47 / 84
第4章
第36話 贈り物
しおりを挟む
「ただいま、コーネル」
「おかえりなさいませ、お嬢様」
学院の授業から寮に戻り、自室のドアを開けて声をかけると、奥からコーネルが出てきた。
どうやら本棚の整理をしていたようだ。
「ただいまお茶をお淹れします」
「ええ、お願いします」
てきぱきと動くコーネル。
この部屋にキッチンはないが、お湯を沸かす魔導具は置いてあるのでお茶はすぐに淹れられる。
コーネルには本当に世話になっているな、とその後姿を見ながら思う。
風邪が完全に治って授業に出られるようになるまで結局5日もかかってしまったが、彼女はその間学院に許可を取って泊まり込みで看病をしてくれた。
職務に文句を言わないのは使用人として当然の心構えではあるのだが、嫌な顔ひとつ見せることなくずっと親身になって世話をしてくれる姿には頭が下がる。
そのうち何かお礼ができたら良いのだが。
そんな事を考えていると、部屋に置かれた呼び鈴の魔導具が鳴った。
ノックではなく呼び鈴が鳴るのは、寮側からの呼び出しの合図だ。荷物が届いただとか、面会人が現れただとか、そういう時に鳴る。
「何でしょう?」
「私が行きますので、お嬢様はこのままお待ち下さい」
「お願いします」
何の用事かは入り口近くにある管理室に行ってみないと分からない。
私は確認をコーネルに任せ、部屋で待つことにした。
やがて戻ってきたコーネルを見て、私はとても驚いた。なんとエスメラルド殿下を伴っていたのだ。
「殿下!?」
「すまない、リナーリア。突然来てしまって」
「もうお戻りになっていたんですね。お帰りなさいませ、殿下」
殿下は3週間近く年に一度の視察に出ていて、戻るのは今日の予定だったはずだ。
色々と慌ただしいだろうに、到着してすぐに私のところへ来た事になる。一体どうしたんだろう。
既に沸いていたお湯を使って、すぐにコーネルがお茶を淹れてくれた。
喉に優しいハーブティーなのは、風邪を引いていた私への気遣いだろう。殿下も特にハーブティーが苦手だったりはしないので問題ない。
「風邪を引いて休んでいたと聞いたが、もう大丈夫なのか?少し痩せたように見えるが…」
そう尋ねられ、私は少し目を丸くした。
殿下達にはあまり知られたくなかったのだが、一体誰に聞いたんだろう。
「はい、もう大丈夫です。一昨日から授業にも復帰していますし。…自己管理がなっていなくて、お恥ずかしい限りです」
「気にするな。平気なら良い。まだ入学してからそんなに経っていないんだ、環境に身体が慣れていなくても仕方ない」
「ありがとうございます」
殿下の優しさが身に沁みる。もっと気を引き締めなければ…!
「…それでだな。こうして会いに来たのは、君の体調が気になったからでもあるんだが」
殿下は何故かそわそわとしだした。
近頃、殿下はこうして挙動不審になる事がたびたびある。
歯切れの悪いその様子は殿下らしくなくてかなり気になるのだが、最も身近にいるはずのスピネルに尋ねても「気にするな。何も言うな」の一点張りだ。
嘘をついているようには見えないので恐らく平気なのだとは思うが、やはり気になる。
思わず心配になりながら見守っていると、殿下は懐から小さな紙包みを取り出した。
「…これを、君に」
「……?これは?」
「視察の土産だ」
私はちょっと驚いてしまった。殿下からお土産をもらうなど今世では初めてなので戸惑う。
いや、前世でもなかったぞ。どこへ行くにも毎回一緒だったからだけど。
「開けてもよろしいですか?」
殿下は少し緊張した顔でうなずいた。
紙包みを手に取りそっと開くと、真っ白な薔薇を象った木彫りの髪飾りが出てきた。
朝露を模した薄青の宝石が花びらの部分に嵌め込まれている。
「今回はフィロフィル領に立ち寄ったんだが、あそこは木彫りが名産なんだ。それで、その、君に似合うかと思って」
フィロフィル領では木彫りや工芸品に使う良質な木材を生産している。
特に有名なのが雪のように真っ白な色を持つスノーパインと呼ばれる木で、香りが良く色も美しいので高価な木彫り細工の原料としてよく使われている。
この髪飾りはその色味を活かして作られたものようだ。
薔薇の細工は艷やかで繊細で、木彫りであるにも関わらずとても柔らかそうに見える。嵌められた石も、小さいが透明度の高い美しいものだ。
