかける。
自分がされて気持ちよかったことを、そのまま返す。
効果は予想を遥かに上回り、姫歌先輩は嬌声を部室に響かせながら力なく床に崩れ落ちる。
「ゆ、悠理、もっと、もっとしてぇ❤」
上目遣いでこちらを見やるその瞳には、ハッキリとハートマークが浮かんでいた。
「その言い方、なんかエッチですよ」
決してエッチな目的でやっているわけではないので、姫歌先輩に肩を貸して席まで運ぶ。
着席した後も、頬を紅潮させて潤んだ瞳で熱い視線をこちらへ向けてくれている。
求めてくれるのは心底嬉しいし、私としても先輩にもっと喜んでもらいたい。
だけど、これ以上はスキンシップの枠を超えてしまう。いくら部外者がいない場とはいえ、節度というものは弁えるべきだ。
「うわ~、いきなりすごいね! 悠理っ、あーしにも同じことしてみてよ!」
葵先輩が目をキラキラと輝かせ、期待を隠せない様子で体を揺らす。
「もちろんです」
私は葵先輩の後ろに回り、肩に手を乗せて身を屈めた。
耳元に顔を近付け、耳の裏に舌を這わせる。
「んぅっ!?」
姫歌先輩に対する行為とは微妙に異なり、本人からは死角であることも相俟って、葵先輩が驚いた声を上げる。
「気持ち悪かったら、すぐに言ってくださいね」
「き、気持ちいぃ、よ。しゅごく、気持ちいいっ」
ペロペロと子犬のように舐めたり、たまに舌先で突いたり、全体を一気に舐め上げたり。
耳の裏という極めて限定的な場所に、舌を使って最大限のアプローチを行う。
葵先輩の吐息が段々と艶めかしくなっていく。そろそろ頃合だろうか。
耳裏への攻めを止めると同時に、後ろから胸を鷲掴みにする。
いつも葵先輩が私にしてくれるように、強すぎず弱すぎない力加減で、両方の乳房を揉む。
すると、普段の底抜けに明るい彼女からは想像もつかない、私の情欲を誘うような淫靡極まりない悲鳴が空気を震わせた。
もう充分というより完全にやり過ぎたと判断し、パッと手を離す。
「ゆ、ゆうりぃ、お、お願い、だかりゃ、も、もっとぉ」
すっかり呂律の回らなくなった声で、姫歌先輩と同じようにおねだりしてくれる。
私は一抹の罪悪感を抱きつつ、丁重にお断りした。
いまのところ、想定の何千倍もの反応を得られている。
部活仲間ではなく恋人としてのスキンシップを意識しているものの、さすがに効果抜群すぎる――というか、先輩たちの反応がエッチすぎて私も変な気分になってしまう。
ここからは、少しやり方を変えた方がいいかもしれない。
結果としては、成功とも失敗とも言えない。効果はあったものの最終的に四人の総攻撃を受け、いろいろと分からされてしまった。
あのとき味わった羞恥と快感の数々は思い出しただけで興ふ――もとい恐怖してしまうけど、やり返されたらやり返されたで、恋人同士のイチャイチャだと思えばいい。
大きな深呼吸を何度か繰り返し、部室の扉を開ける。
いつも通り、姫歌先輩が瞬時に眼前へ現れる。私は最低限の運動で背後に回り、間髪入れず耳を甘噛みした。
「ひぁんっ❤」
私に甘噛みされても不快でしかなかったらどうしようという懸念もあったけど、杞憂に終わる。
軽く歯を立てて微弱な刺激を与え続け、唇での愛撫も同時に行う。
姫歌先輩はビクビクッと体を震わせ、か細い声で降参を口にした。
私はトドメに、ふぅっと息を吹きかける。
自分がされて気持ちよかったことを、そのまま返す。
効果は予想を遥かに上回り、姫歌先輩は嬌声を部室に響かせながら力なく床に崩れ落ちる。
「ゆ、悠理、もっと、もっとしてぇ❤」
上目遣いでこちらを見やるその瞳には、ハッキリとハートマークが浮かんでいた。
「その言い方、なんかエッチですよ」
決してエッチな目的でやっているわけではないので、姫歌先輩に肩を貸して席まで運ぶ。
着席した後も、頬を紅潮させて潤んだ瞳で熱い視線をこちらへ向けてくれている。
求めてくれるのは心底嬉しいし、私としても先輩にもっと喜んでもらいたい。
だけど、これ以上はスキンシップの枠を超えてしまう。いくら部外者がいない場とはいえ、節度というものは弁えるべきだ。
「うわ~、いきなりすごいね! 悠理っ、あーしにも同じことしてみてよ!」
葵先輩が目をキラキラと輝かせ、期待を隠せない様子で体を揺らす。
「もちろんです」
私は葵先輩の後ろに回り、肩に手を乗せて身を屈めた。
耳元に顔を近付け、耳の裏に舌を這わせる。
「んぅっ!?」
姫歌先輩に対する行為とは微妙に異なり、本人からは死角であることも相俟って、葵先輩が驚いた声を上げる。
「気持ち悪かったら、すぐに言ってくださいね」
「き、気持ちいぃ、よ。しゅごく、気持ちいいっ」
ペロペロと子犬のように舐めたり、たまに舌先で突いたり、全体を一気に舐め上げたり。
耳の裏という極めて限定的な場所に、舌を使って最大限のアプローチを行う。
葵先輩の吐息が段々と艶めかしくなっていく。そろそろ頃合だろうか。
耳裏への攻めを止めると同時に、後ろから胸を鷲掴みにする。
いつも葵先輩が私にしてくれるように、強すぎず弱すぎない力加減で、両方の乳房を揉む。
すると、普段の底抜けに明るい彼女からは想像もつかない、私の情欲を誘うような淫靡極まりない悲鳴が空気を震わせた。
もう充分というより完全にやり過ぎたと判断し、パッと手を離す。
「ゆ、ゆうりぃ、お、お願い、だかりゃ、も、もっとぉ」
すっかり呂律の回らなくなった声で、姫歌先輩と同じようにおねだりしてくれる。
私は一抹の罪悪感を抱きつつ、丁重にお断りした。
いまのところ、想定の何千倍もの反応を得られている。
部活仲間ではなく恋人としてのスキンシップを意識しているものの、さすがに効果抜群すぎる――というか、先輩たちの反応がエッチすぎて私も変な気分になってしまう。
ここからは、少しやり方を変えた方がいいかもしれない。
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