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第二章:異世界を駆ける
その31 冒険者ギルド
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「ふう……風呂までついているとは至れり尽くせりだなこりゃ」
「ですね、昼間は大変だったし今日はゆっくり寝ましょうよ」
水と火の魔法さえあればあんまりお金はかからないので風呂も入り放題なのはこの町でも変わらず、この点は日本よりお得だと言える。
それでもサリアの言う通り異世界の道具は魅力的なようで――
◆ ◇ ◆
「これは子供にウケそうだな?」
「トランポリンはそうですね、向こうの町でも人気でした」
「これはなんですの?」
「ああ、これは馬にまたがるみたいにしてからこのペダルを漕ぐんですよ。この画面に疑似空間が現れて移動した気になって、気軽に運動ができるって器具です。トランポリンもそうですけど大人もダイエットに使うことがありますね」
「あら、映像が切り替わるの面白いですわ。これは王都の住宅街かしら?」
「……どうなってんだろ」
どこかにドローンでもあるのか、リアルタイムで町の風景をモニターが映し出していたが深く考えるのは止めた。どうせルアン絡みだろうし、電気の代わりに魔力で動いているからなんらかの作用があったに違いないのだが。
そんな感じで午後から荷物を倉庫に並べていると、ソリッド様とリーザ様や騎士達が並べられた積み荷に興味津々で、片づけの最中よく声をかけられている。
「ヒサトラ殿、これはどうやって使うのですか?」
「これはこのボンベをセットして……ここを回すと」
「おお……!? 火が出たぞ……」
「これは野営の時に便利ではないか?」
「そうだな……焚火のように煙が出ないからそういう点でもいいな……欲しい……」
「はは、悪いけど一個しかないから家で使うんだ」
俺がそう返すと騎士達はがっくりと肩を落として他の品に目を向ける。
盗難防止ができれば貸し出してもいいが、ガスボンベも無限じゃねえしなあ。
「あの人に頼んで……」
「プライドを刺激してやれば……」
なにか物騒なことを言っていたが、その後は無事終了することができた。
しかし、改めて通販サイトの宅配はカオスだということが分かるな。まだたくさんあるから今後も使えるときに使おう――
◆ ◇ ◆
ということがあったので、殆どサリアと真面目な騎士による配置となってしまったわけだ。
ずっと働いてもらっているので彼女こそ早く休んでもらいたい。
「あふ……明日はギルド巡りですかね」
「ああ、まずは挨拶をして、ひと息ついたら仕事に取り掛かろう。防犯設備もあるし、二人で出かけても問題ないだろう」
「昼間は兵士さんが常駐で見回りをしてくれるみたいですしね」
重要拠点かここは。
しかし需要があるなら異世界道具レンタル屋も副業で始めてもいいのかもしれんな……
「それじゃ寝ましょうか」
「だな」
寝る前のホットミルクを飲み干してからベッドへ。……もちろん別々の部屋で寝ましたからね?
そんな軽くない一日を終えて目を瞑ると、あっさりと意識が途切れるのだった。
そして翌日。
「庭で食べる朝食はなんか良かったな」
「『かせっとこんろ』のおかげですね。ソーセージの焼ける匂いが人を呼び込んでいたから、お仕事を始めた時は毎日それでもいいかも」
誘蛾灯じゃねえんだからと思いながら、ソリッド様の書いてくれた地図を片手に町を歩いていく俺達。
早朝からやっているらしいが、朝は依頼の取り合いになっていて騒々しいとうことなので少し時間をずらしているが、町の構造を把握していないのでどこがどこだかわからん。
「この通りで合ってんだよな……?」
「多分……」
もちろんサリアも初めての町なので不明瞭だ。まあ、今日は急いでいるわけでもないので食後の散歩ということにしておこう。変な因縁をつけられた時の為に一応バットは肩に下げているが。
んで地図上で見ると俺達の家は東側で、冒険者ギルドは中央の大通りにあるようだ。商工会ギルドは西側にある商店通りの方に設置されているので、冒険者ギルドの後に行く形になりそうだ。
ロティリア領の町より家屋に二階建てが多い。
恐らく人工が多いからアパートみたいなのがたくさんあるのだと推測され、窓から顔を出している人達は一家って感じゃあないからだ。
町並みとしてはヨーロッパ系の石畳の道があってレンガや木の家が立ち並ぶ。
かなり密集もしているためロティリア領で住んでいた町より隣同士の騒音が気になりそうだなと思ったりする。