木彫りにはあまり詳しくないが、きっと名のある細工師が作ったものだろう。店頭で見かけ、私が薔薇好きなのを思い出して買ってくれたのだろうか。
「ありがとうございます、殿下」
微笑みながら礼を言うと殿下は少し嬉しそうにしたが、それからすぐに気まずそうな表情になった。
「殿下?どうしたんですか?」
「…すまない。さっき言ったことは嘘だ」
「嘘?」
意味がよく分からず首を傾げる私に、殿下は肩を落としながら言う。
「つまり、俺は最初からリナーリアに何か贈り物がしたかったんだ。君にはいつも世話になっているし…それで、何か良いものはないかと視察先で探していたんだが、俺にはよく分からなくて」
殿下は一旦言葉を切り、眉根を寄せる。
「だからスピネルに相談に乗ってもらって一緒に選んだ。しかしスピネルには『殿下一人で選んだことにしておけ』と言われてな…」
「ああ…」
なるほど。スピネルは照れ屋なんだか捻くれ者なんだか知らないが、そういう素振りを見せたがらないからな。
「スピネルなりに考えがあって言ってるんだと思うが、嘘をつくのもどうかと思ってな」
「…ふふっ。殿下らしいですね」
申し訳無さそうにする殿下に、私は思わず笑ってしまう。
別にそんな事言わなくてもいいのに。
嘘がつけない訳ではないが、身内に対しては限りなく誠実なのだ、この方は。
「ありがとうございます。殿下が…お二人が私のために選んで下さったんですから、それだけで本当に嬉しいです」
「そうか」
殿下はほっとした様子でうなずいた。
「着けてみてもよろしいですか?」
「ああ」
私は髪飾りを着けようとしたが、自分では上手くできる自信がなかったので後ろに控えていたコーネルに手渡した。
コーネルは「失礼します」と言って私の左耳の上あたりにそっと着けてくれる。
「…うん。よく似合う」
殿下が嬉しそうに微笑む。
コーネルが渡してくれた手鏡で、私も自分の姿を確認した。青銀の髪の中に、白い薔薇が控えめに咲いている。
派手な装飾品は苦手なのだが、これは目立ちすぎず私の髪によく馴染んでいるようだった。
「素敵ですよ、お嬢様」
「ありがとう、コーネル。…殿下、本当にありがとうございます。すごく気に入りました」
今までこういう物にあまり興味はなかったけれど、殿下からの贈り物だと思うと何となく心躍るような気分になる。
わざわざ贈り物をいただけるほど殿下に対して何かできているとは思えないが、その心遣いは素直に嬉しかった。
「喜んでもらえたなら良かった」
殿下は照れくさそうに少しだけうつむいた。
その仕草はやっぱり殿下らしくないのだが、今は嬉しさの方が勝る。
少しぬるくなったハーブティーに手を伸ばし、二人でのんびりとお茶を楽しんだ。
「カーネリア様、おはようございます」
「おはよう、リナーリア様…あら?その髪飾りとても素敵ね!どうしたの?」
翌朝髪飾りを着けて登校すると、早速カーネリア様に尋ねられた。さすが目敏い。
大事にしまっておくべきかとも迷ったのだが、せっかく貰ったものだし使った方が殿下も喜ぶと思ったのだ。
「もしかして、どなたかからの贈り物?」
私は唇に人差し指を当てると「内緒です」と微笑んだ。
「あら…!あら、まあ!」
カーネリア様が目を輝かせる。
何故かやけに嬉しそうなのが気になるが、深く尋ねるつもりはないようなので助かる。
殿下から贈り物をもらったなどと噂が広がったら面倒なので、入手元はなるべく隠しておきたい。
それに、この事は私だけの秘密にしておきたい気がしたのだ。
来年になったらまた薔薇園を案内してもらいたいなと思いつつ、私はスカートを翻して玄関へと向かった。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
学院の授業から寮に戻り、自室のドアを開けて声をかけると、奥からコーネルが出てきた。
どうやら本棚の整理をしていたようだ。
「ただいまお茶をお淹れします」
「ええ、お願いします」
てきぱきと動くコーネル。
この部屋にキッチンはないが、お湯を沸かす魔導具は置いてあるのでお茶はすぐに淹れられる。
コーネルには本当に世話になっているな、とその後姿を見ながら思う。
