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第二章
第73話 敵影
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――意外、というのは言い過ぎかもしれないがグライアード軍勢と出くわさない。
現在、丘陵を移動中だが魔物の姿が遠巻きにちらほら見えるだけだ。
「奴等の動きからすると姫様を捜索しているのは間違いない。が、エトワール王国は狭い国ではない。まずは地道に王都以外を蹂躙しているのだろう」
ガエイン爺さん曰く、ジョンビエルやディッターに見つかったのは本当に運が悪かったとのこと。
今のように大勢の人間を引き連れてということなら分かるが、せいぜい百人と少しが隠れながら移動すれば簡単には見つからないだろうと。
「リクみたいにレーダーがあれば先手を打てるから、あいつらが持っていなくて良かったわよ」
「まあ、そうだな」
王都はかなり南の方にあるため、グライアードの戦力にもよるがディッターが追いつくか報告が回らない限り簡単には遭遇しないという目算である。
むしろシャルが言うようにこっちが先手を取れる。
<とか言っていると北西距離200に敵がいますね>
「ワシが行こう」
サクヤが警告《コーション》を口にすると、ガエイン爺さんは馬で飛びだして行った。
直後、黒い犬の群れが慌てて散っていくのが見える。
「お……? なんだありゃ」
「あれはヘルハウンドね。徒党を組んで襲ってくる魔物よ。数が増えると厄介だけど、それほど脅威って感じじゃないわ」
「ふうん。でかい犬だなあ」
「リク様の世界には居なかったのですか?」
俺が興味深いとシャルに返しているとアウラ様がそんなことを聞いてくる。
「そうだな。熊とか危険な動物は居たけど、あんなにでかかったりはしないな。海だとサメ、地上だと熊や毒蛇なんかは恐ろしい」
「それはこっちでも一緒ですね」
「サイズ感の問題だけど、毒蛇にしてもシャルの腕とあんまり変わらない太さが殆どだからこの前遭遇したアホみたいにでかいのは居ないな」
この前のはアナコンダよりでかかったしな……異世界の特徴かわからないけど、サイズはバラバラで地球のが参考にならないのはある。
ポイズンリザードでも子供くらいでかい。ただ、魔物自体がなんらかの変異で昆虫や動物が変化しているということもあるので小さい個体ももちろんいるのだ。
<記録《ログ》は残しておりますのでいつでも閲覧可能ですよ>
「魔物図鑑……いつの間に」
「へえ、便利ね。これ売れるくらいのクオリティじゃない……!?」
タブレットに映し出されたのはここまで出会った魔物の一覧だった。ゲイズタートルもいつの間にやらコミカルなイラストと共に掲載されている。
「あ、ゲイズタートルが可愛いですね」
<AIにはこういうこともできるのです。えっへん>
デフォルメされた魔物はアウラ様に好評のようだった。そんなことを話していると、ヘルハウンドを追い払ったガエイン爺さんが戻ってくる。
「とりあえず安全が確保された。進むぞい」
「了解した。この調子でどんどん行くぞ」
と、俺達は余裕があるなと思っていたのだが――
◆ ◇ ◆
――凌空達が丘陵を進んでいたその時、遠くで行軍を見ていた者達が居た。
「姐さん、なんだかすげえのが歩いてます……ぜっ!?」
「お頭と呼びなっつってんだろ! ……ありゃなんだ? 巨人ってやつかい」
筋肉自慢といった感じの男がヴァイスや魔兵機《ゾルダート》を見て振り返る。
だが、呼び方が気に入らなかったらしい。片目を赤い髪で隠した女が男の頬に右ストレートをお見舞いした。
「さっぱりわかりませんな。ただ、鉄のようなもので出来ている感じはしますがね」
そこで岩壁に背を預けた細身で皮鎧を着た優男が髪をかき上げながらそんなことを口にした。
「……ふむ、未知の巨人か。アタシ達、フリンク盗賊団の仕事相手に相応しいんじゃないかしら」
