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運命を操る者
0.始まり
しおりを挟む人の一生はなにを成したかで決まる。
そんな聞き飽きたような言葉だが、きっと『俺』は成し遂げたのだ。
いや、繋げたというべきか。
『俺』にできて俺にできないはずは無い。
終わりが絶望であってはならない。
俺の人生だ、少しくらいは融通を利かせてくれてもいいだろう?
なんせ前世は不遇だったんだからさ――
――――――――
――――――
――――
――
『やあ、君がアルフェン=ゼグライトかな?』
「ん? そうだけど、お姉さんは誰かな?」
『ふふふ……聞いて驚け! 私こそが稀代の『英雄』ラヴィーネ=アレルタだ!』
「嘘!? だっておとぎ話の……」
『しかも君のお父上は私の子孫らしい。だからアルフェン君も子孫ということになる』
「嘘くさい!? ……だって100年前の人でしょ? 若いはずないじゃないか」
『ぐぬ……嬉しいことを言うが生意気な……。ふ、ふふ、まあそのあたりは家の中でじっくり話そうか。案内してくれ』
「怪しい人を家に入れたらダメだって」
『私は怪しくないんだって!? 仕方ない、なら生意気……いや、大人びたアルフェンを説得しようか。これで』
「それは?」
『これは『ブック・オブ・アカシック』という魔法の本だ。手に入れた者をあるべき場所へ導いてくれる、らしい』
「へえ、それは凄い! 胡散臭いけど! 面白そうだから話を聞かせてよ。お家には入れられないけど、庭ならいいよ」
『よし来た!』
「あ、アル様また勝手に出て! ……誰です?」
「聞いてよマイヤ、この人――」
――そして、物語は始まる。
~FIN~
◆ ◇ ◆
というわけで『前世は不遇な人生でしたが、転生した今世もどうやら不遇のようです。』
完結となりました!
ここまで読んでくれた方、本当にありがとうございました。作者冥利に尽きるとはこのことです。
さて、今回の物語はいかがだったでしょうか?
『全然不遇じゃない』という声も割と多かったのですが、実は別世界のアルフェンが不遇でそれを回避されたのが……というタイトル伏線でした。
最後はどうやってこうなったのかを想像していただけるといいかなと思い、あえてここまで語り元の世界へ戻ったアルフェン達のことは書きませんでした。
ラストの『彼』がどのアルフェンなのかはわかりませんが、きっと『そういうこと』なのでしょう。
この作品はここで終わりですが、他の作品や新作でまたお会いできれば嬉しいです。
投稿作品の『久しぶりに異世界召喚に巻き込まれたおっさんの俺は、どう考えても一緒に召喚された勇者候補よりも強い』も書籍化作業進行中!
それでは、また!
応援ありがとうございます!
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みんなの感想(479件)
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>リョウさん
ありがとうございます! いつも感想をいただき感謝です!
ラストはそこまで長くしない(だから途中がRPGの各所巡りみたいになってたんですが(笑))つもりだったので一気に終了させました!
いつもとは違う終わり方をしたいというのもありましたね。
ともあれ、最期までありがとうございました!!
>yanaさん
ラストを更新しました! その目でご確認を……!!