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見られながら
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「だめ……! やぁ……! 見えてるって、絶対に見えてるーー!」
時貞に後ろから激しく突かれるヒロトは、車の窓にへばりついている。今は人通りのある交差点の真ん前に車が停車していた。行き交う人々は、時貞の車の直ぐ側を通っていく。二人が乗っているのは高級外車なのだから、人々は通りすがりにチラチラと見ていくのだ。
「見えてねえよ……。それとも、お前見せたいのか? 窓を開けてやってもいいぞ!」
ドアの開く音が少しし、それを聞いたヒロトが「やぁ……!」と声を上げる。すると時貞が「くぅ……」と苦しげに言う。
「お前……、締め付けやがって! 食い千切る気かよ! 本当に根っからのマゾだな」
ヒロトの尻をパーンと叩く時貞は、五センチだけ開いた窓をヒロトに確認させた。
「これ位じゃあ、外からハッキリとは見えねえなあ。けど、もうあと五センチあればどうだ?」
「や、やめてくれ……」
怯えるヒロトに笑いながら時貞は、「五分以内に俺をイカせろ。お前が尻を振って腰を動かせよ!」とヒロトに告げる。外の人だかりに見られている気がするヒロトは、耳まで赤い顔で「わ、分かったよ」と腰を振り出す。
ライブでも腰を振って観客を挑発するヒロトは、馴れた腰つきで滑らかに動かしていた。時貞に向かって上下に動かしながら、右回転左回転とグラインドさせる。
「なかなか、良いじゃねえか……」
両手を車のドアに乗せて尻を突き出した恰好のヒロトを、背後から見ながら時貞は薄ら笑いを浮かべて舌舐めずりをする。ここまでの逸材だったとはと、自分の見抜く才能を褒め称えたい時貞は、ヒロトの臀部をパンッと叩きながら「まだまだ、足りねえなあ」と活を入れるのだ。
本当はもうヒロトの中に吐精したい衝動にかられているが、気を逸らして長引かせている時貞は額から大粒の汗を垂らす。
大きく弾みながら動くヒロトは、偶然に車の窓の外を見る。すると外を歩いている一人と目が合ったのだ。その人物はたった五センチの隙間から、ヒロトをジッと見つめていた。
「あぁ……! やぁ……だ! め、目が合った! み、見てる……、俺を見てる!」
しかしヒロトの腰の動きは止まるどころか更に早くなり、パンパンと時貞にぶつかるのだ。時貞も「はぁ、くぅ……」と掠れた声を出す。
「お、オレ……、見られながらイッちゃぅ……! はああああ、ぐぁ……ひぃーーーー!」
ヒロトの肉棒から激しく白濁が飛び散る。同時に時貞の肉棒もヒロトの中に白濁をぶちまけた。
肩で息をしながら虚ろな視線で窓の外を見たヒロトは、外にいた人物を探したてみたが、その人物はもう何処にも居ない。交差点で止まっていた筈の車は既に、走り出していたのだった。
「おめえは、やっぱり人に見られるのが好きな淫乱だなあ。どうだ、今度はお前のステージで、観客の前で突っ込んでやろうか……?」
時貞にそう耳元で囁かれたヒロトは、身体の奥がズクンと熱くなった事に気が付く。そしてそれは急速に中で大きく広がっていくのだ。その仄暗い熱はヒロトの喉まで上がってき、ヒロトの口から飛び出しそうになる。「ああ、頼む」という言葉と共に。
「ば、馬鹿やろう……。そんなことしたら、警察に公然猥褻で捕まるっつうの!」
ヒロトは体内にある時貞の男根を抜き、時貞の横に座り直す。そして着ていたシャツで、ドアにこびり付いた自分の白濁を拭き取るのだった。
****
「へえ、ヒロト君はボイストレーニング初めてなんだ。それでこれだけの肺活量に音感……。学生時代はコーラス部とか?」
「いえ……。自己流です。地元が田舎で、近所の滝に向かって声を出して遊んでたんですよ。それかも……?」
ピアノバーのピアニストから紹介されたボイストレーニングに来ているヒロトは、嬉しそうに中年男性の講師と話していた。
今日は時貞は「急ぎの案件」とやらで居なかったが、代わりに若い組員が見張りに付いていた。その人物は時貞とヒロトの関係を知っているのだろう、ヒロトを見る目が艶めかしく、少し熱を帯びているようだった。部屋の隅に座ってスマートフォンを触りながら、時々ヒロトを見てはニヤニヤしているのだ。
「今日はこれまでだね……。また、来週おいで!」
講師に礼を言い、ボイストレーニングのスタジオを後にするヒロト。その後ろを歩く若い組員が「なあ」とヒロトに声を掛ける。
「な、何だよ……」
「なあ、お前って男しかダメなのか?」
ヒロトは「はあ?」と声を荒らげて振り返る。男はニヤニヤ笑っていた。
「俺は女しかダメだ……。ふざけた事言うなよな!」
「はあ? さっきだって、講師の男に色目使ってただろう? それにじゃあ何で、毎晩、組長のチ○ポを尻に咥え込んでるんだ? あの百戦錬磨の組長がドハマリするぐらいだ。余っ程いい尻マ○コなんだろうなあ……」
男はヒロトの臀部をギュッと鷲掴みにし、耳元にフーッと息を吹きかける。その感触にゾワーっと鳥肌が立ったヒロトは「やめろ!」と男を殴り付けた。
「て、てめー! 何しやがる! 舐めやがって!」
