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ゴルゴン使節団
人数調整が必要だよね
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砦の二日目
夜が更けるとアリ達が襲ってくる、二日目は初日よりアリの数が明らかに少ない、更に徐々に減って言っているのである。
「おうおう今日は歯ごたえがないな」
ガクザンがそれでも油断せずに前方を見ながら俊太に語りかける
「そうですね・・討伐隊の方で何かがあったのでしょうか?」
「まあそうだろうな」
2時間もすれば砦を襲うアリがやってくる事はなくなった。
6時間くらいの時に討伐隊のペガサス騎士が飛んでくる
ペガサス騎士の伝令は高々に叫ぶ
「アリの巣いくつかを葬り去った、我等の勝利は近いぞ!」
「おおおおおお!」
砦に歓喜の声が響き渡った。
その伝令が皆に迎え入れられると、その伝令の言うとおりその晩はアリが襲来する事はなかった。
討伐隊からの伝令は数時間おきにやってくる
二日目、戦死者はなし、アマツの村に到着という知らせに、砦の皆は歓喜した
とりわけ三つ目族の喜び具合は大きかった
5日目の昼には討伐隊が帰還する、グラップラーアント討伐の立役者であるイロハは祭り上げられ、赤面していた
********************
「私たちを!グラスに連れて行って下さい!」
三つ目族のエマが俺の元に2人の子供を連れてきた。
ルミとエミの姉妹もいる、ルミとエミはエマをお姉ちゃんと呼ぶが、従姉妹になるらしい。
エマは歳は14歳、まだまだ子供っぽいが、子供達の中では一番の年上としてソノフの生き残りの子供を守ってきた。
ソノフの生き残りの子供は他に3人いるがクスマの村に親せきがいるらしくそちらで保護する話しになった。
ルミとエミがシャルロットに懐いているのも大きい、決して屈強ではない体で、グラップラーアントを剣技で切り刻むその姿に憧れたようだ。
それと俺達も数が多くなりすぎた、ソドムの町の見学が終わったら『金太郎丸』からきた護衛は『金太郎丸』に帰還して、俺達の中からも何人かはグラスに帰還する事となる。
当然のように殆どが残りたいという希望を出してきた
現状の人数を確認してみよう
俺とハムラはグラスの使者として必要だろう
シーナペインもベロニカの使者となる
トシイエ・ユキナリ・イロハ・カエデはオワリの出身だ・・
サモンはグラスの市政の代表で来ている・・貿易の取り決めなどでは必要である
ミュイミュイは里帰りだ・・案内人としても必要だろう
シャルロット、俊太・シンシア、ジュリ、ムュイか・・・・
オワリからはトシイエは必要だが・・・不安が残る奴だ・・だが立場上必要だろうな・・
チュウ吉曰く、ポチを連れていかなければ、移転の負担は少ない・・・ポチは帰りたがっているが残ってもらおう。母ちゃんにあっとけ!
しかもポチにはオルトロスというまた強大な魔力を持つ犬が付いて回るようになったしな・・・
俊太にはいろんな世界を見せてやりたい、これからのグラスを発展させる上でも・・でも公平にしないとな・・・
「トシイエ、オワリから一人、帰還者を選んでくれるか?」
「なに?ひとりか・・・」
オワリ組が一斉にユキナリをみた・・・ユキナリがうなだれた
考えてみれば、トシイエもイロハもカエデもノブナガの子だがユキナリは信長の孫になるからな、優先順位もうなづける。
「あ!ユキくん戻るなら私も戻ってもいいよ」
ムュイが言葉を発する
「え?ムュイ、ユキくんって・・ユキナリくんとなんかあったの?」
ジュリがムュイに聞く
「うん?何にもないよ!・・うん!」
ムュイの緑色の顔が赤く染まる・・・
恋か・・・ジュリは見ていないがムュイちゃんが討伐隊の治癒をしている時に羽アリが落ちてきた、それを体を張って守ったのがユキナリくんだった。
そしてイロハとカエデ以外でユキナリが喋った女子はムュイが初めてじゃないかな?
