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望む世界3
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誰にもノアに触れさせるものか。
スキエンティアが部屋から出て行った。
ベッドにノアを寝かせる。
ふ、ふ、と徐々にノアの甘さを含んだ息が荒くなる。
時折膝を擦り合わせて身悶えている。
ずっと、性器は昂ったまま。
頬を撫でると、眉間に皺を寄せたまま微かに目がひらいた。
「ぁ………エ…モニ…。」
俺を見て、みるみるうちに泣き顔になった。
「ごめ…なさい…ぼく…まためい…わ…く……ぅ………ぅぁ…あ………!」
ぶちゅ、とノアの下肢から濡れた音がした。
「ぁ………あ…………っ!!」
苦しみに似た表情で、突然にガクガクとノアが震えた。
ローパーに尻を弄られてるかもしれないとスキエンティアが言っていた。
『もしそうだとしたらノアは強制的に発情させられるどころじゃ無くなるかもしれない。
娼館で使う媚薬はあのローパーの粘液を加工して何倍も希釈したものなのよ。
粘膜に原液を吸収させられてたら寝かせておいても良くはならない、最悪狂う事になる。
その場合はいつとは言わず、ノアの意思を無視してでもすぐにノアを抱いて。
精液が粘液の催淫効果を中和するから。
…恨まれるかもしれないけど、せっかく帰ってきたノアが壊れるよりマシよ…』
ノアの腰を隠していた布を取ると、滑らかな尻の谷間からローパーの粘液が吹き出した様子だった。
仕方ない。
こうなってしまっては仕方ないんだ。
ノアを助けるためなのだから。
腹の底から仄暗い喜びが湧き上がる。
ずっと抱いていた願望が叶う。
ノアをこの世界に留める為に、抱く。
汗ばんで蒸気した肌に唇を押し当てた。
小さな声が肌を舐めるたびにあがった。
背中を撫でて、皮膚の感触を楽しんでから双丘へと手を滑らせた。
「ン………ん…ふ…ぁ………!」
ノアの甘い嬌声が頭の中を揺さぶる。
「ノア、苦しい?」
悩ましく濡れた瞳がこちらを射抜く。
「ン………」
小さく、ノアが頷いた。
「俺に、助けてほしい?」
指をノアの後孔に焦らすようにゆっくり飲み込ませて腹の中を撫でる。
「ァ……ア…たす…けて……エモニ…ゥ…………ゥ………。」
泣きそうにわななく唇に自分の唇を押し当てる。
唇を割開いて、舌をノアの口の中に押し込んでいくと、遠慮がちに舌が応え、ノアの腕が俺の身体にすがる様に巻き付いた。
興奮で頭が沸騰する。
指を増やし、後ろの孔を撫で拡げるように動かしていると、ノアの身体が徐々に緊張していった。
「ン………む……ん……!ぅ………!!」
口の中を舐められ、尻の中を撫でられ、媚薬で昂らされた身体はそれだけで達してしまいそうになっていた。
飲ませた指を更に増やして抽挿を強め、ノアが上り詰める寸前に、空いている手で透明な先走りを垂らし勃ち上がっている陰茎を戒めた。
ノアは戸惑いの表情を浮かべた。
「や…ぁ…あ…なんで…なんで………エモニ……やだ……あ……そ…れ……イけな……イけ…な…………ァ…ア”!!??」
ギクン、と大きくノアの身体が跳ねて細かく震えた。
射精出来ずに絶頂し、シーツを強く握りしめて驚きと怯えた表情を浮かべて堪えていたのがヒクヒクと小さく跳ねてみるみるうちに泣き顔になっていく。
「や……ぅうあ……あ~~~」
たすけてくれるっていったのに、と甘い声が責めてくる。
慰めるように頬に唇を押し当てた。
ごめんノア、果てるのなら俺で果てて。
声をあげて泣くノアをうつ伏せにする。
身を伏せ、膝を立てさせて小ぶりな尻を高くする。
治らぬ熱に泣いて身体が揺れて居るのが誘っている様にしか見えない。
先ほどまで指を頬張っていた孔が収斂している。
