パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!

八神 凪

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第五部:終わりの始まり

その102 ルーナVS女騎士達

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 「さ、こっちだ」

 アンジェリアさんが私の前を歩き、訓練場へと案内してくれる。
 こうして一緒に立つと身長は私の方が少し高いことが分かった。

 フレーレより小さい、かも?

 私はというと眼鏡をかけ、長い髪をアップにしてとりあえずの変装とした。
 鏡を見て割と分からない、いけてると思ったのは内緒である。
 
 私がきょろきょろと見ているとアンジェリアさんが声をかけてくれる

 「こちら側は国王が絶対に入らない領域だから安心してくれ」

 「あ、いえそうじゃなくて敷地が広いなって思って」

 「ああ、そういうことか。さっき国王は興味が無いと言ったが、それはそれとして小心者なのだ。だから騎士達が強くなる設備投資だけはしっかりしているんだよ。おかげでこの国の騎士は結構強い」

 得意気に話すアンジェリアさんに着いて行き、目的の建物に到着した。
 ちょっと高い屋根をした建物で、真ん中に広い砂で作られた学校のグラウンドのようなものがあり、それを観客席が取り囲んでいる。

 「ここは?」

 「普段は訓練場で、稀に闘技場へと姿をかえる多目的グラウンドだな。ちょうどこの時間なら女性騎士達が訓練をしているから見てもらおう」

 「あ、ホントですね。模擬戦と柔軟……ってところかしら」

 「そうだな。余所見をするな、続けてていいぞ!」

 チラチラと私を見ながらひそひそ話が繰り広げられる。
 
 (あの子、新人かしら?)

 (かもね、オリビア様が選んだ人なら大丈夫よ)

 (ふふ、歓迎してあげなくっちゃ!)

 (キィィ、お姉さまとあんなに近くに……!)

 ……若干、おかしな言葉が聞こえたが気のせいだと思う。
 
 しばらく見ていたが模擬戦が面白く、つい食い入るように見てしまった。

 「そっか。スタートは多数対多数だけど、動くとそれが崩れる事もあるから一対多数になることを想定して行動しているのね」

 「そういえば君は冒険者だったか?」

 「ええ、レベルは全然ですけどね。補助魔法に頼りきりですよ……あはは。魔物相手が多いですからね、でも魔物でも複数で出てくるのも居るから参考になりますね」

 「ほう、補助魔法か。どれくらいのを使えるんだ?」

 「一応上級までは全部」

 するとアンジェリアさんの目が見開かれていた。

 「上級!? レベルは低いと……ああ、いやスキルは使っていれば熟練度が上がるからレベルは関係ないのか……ふむ、少し見せてくれないか? 回復や攻撃魔法は良く見るが、補助魔法で高スキルは見たことが無い」

 「いいですよ! 誰にかけますか?」

 するとアンジェリアさんがニヤリと笑って私に言った。

 「もちろんルーナ、君にだ。私が護衛する価値があるか、見せてくれ!」

 「ええー!?」

 どうも、クーデターに必要な人物かどうか疑っているみたい? 私は調査とエレナさんを見つけるだけの役割なんだけど……。

 しかし、周りの期待した目を見て『嫌です』とは言えなかったよ……。





 ---------------------------------------------------




 私は上着を脱いで、グラウンドに立つ。

 「どうやって確認しますか?」

 「そうだな……力、速さ、防御がメインみたいだからその三つを見せてくれ。力は鍔迫り合いだな」

 「分かりました! よろしくお願いしますね!」

 そこで、一人の騎士が名乗りを上げた。

 「自分が力のテストをやります! ルーナ殿、自分はウェンディと言います! 魔法には恵まれませんでしたが、力には自信があります。オリビア様、是非!」

 「ウェンディか。いいだろう、まずはお前からだ!」

 「はい!」

 「≪パワフル・オブ・ベヒモス≫」

 私は魔法を使い、全身に力がみなぎるのを感じた。
 ウェンディから剣を受け取り、合図を待つ。

 「始め!」

 「はああああ!」

 「ええい!」

 ガキン!

 私達の剣がぶつかり合い、軽く火花が散る。
 ぐぐぐ……この子凄い力……!?

 「ぐぐぐ……」

 「ぬぬぬ……!」

 (マジで!? ウェンディの一撃を耐えた!?)

 (あれでレベル低いの? 高かったら完全に負けるんじゃない……?)

 「二人ともがんばれー!」

 殆どの人が驚愕している中、どこかで可愛らしい声援もあった。
 このままじゃ、押しきられる……けど、力比べならこれ以上出来る事がない……!

 その内、アンジェリアさんの合図で終了となり、勝負は引き分けで終わった。

 「ふう……恐ろしいですな、補助魔法というものは……ルーナ殿が強くなったら次は分かりませんな!」
 
 はっはっはと豪快に笑うウェンディさん。特に勝ちにこだわっている訳では無く純粋に魔法を見たかっただけらしい気持のいい人だった。

 「じゃあ次は速さか……」

 「わ、わたしやります!」

 「お、珍しいな……君が主張するのは」

 「は、はい! わたしはイリスって言います! 走るのは得意です!」

 あ、さっき声援をしてくれた子だ! 声が可愛いからすぐに分かった。

 「では端から端までを競うぞ!」

 「≪フェンリル・アクセラレート≫」

 魔法をかけて、位置に着く。隣でえへへ、と笑うイリスさん。
 どうも緊張感が少ない気が……。

 「よーい……スタート!」

 「は、早い!?」

 「着いてくるの!? イリスさんも凄いわ!?」

 これは割と楽勝だと思っていたけど、そんなことは無かった!
 ほぼ一人分あるかないかくらいの位置を追っかけてくる。 凄い、熟練冒険者のレイドさんやクラウスさん以外で追われているのは初めてかもしれない!

 「勝者、ルーナ!」

 「ごめーんみんな! 負けちゃったよー」

 (どんまいどんまい!)

 (十分早いって! というかルーナちゃん……化け物……)


 今言ったの誰!?

 「ウチの力自慢、速さ自慢を退けたか……最後の防御は……私がやる」

 (最後は隊長かー)

 (いやあ、意外とルーナちゃんやるんじゃない? あたし引き分けだと思うなー)

 (じゃあ私は隊長!)

 (某は引き分け……)

 何か和気藹々と賭けが始まったんですけど!?
 それには気にかけず、アンジェリアさんは剣を握って嬉しそうにしていた。

 「フフフ、本気で行かせてもらうぞ!」

 「ええー……」

 (隊長が本気……)

 (まあ、あの人が本気出せる事なんて無いからねえ)

 (さっきの二つの魔法を見る限り期待できそう)

 (……わたしもつかってみようかなー……補助魔法)

 ざわざわと騎士達が雑談する中、私は最後の補助魔法を使う。

 「≪ドラゴニック・アーマー≫」

 体を薄い膜が張ったような感覚を覚える。これで守りきれなかったら……ケガするじゃない!?

 「あ、ちょっと待っ……」

 「はじめー!」

 もう! 声可愛いな! イリスさんの合図で鬼の形相になったアンジェリアさんが斬りかかってきた!

 「死ねぇぇぇぇ!」

 「今、死ねって言いましたよね!? うひゃ!?」

 胴体目がけて横なぎに振ってきたのを両腕でガードするとものすごい金属音が響いた!

 ガッキィィィィィン!!!!

 パリィィィィィィン!!!!

 アンジェリアさんの剣が折れ、私のアーマーは全て打ち砕かれた!

 そして……

 ひゅるるるる……ドス……


 折れた剣が宙を舞って地面に突き刺さり、私は無傷……。

 「勝者ールーナちゃんー!」

 「剣が折れたか、私の全力を防ぐとは凄いな!」

 何故か負けたのに嬉しそうなアンジェリアさんが私の肩をバンバン叩き、女性騎士にもみくちゃにされる。
 
 「凄いわねあなた! ウチに入るんでしょ?」

 「これで訓練が楽に……あ、う、嘘ですよ……」

 などとお祭り騒ぎになり、このままだと続行は無理ということで訓練は終了し、何故か私の歓迎会をする事になったのだった。

 あの……私、冒険者……。





 ---------------------------------------------------

 

 夜……歓迎会が終わり、共同風呂でみんなとお風呂に入った後、アンジェリアさんの部屋でくつろいでいた。
 女性だけが集まるととんでもないことになる。歓迎会の内容は……思い出したくない!!
 
 でも山の宴でみんなと宴会した時みたいでなんだか楽しかったな……みんなどうしてるんだろ……レジナ達大人しくしてるかなあ。

 目を瞑って色々考えていると、アンジェリアさんが話しかけてくる。

 「すまないな、騒がしかったろう? たまに珍しい事があるとこうなんだ」

 困った顔で私に言う。
 
 「そんなことないですよ! みんな良い人達ですね! ……クーデターの事はみんな知っているんですか?」

 「……いや、知っているのはルーナと腕試しをした二人だけだ。女性騎士はその二人以外参加することは無い」

 「え……?」

 「万が一を考えての事だ。あの国王を相手にして失敗した場合、女性は慰み者にされて奴隷に落とされるだろう。彼女たちはまだ若い、失敗するつもりは無いが参加させるメリットも少ないからこれでいいんだ」

 城全体が仲間という訳ではないので、立場の弱い女性はようにしておくと言うのだ。

 でもそれじゃ三人は……。

 「そんな顔をするな。危険なのはルーナ、君の方が高いんだぞ? 私達を心配するより、自分の身だな。まあ、あの補助魔法があれば問題は無いだろう……ふむ、ちょっと色仕掛けで国王を暗殺してこないか?」

 「私そういうことはしません! それこそ万が一があったら嫌ですよぉ」

 「ははは、冗談だよ。明日からは城での行動だ、言動には注意しよう。イリスとウェンディは女性騎士達をまとめてもらうように伝えてある、何かあれば手伝ってもらうがな」

 「分かりました! それはそうとイリスさん可愛かったなあ、フレーレを思い出すわね。ウェンディさんは騎士って感じでしたね! 言動はそうですね、オリビアさんオリビアさんオリビアさん……」

 私はうっかりアンジェリアさんと言いそうなので今の内に頭にインプットするのだ……。

 「おいおい……」

 アンジェリアさんはため息をつきながら念仏のように名前を呟く私を呆れてみるのだった。
 
 そして翌日、エリックとライノスさんが宿舎へとやってくる。
 
 いよいよ内部へと潜入することになるのだ。

 国王、どんな人なんだろう……。 
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