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桜と海番外編
紐パン事件✴︎
しおりを挟む明日二人で出かけるから、何処に行こうか相談しようと思って海の部屋を開けたら海が学習卓で華奢な紐パンを広げていた。
「何それ」
「え?」
驚いた顔で海がこっちを向く。
机の上には包装紙と紐パンが入っていたであろう箱があるから誰かから貰ったものか。
「矢作の腐女子の彼女が俺に渡せって矢作に……履かないからな!なんだその目は!」
海、その履かないからなは前振りになるよ。
矢作君、という名前ですぐに納得がいってしまう。
矢作君は海にアダルトな知識を教え込んでいる同級生だ。
矢作君の彼女が腐女子で、矢作君と海でよく妄想している話も聞いている。
「明日何処行こうかと思って。」
と海の部屋に入ってベッドの縁に座ってスマホで候補を海に提示すると、ホッとした顔で雑に紐パンを机に置いて隣に座ってくる。
海の俺に対する警戒心の薄さはなかなかのものだ。
「川越もいいなぁ。すぐ行ける距離だけど行った事ないし。」
「明日も明後日も天気良いから車出して行きたいとこ全部まわろうか。」
「え!嬉しいけど桜運転疲れないの?」
全然大丈夫。
今から海に元気貰うから。
嬉しそうに擦り寄ってくる海の身体を撫でると、徐々に海が甘い息になり始めて、隣に座っていたのが膝の上に乗り上げてきて、抱きついてくる。
「海顔あげて」
熱っぽい視線が上を向く。
舌が合わさって動くたびにクチクチと音が鳴る、海は夢中になって俺の舌に吸い付いている。
上半身がぐらつくのを抑えるのに腕が首に回った。
海の腰が揺らめきはじめて股間を押し付けてきたから小ぶりな尻を掴んで強く俺の身体にあててやると、すぐに海のペニスが硬くなって主張した。
「あ…ん………んむ………」
抑えきれない声が可愛い。
スウェットの中に手をいれて臀部を揉むと徐々に肌がしっとりと汗ばんでくる。
指で会陰を押す様に撫でるとびくりと腰が跳ねた。
「さくら……」
堪えきれない海から甘美な誘いの声が上がる。
キスをしながらベッドに寝かせて海の下履きを全て抜き去ると、顕になったペニスが先端を色付かせていて舐めてくれといっているようだ。
「海、あれ履かせたら怒る?」
うー…っと唸り声をあげているけれど嫌じゃ無さそうだからもうひと押しだな。
腹の皮膚の薄いとこに舌を這わせて吸うと海のペニスがピクンと動く。
表皮を下ろして色の綺麗な色の亀頭を完全に露出させてから口内に含む。
先端の粘膜に舌を押し当てて動かすと口の中でぐっと質量が増す。
「は……っ」
海から艶かしい吐息が漏れる。
下腹が気持ちいいところを舌が這うたびに大きく動く。
婚約する前はさせてくれなかった口淫も今ではすんなり受け入れてくれる。
完勃ちになったペニスから音を立てて口を離すと、潤んだ目が俺を見返している。
海を見下ろしながら机の上の紐パンに手を伸ばす。
海はそれを目で追っている。
「履かせていい?」
拒否出来ずに少し困った顔になってるのが可愛い。
レースのついた細い紐を足に潜らせて腰まで引き上げ、蝶のモチーフになっている真ん中にある袋部分を勃ち上がったペニスに被せた。
欲情の熱を持った身体に黒いレースがよく映える。
卑猥な下着なんて女が着てても別段興奮材料にはならないが、海が着用してるのを眼にするとかなりの物がある。
「やばい。めちゃくちゃ興奮する。」
スウェットの下で熱が大きく膨らんだのを海の股間に擦り当てた。
「ひ…ぅ……!!」
熱い肉の塊に海の熱が伝わってくる。
身体の両脇についた腕に海がしがみついて揺れている。
上を脱がせて抱き込んで唇をむさぼると、海はトロンとした表情で息を吐いた。
首には婚約した時にあげたブルームーストーンのペンダントがついている。
海の身体をうつ伏せに治して腰を上げさせて
ベッドの隙間に隠してある注入型の使い捨てローションを開封して海のアナルに流し込んだ。
「ん………!」
黒くて華奢な紐を軽く避けてアナルに指を飲ませるとローションの力もあって少しの抵抗ですんなりと受け入れた。
抜き差しするたびに尻が揺れる。