小柄だがどこからどう見てもノアは男。
足の間にも男の証が付いている。
女の様に豊かな胸もない。
しかしどの娼館のどんな高級な娼姫よりもノアは魅力的だ。
異常な程に興奮しているのが自分でもわかる。
シャツを脱ぎ、ズボンの合わせを外し、猛った陰茎を外に出した。
2、3度手で扱くと痺れる様な快感が腰にくる。
揺れる孔に猛りを当てがって押し込むと、健気に肉の輪が口を開けて飲み込んでゆく。
「ン…ん………う………う……!」
ローパーの粘液が昂りにまとわりついて、舐められている様な錯覚に陥る。
押し潰さない様に、覆い被さって背を丸めてノアの首に唇を落とした。
前を戒める手を離し少しだけ軽く揺さぶった。
「アッ………!!」
ビクビクとノアの腰が震え、腕が白くなる程に強くシーツを握りしめていた。
「ン…ン…ン………!!」
肉の管が猛りを舐めながら強く締め付けてくる。
くぐもったこらえた様な唸り声が聞こえ、緊張が解けた後に痙攣し始める。
「あ…や………やぁ!や!」
射精しているのか腰の震えが勝手に起きて、咥え込んだ肉が絶頂した腹の中を刺激してしまうようでノアはたまらずに逃げようと動く。
ズル、と収めた陰茎が抜けそうになって、ノアを追いかける様に抜けた分以上に押し込んだ。
「ン………ウ!!」
小さくて、可愛い俺のノア。
大きく抽挿すると再び絶頂に向かって細かく上擦った声を出した。
「ァッ!ア”ッ!ン!!!ウ…ン”ッ!」
「ハ………ァ!!」
後ろから抱き込んで、震えて絞り込んでくるノアの腹の奥に精液を流し込む。
白い肌を吸い上げ、鬱血の跡を幾つもつける。
もう、これでノアはどこにも行かない。
ノアの身体を返し、正面から抱き込んで揺さぶると、必死になってしがみついてくる。
堪らずにノアに何度も口付けた。
身体を撫でると温かく、俺のする事に感じて悶えている。
ノアが確かに生きてここにいるのを感じてやっと涙が出た。
「ノア…ノア………!」
ノアをこの世界に留められる。
仄暗い喜びが全身に愉悦となって満ちた。
ノアの腹の中のローパーの粘液はテキメンに俺にも効いた。
ノアを何度も絶頂させ、二度と何処にも行けないようにと何度も、何度も重ねて腹の中に射精した。
もうイきたく無いと泣いてもやめてやれずに責め続けて気絶させてしまった。
ずっと自分の性欲は淡白な方だと思っていた。
色欲に興味は殆ど無かったし、報奨としてあてがわれた娼館も気が乗らずに断る事が多かった。
ローパーの粘液の催淫効果があったとはいえ、こんなになるまでノアを離してやれない状態になると思わなかった。
あの夜、ノアの身体は腕の中から消え去ってしまったが、今目の前で眠って正しく呼吸をするノアは居なくならないという確信があり、安心して隣で眠った。
翌朝、窓の外が明るくなって目が覚めた。
あどけない顔をした頬に触れるとみじろいで小さく声を漏らしてからゆっくりとノアが目を開けた。
「ん…ん??」
掠れた声を出してぼんやりと天井を見つめている。
「……………あれ…やっぱり…」
「何がやっぱり?」
ノアの頭がゆっくりこちらを向いてびくりとした。
「…エモニ!?」
ああ、驚いた顔も可愛い。
「おかえり、ノア。」
「…た…だい…ま…」
それから、何がやっぱりなのかをノアから聞き出した。
「ん…なんか、昨日ログインした時、なんか変な感じだったんだ。
今までこの世界に来た時に空腹とか、そう言うの感じたことが一切なかったのに、凄くお腹すいてて。
そしたら精霊達が森のとこにある食べれる木の実とかを教えてくれて。
いつもはそんな事言わないのにあれもこれも食べろって…そしたら味がしたんだ、ずっとここの世界の物は口に入れても無だったのに。」
なんかやたらリアルで変だなって思ったけど…エモニ達のミッション見たさについてったら、ローパーが居て捕まっちゃって。