「賛成ですぜ姐さ……ぶへ!?」
「ビルゴ、懲りないねあんたも。それじゃ早速作戦を練るよラーク!」
「承知しましたベリエ様」
筋肉男のビルゴの尻を蹴飛ばしながらお頭のベリエが優男のラークに指示を出す。
フリンク盗賊団と名乗った彼女達は凌空達の集団に目をつけた。
「でもあね……お頭。俺達、三人だけなのに『盗賊団』でいいんですかい?」
「だまらっしゃい! いいんだよカッコ良ければね! さ、夜までに作戦を考えるんだ、行くよお前達……!」
口を尖らせながらベリエが高台から移動をし二人が後を追うのだった。
◆ ◇ ◆
「よし、ここなら身を隠すこともできそうだ。休息はここで取るぞ」
「ふいー……疲れたな。飯、飯にしよう」
「あんまり量は食えないからな?」
「テントは建てられない。毛布を女子供に優先して渡せー」
「んにゃ……ご飯……」
ということでなんとか今日も夜を迎えることができた。人も大変だけど、意外だったのは、
「もー! 起伏が激しくて歩きにくいんですけど!? 倒れたらビッダーさんに起こしてもらわないとダメだし!」
「バランスが難しいから落ち着いて。バスレーナちゃんは乗り始めてまだ日が浅いし……」
「バスレーナちゃん……! あたい、もう14歳なんですけど!?」
「いや、イラスは18歳だしなんの主張だよ」
「ヘッジさんは黙っててください……!」
魔兵機《ゾルダート》も気を使うってところだった。腕無し二機は特にバランスを崩しやすく、足元が見えていないのでバスレーナがよく躓いていた。
「まあ人の方に倒れなかったのは良かったな」
「そうだな。俺が操縦してもいいんだが、魔力はこいつの方が高いんだよな」
パンをかじりながらギャレットさんが肩をすくめる。通常の移動なら問題無さそうだけどそこは娘に甘いようだ。
「ま、今後もここを抜けるまで気を付けるってことで。ここは後何日で抜ける?」
「地図を見る限り後二日程度だろう。丘陵後に町が一つある」
「そうですね。町には警告を含めて立ち寄りましょうか」
ひとまず一日の報告と明日の予定を話し合い夜は更けていった。
<……ふむ>
現在、丘陵を移動中だが魔物の姿が遠巻きにちらほら見えるだけだ。
「奴等の動きからすると姫様を捜索しているのは間違いない。が、エトワール王国は狭い国ではない。まずは地道に王都以外を蹂躙しているのだろう」
ガエイン爺さん曰く、ジョンビエルやディッターに見つかったのは本当に運が悪かったとのこと。
今のように大勢の人間を引き連れてということなら分かるが、せいぜい百人と少しが隠れながら移動すれば簡単には見つからないだろうと。
「リクみたいにレーダーがあれば先手を打てるから、あいつらが持っていなくて良かったわよ」
「まあ、そうだな」
王都はかなり南の方にあるため、グライアードの戦力にもよるがディッターが追いつくか報告が回らない限り簡単には遭遇しないという目算である。
むしろシャルが言うようにこっちが先手を取れる。
<とか言っていると北西距離200に敵がいますね>
「ワシが行こう」
サクヤが警告《コーション》を口にすると、ガエイン爺さんは馬で飛びだして行った。
直後、黒い犬の群れが慌てて散っていくのが見える。
「お……? なんだありゃ」
「あれはヘルハウンドね。徒党を組んで襲ってくる魔物よ。数が増えると厄介だけど、それほど脅威って感じじゃないわ」
「ふうん。でかい犬だなあ」
「リク様の世界には居なかったのですか?」
俺が興味深いとシャルに返しているとアウラ様がそんなことを聞いてくる。
「そうだな。熊とか危険な動物は居たけど、あんなにでかかったりはしないな。海だとサメ、地上だと熊や毒蛇なんかは恐ろしい」
「それはこっちでも一緒ですね」
「サイズ感の問題だけど、毒蛇にしてもシャルの腕とあんまり変わらない太さが殆どだからこの前遭遇したアホみたいにでかいのは居ないな」
この前のはアナコンダよりでかかったしな……異世界の特徴かわからないけど、サイズはバラバラで地球のが参考にならないのはある。