少なくとも俺は他の女子としゃべるユキナリくんを見ていない・・・
思えばこの子たちもこの世界では結婚適齢期だ、いろんな事があるかもしれないな
「私は・・キンタロウさんのお傍にいたいのですが・・・今回の戦いで私の無力さを思い知らされましたし・・この子達をグラスに連れていくという事もありますので、私も帰ります」
シャルロットが言い放つ
シャルロットが弱い訳ではないが、親に与えられた能力は恐らく永遠の若さ、故に体の成長は16.7歳で止まっている状態だ、120年以上剣技を磨いた腕は確かだが、身体的力がどうしてもハムラやユキムラなどと比べると低い。
グラスに来てからは俺と一緒に適性のある魔法の修練も行って、魔法を織り交ぜた剣技に昇華しているが、まだまだその途中だろう。
「わかった!寂しくなるがこの子達を頼む」
「!寂しいと思って下さいますか!」
シャルロットが抱きついて泣いてきた・・今生の別れという訳でもないのに大げさな・・・
「金ちゃんは、自然に女性を虜にさせますね」
「ああ!自分の惚れた女は金ちゃんには近づけさせるなよ」
ハムラとサモンが話し合っていた
「ムュイが戻るなら私も戻ろうおかな・・・」
ジュリが言う
「まて!ジュリちゃんが帰るならば俺も帰る!イロハがいればオワリの使者としても十分だろう!」
トシイエが言う・・・
まあ確かにイロハちゃんがいれば問題ないだろう・・・戦力的には惜しいが、今回の様な戦いはそう起らないだろうし、トシイエには不安もあるしな・・
「だから、グラスに戻ったら、共に茶でも飲みに行かないか?ジュリちゃん」
「ちょっと近いです・・・・」
お決まりだな・・・・
とりあえず一行はソドムの町に向かう
夜が更けるとアリ達が襲ってくる、二日目は初日よりアリの数が明らかに少ない、更に徐々に減って言っているのである。
「おうおう今日は歯ごたえがないな」
ガクザンがそれでも油断せずに前方を見ながら俊太に語りかける
「そうですね・・討伐隊の方で何かがあったのでしょうか?」
「まあそうだろうな」
2時間もすれば砦を襲うアリがやってくる事はなくなった。
6時間くらいの時に討伐隊のペガサス騎士が飛んでくる
ペガサス騎士の伝令は高々に叫ぶ
「アリの巣いくつかを葬り去った、我等の勝利は近いぞ!」
「おおおおおお!」
砦に歓喜の声が響き渡った。
その伝令が皆に迎え入れられると、その伝令の言うとおりその晩はアリが襲来する事はなかった。
討伐隊からの伝令は数時間おきにやってくる
二日目、戦死者はなし、アマツの村に到着という知らせに、砦の皆は歓喜した
とりわけ三つ目族の喜び具合は大きかった
5日目の昼には討伐隊が帰還する、グラップラーアント討伐の立役者であるイロハは祭り上げられ、赤面していた
********************
「私たちを!グラスに連れて行って下さい!」
三つ目族のエマが俺の元に2人の子供を連れてきた。
ルミとエミの姉妹もいる、ルミとエミはエマをお姉ちゃんと呼ぶが、従姉妹になるらしい。
エマは歳は14歳、まだまだ子供っぽいが、子供達の中では一番の年上としてソノフの生き残りの子供を守ってきた。
ソノフの生き残りの子供は他に3人いるがクスマの村に親せきがいるらしくそちらで保護する話しになった。
ルミとエミがシャルロットに懐いているのも大きい、決して屈強ではない体で、グラップラーアントを剣技で切り刻むその姿に憧れたようだ。
それと俺達も数が多くなりすぎた、ソドムの町の見学が終わったら『金太郎丸』からきた護衛は『金太郎丸』に帰還して、俺達の中からも何人かはグラスに帰還する事となる。
当然のように殆どが残りたいという希望を出してきた
現状の人数を確認してみよう
俺とハムラはグラスの使者として必要だろう
シーナペインもベロニカの使者となる
トシイエ・ユキナリ・イロハ・カエデはオワリの出身だ・・
サモンはグラスの市政の代表で来ている・・貿易の取り決めなどでは必要である
ミュイミュイは里帰りだ・・案内人としても必要だろう
シャルロット、俊太・シンシア、ジュリ、ムュイか・・・・
オワリからはトシイエは必要だが・・・不安が残る奴だ・・だが立場上必要だろうな・・
チュウ吉曰く、ポチを連れていかなければ、移転の負担は少ない・・・ポチは帰りたがっているが残ってもらおう。母ちゃんにあっとけ!
