短編集

八月灯香

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大好きな一君3

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それから順調に本の作業は進んだ。

撮影作業は終わって、編集メインに移行していって、誌面デザイナーさんに託して白濱さんが何度もチェックして、後は発売日を待つのみだ。

白濱さんは、僕の名前もちゃんとアシスタントとしてスタッフ欄に載せるよって言ってたから楽しみだ。

壱君と僕はお互いの仕事の合間を縫って会ったり、家を行き来したりして居る。

失恋して壱君と初めて家でキスした後。
あのたった一晩でもう俺は完全に壱君の事を好きになってた。

あんな熱心に壱君に口説かれたらもう男とか女とか関係無かった。

あの後壱君は泊まって行って狭いベッドで一緒に寝た。

「酔ってるから起きた時に一君が忘れて覚えてないって言われたら困るから朝もう一回言う。」

って寝る前に言ってて、朝起きたら改めて付き合ってる確認をされた。


少しずつ俺の部屋にあった彼女の私物を段ボールにまとめた。

向こうの部屋に俺の物はほとんど無いけど、俺の部屋には思ったより色々置いていってて段ボールはあっという間に埋まったのをコンビニから送り出した。

壁に貼ってあった写真は返すわけにもなぁと思ってたら壱君が封筒に入れて待って行ったけど…
流石に捨てたよな…?

壱君は電車の中で出会った時に俺に恋したんだって。
だから今、絶対離したくないって思ってるって…俺も壱君とずっと将来も一緒に居たいと思ってる。

二人で家庭菜園しながら縁側で並んでお茶飲む老後まで夢みてるからなんて事も言っていた。


壱君は隙あらばキスするし触るしびっくりするほど雄だった…

「一君、女の子としかした事ないよな?」

僕、男やけど一君とセックスしたい。って言ってきたけど、壱君だから大丈夫って返した。

身長差があるとは言え、まさか俺が壱君に抱かれる方だとは思ってなかった。

覚悟なんて無いけど、

「一君の事抱いてもいい?」

って俺の事を好きって顔で言われて、切羽詰まったみたいに身体中撫でられて言われたらうんって勝手に言ってた。

好きな人に望まれるなら、どっちでもいいや。

壱君は中性的な顔立ちの首から下は細いけど完全に鍛え上げられてた。

とりあえず俺はスマホで後ろの孔でのセックスのやり方を調べた、お腹の中綺麗にする方法とか…最初は本当にエグい、こんな事しないとダメなのって思ったけど、普通に挿れるところではないもんな。

壱君が「僕が全部やってあげたい」とか言ってきたのは流石に全力で拒否してしまった。
今では慣れたもんで壱君がそういう空気出しそうな時とか、俺もしたい時とか自発的に準備できるようになった。

準備もさせて欲しそうな空気は今でも出してくるけどそれだけは完全にお断りしている…

時々、ゴムしないでお腹の中に出された時の後処理はされてるけど…

壱君は想像するより世話焼きな事もわかってきた。
セックスの後は甲斐甲斐しく世話を焼いてきてそばを離れない。

射精するとスッキリして普通の状態になるけど、壱君そういうのはないのかな…?ってなる。

更に壱君は俺より身長が高いからなのか、その…下半身に付いてる物も全然俺より大きくて。
勃つと更にこう………大きくて長いと言うか…
形もなんか物すごく雄だなぁって言うか…

「絶対気持ちよくするから。」

って初めてした時も後ろも前も前戯だけでドロドロにされてしまって。
いつのまにか挿れられて奥まではめ込まれていた。

自分が乳首触られてイくなんて思っても無かった。

いつも何の躊躇いもなく俺のチンコも舐められてしまうし。

後ろの孔も気持ち悪いとか痛いとか感じるまも無く気持ちよくされて、毎回頭の中でバチバチ閃光が走って震えてるしか出来ない。


「ん"…ァ"………!!ア"!」

「一君、飛びそうやな。」

壱君に教えられた射精しないメスイキを何度もさせられた挙句に、後ろから腰を揺すられて喘ぐしか出来ないで居る所に立派な物を根本まで差し込まれて。

頭の回ってないところに可愛いとか、好きとかいっぱい言葉が降ってくる。

壱君のそれがお腹の中往復する度に勝手にチンコバカになって精液なのかわからんなんかがダラダラ止まらなくなってしまっている。

そうなると俺はもう「壱君、壱君」と名前を連呼するしか出来なくなってる。

壱君は甘やかすみたいにキスしたり抱きしめるのに、下半身を責めるのは容赦なくて。

奥にチンコ押し付けながら更に奥を突くみたいにゆすられて、お腹の中が絶頂で震えそうになってるところに

「イきそう?」

って耳元で聞いてくるから何度も頷いた。

「僕もうちょっとかかるから、先にイっていいよ。」

って言いながら気持ちよくなるところ強めに揺さぶってきて…お腹でイかせてイってるのに突き回そうとしてるのがわかって頭を横に小さく振ってイかない、と伝えるけど…
壱君は僕をイかせようと動く。