「ンァッ……!!さくら!?」
思わず海の尻に歯を立てて吸った。
滑らかな皮膚に少しだけ歯形のあとが並ぶ。
指が3本入る頃には噛み跡が増えて海は下肢を震わせながら快感に耐えていた。
発情した猫のように上半身をベッドに押し付けて膝をついて尻を高く上げた姿が卑猥に誘ってきて劣情を煽る。
履いているスウェットをずらしてゴムを興奮しきった昂りに被せるところを海がじっと見てくる。
それだけでも下腹に熱が渦巻いてたまらない。
早く海の中を突きたい。
あえやかな声をあげさせたい。
海が絶頂する時にたまらずに俺の名前を呼んでくる姿がみたい。
「挿れていい?」
と聞くと海は小さく頷く。
紐を横にずらしてローションで光る窄まりに鋒を押し込む。
ズブズブと昂りが熱い腹の中に飲み込まれていく。
「ぁ………ぅ…ん……!」
何度かゆっくりとぬめる腹の中を大きく行き来してやると、海の中がその度にビクついてペニスを掴もうとしてくるみたいにうごめく。
尾てい骨の窪みのところに小さな蝶のモチーフがついていて、小ぶりな尻によく似合っている。
華奢な身体を潰さないように覆い被さって大きく揺さぶると動きに合わせて嬌声が上がる。
目をすがめて腹の中の快感を拾って喘ぐ様は俺だけが目にできる。
胸に手をやり、とがりを撫でると甘えるような声と無意識に尻を俺の体に押し付けてくる。
頭が焼き切れそうに気持ちいい。
「気持ち…いいね…」
海が何度も頷く。
「きもち…ぃ……!さくら……おれも………だめ……いく…………ィく……あ……ァ………あ!」
揺さぶられながら追い詰まった甘い声を海があげる。
「イッていいよ。俺もイくから。」
「ぁ……!ぁ!!ア!!さくら!!イッ………!!!さくら…ぁ……ァ………!!」
強めに奥を突くと海の下肢が小刻みに震えて絶頂を伝えてくる。
媚肉が搾り上げるように痙攣して射精感を押し上げた。
全てを吐き出すように海の尻に下腹部を押し付けて吐精した。
ズル、とペニスを抜き去ると紐が尻の谷間に戻った。
黒い紐パンを履いたまま、粗い息を吐きながらヒクヒクと震えて絶頂の余韻に浸っている姿が欲を煽る。
仰向けに海をなおすと、目元が赤らんで瞳がまだ欲情の色をしている。
視線を下げると下着の中に収まった海のペニスはまだ勃ち上がったままだ。
「ここでイかなかったの?」
指先で撫でると「ん」と小さく頷いた。
「尻だけ…も…手でする…」
海が下着に手をかけて手でしようとしてるのを止める。
「もうちょっとしていい?」
汗で張り付く上を脱いで聞きながら海に見せつけるようにゴムを取り替える。
いたずら心で履かせた紐パン姿の海が新鮮で、昂りが萎える気配がない。
実家だと親が帰ってくるからあんまり腹の中に直接出せない、この後、海の親も帰ってきてしまうだろうし。
はやく二人の家が欲しい。
そしたら親のことも時間も気にしなくていいし、全部世話できるのに。
*
「超興奮してる。」
桜がそう言いながらゴムを変えてる。
桜が俺で、見てわかるほど興奮してる。
興奮した桜を見て俺も興奮してる。
桜は何度もパンツの紐を指で撫でてくるし、尻を何回も噛まれた。
桜の肩を押して座らせ、履かないからな、と言ってた癖に、紐パン脱がずに膝の上に跨る。
首の後ろに大きな手が回ってきて唇を貪りあった。
舌が擦り合わさってゾクゾクする。
両手を後ろに回して紐パンの紐を避けて桜のチンコを後ろの孔に当てがった。
ゆっくりと腰を落とすとさっきまで入ってたのもあってすぐに腹の中に入ってきた。
「ん………ん………っ!!」
ぶちゅ、って音がして桜の腰に尻がついた。
キスをしたまま腰を揺らしてみたけど腹の中いっぱいになってるチンコが気持ちいいところ全部こすってってすぐに自分じゃ動けなくなった。
「ぁ………ぁ…………ん…」
動けない俺に焦れたのか桜が腰を掴んで少しずつ揺すり始めてきて、動きをどんどん大きくしてきたから必死に桜にしがみつく。
その間もずっと唇はくっついたまま。
「ん!ぁ……!!!!」
桜が俺の前立腺狙って押しつぶしてきて弾みで背中が反るのを抱き止められる。
ジワジワと腹の奥の方に更にチンコが入ってきそうになって止めようと足が踏ん張ってしまう。
