耽溺 ~堕ちたのはお前か、それとも俺か?~

寺原しんまる

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女を抱いてるだって?女の様に抱かれてますだろ!

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 時貞のマンションに監禁されて既に数週間経っていた。


 ヒロトは時貞のマンションから出ることを許されず、出先から戻った時貞に激しく抱かれるだけの日々を送っていた。抱かれる時間は長く果てしない。絶倫の時貞は何度も何度もヒロトに白濁を打ちまけるのだ。


 時貞はマンションで寝ている様子はなく、ヒロトを抱いた後はシャワーを浴びて、また何処かに消えて行く。マンションから出て行く時貞を、抱き潰されて身動きのとれないヒロトは、毎回ただ見つめるだけだった。


 ヒロトの住んでいたアパートは既に時貞によって引き払われ、私物は時貞のマンションに移されていた。殆ど家具らしいものも無く、テレビとベッドぐらいだったので、家具は勝手に処分され、着替えやその他の持ち物は、時貞のマンションの空き部屋に段ボールに入ったまま置かれている。


 それを開封する気が起きないヒロトは、時々着替えだけを適当に出して空き部屋のクローゼットに並べる。


「おい、お前の携帯に何度もタカって奴から着信がある。警察に連絡されたら困るから、そいつに無事だって連絡しろ!」


 マンションに戻った時貞が、ヒロトにスマートフォンを投げつけた。久しぶりに見る自分のスマートフォンを、少し震えた手で持つヒロトだったが、これで警察にでも電話しようなら何をされるか分からないと、ヒロトは言われた通りにタカに電話を掛けた。


『おい! ヒロト! お前今まで何やってたんだ! 俺がどれだけ心配してたか……!』

『ご、ごめん……。ちょっと野暮用で……』

『……嘘だろ? お前、何かあったんじゃないのか? 俺に言えよ! 女の家にも行ってないって知ってるぞ!』


 タカの声に涙が溢れそうになったヒロトは、思わず「助けて」と口から言葉が溢れそうになる。


『……タカ! 俺、じつは……。んぁ……ぅん!』


 電話をするヒロトの背後から、時貞がいきなりヒロトの後孔に男根を突き刺したのだ。いきなりの異物の侵入だったが、たっぷりと潤滑ゼリーが塗られていた時貞の男根は、ヒロトの後孔をグングンと進んで行く。


『ど、どうしたんだ? 何かあったのか……?』

『んぁ……、な、何でもない……んだ。心配しないでくれ……、うぅ。ら、ライブには出るから……』


 ガツガツとヒロトに腰を打つける時貞は、「ライブ?」と声を上げて、ドチュンっと最奥までヒロトを貫いた。


『あぁぁぁ! んぐぁ……』

『お、お前……。今、何してるんだ? おい!』


 確実にタカには激しくパンパンと皮膚が打つかる音が聞こえている。それにヒロトの甘い吐息も漏れていた。ヒロトは掠れた声で『ああ……、今、女を抱いてる最中だよ……。んぁ……! もう……だめ! くぅ……、また電話する!』と電話を一方的に切った。


「へえ……。女を抱いてるだって? 違うだろう? 女の様に抱かれてますじゃねえか! 尻マ○コでなあ!」


 時貞は怒濤の腰つきでヒロトを攻め立てる。二人の結合部分は卑猥な音を奏でていて、その音もヒロトを耳から犯しているようだった。両手を後ろに引っ張られ激しく後ろから突かれるヒロトは、「もう、いぐぅ……!」と声を上げる。


「……だめだ! まだイクんじゃねえよ! また貞操帯つけられてえのか!」


 貞操帯という言葉にビクリと身体を震わせて反応するヒロトは、「や、止めてくれ……!」と懇願するのだ。


 時貞は怒濤の突きを止めて、ゆっくりと肉棒を出し入れし出す。その柔い動きは、先ほどの怒濤の突きと真逆で、また違った快感をヒロトに伝えた。


「なあ……、ライブってなんだ? 俺はそんなの許可したか?」

「俺らの……バンドのホームのライブハウスでやる、月一公演なんだ……。もう、前から決まっている。チケットもソールドアウトなんだ……。俺が出演しないと、みんな怪しむ……ぞ」


 ヒロトの説明を聞いている間も、ヒロトの尻たぶを左右に広げて、自分の男根がソコを出入りしている様を観察している時貞は、「……へえ」と興味なさげに相づちを打つ。


「た、頼む……! ライブに出させてくれよ……」

「しょうがねえなあ。今回限りだぞ……!」


 時貞の了承の声を聞き、「やった!」と声を上げたヒロトだったが、急に再開された時貞の怒濤の突きに反応してしまい、「あひぃーーーー!」と叫んで思わず吐精してしまう。その様子を冷めた目で見た時貞が、「おめえ、本当にMだよなあ……」と笑いながら貞操帯を手に持つのだった。
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