起きようとしたけど起きれなくてログアウトできなかった。
ところどころ何を言っているか理解が出来なかったが、ノアが急に消えたりする事があったのを思い出す。
ノアは俺達の近くに居たいと思っていてくれた。
…そして精霊達が、ノアをこの世界に留める行動を先に取っていたのか。
「初めて会った時とか、スキエンティアが危ないから草原から出ろって言って来たけど、僕がこの世界に来る時はいつもあそこで目が覚めるんだ。」
だから会える時、ノアは草原に居た。
「…バジリスクの時、僕、みんなに迷惑かけた…」
ごめんね…とノアが申し訳なさそうに言った。
「…俺たちはノアが死んだと思ったんだ。みんな、ノアを守れなかった事を後悔した。ノアが忘れられなくて苦しかったよ…。なんですぐに会いに来てくれなかったの…」
ノアがバツの悪そうな表情を浮かべている。
「…ずっと、誰も欠けずにエモニ達はやってきたの知ってるから…僕が足を引っ張っちゃったから…申し訳なくて…」
ノアにはノアの気持ちの事情がある。
たまらなくなってノアを抱き寄せた。
「ノアにずっと会いたかった。」
おずおずとノアの手が背中に回るのが可愛くてキスをした。
「…エモニ…これ…僕やっぱり実体がある……」
ノアは驚いた顔で暫くじっとしていたが、だんだん唸り声を上げ始めた。
ノアが恥ずかしそうに顔をあからめて上目でこちらを見た。
「どうした?」
耳も首も真っ赤になっている。
色が白いからわかりやすい。
「…あ………エモニ……ぼ………ぼくと……し………した!?」
はだか…とノアが恥ずかしさで涙目になっている。
「ノアが催淫作用のあるローパーの粘液にやられちゃったからね…他の誰にもノアに触らせたく無かったし。」
「い~~~~!!!」
ノアは真っ赤になった顔面を両手で隠した。
その仕草がたまらなく可愛くてノアを抱きしめた。
「ごめんねノア………俺、ノアが好きなんだ。」
大好きだ、もう俺の前からいなくならないで欲しい。
今度ノアが居なくなったら俺はどうにかなってしまう。
本心からの言葉を尽くす。
もう、失いたく無い。
「うぐ………あの………い…いなくなれなくなっちゃったと…思う」
と顔を隠しながら言った。
顔が見たくて両手をどけさせた。
「…どう言う事?」
俺のした事がどういう結果を齎すか、わかってるのか…。
「…今まで、この世界で寝ちゃっても、起きたら自分の部屋だった。
さっきも言ったけどにおいも、感触もずっとここでは無かったのに、エモニのあったかさも、心臓の音もきこえる。
…もうはっきりと五感がある。」
もしかしたら、僕の世界の僕がどうにかなったのかもしれない。
でも、僕はこの世界が僕の世界になればいいってずっと思ってた。
とノアが言った。
ノアは、ノアの世界とこの世界を自分の意思で自由に行き来していたと言う事か。
「ノア、俺とこの世界に居てよ。」
ずっと。
ノアはそうなればいいな、とはにかみながら小さく言った。
この後、もう起きるとベッドを降りようとしたノアは腰が抜けて床に伏せ、自力で立ち上がれなかった。
「ぅ…た……立てない……」
…次からは手加減しないと。
*
ノアの生還をみんな喜び過ぎるほど喜んだ。
スキエンティアは始終ノアの横から離れようとせず、甲斐甲斐しく世話をし、マァンクはノアの話を聞いて理解しようと質問を繰り返し、仮説を独り言の様に言い続けていた。
テメリタースとナートゥラもずっと喜びの声をあげている。
「ノア、もう何処へも行ってはダメよ。今度こそ、何があっても私達が護るから。」
「ノアに装備とかもっといいのつけさせようぜ、ミスリルの装備。私が買ってやろう。」
「賛成、俺も金出すわ。」
「俺も俺も。」
全員が、バジリスクでの一件を悔いていてノアの装備を今できる限りの最高の物にしようと言うことになった。
