お隣どうしの桜と海

八月灯香

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二度目 ✴︎

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桜に尻を試してもらってから暫くは自分でオナニーだけしてた。
ヤッた直後はダメだったけど大丈夫、セクシー女優でヌける。

だけどあの時の強烈な快感が時々どうしても思い出されてしまう。

風呂場とかでちょっと自分で尻の孔を触ってみたりはするけど、桜がやった時みたいな突き抜ける気持ちよさはなかった。

でも自分からもう一回やって欲しいと桜に言う勇気がない。

アパレルの仕事の手伝いも、慣例のふた家族で食べるご飯も、出掛けるのも、部屋の行き来も全然普通の顔で過ごせれた。

なのに欲情してるからなんとかしてくれなんて、せっかく普通に接してくれてるのに、コイツなんだよって幻滅されたらどうしようとか考えてしまう。

その度に右手でいいか、ってなりながらあの時の桜の事を思い出してしまって堂々巡りだ。

あの時の桜の俺を見る目は、俺を性的な対象としてみてた。



夏休みもあけて、グンナーおじさんも菜奈ちゃんもいない日、桜の部屋にいるときに「海なんか元気ないね?」と桜に言われる。

「や、別に。」

と返してしまうけど、本当はモヤモヤをずっと抱えてる。
元気がないわけでは無い、お前に恋してる上に下半身が元気過ぎるんだ。

こんな時に限って「本当に?」って桜が念押ししてくる。
ちょっと顔を上げると、なんでも言ってという表情してる。

俺はモヤモヤというか好きな相手にムラムラしてるんだよな。

「……」

ベッドに腰掛けてる桜の背後に回って、ドキドキしながら膝立ちで下半身を押し付けてみた。
まるで変態だけどこの状態を説明する術がない。
ゆっくり桜が振り返って、俺の尻の下に腕を回して持ち上げて脚を開かせてからあぐらの上に座らせた。

「どうしたい?」って聞かれたけど、急激に恥ずかしさが湧き上がって桜の胸におでこを押し付けるしか出来ない。
首に桜の息がかかって唇が押しつけられる。
ギュッと抱きしめられて。
「しよっか」って聞いてくるから俺も桜をぎゅっと抱きしめ返した。



ここ最近、一緒に居る時ちょっとだけ海の様子がおかしい時があった。
落ち着きがなく、ソワソワした様子を見せていた。
何かを考えるみたいに俯いて止まってたり。

「なんか元気ないね」と聞くとそんな事ないとすぐに返事を返すが、今日はちょっとつっこんで聞いてみる。
すると海が俺の背後に回って熱を持った下半身を押し付けてきた。

これは誘いととっていいな。
と海をあぐらの上にのせてどうしたいか聞いたら、おでこを胸にくっつけてきた。

意味がわからないくらい可愛い。
1度目のセックスが余りに強烈だったのかもしれない。
がっついて怖がられるのも嫌だし、そういうちょっかいをかけずにいたのだけれど、どうやって言えばいいかわからなくて間があいたのか。
思わず抱きしめて海の首に顔を埋める、据え膳は逃さずいただく。
「しよっか」と言うと、海が俺の背に手を回した。

上を向かせてキスをする。
海の歯列も、感じる上顎の上も丁寧に。
舌を吸われて込み上げて溢れる唾液を吸い上げる。
海の何もかもが甘美でたまらない。

少し撫でただけでも気持ちよさそうになる色の綺麗な乳首も全部愛撫する。

このまま俺の身体に溺れて欲しい。
こんなキスとセックス、恋人とするものでしょ。

物心ついた頃から軽い挨拶みたいなキスを繰り返したお陰なのか、海は口の中も簡単に舐めさせる。

俺の身体だけ知って、俺の身体無しじゃいられなくなってよ。
他に誰もいらないようになって。
女はこんな風にしてくれないよ。

関係をもった相手にこんなに丁寧に前戯なんてした事ない。
海と初めてした日から誰とも関係は持っていない。

海が気持ちいい事だけ俺で覚えるように開かせていく。

うつ伏せにして後ろから少しずつ責め立てる。

「は…あ…は……ン……」

初めてから時間は経ってしまったが、海の後ろは従順に指を飲み込んできちんとそこが気持ちいいを覚えていてすんなりと喘ぎ声を漏らした。
気持ちいい?と聞くと目をすがめて何度も頷いた。

中に咥え込ませた2本の指を開くようにすると、あかく熟れた中が少しだけ見える。

しっかりと後ろの口が開いたのを見計らって「海、挿れるよ」と耳元で言う。
ゴムを被せた鋒を当てがい孔に押し付けると、少しずつ中に飲み込まれていく。
窄まりを先端が越えてしまえば中は滑ってペニスを迎え入れた。