しかもポチにはオルトロスというまた強大な魔力を持つ犬が付いて回るようになったしな・・・
俊太にはいろんな世界を見せてやりたい、これからのグラスを発展させる上でも・・でも公平にしないとな・・・
「トシイエ、オワリから一人、帰還者を選んでくれるか?」
「なに?ひとりか・・・」
オワリ組が一斉にユキナリをみた・・・ユキナリがうなだれた
考えてみれば、トシイエもイロハもカエデもノブナガの子だがユキナリは信長の孫になるからな、優先順位もうなづける。
「あ!ユキくん戻るなら私も戻ってもいいよ」
ムュイが言葉を発する
「え?ムュイ、ユキくんって・・ユキナリくんとなんかあったの?」
ジュリがムュイに聞く
「うん?何にもないよ!・・うん!」
ムュイの緑色の顔が赤く染まる・・・
恋か・・・ジュリは見ていないがムュイちゃんが討伐隊の治癒をしている時に羽アリが落ちてきた、それを体を張って守ったのがユキナリくんだった。
そしてイロハとカエデ以外でユキナリが喋った女子はムュイが初めてじゃないかな?
少なくとも俺は他の女子としゃべるユキナリくんを見ていない・・・
思えばこの子たちもこの世界では結婚適齢期だ、いろんな事があるかもしれないな
「私は・・キンタロウさんのお傍にいたいのですが・・・今回の戦いで私の無力さを思い知らされましたし・・この子達をグラスに連れていくという事もありますので、私も帰ります」
シャルロットが言い放つ
シャルロットが弱い訳ではないが、親に与えられた能力は恐らく永遠の若さ、故に体の成長は16.7歳で止まっている状態だ、120年以上剣技を磨いた腕は確かだが、身体的力がどうしてもハムラやユキムラなどと比べると低い。
グラスに来てからは俺と一緒に適性のある魔法の修練も行って、魔法を織り交ぜた剣技に昇華しているが、まだまだその途中だろう。
「わかった!寂しくなるがこの子達を頼む」
「!寂しいと思って下さいますか!」
シャルロットが抱きついて泣いてきた・・今生の別れという訳でもないのに大げさな・・・
「金ちゃんは、自然に女性を虜にさせますね」
「ああ!自分の惚れた女は金ちゃんには近づけさせるなよ」
ハムラとサモンが話し合っていた
「ムュイが戻るなら私も戻ろうおかな・・・」
ジュリが言う
「まて!ジュリちゃんが帰るならば俺も帰る!イロハがいればオワリの使者としても十分だろう!」
トシイエが言う・・・
まあ確かにイロハちゃんがいれば問題ないだろう・・・戦力的には惜しいが、今回の様な戦いはそう起らないだろうし、トシイエには不安もあるしな・・
「だから、グラスに戻ったら、共に茶でも飲みに行かないか?ジュリちゃん」
「ちょっと近いです・・・・」
お決まりだな・・・・
とりあえず一行はソドムの町に向かう
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