最初は「みんなにそんな事させられない」とノアは遠慮していたが、全員がバジリスクの時の話を持ち出すものだから最終的にはわかったというしか無くなっていた。
スキエンティアとマァンクは、討伐の時に過保護が過ぎてノアにかけれるだけの祈りと護り魔法をかける物だから、いつもほのかに発光していて他のギルドに、エモニ一行に女神なのか神物なのかが帯同する様になって流石だなぁと思われる様になっていた。
スキエンティアがエモニにだけ聞こえるように言った。
「ノアに、私たちのした事の真実を伝える必要は無いわね…。
ノアを罠に掛けたことは褒められた事では無いけど、遅かれ早かれ精霊達がこの世界にノアを繋ぎ止めていたのだから…」
夜になると、ノアは自分の拠点に帰ろうとするのを此方の住人になった今、何が起こるかわからないからと総出で説得してノアはエモニの屋敷に住む事になった。
ノアは今でも時々、惑わしの草原に行く。
精霊達も、ノアがこの世界の住人になったのを喜んでいる様子だった。
問題と言えば…
「ねぇ…エモニ…ノアが可愛くて盛りのついた犬になるのは仕方ないけど、ノアの身体の事をちゃんと考えてちょうだい。」
貴方、発情期の動物にでもなったのかしら。
スキエンティアが呆れてエモニに詰め寄る。
「エモニ…あんた思ったよりムッツリスケベだったんだな…。」
「…。」
マァンクに言われても返す言葉もない。
エモニはあれから頻繁にノアに想いを告げてくる。
ノアはエモニの言葉達にたまらない気持ちになってしまい、エモニはその度に甘い空気を出すノアを抱く。
加減をしなければと思いながらも貪欲にノアの身体を求めてしまい、その度にノアはスキエンティアやマァンクに回復魔法をかけてもらう羽目になっている。
毎度エモニはスキエンティアとマァンクに詰められているし、ノアはテメリタースとナートゥラに可哀想にという目で見られる。
ノアはその事が恥ずかしくなって部屋からなかなか出てこれなくなるのであった。
スキエンティアが部屋から出て行った。
ベッドにノアを寝かせる。
ふ、ふ、と徐々にノアの甘さを含んだ息が荒くなる。
時折膝を擦り合わせて身悶えている。
ずっと、性器は昂ったまま。
頬を撫でると、眉間に皺を寄せたまま微かに目がひらいた。
「ぁ………エ…モニ…。」
俺を見て、みるみるうちに泣き顔になった。
「ごめ…なさい…ぼく…まためい…わ…く……ぅ………ぅぁ…あ………!」
ぶちゅ、とノアの下肢から濡れた音がした。
「ぁ………あ…………っ!!」
苦しみに似た表情で、突然にガクガクとノアが震えた。
ローパーに尻を弄られてるかもしれないとスキエンティアが言っていた。
『もしそうだとしたらノアは強制的に発情させられるどころじゃ無くなるかもしれない。
娼館で使う媚薬はあのローパーの粘液を加工して何倍も希釈したものなのよ。
粘膜に原液を吸収させられてたら寝かせておいても良くはならない、最悪狂う事になる。
その場合はいつとは言わず、ノアの意思を無視してでもすぐにノアを抱いて。
精液が粘液の催淫効果を中和するから。
…恨まれるかもしれないけど、せっかく帰ってきたノアが壊れるよりマシよ…』
ノアの腰を隠していた布を取ると、滑らかな尻の谷間からローパーの粘液が吹き出した様子だった。
仕方ない。
こうなってしまっては仕方ないんだ。
ノアを助けるためなのだから。
腹の底から仄暗い喜びが湧き上がる。
ずっと抱いていた願望が叶う。
ノアをこの世界に留める為に、抱く。
汗ばんで蒸気した肌に唇を押し当てた。
小さな声が肌を舐めるたびにあがった。
背中を撫でて、皮膚の感触を楽しんでから双丘へと手を滑らせた。
「ン………ん…ふ…ぁ………!」
ノアの甘い嬌声が頭の中を揺さぶる。
「ノア、苦しい?」
悩ましく濡れた瞳がこちらを射抜く。
