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鞍馬は思いきって巨大な肉棒を根元まで押し込んできた。障害になっていた何かが突き破られる感覚が珠音を襲う。開通式は一瞬だった。
「あうっ!」
珠音は痛みに声を上げ、思わず彼の背中に爪を立ててしまう。指先に感じる生暖かい液体。それが流血だと直ぐに気がついた。だが、鞍馬の顔には満悦の笑みが浮かんでいる。
「充分に濡らしても、破瓜は痛むものなんやなあ。けど、痛みは続かん。今夜、ありとあらゆる悦びを教えたろ。覚悟はええか……?」
鞍馬は動くことなく、ピッタリと身体を重ねたままだ。どうやら、珠音が落ちつくまで、待ってくれているようだ。
限界以上に大きく開いた卑穴。しかし、身体は引き裂かれてもいない。寧ろ密着感に安心する。ハッキリ言って異常な筈だが、挿入を何処か喜んでいる自分がいるのだから。
「は、入ったの……? 全部――」
互いの体温が交わり溶け合う。どちらの心音か分からない音がトクトクと耳に届いた。
今、ふたりの魂はひとつに融合していた。これが番の交わり。
「お前は身体も完全に俺のモノとなったで。珠音、一生俺の元で生きろ。子を孕み育て、俺に生涯愛されろ」
今日会ったばかりの男性との初体験だが、不思議と違和感はない。まるで「こうあるべき」と心と身体が納得している。
「会ったばかりと思うかもしれんが、俺はお前がずっと好きやったんや。結ばれる日を楽しみに待っとった」
「私も上手く言えないけど、何故か鞍馬さんを受け入れているの。きっと――」
遠い昔に会ったことのあった、関西弁を話す年上の美しいお兄さん。彼のことが一瞬頭に過ぎった。ずっと忘れていたが、彼が鞍馬だったのだろうか。公園で会って遊んだが、それを親に告げたら顔色を変えて翌日にはその地域から引越した。引越し先でも偶然会い、遊んだら両親に怒られた。そんなことが何度か続き、引越しが嫌で関西弁を話す人から遠ざかった。
「お前の中は暖かい。俺の珠音……離なさんで」
鞍馬は自分とこうして会えたことを、心から喜んでいるようだ。その感情が、触れた肌から流れ込んでくる。
「ねえ、もしかしてあのお兄さんが鞍馬さん……?」
鞍馬は日だまりのような暖かい眼差しを向けてきた。返答がなかったが、珠音はあの人が鞍馬だったと悟る。
「そろそろ動くぞ」
「あぁぁぁ!」
激しい腰の動きに珠音の身体が揺れる。脳が痺れる突き上げに、悲鳴に近い声を上げたが、痛みが伴っているわけではない。
鞍馬が珠音の蜜壺の上にある突起に触れた。電撃が走ったかと錯覚する程の快楽の波が襲ってくる。
「ひぃぃ! やぁ……!」
「いやちゃう。ええっていうんやで。天邪鬼やわほんま……」
鞍馬が突き挿す度に、肉棒は淫猥な音と大量の愛蜜をまき散らす。巨大なカリが膣の中から愛蜜を掻き出しているからだ。膣への刺激とクリトリスの二点責めに身体が跳ね上がる。
「大洪水やな。おまえのマ○コ。生娘やったのに潮吹きしとるわ」
「やぁ……! 激しいよ!」
あんなに大きな男根を難なく咥え込む自分の下半身は、やはり鞍馬の番として生まれてきた証拠。それに処女だったというのに、もう狂いそうなほどに快感を覚えている。
ズコズコと激しく掻き回され、頭を揺らして狂った様に喘ぐ。大きな杭に串刺しにされたような珠音だが、飛び散る愛蜜が物語っている。もう何度も絶頂を経験していることを。
「く、鞍馬さん……。いい、よぅ」
「……鞍馬や、珠音。そう呼んでくれ」
「くぅ……、鞍馬!」
「イキっぱなしやな、珠音。そんなにええんか? 俺の摩羅……」
淫猥な音が室内に響き渡る。互いの激しい息遣いを耳に入れ、次第に近づく唇。それが重なったとき、耳がキーンとした音をキャッチした。