「あ、大きな建物。あれじゃないですか?」
「お、みたいだな」
サリアの指した先にひときわ大きな建物が目に入る。
その周りは家が存在せず、広場や厩舎が並んでいて冒険者が活動しやすいような造りになっているらしいな。
日照権の問題も無さそうでなによりである。
ウェスタン扉を押して中へ入ると――
「うわ!?」
中に居た冒険者達が一斉に俺達へ顔を向けた。
じっと見られて居心地が悪いなと思っていると、彼らはひそひそとなにやら話し始める。
「おい、あの恰好……」
「ああ、陛下の言っていた……」
「ギルドマスターに報告だ、お前行ってこい」
「なんで命令してんだよ、てめぇが行けよ!?」
どうやらソリッド様の根回しが利いているような話だな。
じゃんけんで負けたヤツが奥へ入っていき、やがて戻ってくると、さっきまで居なかったスキンヘッドと口ひげを生やした大男が、居た。176センチの俺でも少し見上げる必要があり、二メートルは越えている。
「どこだ? ……おお、お前が異世界人か!」
「え、ええ。ヒサトラ ヒノです。こっちが助手のサリアと言います」
「よく来てくれた! 俺がこのギルド‟ドッグアイ”のギルドマスター、ファルケンだ。よろしくな、ヒサトラ!」
「通称は山坊主って呼ばれて……ぐあ!?」
「やかましいわ!」
だから名前ぇぇぇぇ!!
くそ、なにかに似ていると思ったがサングラスを掛けたら多分そのまんまだぞ……声も子供を守るロボットに似ている……。
「大丈夫ですかヒサトラさん?」
「だ、大丈夫だ。色々と胃が痛くなる光景だったが、いい人そうで良かった」
俺は動揺を見せないようサリアに笑うと海……いや、ファルケンさんが奥の席へ案内してくれる。
とりあえず仕事をしないとな……
「ですね、昼間は大変だったし今日はゆっくり寝ましょうよ」
水と火の魔法さえあればあんまりお金はかからないので風呂も入り放題なのはこの町でも変わらず、この点は日本よりお得だと言える。
それでもサリアの言う通り異世界の道具は魅力的なようで――
◆ ◇ ◆
「これは子供にウケそうだな?」
「トランポリンはそうですね、向こうの町でも人気でした」
「これはなんですの?」
「ああ、これは馬にまたがるみたいにしてからこのペダルを漕ぐんですよ。この画面に疑似空間が現れて移動した気になって、気軽に運動ができるって器具です。トランポリンもそうですけど大人もダイエットに使うことがありますね」
「あら、映像が切り替わるの面白いですわ。これは王都の住宅街かしら?」
「……どうなってんだろ」
どこかにドローンでもあるのか、リアルタイムで町の風景をモニターが映し出していたが深く考えるのは止めた。どうせルアン絡みだろうし、電気の代わりに魔力で動いているからなんらかの作用があったに違いないのだが。
そんな感じで午後から荷物を倉庫に並べていると、ソリッド様とリーザ様や騎士達が並べられた積み荷に興味津々で、片づけの最中よく声をかけられている。
「ヒサトラ殿、これはどうやって使うのですか?」
「これはこのボンベをセットして……ここを回すと」
「おお……!? 火が出たぞ……」
「これは野営の時に便利ではないか?」
「そうだな……焚火のように煙が出ないからそういう点でもいいな……欲しい……」
「はは、悪いけど一個しかないから家で使うんだ」
俺がそう返すと騎士達はがっくりと肩を落として他の品に目を向ける。
盗難防止ができれば貸し出してもいいが、ガスボンベも無限じゃねえしなあ。
「あの人に頼んで……」
「プライドを刺激してやれば……」
なにか物騒なことを言っていたが、その後は無事終了することができた。
しかし、改めて通販サイトの宅配はカオスだということが分かるな。まだたくさんあるから今後も使えるときに使おう――
◆ ◇ ◆
ということがあったので、殆どサリアと真面目な騎士による配置となってしまったわけだ。
ずっと働いてもらっているので彼女こそ早く休んでもらいたい。
「あふ……明日はギルド巡りですかね」
「ああ、まずは挨拶をして、ひと息ついたら仕事に取り掛かろう。防犯設備もあるし、二人で出かけても問題ないだろう」
「昼間は兵士さんが常駐で見回りをしてくれるみたいですしね」
重要拠点かここは。
しかし需要があるなら異世界道具レンタル屋も副業で始めてもいいのかもしれんな……
「それじゃ寝ましょうか」
「だな」
寝る前のホットミルクを飲み干してからベッドへ。……もちろん別々の部屋で寝ましたからね?
そんな軽くない一日を終えて目を瞑ると、あっさりと意識が途切れるのだった。
そして翌日。
「庭で食べる朝食はなんか良かったな」
「『かせっとこんろ』のおかげですね。ソーセージの焼ける匂いが人を呼び込んでいたから、お仕事を始めた時は毎日それでもいいかも」
誘蛾灯じゃねえんだからと思いながら、ソリッド様の書いてくれた地図を片手に町を歩いていく俺達。
早朝からやっているらしいが、朝は依頼の取り合いになっていて騒々しいとうことなので少し時間をずらしているが、町の構造を把握していないのでどこがどこだかわからん。
「この通りで合ってんだよな……?」
「多分……」
もちろんサリアも初めての町なので不明瞭だ。まあ、今日は急いでいるわけでもないので食後の散歩ということにしておこう。変な因縁をつけられた時の為に一応バットは肩に下げているが。
んで地図上で見ると俺達の家は東側で、冒険者ギルドは中央の大通りにあるようだ。商工会ギルドは西側にある商店通りの方に設置されているので、冒険者ギルドの後に行く形になりそうだ。
ロティリア領の町より家屋に二階建てが多い。
恐らく人工が多いからアパートみたいなのがたくさんあるのだと推測され、窓から顔を出している人達は一家って感じゃあないからだ。
町並みとしてはヨーロッパ系の石畳の道があってレンガや木の家が立ち並ぶ。
かなり密集もしているためロティリア領で住んでいた町より隣同士の騒音が気になりそうだなと思ったりする。
「あ、大きな建物。あれじゃないですか?」
「お、みたいだな」
サリアの指した先にひときわ大きな建物が目に入る。
その周りは家が存在せず、広場や厩舎が並んでいて冒険者が活動しやすいような造りになっているらしいな。
日照権の問題も無さそうでなによりである。
ウェスタン扉を押して中へ入ると――
「うわ!?」
中に居た冒険者達が一斉に俺達へ顔を向けた。
じっと見られて居心地が悪いなと思っていると、彼らはひそひそとなにやら話し始める。
「おい、あの恰好……」
「ああ、陛下の言っていた……」
「ギルドマスターに報告だ、お前行ってこい」
「なんで命令してんだよ、てめぇが行けよ!?」
どうやらソリッド様の根回しが利いているような話だな。
じゃんけんで負けたヤツが奥へ入っていき、やがて戻ってくると、さっきまで居なかったスキンヘッドと口ひげを生やした大男が、居た。176センチの俺でも少し見上げる必要があり、二メートルは越えている。
「どこだ? ……おお、お前が異世界人か!」
「え、ええ。ヒサトラ ヒノです。こっちが助手のサリアと言います」
「よく来てくれた! 俺がこのギルド‟ドッグアイ”のギルドマスター、ファルケンだ。よろしくな、ヒサトラ!」
「通称は山坊主って呼ばれて……ぐあ!?」
「やかましいわ!」
だから名前ぇぇぇぇ!!
くそ、なにかに似ていると思ったがサングラスを掛けたら多分そのまんまだぞ……声も子供を守るロボットに似ている……。
「大丈夫ですかヒサトラさん?」
「だ、大丈夫だ。色々と胃が痛くなる光景だったが、いい人そうで良かった」
俺は動揺を見せないようサリアに笑うと海……いや、ファルケンさんが奥の席へ案内してくれる。
とりあえず仕事をしないとな……
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