「ン………」
小さく、ノアが頷いた。
「俺に、助けてほしい?」
指をノアの後孔に焦らすようにゆっくり飲み込ませて腹の中を撫でる。
「ァ……ア…たす…けて……エモニ…ゥ…………ゥ………。」
泣きそうにわななく唇に自分の唇を押し当てる。
唇を割開いて、舌をノアの口の中に押し込んでいくと、遠慮がちに舌が応え、ノアの腕が俺の身体にすがる様に巻き付いた。
興奮で頭が沸騰する。
指を増やし、後ろの孔を撫で拡げるように動かしていると、ノアの身体が徐々に緊張していった。
「ン………む……ん……!ぅ………!!」
口の中を舐められ、尻の中を撫でられ、媚薬で昂らされた身体はそれだけで達してしまいそうになっていた。
飲ませた指を更に増やして抽挿を強め、ノアが上り詰める寸前に、空いている手で透明な先走りを垂らし勃ち上がっている陰茎を戒めた。
ノアは戸惑いの表情を浮かべた。
「や…ぁ…あ…なんで…なんで………エモニ……やだ……あ……そ…れ……イけな……イけ…な…………ァ…ア”!!??」
ギクン、と大きくノアの身体が跳ねて細かく震えた。
射精出来ずに絶頂し、シーツを強く握りしめて驚きと怯えた表情を浮かべて堪えていたのがヒクヒクと小さく跳ねてみるみるうちに泣き顔になっていく。
「や……ぅうあ……あ~~~」
たすけてくれるっていったのに、と甘い声が責めてくる。
慰めるように頬に唇を押し当てた。
ごめんノア、果てるのなら俺で果てて。
声をあげて泣くノアをうつ伏せにする。
身を伏せ、膝を立てさせて小ぶりな尻を高くする。
治らぬ熱に泣いて身体が揺れて居るのが誘っている様にしか見えない。
先ほどまで指を頬張っていた孔が収斂している。
小柄だがどこからどう見てもノアは男。
足の間にも男の証が付いている。
女の様に豊かな胸もない。
しかしどの娼館のどんな高級な娼姫よりもノアは魅力的だ。
異常な程に興奮しているのが自分でもわかる。
シャツを脱ぎ、ズボンの合わせを外し、猛った陰茎を外に出した。
2、3度手で扱くと痺れる様な快感が腰にくる。
揺れる孔に猛りを当てがって押し込むと、健気に肉の輪が口を開けて飲み込んでゆく。
「ン…ん………う………う……!」
ローパーの粘液が昂りにまとわりついて、舐められている様な錯覚に陥る。
押し潰さない様に、覆い被さって背を丸めてノアの首に唇を落とした。
前を戒める手を離し少しだけ軽く揺さぶった。
「アッ………!!」
ビクビクとノアの腰が震え、腕が白くなる程に強くシーツを握りしめていた。
「ン…ン…ン………!!」
肉の管が猛りを舐めながら強く締め付けてくる。
くぐもったこらえた様な唸り声が聞こえ、緊張が解けた後に痙攣し始める。
「あ…や………やぁ!や!」
射精しているのか腰の震えが勝手に起きて、咥え込んだ肉が絶頂した腹の中を刺激してしまうようでノアはたまらずに逃げようと動く。
ズル、と収めた陰茎が抜けそうになって、ノアを追いかける様に抜けた分以上に押し込んだ。
「ン………ウ!!」
小さくて、可愛い俺のノア。
大きく抽挿すると再び絶頂に向かって細かく上擦った声を出した。
「ァッ!ア”ッ!ン!!!ウ…ン”ッ!」
「ハ………ァ!!」
後ろから抱き込んで、震えて絞り込んでくるノアの腹の奥に精液を流し込む。
白い肌を吸い上げ、鬱血の跡を幾つもつける。
もう、これでノアはどこにも行かない。
ノアの身体を返し、正面から抱き込んで揺さぶると、必死になってしがみついてくる。
堪らずにノアに何度も口付けた。
身体を撫でると温かく、俺のする事に感じて悶えている。
ノアが確かに生きてここにいるのを感じてやっと涙が出た。
「ノア…ノア………!」
ノアをこの世界に留められる。
仄暗い喜びが全身に愉悦となって満ちた。
ノアの腹の中のローパーの粘液はテキメンに俺にも効いた。