「あうっ!」
珠音は痛みに声を上げ、思わず彼の背中に爪を立ててしまう。指先に感じる生暖かい液体。それが流血だと直ぐに気がついた。だが、鞍馬の顔には満悦の笑みが浮かんでいる。
「充分に濡らしても、破瓜は痛むものなんやなあ。けど、痛みは続かん。今夜、ありとあらゆる悦びを教えたろ。覚悟はええか……?」
鞍馬は動くことなく、ピッタリと身体を重ねたままだ。どうやら、珠音が落ちつくまで、待ってくれているようだ。
限界以上に大きく開いた卑穴。しかし、身体は引き裂かれてもいない。寧ろ密着感に安心する。ハッキリ言って異常な筈だが、挿入を何処か喜んでいる自分がいるのだから。
「は、入ったの……? 全部――」
互いの体温が交わり溶け合う。どちらの心音か分からない音がトクトクと耳に届いた。
今、ふたりの魂はひとつに融合していた。これが番の交わり。
「お前は身体も完全に俺のモノとなったで。珠音、一生俺の元で生きろ。子を孕み育て、俺に生涯愛されろ」
今日会ったばかりの男性との初体験だが、不思議と違和感はない。まるで「こうあるべき」と心と身体が納得している。
「会ったばかりと思うかもしれんが、俺はお前がずっと好きやったんや。結ばれる日を楽しみに待っとった」
「私も上手く言えないけど、何故か鞍馬さんを受け入れているの。きっと――」
遠い昔に会ったことのあった、関西弁を話す年上の美しいお兄さん。彼のことが一瞬頭に過ぎった。ずっと忘れていたが、彼が鞍馬だったのだろうか。公園で会って遊んだが、それを親に告げたら顔色を変えて翌日にはその地域から引越した。引越し先でも偶然会い、遊んだら両親に怒られた。そんなことが何度か続き、引越しが嫌で関西弁を話す人から遠ざかった。
「お前の中は暖かい。俺の珠音……離なさんで」
鞍馬は自分とこうして会えたことを、心から喜んでいるようだ。その感情が、触れた肌から流れ込んでくる。
「ねえ、もしかしてあのお兄さんが鞍馬さん……?」
鞍馬は日だまりのような暖かい眼差しを向けてきた。返答がなかったが、珠音はあの人が鞍馬だったと悟る。
「そろそろ動くぞ」
「あぁぁぁ!」
激しい腰の動きに珠音の身体が揺れる。脳が痺れる突き上げに、悲鳴に近い声を上げたが、痛みが伴っているわけではない。
鞍馬が珠音の蜜壺の上にある突起に触れた。電撃が走ったかと錯覚する程の快楽の波が襲ってくる。
「ひぃぃ! やぁ……!」
「いやちゃう。ええっていうんやで。天邪鬼やわほんま……」
鞍馬が突き挿す度に、肉棒は淫猥な音と大量の愛蜜をまき散らす。巨大なカリが膣の中から愛蜜を掻き出しているからだ。膣への刺激とクリトリスの二点責めに身体が跳ね上がる。
「大洪水やな。おまえのマ○コ。生娘やったのに潮吹きしとるわ」
「やぁ……! 激しいよ!」
あんなに大きな男根を難なく咥え込む自分の下半身は、やはり鞍馬の番として生まれてきた証拠。それに処女だったというのに、もう狂いそうなほどに快感を覚えている。
ズコズコと激しく掻き回され、頭を揺らして狂った様に喘ぐ。大きな杭に串刺しにされたような珠音だが、飛び散る愛蜜が物語っている。もう何度も絶頂を経験していることを。
「く、鞍馬さん……。いい、よぅ」
「……鞍馬や、珠音。そう呼んでくれ」
「くぅ……、鞍馬!」
「イキっぱなしやな、珠音。そんなにええんか? 俺の摩羅……」
淫猥な音が室内に響き渡る。互いの激しい息遣いを耳に入れ、次第に近づく唇。それが重なったとき、耳がキーンとした音をキャッチした。
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