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封印した中学生時代

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中学1年生の夏休み明け。

私は不登校になった。

行きたくなかったのだ、学校に。
考えてみれば、思い当たる理由はいくつもある。

仲が良かった同じクラスの女の子と遊ぶ約束をしていたが、約束当日、その子は来なかった。
特に理由のない、ドタキャンだった。
私が一方的に仲が良いと思っていただけだったとわかって何となく恥ずかしかったし、凄く傷付いた。
人間関係ってこんなもんか、そう思った。



合唱コンクールの指揮者を決める時、クラスの誰も手を挙げなかった。
私もやりたくなかった。
絶対手は挙げないと決めていた。
そのまま長い時間だけが過ぎていくが、やっぱり誰も手を挙げない。
早く帰りたくて、面倒臭くて、もう嫌で。
馬鹿な私は結局自分で手を挙げてしまった。
アホだった。
本当にアホだった。
そして、手を挙げた私を見て「助かった」「良かった」と、そういうわかりやすい顔で私を見ているクラスメイトに腹が立った。
白状な奴らめ。
そう思った。
でも、やっぱり嫌だった。
だからダメ元でそこら辺の男子に交代を頼んでみたが断られた。
だよね、とは思った。
泣きそうだった。



同じクラスの陸上が得意なクラスの女子に、嫌われていた。
私が何をしたわけでもないけど、気づいたら嫌われていた。
もうひとりの女子とコソコソと話しながら私を無視していなくなったりして、あからさまに嫌われていた。
そんなに話したこともないのに嫌われていた。
傷付いた。
私が何をしたっていうんだ。
ただ息をしていただけで、どうして嫌われなきゃいけないのか不思議だった。

ちなみにその子の名前、いまだにフルネーム覚えてる。
漢字も書ける。
多分一生忘れない。



後ろの席の男女に、大きな声で悪口を言われたことも何度かある。
若白髪がある私を「バーコードババア」と呼んでいたのだ。
最初は何のことかわからなかったが、あとから私のことだと気づいた。
傷付いた。

ちなみにそいつらの名前、いまだにフルネーム覚えてる。
漢字も書ける。
多分一生忘れない。



そのほかにも色々あった、本当に色んなことが。

そして夏休みに入り、そのまま学校に行かなくなった。
無理だった。
行けなかったというより、行きたくなかった。
なんて低俗な人間の集まりなんだろうと思った。

母親には学校であったことをあまり素直に話せなかったから、最初のうちは毎日学校の前まで引き摺られながら行っていたが、次第に母親も何も言わなくなった。
それが楽だった。



苦しいだけの、中学生時代だった。
今思い出しても何も楽しいことなんてない。

忘れたくても忘れられない、傷だらけの、最悪な時期だ。
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