ノアを何度も絶頂させ、二度と何処にも行けないようにと何度も、何度も重ねて腹の中に射精した。
もうイきたく無いと泣いてもやめてやれずに責め続けて気絶させてしまった。
ずっと自分の性欲は淡白な方だと思っていた。
色欲に興味は殆ど無かったし、報奨としてあてがわれた娼館も気が乗らずに断る事が多かった。
ローパーの粘液の催淫効果があったとはいえ、こんなになるまでノアを離してやれない状態になると思わなかった。
あの夜、ノアの身体は腕の中から消え去ってしまったが、今目の前で眠って正しく呼吸をするノアは居なくならないという確信があり、安心して隣で眠った。
翌朝、窓の外が明るくなって目が覚めた。
あどけない顔をした頬に触れるとみじろいで小さく声を漏らしてからゆっくりとノアが目を開けた。
「ん…ん??」
掠れた声を出してぼんやりと天井を見つめている。
「……………あれ…やっぱり…」
「何がやっぱり?」
ノアの頭がゆっくりこちらを向いてびくりとした。
「…エモニ!?」
ああ、驚いた顔も可愛い。
「おかえり、ノア。」
「…た…だい…ま…」
それから、何がやっぱりなのかをノアから聞き出した。
「ん…なんか、昨日ログインした時、なんか変な感じだったんだ。
今までこの世界に来た時に空腹とか、そう言うの感じたことが一切なかったのに、凄くお腹すいてて。
そしたら精霊達が森のとこにある食べれる木の実とかを教えてくれて。
いつもはそんな事言わないのにあれもこれも食べろって…そしたら味がしたんだ、ずっとここの世界の物は口に入れても無だったのに。」
なんかやたらリアルで変だなって思ったけど…エモニ達のミッション見たさについてったら、ローパーが居て捕まっちゃって。
起きようとしたけど起きれなくてログアウトできなかった。
ところどころ何を言っているか理解が出来なかったが、ノアが急に消えたりする事があったのを思い出す。
ノアは俺達の近くに居たいと思っていてくれた。
…そして精霊達が、ノアをこの世界に留める行動を先に取っていたのか。
「初めて会った時とか、スキエンティアが危ないから草原から出ろって言って来たけど、僕がこの世界に来る時はいつもあそこで目が覚めるんだ。」
だから会える時、ノアは草原に居た。
「…バジリスクの時、僕、みんなに迷惑かけた…」
ごめんね…とノアが申し訳なさそうに言った。
「…俺たちはノアが死んだと思ったんだ。みんな、ノアを守れなかった事を後悔した。ノアが忘れられなくて苦しかったよ…。なんですぐに会いに来てくれなかったの…」
ノアがバツの悪そうな表情を浮かべている。
「…ずっと、誰も欠けずにエモニ達はやってきたの知ってるから…僕が足を引っ張っちゃったから…申し訳なくて…」
ノアにはノアの気持ちの事情がある。
たまらなくなってノアを抱き寄せた。
「ノアにずっと会いたかった。」
おずおずとノアの手が背中に回るのが可愛くてキスをした。
「…エモニ…これ…僕やっぱり実体がある……」
ノアは驚いた顔で暫くじっとしていたが、だんだん唸り声を上げ始めた。
ノアが恥ずかしそうに顔をあからめて上目でこちらを見た。
「どうした?」
耳も首も真っ赤になっている。
色が白いからわかりやすい。
「…あ………エモニ……ぼ………ぼくと……し………した!?」
はだか…とノアが恥ずかしさで涙目になっている。
「ノアが催淫作用のあるローパーの粘液にやられちゃったからね…他の誰にもノアに触らせたく無かったし。」
「い~~~~!!!」
ノアは真っ赤になった顔面を両手で隠した。
その仕草がたまらなく可愛くてノアを抱きしめた。
「ごめんねノア………俺、ノアが好きなんだ。」
大好きだ、もう俺の前からいなくならないで欲しい。
今度ノアが居なくなったら俺はどうにかなってしまう。
本心からの言葉を尽くす。
もう、失いたく無い。