ポイズンリザードでも子供くらいでかい。ただ、魔物自体がなんらかの変異で昆虫や動物が変化しているということもあるので小さい個体ももちろんいるのだ。
<記録《ログ》は残しておりますのでいつでも閲覧可能ですよ>
「魔物図鑑……いつの間に」
「へえ、便利ね。これ売れるくらいのクオリティじゃない……!?」
タブレットに映し出されたのはここまで出会った魔物の一覧だった。ゲイズタートルもいつの間にやらコミカルなイラストと共に掲載されている。
「あ、ゲイズタートルが可愛いですね」
<AIにはこういうこともできるのです。えっへん>
デフォルメされた魔物はアウラ様に好評のようだった。そんなことを話していると、ヘルハウンドを追い払ったガエイン爺さんが戻ってくる。
「とりあえず安全が確保された。進むぞい」
「了解した。この調子でどんどん行くぞ」
と、俺達は余裕があるなと思っていたのだが――
◆ ◇ ◆
――凌空達が丘陵を進んでいたその時、遠くで行軍を見ていた者達が居た。
「姐さん、なんだかすげえのが歩いてます……ぜっ!?」
「お頭と呼びなっつってんだろ! ……ありゃなんだ? 巨人ってやつかい」
筋肉自慢といった感じの男がヴァイスや魔兵機《ゾルダート》を見て振り返る。
だが、呼び方が気に入らなかったらしい。片目を赤い髪で隠した女が男の頬に右ストレートをお見舞いした。
「さっぱりわかりませんな。ただ、鉄のようなもので出来ている感じはしますがね」
そこで岩壁に背を預けた細身で皮鎧を着た優男が髪をかき上げながらそんなことを口にした。
「……ふむ、未知の巨人か。アタシ達、フリンク盗賊団の仕事相手に相応しいんじゃないかしら」
「賛成ですぜ姐さ……ぶへ!?」
「ビルゴ、懲りないねあんたも。それじゃ早速作戦を練るよラーク!」
「承知しましたベリエ様」
筋肉男のビルゴの尻を蹴飛ばしながらお頭のベリエが優男のラークに指示を出す。
フリンク盗賊団と名乗った彼女達は凌空達の集団に目をつけた。
「でもあね……お頭。俺達、三人だけなのに『盗賊団』でいいんですかい?」
「だまらっしゃい! いいんだよカッコ良ければね! さ、夜までに作戦を考えるんだ、行くよお前達……!」
口を尖らせながらベリエが高台から移動をし二人が後を追うのだった。
◆ ◇ ◆
「よし、ここなら身を隠すこともできそうだ。休息はここで取るぞ」
「ふいー……疲れたな。飯、飯にしよう」
「あんまり量は食えないからな?」
「テントは建てられない。毛布を女子供に優先して渡せー」
「んにゃ……ご飯……」
ということでなんとか今日も夜を迎えることができた。人も大変だけど、意外だったのは、
「もー! 起伏が激しくて歩きにくいんですけど!? 倒れたらビッダーさんに起こしてもらわないとダメだし!」
「バランスが難しいから落ち着いて。バスレーナちゃんは乗り始めてまだ日が浅いし……」
「バスレーナちゃん……! あたい、もう14歳なんですけど!?」
「いや、イラスは18歳だしなんの主張だよ」
「ヘッジさんは黙っててください……!」
魔兵機《ゾルダート》も気を使うってところだった。腕無し二機は特にバランスを崩しやすく、足元が見えていないのでバスレーナがよく躓いていた。
「まあ人の方に倒れなかったのは良かったな」
「そうだな。俺が操縦してもいいんだが、魔力はこいつの方が高いんだよな」
パンをかじりながらギャレットさんが肩をすくめる。通常の移動なら問題無さそうだけどそこは娘に甘いようだ。
「ま、今後もここを抜けるまで気を付けるってことで。ここは後何日で抜ける?」
「地図を見る限り後二日程度だろう。丘陵後に町が一つある」
「そうですね。町には警告を含めて立ち寄りましょうか」
ひとまず一日の報告と明日の予定を話し合い夜は更けていった。
<……ふむ>
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