男は怒りに顔を震わせて懐に手を入れる。ヒロトは「ヤバい」と、咄嗟に目を瞑るが、一向に何も怒らない。恐る恐る目を開ければ、その男を掴み上げている大きな影が目に飛び込んできたのだった。
時貞に後ろから激しく突かれるヒロトは、車の窓にへばりついている。今は人通りのある交差点の真ん前に車が停車していた。行き交う人々は、時貞の車の直ぐ側を通っていく。二人が乗っているのは高級外車なのだから、人々は通りすがりにチラチラと見ていくのだ。
「見えてねえよ……。それとも、お前見せたいのか? 窓を開けてやってもいいぞ!」
ドアの開く音が少しし、それを聞いたヒロトが「やぁ……!」と声を上げる。すると時貞が「くぅ……」と苦しげに言う。
「お前……、締め付けやがって! 食い千切る気かよ! 本当に根っからのマゾだな」
ヒロトの尻をパーンと叩く時貞は、五センチだけ開いた窓をヒロトに確認させた。
「これ位じゃあ、外からハッキリとは見えねえなあ。けど、もうあと五センチあればどうだ?」
「や、やめてくれ……」
怯えるヒロトに笑いながら時貞は、「五分以内に俺をイカせろ。お前が尻を振って腰を動かせよ!」とヒロトに告げる。外の人だかりに見られている気がするヒロトは、耳まで赤い顔で「わ、分かったよ」と腰を振り出す。
ライブでも腰を振って観客を挑発するヒロトは、馴れた腰つきで滑らかに動かしていた。時貞に向かって上下に動かしながら、右回転左回転とグラインドさせる。
「なかなか、良いじゃねえか……」
両手を車のドアに乗せて尻を突き出した恰好のヒロトを、背後から見ながら時貞は薄ら笑いを浮かべて舌舐めずりをする。ここまでの逸材だったとはと、自分の見抜く才能を褒め称えたい時貞は、ヒロトの臀部をパンッと叩きながら「まだまだ、足りねえなあ」と活を入れるのだ。
本当はもうヒロトの中に吐精したい衝動にかられているが、気を逸らして長引かせている時貞は額から大粒の汗を垂らす。
大きく弾みながら動くヒロトは、偶然に車の窓の外を見る。すると外を歩いている一人と目が合ったのだ。その人物はたった五センチの隙間から、ヒロトをジッと見つめていた。
「あぁ……! やぁ……だ! め、目が合った! み、見てる……、俺を見てる!」
しかしヒロトの腰の動きは止まるどころか更に早くなり、パンパンと時貞にぶつかるのだ。時貞も「はぁ、くぅ……」と掠れた声を出す。
「お、オレ……、見られながらイッちゃぅ……! はああああ、ぐぁ……ひぃーーーー!」
ヒロトの肉棒から激しく白濁が飛び散る。同時に時貞の肉棒もヒロトの中に白濁をぶちまけた。
肩で息をしながら虚ろな視線で窓の外を見たヒロトは、外にいた人物を探したてみたが、その人物はもう何処にも居ない。交差点で止まっていた筈の車は既に、走り出していたのだった。
「おめえは、やっぱり人に見られるのが好きな淫乱だなあ。どうだ、今度はお前のステージで、観客の前で突っ込んでやろうか……?」
時貞にそう耳元で囁かれたヒロトは、身体の奥がズクンと熱くなった事に気が付く。そしてそれは急速に中で大きく広がっていくのだ。その仄暗い熱はヒロトの喉まで上がってき、ヒロトの口から飛び出しそうになる。「ああ、頼む」という言葉と共に。
「ば、馬鹿やろう……。そんなことしたら、警察に公然猥褻で捕まるっつうの!」
ヒロトは体内にある時貞の男根を抜き、時貞の横に座り直す。そして着ていたシャツで、ドアにこびり付いた自分の白濁を拭き取るのだった。
****
「へえ、ヒロト君はボイストレーニング初めてなんだ。それでこれだけの肺活量に音感……。学生時代はコーラス部とか?」
「いえ……。自己流です。地元が田舎で、近所の滝に向かって声を出して遊んでたんですよ。それかも……?」
ピアノバーのピアニストから紹介されたボイストレーニングに来ているヒロトは、嬉しそうに中年男性の講師と話していた。
今日は時貞は「急ぎの案件」とやらで居なかったが、代わりに若い組員が見張りに付いていた。その人物は時貞とヒロトの関係を知っているのだろう、ヒロトを見る目が艶めかしく、少し熱を帯びているようだった。部屋の隅に座ってスマートフォンを触りながら、時々ヒロトを見てはニヤニヤしているのだ。
「今日はこれまでだね……。また、来週おいで!」
講師に礼を言い、ボイストレーニングのスタジオを後にするヒロト。その後ろを歩く若い組員が「なあ」とヒロトに声を掛ける。
「な、何だよ……」
「なあ、お前って男しかダメなのか?」
ヒロトは「はあ?」と声を荒らげて振り返る。男はニヤニヤ笑っていた。
「俺は女しかダメだ……。ふざけた事言うなよな!」
「はあ? さっきだって、講師の男に色目使ってただろう? それにじゃあ何で、毎晩、組長のチ○ポを尻に咥え込んでるんだ? あの百戦錬磨の組長がドハマリするぐらいだ。余っ程いい尻マ○コなんだろうなあ……」
男はヒロトの臀部をギュッと鷲掴みにし、耳元にフーッと息を吹きかける。その感触にゾワーっと鳥肌が立ったヒロトは「やめろ!」と男を殴り付けた。
「て、てめー! 何しやがる! 舐めやがって!」
男は怒りに顔を震わせて懐に手を入れる。ヒロトは「ヤバい」と、咄嗟に目を瞑るが、一向に何も怒らない。恐る恐る目を開ければ、その男を掴み上げている大きな影が目に飛び込んできたのだった。
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