「うぐ………あの………い…いなくなれなくなっちゃったと…思う」
と顔を隠しながら言った。
顔が見たくて両手をどけさせた。
「…どう言う事?」
俺のした事がどういう結果を齎すか、わかってるのか…。
「…今まで、この世界で寝ちゃっても、起きたら自分の部屋だった。
さっきも言ったけどにおいも、感触もずっとここでは無かったのに、エモニのあったかさも、心臓の音もきこえる。
…もうはっきりと五感がある。」
もしかしたら、僕の世界の僕がどうにかなったのかもしれない。
でも、僕はこの世界が僕の世界になればいいってずっと思ってた。
とノアが言った。
ノアは、ノアの世界とこの世界を自分の意思で自由に行き来していたと言う事か。
「ノア、俺とこの世界に居てよ。」
ずっと。
ノアはそうなればいいな、とはにかみながら小さく言った。
この後、もう起きるとベッドを降りようとしたノアは腰が抜けて床に伏せ、自力で立ち上がれなかった。
「ぅ…た……立てない……」
…次からは手加減しないと。
*
ノアの生還をみんな喜び過ぎるほど喜んだ。
スキエンティアは始終ノアの横から離れようとせず、甲斐甲斐しく世話をし、マァンクはノアの話を聞いて理解しようと質問を繰り返し、仮説を独り言の様に言い続けていた。
テメリタースとナートゥラもずっと喜びの声をあげている。
「ノア、もう何処へも行ってはダメよ。今度こそ、何があっても私達が護るから。」
「ノアに装備とかもっといいのつけさせようぜ、ミスリルの装備。私が買ってやろう。」
「賛成、俺も金出すわ。」
「俺も俺も。」
全員が、バジリスクでの一件を悔いていてノアの装備を今できる限りの最高の物にしようと言うことになった。
最初は「みんなにそんな事させられない」とノアは遠慮していたが、全員がバジリスクの時の話を持ち出すものだから最終的にはわかったというしか無くなっていた。
スキエンティアとマァンクは、討伐の時に過保護が過ぎてノアにかけれるだけの祈りと護り魔法をかける物だから、いつもほのかに発光していて他のギルドに、エモニ一行に女神なのか神物なのかが帯同する様になって流石だなぁと思われる様になっていた。
スキエンティアがエモニにだけ聞こえるように言った。
「ノアに、私たちのした事の真実を伝える必要は無いわね…。
ノアを罠に掛けたことは褒められた事では無いけど、遅かれ早かれ精霊達がこの世界にノアを繋ぎ止めていたのだから…」
夜になると、ノアは自分の拠点に帰ろうとするのを此方の住人になった今、何が起こるかわからないからと総出で説得してノアはエモニの屋敷に住む事になった。
ノアは今でも時々、惑わしの草原に行く。
精霊達も、ノアがこの世界の住人になったのを喜んでいる様子だった。
問題と言えば…
「ねぇ…エモニ…ノアが可愛くて盛りのついた犬になるのは仕方ないけど、ノアの身体の事をちゃんと考えてちょうだい。」
貴方、発情期の動物にでもなったのかしら。
スキエンティアが呆れてエモニに詰め寄る。
「エモニ…あんた思ったよりムッツリスケベだったんだな…。」
「…。」
マァンクに言われても返す言葉もない。
エモニはあれから頻繁にノアに想いを告げてくる。
ノアはエモニの言葉達にたまらない気持ちになってしまい、エモニはその度に甘い空気を出すノアを抱く。
加減をしなければと思いながらも貪欲にノアの身体を求めてしまい、その度にノアはスキエンティアやマァンクに回復魔法をかけてもらう羽目になっている。
毎度エモニはスキエンティアとマァンクに詰められているし、ノアはテメリタースとナートゥラに可哀想にという目で見られる。
ノアはその事が恥ずかしくなって部屋からなかなか出てこれなくなるのであった。
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