「あ…あ………」

入ってくる苦しさと快感に海が声を上げる。
押し潰さないように覆い被さって、海の右手に指を絡ませて少しずつゆすって攻めた。

「い…は………!あ…!あ…!あ…!ん…!」

動きに併せて鼻にかかったような甘い声が漏れてくる。
理性をもっていかれそうなほど海の中は俺のペニスをねぶる。

中が狭く未だ入りきらないそれをもう少し奥を突けるか、と腰を推し進めたら海がギクンと身を硬くして右手を強く握ってきた。

「あ…や…やだ…さくら奥怖い…怖い…」

怯えた声が漏れて腰が逃げを打つ。
流石に間の開いた2度目では無理か…無理矢理やって怖がらせてこれでおしまいになるのは避けたい。
痛みに近い快感はまだ海が受け止めるのは無理そうだ。

「ごめんね、もうしない。奥こわかったね」

と言ってやると海は何度も頷きながら握った俺の右手を口元へと持っていく。
幼く見えるその行動に突き入れたい願望を押さえ込んで頬にキスをして、腰を少し引いてゆする。
「ん」と再び熱に浮かされた目に戻り、与えられる快感に再び海はのまれていった。
最後まで海の中に収められるようになりたい。
でも今は受け入れてくれてるだけでいい。

「あ……はぁ…ん…ん…ん……」

海の嬌声が耳に心地いい。
自分の荒くなる息と混ざっていく。
海は時折握り込んだ俺の手を舐めた。

そう、そうだよ海。
今海を気持ち良くさせているのは俺だ。

「ん…ん…ひぅ……う…」

尻を揺さぶられ、腹の中いっぱいに快感が回るのに達するのにはまだ決定打に欠けている。
海の声に涙が混じり始める。

「あ…も…やだ…やだおしりきもち…の…も…やだ……きもちの…やあ…いきたい…ふ…ぅ…」

ぐずりはじめた海の腰を左腕で少し持ち上げて海の膝を立ててやる。
ペニスを握って亀頭を指の腹で撫でると限界まで張り詰めて先走りの液でヌルヌルになっている。

「さくら…あ…あ…さくら…さくら…」

ちゅこちゅこと震える海の下肢から音が響く。
快感に支配されながら何度も俺の名前を呼んでくる。
薄い腰が震え始めて限界を訴えている。
「イっていいよ」と耳元で囁いて手を早めてやる。

「ひぃ……う…く……」

俺の右手を握りしめて海が射精する。
前で達していて、更に後ろでもちゃんと絶頂はしているようだ。
腹の中のうねりが襲ってきて呻き声が出てしまう。

ああ。もう少しで俺もイける。
海が落ち着いてきた頃合いで軽く揺さぶってみる。
海の後ろがペニスを握りしめてくる。

「ひ…あ……だめ!だめぇ…!!!ひ…まって!さくら…出来ない、も…出来ない…」

絶頂の後、後ろの刺激が強くなりすぎるのか頭を振って海の息が詰まった声がして泣き始めてしまった。

「おれ…さくらまだなのに…おれ…も…できない…」

ああ、可愛いな。
こんな軽いセックスで泣いてしまうのか。
大丈夫、と頭を撫でて顔中に唇を押し付けてやる。

「だって…おれ…おれだけいったのに」と言うから。

「じゃぁちょっとだけ手伝って貰おうかな」と腰を引いてペニスを抜き去る。
海の腰がビクンと跳ねた。
怒張したままのそれは今にもヘソにつきそうなくらい興奮でそりかえっている。
海を仰向けにしてローションを海の内腿に塗りつけ膝裏を持ち上げてやる。
「海、ちょっと脚をしっかり閉じて」と言うと健気に膝を揃えて腿を閉じた。
ゴムをとって閉じられた太腿にペニスを突き入れる。
「!」
海が少し緊張する。
ペニスが海の会陰を何度も強く撫でるように当てる。
ぐ…と更に腿に力がこもってこれはこれで俺もかなり気持ちがいい。
「ん…ん…」と海が吐息を漏らす。
容赦なく打ち付けるから肌を打つ音が鳴る。

海のペニスも再び熱を持っている。
「海、これは怖くない?」と聞くと顔を真っ赤にして「だい…じょぶ…」と答える。
「気持ちいい?」と答えると海はガクガクと頭を振った。
会陰から陰嚢、ペニスまで擦りつけてやる。

「あは…あ………きもちい…きもちい………!」

海は俺の身体の下で抑え気味のあえやかな声をひっきりなしにあげて大きく揺れている。

「あ…さくら…おれ…イ…く………!!」

甘く、高くなった海の声が能天を突き抜けていく。


汗に塗れた身体、粗い息が二人分。
海の腹の上は二人分の体液でドロドロになっている。
醜い独占欲がその姿に諌められて静まった。

軽くティッシュで拭ってやってから俺は寝転がって身体の上に海を引き上げた。
海はうつ伏せで俺に乗り上げさせている。
海の呼吸が伝わるし重みが愛しい。

「海、怖がらせてごめんね」と、頭を撫でると頭を上げて首を振る、
「きもちかった」と小さい子供が言うみたいに答えて俺の胸に耳をつけている。

少しすると海が俺の上で寝息を立て始めた。

ああ、このまま海が俺を好きになればいいのに。
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