力が勝手に入って腹の中締め付けて結果その刺激でイッてしまった。
「ひ……ひ………あ………」
パンツの中でチンコから精液ジワジワ漏れてる…
腹の中も勝手に動いてるし、背中が緊張して顎が上がったまま頭を持ち上げられない。
桜がゆっくり俺をベッドにつけた。
身体中を大きな手が撫でてきて皮膚が甘くざわめく。
脚が桜の太腿にのって腰が浮き上がった。
桜の腕が脚を引っ掛けるみたいに持ち上げて腹を揺すり始めてきてイッたばっかりなのにもう全部が気持ちいいしか考えられなくなった。
「ぁ…は………ぁ!ぁ!きもち………あ……きもちぃ………!ひ……ひ…ぅ………い………ぁ………ア"!!ァ"!!!」
ギクン、って勝手に腰が跳ねてから震えた。
ガクガクって腰が勝手に動いてイッてるのに刺激が与えられて苦しい。
「ひ…ぃ……イッてるから!!!さくら…や……ぁ…!!!」
しかもやだって言ってるのに桜が腰を動かし始めてきてもう頭がどうにかなりそう。
抱き込まれて大きく揺さぶられて、イッてるところを更に押し上げられて。
腹の中がグズグズになってて、ちょっとの刺激でも連続してすぐにイくようになってる。
こうなるともう気持ちいいより苦しいが強くなってき始めてしまう。
「あ…ぅ………」
頭を大きな手が撫でてきて宝物見るみたいな緑色の瞳が俺を見てて。
「海…」っていい声で名前呼ばれて優しくキスされて。
「は…ァ…ア………さくら……すき………」
勝手に言葉が漏れてくる。
ピストンが大きく、強くなって桜のチンコが
腹の中を抉る。
「うぁ…!ぁ!だめ…ぁ………あ!!さくら!も!だめ………!!だめ!!イッ………!!!」
ドン、と音がしたんじゃないかってくらい強く奥に突き入れられて揺さぶられて揺れてるだけだった脚がまっすぐ伸びた。
「ひ…ぐ………!!!」
強烈な一撃は限界まで昂った内側の肉を打ちつけてきた。
身体中がビリビリしてそこで意識が途切れた。
*
起きたら次の日の朝だった。
一体何時間寝てんだよ……時計が七時を指していてマジでビビる…
俺昨日夕飯食べてないし…
動けるけど下半身が重すぎてびっくりする………
そんでもっていつも通り部屋はスケベな事した名残なんて一切ない。
桜は掃除屋としても優秀だな…
着替えて顔洗って下に降りると母さんが俺が出かけるの聞いてて準備してくれてた。
めちゃくちゃお腹空いてる…
昨日の夜はポークソテーだったことを知って食べ損ねた悔しさが込み上げた。
「あんた何回も起こしたけど起きないから寝かしといたわ。
はい、車の中で食べるおにぎり。
シグ君の分も入ってるから。
飲み物はペットボトル入ってるけどお店入ったりしてこまめに水分摂るのよ。
菜奈穂がオヤツ持たせるってメッセージ来たよ。」
と母さんが小さいけど重量のあるトートバッグを渡してくれたのと同時にインターホンがなる。
「おはようございます。」
桜は完璧な笑顔で母さんに朝の挨拶をした。
「シグ君おはようー。海の事よろしくね。」
「行ってきまーす。」
今日はグンナーおじさんのバンじゃなくて菜奈ちゃんのクーパーで出掛ける。
菜奈ちゃんが玄関から出てきて、紙袋を渡してくれた。
「海君よかったらこれも食べてね。」
「わー!やった!嬉しい菜奈ちゃん大好き!」
紙袋あったかい…紙袋覗くと中に焼きたてのマドレーヌが入ってた。
朝からわざわざ焼いてくれたの?
菜奈ちゃんもうほんと好き…
俺と付き合わない?え?もうグンナーおじさんと結婚してるって?
おじさん羨ましい…
「気をつけていってらっしゃいね、楽しんで~」
菜奈ちゃんが投げキッスをしたから俺も返した。
車での遠出は桜運転上手だし行きたいとこいっぱい回ってくれて楽しかった。
いっぱい写真も撮った。
ただ、桜が帰りに「いつか車買ったらカーセックスしようね」って言ってきたのは寝たふりして聞いてないふりした。
…何言ってんのコイツ。
あとあのエロ紐パンツ洗ってあったの桜の部屋で見つけたの速攻で回収してゴミの日に捨てた。
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