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4章 高校最初の夏休み
28話 ビーチでのんびり②
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しばらくして海水浴場に到着すると、予想通り利用客の少なさが見て取れた。
適当なところにレジャーシートを敷いて、重石代わりに荷物を置く。
全員が下に水着を着ているので、この場で服を脱いで着替えを済ませる。
レジャーシート越しに感じる砂浜の熱さ、照り付けるような陽射し、潮風の香り。これぞ海といった要素を全身で味わう。
「ん~っ、やっぱ海はテンション上がるね!」
萌恵ちゃんは意気揚々と声を弾ませ、踊るように足踏みしている。
先ほどポニーテールに結った髪が尻尾のように揺れ、太陽の光を浴びたプラチナブロンドがキラキラと輝く。
身に着けたフリル付きの黒ビキニは大胆でありながら清廉さも感じられて、萌恵ちゃんによく似合っている。
水着からこぼれんばかりの爆乳、見事な曲線美を体現するキュッとくびれた腰、思わず飛び付きたくなるようなお尻から伸びるスラッと長い脚など、魅力を挙げればキリがない。
と、恋人の水着姿に見惚れるのもほどほどにして。
日焼け止めを塗る前に、海の家にパラソルをレンタルしに行く。せっかくなので、ついでにビーチボールも借りる。
パラソルを設置して日陰を作り、まずは萌恵ちゃんと美咲ちゃんにうつ伏せで寝そべってもらう。
「それじゃあ塗るね」
「冷たかったり痛かったりしたらすぐに言いなさいよ」
私と芽衣ちゃんは愛する恋人に一声かけつつ、日焼け止めを手に垂らす。
無防備に晒された背中に劣情を催すも、いまはそのときじゃないと自分に言い聞かせる。
深く息をして気持ちを落ち着けてから、手のひらを萌恵ちゃんの背中へ。
「ひぁんっ。ご、ごめん真菜、変な声出ちゃった!」
「ううん、気にしないで」
な、なにいまの声、え、えっちすぎるよ……!
落ち着け私。いつも通り深呼吸で興奮を抑えて。
「んっ、真菜、あっ、すごく上手だねっ。マッサージされてるみたいで、んぅっ、気持ちいいっ」
「ほ、ほんと? そう言ってもらえると嬉しいな。ありがとう」
すー、はー、すー、はー。
いやいやいやいや、なにいまの喘ぎ声みたいな吐息! 私のこと誘ってる!?
れれれ冷静にならないと。
そ、そうだ、心を無にしよう。
塗り塗り、塗り塗り。いまの私は、日焼け止めを塗るための機械だ。
***
数分後、どうにか理性を保ったまま役目を終えることができた。
「ありがと~、次はあたしが塗るねっ。ほら真菜、横になって!」
萌恵ちゃんに促され、先ほどまでの萌恵ちゃんと同じ体勢になる。
なんとか山場の一つを乗り越えられてよかった。
萌恵ちゃんがあそこまでえっちな声を出すのは想定外だったから、よく我慢できたと自分を褒めてあげたい。
「塗るよ~」
「うん、お願い」
短いやり取りの後、日焼け止めでぬめった萌恵ちゃんの手のひらが背中に当てられた。
「ぁんっ」
「んふふっ、真菜も変な声出ちゃったねっ」
萌恵ちゃんが無邪気に笑う。
まず間違いなく、私が快感のあまり嬌声を漏らしてしまったという事実には気付いていない。
「真菜の背中、すべすべしてて気持ちいい~。真菜ってほんとに肌きれいだよね!」
「あ、ありが、と。萌恵ちゃんの方こそ、んっ、きれい、だよ」
途切れ途切れだけど、どうにか言葉を返すことができた。
「~♪」
鼻歌混じりでリズミカルに手を動かし、優しく丁寧に日焼け止めを塗り込んでくれる萌恵ちゃん。
こ、これ、冗談抜きで、いろいろとヤバい。
日焼け止めを塗ってもらってるだけなのに、信じられないぐらい気持ちよすぎて、油断するとイっちゃいそう……!