風邪が完全に治って授業に出られるようになるまで結局5日もかかってしまったが、彼女はその間学院に許可を取って泊まり込みで看病をしてくれた。
職務に文句を言わないのは使用人として当然の心構えではあるのだが、嫌な顔ひとつ見せることなくずっと親身になって世話をしてくれる姿には頭が下がる。
そのうち何かお礼ができたら良いのだが。
そんな事を考えていると、部屋に置かれた呼び鈴の魔導具が鳴った。
ノックではなく呼び鈴が鳴るのは、寮側からの呼び出しの合図だ。荷物が届いただとか、面会人が現れただとか、そういう時に鳴る。
「何でしょう?」
「私が行きますので、お嬢様はこのままお待ち下さい」
「お願いします」
何の用事かは入り口近くにある管理室に行ってみないと分からない。
私は確認をコーネルに任せ、部屋で待つことにした。
やがて戻ってきたコーネルを見て、私はとても驚いた。なんとエスメラルド殿下を伴っていたのだ。
「殿下!?」
「すまない、リナーリア。突然来てしまって」
「もうお戻りになっていたんですね。お帰りなさいませ、殿下」
殿下は3週間近く年に一度の視察に出ていて、戻るのは今日の予定だったはずだ。
色々と慌ただしいだろうに、到着してすぐに私のところへ来た事になる。一体どうしたんだろう。
既に沸いていたお湯を使って、すぐにコーネルがお茶を淹れてくれた。
喉に優しいハーブティーなのは、風邪を引いていた私への気遣いだろう。殿下も特にハーブティーが苦手だったりはしないので問題ない。
「風邪を引いて休んでいたと聞いたが、もう大丈夫なのか?少し痩せたように見えるが…」
そう尋ねられ、私は少し目を丸くした。
殿下達にはあまり知られたくなかったのだが、一体誰に聞いたんだろう。
「はい、もう大丈夫です。一昨日から授業にも復帰していますし。…自己管理がなっていなくて、お恥ずかしい限りです」
「気にするな。平気なら良い。まだ入学してからそんなに経っていないんだ、環境に身体が慣れていなくても仕方ない」
「ありがとうございます」
殿下の優しさが身に沁みる。もっと気を引き締めなければ…!
「…それでだな。こうして会いに来たのは、君の体調が気になったからでもあるんだが」
殿下は何故かそわそわとしだした。
近頃、殿下はこうして挙動不審になる事がたびたびある。
歯切れの悪いその様子は殿下らしくなくてかなり気になるのだが、最も身近にいるはずのスピネルに尋ねても「気にするな。何も言うな」の一点張りだ。
嘘をついているようには見えないので恐らく平気なのだとは思うが、やはり気になる。
思わず心配になりながら見守っていると、殿下は懐から小さな紙包みを取り出した。
「…これを、君に」
「……?これは?」
「視察の土産だ」
私はちょっと驚いてしまった。殿下からお土産をもらうなど今世では初めてなので戸惑う。
いや、前世でもなかったぞ。どこへ行くにも毎回一緒だったからだけど。
「開けてもよろしいですか?」
殿下は少し緊張した顔でうなずいた。
紙包みを手に取りそっと開くと、真っ白な薔薇を象った木彫りの髪飾りが出てきた。
朝露を模した薄青の宝石が花びらの部分に嵌め込まれている。
「今回はフィロフィル領に立ち寄ったんだが、あそこは木彫りが名産なんだ。それで、その、君に似合うかと思って」
フィロフィル領では木彫りや工芸品に使う良質な木材を生産している。
特に有名なのが雪のように真っ白な色を持つスノーパインと呼ばれる木で、香りが良く色も美しいので高価な木彫り細工の原料としてよく使われている。
この髪飾りはその色味を活かして作られたものようだ。
薔薇の細工は艷やかで繊細で、木彫りであるにも関わらずとても柔らかそうに見える。嵌められた石も、小さいが透明度の高い美しいものだ。
木彫りにはあまり詳しくないが、きっと名のある細工師が作ったものだろう。店頭で見かけ、私が薔薇好きなのを思い出して買ってくれたのだろうか。
「ありがとうございます、殿下」
微笑みながら礼を言うと殿下は少し嬉しそうにしたが、それからすぐに気まずそうな表情になった。
「殿下?どうしたんですか?」
「…すまない。さっき言ったことは嘘だ」
「嘘?」
意味がよく分からず首を傾げる私に、殿下は肩を落としながら言う。
