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第8章
挿話・18 誘惑と誘拐2
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気が付くと、揺れる馬車の中、冷たい板張りの荷台の上に寝転がされていた。
窓はなく、外の様子は見えない。両手は後ろで縛られている。ロープだろうか、かなり堅い。
ふらつく頭を抑えて身体を起こすと「大丈夫?」と遠慮がちに声をかけられた。
心配げにこちらの顔を覗き込んでいるのは、先程の栗色の巻毛をした少女だ。
「ごめんなさい…私、脅されていたの。誰か貴族の子供を連れてこいって…」
そう言って少女は俯いた。
目元の泣きぼくろを涙が伝い、スカートの上に小さな染みを作る。
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
しくしくと泣く少女。
馬車はただゴトゴトと揺れ、どこかへと進んでいるようだ。
状況を全て理解し、スピネルは内心嘆息した。
…かなりまずい事になってしまった。
つまり自分は、誘拐されたのだ。
とりあえず自分の身体の様子を確認するが、特に怪我はしていないし痛む場所もない。
意識もはっきりとしているので、ごく短時間だけ眠らせる魔術をかけられたのだろう。恐らく、馬車の荷台かその足元に魔法陣が敷かれていたのだ。油断していた。
腰の剣は取り上げられている。
ロープで縛られているのは両手だけだし火魔術で燃やせないかと思ったが、どうもこの荷台には魔術封じの魔法陣が描かれているようだ。魔術が発動できない。
「これ、解けないか?」
一応少女に尋ねてみる。少女はロープの結び目を押したり引いたりしていたが、やがて首を振った。
「無理…、びくともしない。ごめんなさい…」
「いや、いい。仕方ない」
多分、簡単には解けないようになっているロープ型の魔導具だ。そこら中で売られている。
後ろの幌に身体をぶつけてもみたが、魔術で閉じられているようで案の定弾かれてしまった。
どうも初めから貴族狙いだったようだし、きちんと対策はしているという事か。
少女の名前はクララというらしい。
スピネルの隣に寄り添うように座り込むと、膝を抱えながらぽつぽつと自分の状況を話してくれた。
「私とお父さんは、貴族のお客さんのところに荷物を運んでる途中、変な男たちに突然襲われて…。貴族を引っ掛けるために、お前も手伝えって言われて。お父さんが人質になっているの…」
商人の娘と名乗ったのは本当だったらしい。しかしいきなり襲われた上、誘拐の片棒を担がされているようだ。
襲ったのは偶然か、狙ってのことか。
とにかく、積荷を奪った上でこの少女を利用し、更に一儲けしようと企んだらしい。
荷台の中は薄暗く、特に何もない。
聞こえるのはただ道を走るゴトゴトという音だ。石畳ではなく土の道だというくらいしか分からない。
時折男の話し声のようなものも聞こえるが、よく聞き取れない。
「犯人は何人いるんだ?」
「表の御者台には2人…。でも、私が捕まった時は3人いたと思う。これから仲間と合流するって言ってたわ」
という事は、最低3人以上のグループか。
そして、その中に魔術師が確実に1人はいる。
男の自分を攫ったのだから、目的は身代金で間違いないだろう。
貴族…それも騎士の家なら、息子が誘拐されたとしても醜聞を恐れて黙って身代金を払う可能性が高い。
騎士としての面子があるからだ。
その場合、子供の身柄がきちんと戻ってくれば衛兵に届ける事もしない。世間に恥を晒したくないという理由だ。
そうして表沙汰にならないまま隠されてしまう誘拐事件が、王都ではしばしば起こっているという噂は聞いた事があったが…まさか自分の身に起こるとは。
だが自分の場合表沙汰にせずに解決するのはまず無理だ。何しろ王子のお忍びに付いて来ている最中だったのだから。
攫われてからそう時間は経っていないと思うが、今頃は王子も護衛も自分がいないことに気付いているはず。すぐに捜索が始められるだろう。
