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35話 下調べは大切
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四月もそろそろ終わりに近付き、そろそろゴールデンウィークが訪れようとしている。
連休中に私たちの関係がさらなる進展を迎えるかどうかはともかく、いろいろと学んでおいて損はない。
私も彩愛先輩も、キスより先の行為への興味はそれなりに強い。
本番になって万が一のことが起きないように、事前知識を蓄えようという話になった。
今日は互いに放課後の数時間を友達と過ごしたため、各々帰宅して食事を済ませ、普段お風呂に入る時間になってから私の部屋に集合。
私と一緒に入浴するつもりらしく、彩愛先輩は着替えを持って窓経由でやって来た。
「思ってた以上に検索結果が多いわね」
「たくさんありすぎて選ぶのが大変ですけど、参考になりそうです」
ベッドに並んで座り、二人して彩愛先輩の手にあるスマホに視線を注ぐ。
将来のために必要な知識を得るべく『女の子同士 エッチ』で検索したところ、想像を遥かに凌ぐ件数がヒットして驚いているところだ。
「とりあえず、注意点について重点的に見ていくわよ」
画面をスクロールする彩愛先輩に、私は「分かりました」とうなずく。
確かに、具体的な方法を調べるより、気を付けるべきことを知っておく方が大切だ。
「ムダ毛の処理や臭いの対策、後は爪をきちんと切っておくことが重要っぽいわね」
「なるほど……」
裸を見る機会が多いため、ムダ毛の処理が不要であることはお互いにすぐ分かった。
爪だって二人とも定期的にきちんと切りそろえているので、問題ない。
あとは、日常生活においても重要でありながら自分では意外と気付きにくい要素――体臭だ。
アイコンタクトを交わし、それとなく相手の香りを嗅いでみる。
お風呂に入る前だというのに、思わずドキッとさせられる素敵な匂いだった。
「彩愛先輩は大丈夫そうですね」
「歌恋だって全然心配いらないわよ」
お互いに少し照れ臭くなって、先ほど以上にスマホの画面を注視する。
***
小一時間ほど女の子同士の行為について勉強し、一度立ち上がって体を伸ばす。
「完璧とまではいかないけど、必要最低限の知識は得られたわね」
「ですね。あとは心の準備さえ万端なら――」
テスト勉強のノリでとんでもないことを口走りそうになり、寸でのところで言葉を飲み込む。
「無理して合わせてくれなくてもいいのよ。歌恋が大人になってからの方がいいなら、あたしはその日が来るまで待つわ」
「私が無理してるように見えましたか? 誰よりも付き合いの長い彩愛先輩なら、簡単に分かると思いますけどね」
「ふふっ、それもそうね」
その後、私たちはお風呂に入るべく部屋を離れる。
一緒にお風呂なんて日常茶飯事なんだけど……直前まであんな話をしていたせいか、今日はいままでになく、お互いの裸を意識してしまうのだった。
連休中に私たちの関係がさらなる進展を迎えるかどうかはともかく、いろいろと学んでおいて損はない。
私も彩愛先輩も、キスより先の行為への興味はそれなりに強い。
本番になって万が一のことが起きないように、事前知識を蓄えようという話になった。
今日は互いに放課後の数時間を友達と過ごしたため、各々帰宅して食事を済ませ、普段お風呂に入る時間になってから私の部屋に集合。
私と一緒に入浴するつもりらしく、彩愛先輩は着替えを持って窓経由でやって来た。
「思ってた以上に検索結果が多いわね」
「たくさんありすぎて選ぶのが大変ですけど、参考になりそうです」
ベッドに並んで座り、二人して彩愛先輩の手にあるスマホに視線を注ぐ。
将来のために必要な知識を得るべく『女の子同士 エッチ』で検索したところ、想像を遥かに凌ぐ件数がヒットして驚いているところだ。
「とりあえず、注意点について重点的に見ていくわよ」
画面をスクロールする彩愛先輩に、私は「分かりました」とうなずく。
確かに、具体的な方法を調べるより、気を付けるべきことを知っておく方が大切だ。
「ムダ毛の処理や臭いの対策、後は爪をきちんと切っておくことが重要っぽいわね」
「なるほど……」
裸を見る機会が多いため、ムダ毛の処理が不要であることはお互いにすぐ分かった。
爪だって二人とも定期的にきちんと切りそろえているので、問題ない。
あとは、日常生活においても重要でありながら自分では意外と気付きにくい要素――体臭だ。
アイコンタクトを交わし、それとなく相手の香りを嗅いでみる。
お風呂に入る前だというのに、思わずドキッとさせられる素敵な匂いだった。
「彩愛先輩は大丈夫そうですね」
「歌恋だって全然心配いらないわよ」
お互いに少し照れ臭くなって、先ほど以上にスマホの画面を注視する。
***
小一時間ほど女の子同士の行為について勉強し、一度立ち上がって体を伸ばす。
「完璧とまではいかないけど、必要最低限の知識は得られたわね」
「ですね。あとは心の準備さえ万端なら――」
テスト勉強のノリでとんでもないことを口走りそうになり、寸でのところで言葉を飲み込む。
「無理して合わせてくれなくてもいいのよ。歌恋が大人になってからの方がいいなら、あたしはその日が来るまで待つわ」
「私が無理してるように見えましたか? 誰よりも付き合いの長い彩愛先輩なら、簡単に分かると思いますけどね」
「ふふっ、それもそうね」
その後、私たちはお風呂に入るべく部屋を離れる。
一緒にお風呂なんて日常茶飯事なんだけど……直前まであんな話をしていたせいか、今日はいままでになく、お互いの裸を意識してしまうのだった。
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