「一君がんばらなくていいよ…イきたいやろ?イきなって。
ほら、イきな。」

「ア"ッ…!!!ウ…ンンン!ァアアアアアア!!!」

的確に気持ちいい所を押しつぶされてこすられて。

絶頂に押し上げられて枕に顔を押し付けて叫んでる所を更にお腹の中をえぐられて、
逃げようとするのを壱君が抱き込んでくる。

「ヒ…ゥ……ァ"………!!いぢぐ……も……ア"…ァ………いぢぐん…も…ィ……ぎ………!」

ぐるんと身体を返されて正面から潰すみたいに痙攣する腹の中に突き込まれて悲鳴もとまった。

「一君….僕で気持ちよくなってるの…可愛いな、ずっとこうしてよっか。
もうどっこもいかんとずっと僕とセックスしてよ…」

「ァ……いっで…るのに………イ………グ…………!!!」

うっとりとした顔で揺さぶられるたびにお腹がざわついてチンコから勝手に潮が吹き出してる。
爆発的に更に襲ってきた絶頂感に顔も快感で涙と鼻水でぐちゃぐちゃになってる。

腰が勝手にカクカク動いててそのせいで更にお腹の中が刺激されて頭おかしくなりそう。

壱君はイってる俺に優しく何度もキスをしてくる。

壱君を絞り上げるみたいにしてるお腹の中でやっと射精してる。

「ヒ……ィ…!!」

射精しながらも腰を押し付けてきて「一君好きや」って言ってくる。

「お……おれ……も…いちくん……すきィ…」

とやっと返事をすると、壱君は「めっちゃ幸せ~」と声を上げた後、再び揺すり始めて俺は喘ぎ泣くしか後はもうできない。

壱君、どう考えてもめちゃくちゃテクニシャンだし、体力おばけかもしれない…。

俺こんなに元カノイかせた事ない。





一と壱が付き合い初めて3ヶ月が過ぎた頃、
壱が家に来てる日の夕方部屋でのんびりしてると突然にインターホンが鳴った。

「配達?」

はーいと玄関に向けて声をかけてドアを開けると、そこには別れた一の元彼女が立っていた。

「一君!買ってきたからケーキたべよ!」

そのまま玄関に入られてしまい、一の表情は硬くなった。

「一君のお家久しぶりだなー!あがってい?」

何にもなかったかのように明るく言われて慌ててその場に押し留める。

付き合ってる時によくあった光景だけど、部屋には壱が居る。

「まって、ダメだよ。」

上がろうとするのを止めると、途端に無理矢理明るく振る舞っていた表情が曇る。

「一君、私…あんな事するべきじゃなかった…ごめんなさい。
私が全部悪いし間違ったのわかってる!

別れてって言っちゃったけど一君の事まだ好き…自分勝手な事言ってるのわかってるけど…やり直したい。」

お願い、と彼女の表情は険しくなり、涙声になった。

タクミ君はどうしたのが聞くと、バイト先で仲良くなったけど寂しさにつけ込んで家に来て。
彼氏いるっていうけど簡単にヤれたって他のバイトの男の子に笑いながら言ってたのを聞いてしまって、遊ばれただけだったと言うことに気が付いたと。

可哀想だとは思うけど、一の手はもう彼女を抱きしめる事は無かった。

「ごめんだけど、俺もう恋人居るし。」

明確に伝えると、彼女は傷付いたような表情になる。

「う…そ……やだ…一君嫌だぁ……!」

「嘘じゃ無い。
やり直しはできない。
ごめんだけど俺もうその人しか考えられない。

自分の事もっと大事にして、今度はちゃんと相手と一緒に幸せになって。」

「一君……」

「帰って。」と言うと、元カノは泣きながら出て行った。

今の全部聞こえていたよな…

ドアに鍵をかけて部屋に戻ると、一を見る壱の眼差しはキラキラ輝いていた。

「元カノだった…びっくりした…わ!!」

壱が一に抱きついてベッドに倒れ込んだ。

「一君…!!もう一生大事にするし幸せにするから!僕と結婚しよ!」

「ええ!?壱君どうしたどうした!?」

なんでもええからそう言うことにして!と壱が涙声で言うからわかったって返した。

壱君はしばらく俺をはがいじめにしたままだった。
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