居場所を見つけられ、犯人が捕まるのも時間の問題だ。
よりによって王子の従者を攫ってしまうなど運のない誘拐犯だと思うが、自分にとってもこれは最低の状況だ。
まず、王子や護衛に相当な迷惑をかけてしまう。せっかくのお忍びが台無しだし、護衛にとっては責任問題だ。
それに後で教育係やら何やら周囲の者から死ぬほど叱られるだろう。実家の父も確実に激怒する。
何より、物凄く格好悪い。
王子の従者として、そこらの少年よりもずっと賢くしっかりしているつもりだった。
剣や護身術にも自信があったし、世渡り上手な方だと自負してもいた。
だが、実際にはこの通りだ。情けなさにため息しか出てこない。
しかし落ち込むのは無事に帰ってからにすべきだろうと、スピネルは隣の少女を見て思った。
自分一人なら隙を見て逃げ出せるかもしれないが、このクララという少女を見捨てる事はできないし、人質になっているという彼女の父親も気になる。
誘拐犯の目的はあくまで金、貴族を敵に回したくはないだろうから命を奪われる事はないと思うが、相手は犯罪者なのだし何が起こるかは分からない。
基本的に犯人たちの言うことを聞き、大人しく助けが来るのを待つべきだろう。
「大丈夫だ、クララ。すぐに助けが来る」
せめて彼女の事は元気づけようと話しかけると、クララは不安そうに潤んだ目でこちらを見上げた。
こんな時に不謹慎だと思うが色っぽい。しかも豊満な胸の谷間がもろに目に入ってくる。
「…あなたのお家、お金持ちなの?」
ちゃんと身代金が払えるか心配なのだろうか。
貧乏だったり借金を抱えている貴族というのもそこそこいるのは確かだ。
「まあ、それなりに有名な家だ。金もある」
家名を出す訳にもいかないのでぼかしつつ答える。別に嘘は言っていない。助けに来るのは実家ではなく王宮の騎士だろうが。
「それ、本当…?」
身を乗り出してきた彼女の手が身体に触れてくる。上目遣いのまま、クララは言葉を続けた。
「どこのお家なの?」
「あー…いや…」
言葉を濁しながら目を逸らす。
手どころか胸がこちらの腕に当たりそうなのが気になって仕方ない。
彼女には答えてもいいかと思った時、ゆっくりと馬車が停まった。
外で人が歩き回る気配がする。よく聞き取れないが、話し声もする。アジトに着いたのだろうか。
外門を通った様子はないし、きっと人気のない王都の外れの辺りだろう。
やがて荷台の幌が開いた。いかつい髭面の男が顔を覗かせる。
かなり上背があるらしく屈み込んでいる男の腰には2本の剣が下がっていて、そのうちの片方は自分の剣だと気付きスピネルは舌打ちをしたくなった。
あれは父から贈られた業物だ。誘拐犯ごときに触れられたくはない。
「降りろ。女が先だ」
「はい…」
クララは一瞬すがるようにスピネルの目を見つめると、大人しく男の指示に従い荷台から出ていった。
「次はお前だ」
「……」
スピネルは無言で腰を上げた。
荷台の幌の隙間から外を窺うと、クララの他に髭面の男を含めて男が3人。後ろには粗末な小屋が見える。
男のうち1人は魔術師のようだ。自分が出てきたらすぐに眠らせる気なのか、杖を持って待ち構えている。
やはり、逃げるチャンスはなさそうだ。
「おい、早くしろ」
「ああ…」
髭面の男に急かされ、仕方なく荷台から降りようとした所で、遠くから何か聞こえてくる事に気付いて動きを止める。
…馬の蹄の音だ。
男たちもそれに気付いたらしく、音の方向を振り向き「誰か来るぞ!」と色めき立って剣を抜いた。
近付いて来る馬を睨み、それから驚きと困惑の混じった声を漏らす。
「…ガキだと?」
「でっ…!?」
殿下、と叫びそうになるのをスピネルは必死でこらえた。
馬上にいるのは小さな人影。遠目にも分かる淡い金髪をなびかせた少年。
間違いない、王子だ。
魔術師の注意も馬へと向いていると分かった瞬間、咄嗟に身体が動いた。
荷台の床を強く蹴り、外へ飛び出す。無我夢中で体当たりをした魔術師ごと、スピネルは地面に転がった。
「ぐはっ…!?」
みぞおちに容赦ない頭突きを食らった魔術師が腹を押さえて悶絶する。