「つまり、俺は最初からリナーリアに何か贈り物がしたかったんだ。君にはいつも世話になっているし…それで、何か良いものはないかと視察先で探していたんだが、俺にはよく分からなくて」
殿下は一旦言葉を切り、眉根を寄せる。
「だからスピネルに相談に乗ってもらって一緒に選んだ。しかしスピネルには『殿下一人で選んだことにしておけ』と言われてな…」
「ああ…」
なるほど。スピネルは照れ屋なんだか捻くれ者なんだか知らないが、そういう素振りを見せたがらないからな。
「スピネルなりに考えがあって言ってるんだと思うが、嘘をつくのもどうかと思ってな」
「…ふふっ。殿下らしいですね」
申し訳無さそうにする殿下に、私は思わず笑ってしまう。
別にそんな事言わなくてもいいのに。
嘘がつけない訳ではないが、身内に対しては限りなく誠実なのだ、この方は。
「ありがとうございます。殿下が…お二人が私のために選んで下さったんですから、それだけで本当に嬉しいです」
「そうか」
殿下はほっとした様子でうなずいた。
「着けてみてもよろしいですか?」
「ああ」
私は髪飾りを着けようとしたが、自分では上手くできる自信がなかったので後ろに控えていたコーネルに手渡した。
コーネルは「失礼します」と言って私の左耳の上あたりにそっと着けてくれる。
「…うん。よく似合う」
殿下が嬉しそうに微笑む。
コーネルが渡してくれた手鏡で、私も自分の姿を確認した。青銀の髪の中に、白い薔薇が控えめに咲いている。
派手な装飾品は苦手なのだが、これは目立ちすぎず私の髪によく馴染んでいるようだった。
「素敵ですよ、お嬢様」
「ありがとう、コーネル。…殿下、本当にありがとうございます。すごく気に入りました」
今までこういう物にあまり興味はなかったけれど、殿下からの贈り物だと思うと何となく心躍るような気分になる。
わざわざ贈り物をいただけるほど殿下に対して何かできているとは思えないが、その心遣いは素直に嬉しかった。
「喜んでもらえたなら良かった」
殿下は照れくさそうに少しだけうつむいた。
その仕草はやっぱり殿下らしくないのだが、今は嬉しさの方が勝る。
少しぬるくなったハーブティーに手を伸ばし、二人でのんびりとお茶を楽しんだ。
「カーネリア様、おはようございます」
「おはよう、リナーリア様…あら?その髪飾りとても素敵ね!どうしたの?」
翌朝髪飾りを着けて登校すると、早速カーネリア様に尋ねられた。さすが目敏い。
大事にしまっておくべきかとも迷ったのだが、せっかく貰ったものだし使った方が殿下も喜ぶと思ったのだ。
「もしかして、どなたかからの贈り物?」
私は唇に人差し指を当てると「内緒です」と微笑んだ。
「あら…!あら、まあ!」
カーネリア様が目を輝かせる。
何故かやけに嬉しそうなのが気になるが、深く尋ねるつもりはないようなので助かる。
殿下から贈り物をもらったなどと噂が広がったら面倒なので、入手元はなるべく隠しておきたい。
それに、この事は私だけの秘密にしておきたい気がしたのだ。
来年になったらまた薔薇園を案内してもらいたいなと思いつつ、私はスカートを翻して玄関へと向かった。
1
お気に入りに追加
1
あなたにおすすめの小説
転生貴族のスローライフ
マツユキ
ファンタジー
現代の日本で、病気により若くして死んでしまった主人公。気づいたら異世界で貴族の三男として転生していた
しかし、生まれた家は力主義を掲げる辺境伯家。自分の力を上手く使えない主人公は、追放されてしまう事に。しかも、追放先は誰も足を踏み入れようとはしない場所だった
これは、転生者である主人公が最凶の地で、国よりも最強の街を起こす物語である
*基本は1日空けて更新したいと思っています。連日更新をする場合もありますので、よろしくお願いします
夫の色のドレスを着るのをやめた結果、夫が我慢をやめてしまいました
氷雨そら
恋愛
夫の色のドレスは私には似合わない。
ある夜会、夫と一緒にいたのは夫の愛人だという噂が流れている令嬢だった。彼女は夫の瞳の色のドレスを私とは違い完璧に着こなしていた。噂が事実なのだと確信した私は、もう夫の色のドレスは着ないことに決めた。
小説家になろう様にも掲載中です
僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?
闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。
しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。
幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。
お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。
しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。
『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』
さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。
〈念の為〉
稚拙→ちせつ
愚父→ぐふ
⚠︎注意⚠︎
不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
婚約者に消えろと言われたので湖に飛び込んだら、気づけば三年が経っていました。
束原ミヤコ
恋愛
公爵令嬢シャロンは、王太子オリバーの婚約者に選ばれてから、厳しい王妃教育に耐えていた。
だが、十六歳になり貴族学園に入学すると、オリバーはすでに子爵令嬢エミリアと浮気をしていた。
そしてある冬のこと。オリバーに「私の為に消えろ」というような意味のことを告げられる。
全てを諦めたシャロンは、精霊の湖と呼ばれている学園の裏庭にある湖に飛び込んだ。
気づくと、見知らぬ場所に寝かされていた。
そこにはかつて、病弱で体の小さかった辺境伯家の息子アダムがいた。
すっかり立派になったアダムは「あれから三年、君は目覚めなかった」と言った――。
【完結】私だけが知らない
綾雅(りょうが)祝!コミカライズ
ファンタジー
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始
ヤケになってドレスを脱いだら、なんだかえらい事になりました
杜野秋人
恋愛
「そなたとの婚約、今この場をもって破棄してくれる!」
王族専用の壇上から、立太子間近と言われる第一王子が、声高にそう叫んだ。それを、第一王子の婚約者アレクシアは黙って聞いていた。
第一王子は次々と、アレクシアの不行跡や不品行をあげつらい、容姿をけなし、彼女を責める。傍らに呼び寄せたアレクシアの異母妹が訴えるままに、鵜呑みにして信じ込んだのだろう。
確かに婚約してからの5年間、第一王子とは一度も会わなかったし手紙や贈り物のやり取りもしなかった。だがそれは「させてもらえなかった」が正しい。全ては母が死んだ後に乗り込んできた後妻と、その娘である異母妹の仕組んだことで、父がそれを許可したからこそそんな事がまかり通ったのだということに、第一王子は気付かないらしい。
唯一の味方だと信じていた第一王子までも、アレクシアの味方ではなくなった。
もう味方はいない。
誰への義理もない。
ならば、もうどうにでもなればいい。
アレクシアはスッと背筋を伸ばした。
そうして彼女が次に取った行動に、第一王子は驚愕することになる⸺!
◆虐げられてるドアマットヒロインって、見たら分かるじゃんね?って作品が最近多いので便乗してみました(笑)。
◆虐待を窺わせる描写が少しだけあるのでR15で。
◆ざまぁは二段階。いわゆるおまいう系のざまぁを含みます。
◆全8話、最終話だけ少し長めです。
恋愛は後半で、メインディッシュはざまぁでどうぞ。
◆片手間で書いたんで、主要人物以外の固有名詞はありません。どこの国とも設定してないんで悪しからず。
◆この作品はアルファポリスのほか、小説家になろうでも公開します。
◆過去作のヒロインと本作主人公の名前が丸被りしてたので、名前を変更しています。(2024/09/03)
◆9/2、HOTランキング11→7位!ありがとうございます!
9/3、HOTランキング5位→3位!ありがとうございます!
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる