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第四章
第132話 最悪
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「……! こいつらは!」
『エトワール王国の者達よ、止まれ。私はグライアード王国・魔兵機《ゾルダート》第八部隊所属のリント・アクア。聞きたいことがある』
輸送隊の前へ回り込み質問を投げかけるリント。困惑する輸送隊が馬車を止めると、先頭を走っていた馬車の御者が口を開く。
「グライアードの人間がこんなところでなにをしている? そのでかいのはなんだ?」
『……質問をするのはこちらだ。お前達、エトワール王国の王女二名の行方を知らないか?』
「なんだって?」
有無を言わさぬリントの物言いに、男は冷や汗をかきながら『なんのことだ』と返す。
しかし、この輸送隊は彼女の言う通りオンディーヌ伯爵の指示を受けて補給物資の配達をしているのだ。このままやり過ごしても追いかけられたら危ない。
「(とはいえ、俺達も指定された地点へ持っていくだけで王女の居場所は知らないんだがな)」
さて、どうする? と、男は取り囲まれた魔兵機《ゾルダート》と騎士達を一通り確認した後、リントに対して返事をする。
「俺達は商人なんだ。あんた達がこんなところでなにをしているのかわからないが、エトワール王国の許可は取っているのか?」
『いや、我々は侵略者だ。許可は必要ないだろう。それより、質問に答えていないようだが?』
手にしているランスを男に向けながら冷ややかな声で質問に答えろと繰り返す。
「……知らないな。侵略ってことは、王都を襲ったのか? 戦争ってことか」
『そうだ。すでに王都は抑えている。知らないのか、本当に?』
「くどいぞ。それに侵略者と言うのであれば、もし知っていても話すことはないと思わないか?」
『それは――』
「ぎゃぁ!?」
「なんだ!?」
男とリントが問答を繰り返している中、背後から悲鳴が聞こえてきた。男が慌てて振り返ると、魔兵機《ゾルダート》の一機が荷台を武器で吹き飛ばしたところだった。
『ディッター殿! 攻撃は最終手段だと言っただろう!』
『まあまあ、リント殿。知らないならここで始末するということでいいだろう。商人にしては馬車の数が多い。もし、彼らが王女の潜伏先を知っていたら補給されてしまう』
「だ、だから知らないと……うぐぁ!?」
『知らないなら死んでくれ。どうせお前達は皆殺しだ』
ディッターの近くに居た男が怒りを含めて言うと、馬車ごとひっくり返された。
その様子を見ながらディッターが言い放つ。そこでティアーヌが言う。
『ディッター様、あなたはリント様についてきた。だから隊長といえどリント様に従う義務があるはずです! 民間人を攻撃、まして皆殺しなど人道的に許されませんよ!』
『ふん、直属はフレッサー将軍だぞ? 命令されたらやらざるを得ない』
『……』
「なんてやつだ……」
リントはディッターの言い分を黙って聞く。先頭の男はいきなりの凶行に目を細める。
『……ディッター殿、貴族は平民を支配しているがなにをしてもいいというわけではない。奴隷制度もできれば失くしたいくらいだ。他国といえど虐殺などやるものではない』
『将軍やザラーグド様の命令だとしてもかい?』
『そうだ。フレッサー将軍には私から言っておこう。ティアーヌの言う通り、指揮権はこちらにある。聞きたくないのであれば離れてもらおう』
リントがはっきり告げると、ディッターは沈黙した。少し間があった後にディッターが口を開く。
『仕方が無い、ここは我慢しておこう。それで、この数のキャラバンはどこへ行くのだ?』
「……この先にある町だ。ついてきてもいいが? お前達の目当てはないぞ」
『それを確認するのはこちらだ。リント殿、こいつらと共に町へ行こう。そこで別行動をさせてもらいたい』
『構わない。しかし、ディッター殿が遭遇したのはもっと向こうではないのか? 彼らについていくとなると来た道を戻ることになるが?』
リントがそう呟くと、専用回線でディッターが話しかけてきた。
『こいつらは間違いなく王女の居場所を知っている。荷台を転がした時に見えたが、物資の量が一商人が扱うものではなかった』
『売買ではないと?』
『ああ。どこに運んでいる感じがする。場所は口にしないだろうがついていけば牽制にはなるかと』
『ふむ……』
リントはその言葉に一理あるかと鼻を鳴らす。ここで否定しても構わないがその場合ディッターがどういう手段に出るかわからない。
確かにこの数の馬車は怪しいかとリントは決断した。
『……お前が責任者か? 名は?』
「……? 俺はフェンロバという。それがどうした?」
『この輸送隊は私達が接収する。その目的地まで連れて行ってもらおう』
「……」
先頭に居た男、フェンロバは再び冷や汗を流す。町を襲撃された話は聞いているため、このまま引き連れて行くことは町の人間を脅威にさらすことになる。
「わかった。このまま東へ進む」
「フェンロバ……!」
「仕方あるまい、潔白を証明するのと死ぬのは避けたい」
『ふん、どうだかな』
『ディッター殿、絡むな。では商人のキャラバンと共に町へ行く。皆の者、行くぞ』
「「「ハッ!」」」
リントの言葉にサッと陣形を組みなおしてフェンロバ達を囲むように移動した。舌打ちをしながら先ほど話しかけてきた男に耳打ちをする。
「……夜になったら監視の目をくぐりぬけて合流地点へ行け。シーフのお前ならいけるだろう」
「し、しかし、俺だけ逃げ出すのは……」
「こっちの女はともかく、男の方はやばい。町に到着したらどうなるかわからん。なんとか時間を稼ぐからエトワール王国の騎士達に窮地を報せてくれ」
「くっ……」
このキャラバンは本物の商人がいるものの、いざという時のために冒険者も紛れていた。魔物との戦闘を想定していたが、こういう『見つかった時』のことも考慮していたのだ。シーフの男は仕方なく承諾し、荷台に身を隠す。
全員を把握される前に逃げ出せばばれないだろうと。
「(くそったれ……初回の運送であっさり見つかっちまうとはな。このまままっすぐ行くわけにゃいかねえ――)」
『エトワール王国の者達よ、止まれ。私はグライアード王国・魔兵機《ゾルダート》第八部隊所属のリント・アクア。聞きたいことがある』
輸送隊の前へ回り込み質問を投げかけるリント。困惑する輸送隊が馬車を止めると、先頭を走っていた馬車の御者が口を開く。
「グライアードの人間がこんなところでなにをしている? そのでかいのはなんだ?」
『……質問をするのはこちらだ。お前達、エトワール王国の王女二名の行方を知らないか?』
「なんだって?」
有無を言わさぬリントの物言いに、男は冷や汗をかきながら『なんのことだ』と返す。
しかし、この輸送隊は彼女の言う通りオンディーヌ伯爵の指示を受けて補給物資の配達をしているのだ。このままやり過ごしても追いかけられたら危ない。
「(とはいえ、俺達も指定された地点へ持っていくだけで王女の居場所は知らないんだがな)」
さて、どうする? と、男は取り囲まれた魔兵機《ゾルダート》と騎士達を一通り確認した後、リントに対して返事をする。
「俺達は商人なんだ。あんた達がこんなところでなにをしているのかわからないが、エトワール王国の許可は取っているのか?」
『いや、我々は侵略者だ。許可は必要ないだろう。それより、質問に答えていないようだが?』
手にしているランスを男に向けながら冷ややかな声で質問に答えろと繰り返す。
「……知らないな。侵略ってことは、王都を襲ったのか? 戦争ってことか」
『そうだ。すでに王都は抑えている。知らないのか、本当に?』
「くどいぞ。それに侵略者と言うのであれば、もし知っていても話すことはないと思わないか?」
『それは――』
「ぎゃぁ!?」
「なんだ!?」
男とリントが問答を繰り返している中、背後から悲鳴が聞こえてきた。男が慌てて振り返ると、魔兵機《ゾルダート》の一機が荷台を武器で吹き飛ばしたところだった。
『ディッター殿! 攻撃は最終手段だと言っただろう!』
『まあまあ、リント殿。知らないならここで始末するということでいいだろう。商人にしては馬車の数が多い。もし、彼らが王女の潜伏先を知っていたら補給されてしまう』
「だ、だから知らないと……うぐぁ!?」
『知らないなら死んでくれ。どうせお前達は皆殺しだ』
ディッターの近くに居た男が怒りを含めて言うと、馬車ごとひっくり返された。
その様子を見ながらディッターが言い放つ。そこでティアーヌが言う。
『ディッター様、あなたはリント様についてきた。だから隊長といえどリント様に従う義務があるはずです! 民間人を攻撃、まして皆殺しなど人道的に許されませんよ!』
『ふん、直属はフレッサー将軍だぞ? 命令されたらやらざるを得ない』
『……』
「なんてやつだ……」
リントはディッターの言い分を黙って聞く。先頭の男はいきなりの凶行に目を細める。
『……ディッター殿、貴族は平民を支配しているがなにをしてもいいというわけではない。奴隷制度もできれば失くしたいくらいだ。他国といえど虐殺などやるものではない』
『将軍やザラーグド様の命令だとしてもかい?』
『そうだ。フレッサー将軍には私から言っておこう。ティアーヌの言う通り、指揮権はこちらにある。聞きたくないのであれば離れてもらおう』
リントがはっきり告げると、ディッターは沈黙した。少し間があった後にディッターが口を開く。
『仕方が無い、ここは我慢しておこう。それで、この数のキャラバンはどこへ行くのだ?』
「……この先にある町だ。ついてきてもいいが? お前達の目当てはないぞ」
『それを確認するのはこちらだ。リント殿、こいつらと共に町へ行こう。そこで別行動をさせてもらいたい』
『構わない。しかし、ディッター殿が遭遇したのはもっと向こうではないのか? 彼らについていくとなると来た道を戻ることになるが?』
リントがそう呟くと、専用回線でディッターが話しかけてきた。
『こいつらは間違いなく王女の居場所を知っている。荷台を転がした時に見えたが、物資の量が一商人が扱うものではなかった』
『売買ではないと?』
『ああ。どこに運んでいる感じがする。場所は口にしないだろうがついていけば牽制にはなるかと』
『ふむ……』
リントはその言葉に一理あるかと鼻を鳴らす。ここで否定しても構わないがその場合ディッターがどういう手段に出るかわからない。
確かにこの数の馬車は怪しいかとリントは決断した。
『……お前が責任者か? 名は?』
「……? 俺はフェンロバという。それがどうした?」
『この輸送隊は私達が接収する。その目的地まで連れて行ってもらおう』
「……」
先頭に居た男、フェンロバは再び冷や汗を流す。町を襲撃された話は聞いているため、このまま引き連れて行くことは町の人間を脅威にさらすことになる。
「わかった。このまま東へ進む」
「フェンロバ……!」
「仕方あるまい、潔白を証明するのと死ぬのは避けたい」
『ふん、どうだかな』
『ディッター殿、絡むな。では商人のキャラバンと共に町へ行く。皆の者、行くぞ』
「「「ハッ!」」」
リントの言葉にサッと陣形を組みなおしてフェンロバ達を囲むように移動した。舌打ちをしながら先ほど話しかけてきた男に耳打ちをする。
「……夜になったら監視の目をくぐりぬけて合流地点へ行け。シーフのお前ならいけるだろう」
「し、しかし、俺だけ逃げ出すのは……」
「こっちの女はともかく、男の方はやばい。町に到着したらどうなるかわからん。なんとか時間を稼ぐからエトワール王国の騎士達に窮地を報せてくれ」
「くっ……」
このキャラバンは本物の商人がいるものの、いざという時のために冒険者も紛れていた。魔物との戦闘を想定していたが、こういう『見つかった時』のことも考慮していたのだ。シーフの男は仕方なく承諾し、荷台に身を隠す。
全員を把握される前に逃げ出せばばれないだろうと。
「(くそったれ……初回の運送であっさり見つかっちまうとはな。このまままっすぐ行くわけにゃいかねえ――)」
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