「てめえっ…」
「バカ、それより馬が来るぞ!!」
髭面の男がスピネルに剣を向けようとするが、もう一人に注意されて振り返る。
激しい蹄の音と共に、王子を乗せた馬がすぐそこまで迫っていた。
窓はなく、外の様子は見えない。両手は後ろで縛られている。ロープだろうか、かなり堅い。
ふらつく頭を抑えて身体を起こすと「大丈夫?」と遠慮がちに声をかけられた。
心配げにこちらの顔を覗き込んでいるのは、先程の栗色の巻毛をした少女だ。
「ごめんなさい…私、脅されていたの。誰か貴族の子供を連れてこいって…」
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「ごめんなさい…ごめんなさい…」
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つまり自分は、誘拐されたのだ。
とりあえず自分の身体の様子を確認するが、特に怪我はしていないし痛む場所もない。
意識もはっきりとしているので、ごく短時間だけ眠らせる魔術をかけられたのだろう。恐らく、馬車の荷台かその足元に魔法陣が敷かれていたのだ。油断していた。
腰の剣は取り上げられている。
ロープで縛られているのは両手だけだし火魔術で燃やせないかと思ったが、どうもこの荷台には魔術封じの魔法陣が描かれているようだ。魔術が発動できない。
「これ、解けないか?」
一応少女に尋ねてみる。少女はロープの結び目を押したり引いたりしていたが、やがて首を振った。
「無理…、びくともしない。ごめんなさい…」
「いや、いい。仕方ない」
多分、簡単には解けないようになっているロープ型の魔導具だ。そこら中で売られている。
後ろの幌に身体をぶつけてもみたが、魔術で閉じられているようで案の定弾かれてしまった。
どうも初めから貴族狙いだったようだし、きちんと対策はしているという事か。
少女の名前はクララというらしい。
スピネルの隣に寄り添うように座り込むと、膝を抱えながらぽつぽつと自分の状況を話してくれた。
「私とお父さんは、貴族のお客さんのところに荷物を運んでる途中、変な男たちに突然襲われて…。貴族を引っ掛けるために、お前も手伝えって言われて。お父さんが人質になっているの…」
商人の娘と名乗ったのは本当だったらしい。しかしいきなり襲われた上、誘拐の片棒を担がされているようだ。
襲ったのは偶然か、狙ってのことか。
とにかく、積荷を奪った上でこの少女を利用し、更に一儲けしようと企んだらしい。
荷台の中は薄暗く、特に何もない。
聞こえるのはただ道を走るゴトゴトという音だ。石畳ではなく土の道だというくらいしか分からない。
時折男の話し声のようなものも聞こえるが、よく聞き取れない。
「犯人は何人いるんだ?」
「表の御者台には2人…。でも、私が捕まった時は3人いたと思う。これから仲間と合流するって言ってたわ」
という事は、最低3人以上のグループか。
そして、その中に魔術師が確実に1人はいる。
男の自分を攫ったのだから、目的は身代金で間違いないだろう。
貴族…それも騎士の家なら、息子が誘拐されたとしても醜聞を恐れて黙って身代金を払う可能性が高い。
騎士としての面子があるからだ。
その場合、子供の身柄がきちんと戻ってくれば衛兵に届ける事もしない。世間に恥を晒したくないという理由だ。
そうして表沙汰にならないまま隠されてしまう誘拐事件が、王都ではしばしば起こっているという噂は聞いた事があったが…まさか自分の身に起こるとは。
だが自分の場合表沙汰にせずに解決するのはまず無理だ。何しろ王子のお忍びに付いて来ている最中だったのだから。
攫われてからそう時間は経っていないと思うが、今頃は王子も護衛も自分がいないことに気付いているはず。すぐに捜索が始められるだろう。
居場所を見つけられ、犯人が捕まるのも時間の問題だ。
よりによって王子の従者を攫ってしまうなど運のない誘拐犯だと思うが、自分にとってもこれは最低の状況だ。
まず、王子や護衛に相当な迷惑をかけてしまう。せっかくのお忍びが台無しだし、護衛にとっては責任問題だ。