萌恵ちゃんにバレないよう、歯を食いしばって快楽に耐える。
「おっぱいにも塗ってあげるね~」
前は自分で塗れるとか、そういう話ではない。
この状況で胸まで刺激されたら、自分でもどうなってしまうか分からない。
「えっ、待っ、それは――」
私が焦っているうちに、萌恵ちゃんはすぐさま実行に移した。
日焼け止めが潤滑油となって、萌恵ちゃんの手が肌とシートの間ににゅるんっと滑り込む。
そして、左右の指先がとある場所――快感に反応して激しく自己主張する突起に、勢いよく触れた。
「~~~~~~っっ!!」
頭の中でなにかが弾けるのを感じながら、私はとっさに自分の指を噛んで声を押し留めた。
私の意思とは関係なく、激しく痙攣するように腰が跳ねる。
「ま、真菜、大丈夫?」
「うぅ……も、萌恵ちゃんのえっち」
幸いにも、近くに私たち以外の人はいない。
いまがシーズンの真っ只中じゃなくてよかったと、心の底から思った。
適当なところにレジャーシートを敷いて、重石代わりに荷物を置く。
全員が下に水着を着ているので、この場で服を脱いで着替えを済ませる。
レジャーシート越しに感じる砂浜の熱さ、照り付けるような陽射し、潮風の香り。これぞ海といった要素を全身で味わう。
「ん~っ、やっぱ海はテンション上がるね!」
萌恵ちゃんは意気揚々と声を弾ませ、踊るように足踏みしている。
先ほどポニーテールに結った髪が尻尾のように揺れ、太陽の光を浴びたプラチナブロンドがキラキラと輝く。
身に着けたフリル付きの黒ビキニは大胆でありながら清廉さも感じられて、萌恵ちゃんによく似合っている。
水着からこぼれんばかりの爆乳、見事な曲線美を体現するキュッとくびれた腰、思わず飛び付きたくなるようなお尻から伸びるスラッと長い脚など、魅力を挙げればキリがない。
と、恋人の水着姿に見惚れるのもほどほどにして。
日焼け止めを塗る前に、海の家にパラソルをレンタルしに行く。せっかくなので、ついでにビーチボールも借りる。
パラソルを設置して日陰を作り、まずは萌恵ちゃんと美咲ちゃんにうつ伏せで寝そべってもらう。
「それじゃあ塗るね」
「冷たかったり痛かったりしたらすぐに言いなさいよ」
私と芽衣ちゃんは愛する恋人に一声かけつつ、日焼け止めを手に垂らす。
無防備に晒された背中に劣情を催すも、いまはそのときじゃないと自分に言い聞かせる。
深く息をして気持ちを落ち着けてから、手のひらを萌恵ちゃんの背中へ。
「ひぁんっ。ご、ごめん真菜、変な声出ちゃった!」
「ううん、気にしないで」
な、なにいまの声、え、えっちすぎるよ……!
落ち着け私。いつも通り深呼吸で興奮を抑えて。
「んっ、真菜、あっ、すごく上手だねっ。マッサージされてるみたいで、んぅっ、気持ちいいっ」
「ほ、ほんと? そう言ってもらえると嬉しいな。ありがとう」
すー、はー、すー、はー。
いやいやいやいや、なにいまの喘ぎ声みたいな吐息! 私のこと誘ってる!?
れれれ冷静にならないと。
そ、そうだ、心を無にしよう。
塗り塗り、塗り塗り。いまの私は、日焼け止めを塗るための機械だ。
***
数分後、どうにか理性を保ったまま役目を終えることができた。
「ありがと~、次はあたしが塗るねっ。ほら真菜、横になって!」
萌恵ちゃんに促され、先ほどまでの萌恵ちゃんと同じ体勢になる。
なんとか山場の一つを乗り越えられてよかった。
萌恵ちゃんがあそこまでえっちな声を出すのは想定外だったから、よく我慢できたと自分を褒めてあげたい。
「塗るよ~」
「うん、お願い」
短いやり取りの後、日焼け止めでぬめった萌恵ちゃんの手のひらが背中に当てられた。
「ぁんっ」
「んふふっ、真菜も変な声出ちゃったねっ」
萌恵ちゃんが無邪気に笑う。
まず間違いなく、私が快感のあまり嬌声を漏らしてしまったという事実には気付いていない。
「真菜の背中、すべすべしてて気持ちいい~。真菜ってほんとに肌きれいだよね!」
「あ、ありが、と。萌恵ちゃんの方こそ、んっ、きれい、だよ」
途切れ途切れだけど、どうにか言葉を返すことができた。
「~♪」
鼻歌混じりでリズミカルに手を動かし、優しく丁寧に日焼け止めを塗り込んでくれる萌恵ちゃん。
こ、これ、冗談抜きで、いろいろとヤバい。
日焼け止めを塗ってもらってるだけなのに、信じられないぐらい気持ちよすぎて、油断するとイっちゃいそう……!
萌恵ちゃんにバレないよう、歯を食いしばって快楽に耐える。
「おっぱいにも塗ってあげるね~」
前は自分で塗れるとか、そういう話ではない。
この状況で胸まで刺激されたら、自分でもどうなってしまうか分からない。
「えっ、待っ、それは――」
私が焦っているうちに、萌恵ちゃんはすぐさま実行に移した。
日焼け止めが潤滑油となって、萌恵ちゃんの手が肌とシートの間ににゅるんっと滑り込む。
そして、左右の指先がとある場所――快感に反応して激しく自己主張する突起に、勢いよく触れた。
「~~~~~~っっ!!」
頭の中でなにかが弾けるのを感じながら、私はとっさに自分の指を噛んで声を押し留めた。
私の意思とは関係なく、激しく痙攣するように腰が跳ねる。
「ま、真菜、大丈夫?」
「うぅ……も、萌恵ちゃんのえっち」
幸いにも、近くに私たち以外の人はいない。
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