それに後で教育係やら何やら周囲の者から死ぬほど叱られるだろう。実家の父も確実に激怒する。
何より、物凄く格好悪い。
王子の従者として、そこらの少年よりもずっと賢くしっかりしているつもりだった。
剣や護身術にも自信があったし、世渡り上手な方だと自負してもいた。
だが、実際にはこの通りだ。情けなさにため息しか出てこない。
しかし落ち込むのは無事に帰ってからにすべきだろうと、スピネルは隣の少女を見て思った。
自分一人なら隙を見て逃げ出せるかもしれないが、このクララという少女を見捨てる事はできないし、人質になっているという彼女の父親も気になる。
誘拐犯の目的はあくまで金、貴族を敵に回したくはないだろうから命を奪われる事はないと思うが、相手は犯罪者なのだし何が起こるかは分からない。
基本的に犯人たちの言うことを聞き、大人しく助けが来るのを待つべきだろう。
「大丈夫だ、クララ。すぐに助けが来る」
せめて彼女の事は元気づけようと話しかけると、クララは不安そうに潤んだ目でこちらを見上げた。
こんな時に不謹慎だと思うが色っぽい。しかも豊満な胸の谷間がもろに目に入ってくる。
「…あなたのお家、お金持ちなの?」
ちゃんと身代金が払えるか心配なのだろうか。
貧乏だったり借金を抱えている貴族というのもそこそこいるのは確かだ。
「まあ、それなりに有名な家だ。金もある」
家名を出す訳にもいかないのでぼかしつつ答える。別に嘘は言っていない。助けに来るのは実家ではなく王宮の騎士だろうが。
「それ、本当…?」
身を乗り出してきた彼女の手が身体に触れてくる。上目遣いのまま、クララは言葉を続けた。
「どこのお家なの?」
「あー…いや…」
言葉を濁しながら目を逸らす。
手どころか胸がこちらの腕に当たりそうなのが気になって仕方ない。
彼女には答えてもいいかと思った時、ゆっくりと馬車が停まった。
外で人が歩き回る気配がする。よく聞き取れないが、話し声もする。アジトに着いたのだろうか。
外門を通った様子はないし、きっと人気のない王都の外れの辺りだろう。
やがて荷台の幌が開いた。いかつい髭面の男が顔を覗かせる。
かなり上背があるらしく屈み込んでいる男の腰には2本の剣が下がっていて、そのうちの片方は自分の剣だと気付きスピネルは舌打ちをしたくなった。
あれは父から贈られた業物だ。誘拐犯ごときに触れられたくはない。
「降りろ。女が先だ」
「はい…」
クララは一瞬すがるようにスピネルの目を見つめると、大人しく男の指示に従い荷台から出ていった。
「次はお前だ」
「……」
スピネルは無言で腰を上げた。
荷台の幌の隙間から外を窺うと、クララの他に髭面の男を含めて男が3人。後ろには粗末な小屋が見える。
男のうち1人は魔術師のようだ。自分が出てきたらすぐに眠らせる気なのか、杖を持って待ち構えている。
やはり、逃げるチャンスはなさそうだ。
「おい、早くしろ」
「ああ…」
髭面の男に急かされ、仕方なく荷台から降りようとした所で、遠くから何か聞こえてくる事に気付いて動きを止める。
…馬の蹄の音だ。
男たちもそれに気付いたらしく、音の方向を振り向き「誰か来るぞ!」と色めき立って剣を抜いた。
近付いて来る馬を睨み、それから驚きと困惑の混じった声を漏らす。
「…ガキだと?」
「でっ…!?」
殿下、と叫びそうになるのをスピネルは必死でこらえた。
馬上にいるのは小さな人影。遠目にも分かる淡い金髪をなびかせた少年。
間違いない、王子だ。
魔術師の注意も馬へと向いていると分かった瞬間、咄嗟に身体が動いた。
荷台の床を強く蹴り、外へ飛び出す。無我夢中で体当たりをした魔術師ごと、スピネルは地面に転がった。
「ぐはっ…!?」
みぞおちに容赦ない頭突きを食らった魔術師が腹を押さえて悶絶する。
「てめえっ…」
「バカ、それより馬が来るぞ!!」
髭面の男がスピネルに剣を向けようとするが、もう一人に注意されて振り返る。
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