10 / 146
第一章
第9話 強襲
しおりを挟む
「――多重層装甲はもう少し見直すか。爆発反応装甲はS装備がいいか。高機動を活かすとしてもコクピット周りはフレーム強化を――」
宴会の後、エルフォルクは研究室で電灯をつけずに調整業務を行っていた。
今日のテスト結果公開はWDMに対する成果の発表という側面があり、本人も緊張して臨んでいた。
その結果は上出来といって差し支えないものだった。そのためモニターの灯りに照らされた彼女の顔には普段の仏頂面と違い、口角がほんの少し上がっているのが見えた。酒のせいかもしれないが、高揚しているのは確かだろう。
「……ん?」
そこで研究室に入室を告げるコール音が響いてハッとなるエルフォルク。
「こんな時間に、誰だ?」
時間は二十三時。
研究員の拘束時間は二十時までなのでよほどの物好きか大量の残業が残っている者くらい。何者か顔を見てやるかと椅子を回転させてその人間を待つ。
「お疲れ様です、エルフォルク局長。上手いこといきましたね」
「ギルか」
暗闇から現れたのは自分の片腕であるギルだった。彼は『メビウス』初回の襲撃の際、装甲の破片を持ち帰る提案をし、自ら取りに行った男である。
「そうだな、これはいい傾向だと思う。それよりこんな時間にどうした? 宴会が終わって戻ったんじゃなかったのか?」
「そのつもりだったんですけど、ちょっと緊張して眠れなくて。局長はここに居ると思いましたからちょっと、ね」
「私もそれほど長くやるつもりはないがな。さて、折角来てくれたわけだし君も労っておこう。ここまで私を支えてくださって助かったよ。本当にありがとう」
エルフォルクは椅子から降りてギルに頭を下げた。するとギルは笑いながらエルフォルクの肩に手を置いて答えた。
「こちらこそ貴重な研究に参加させていただきありがとうございます。他の研究員も誇りに思っていますよ」
「そうか……。過酷な作業量だったがそう言ってもらえると気が楽だよ」
「ええ。……それで、例の件は考えてもらえましたか?」
「……」
ギルが顔を近づけて笑みを浮かべると、エルフォルクは視線を外して眉を顰めてからやんわりと肩に載せられた手をどけながらモニターへ向かう。
「すまないな。そのことは以前断った時と変わらない。ノーだ。私は誰とも恋仲になるつもりはない」
「……まだ彼が忘れられないんですか? タカヤナギは死んだんですよ? それに彼は既婚者だった! あなたが入り込む余地は――」
「黙れ」
「……っ」
エルフォルクは振り返らず、冷たい声で制止する。言葉を詰まらせるギルへ告げる。
「私はあいつの仇をとらなければならない。確かに私はシンジに好意を寄せていたが既婚者だった。……一緒に研究をするだけでも良かったんだ。だが『メビウス』はやってくれた」
だから消滅するまで、叩き潰さねばならないと首だけ振り返ってギルを見る。
その眼《まなこ》は復讐ではなく『決意』だと、彼は喉を鳴らす。
「分かったなら去れ。聞かなかったことにしてやる。……すまないな」
「くっ……!」
エルフォルクがそれだけ告げてまた仕事に戻ると、ギルは歯がみしながら駆け出していく。
「……色恋沙汰をやっている暇は、我々にはないんだ。それを分かってくれ――」
それだけポツリと呟いて手を動かすエルフォルクだった――
◆ ◇ ◆
「クソが……! あの鉄面皮女、馬鹿にしやがって……。タカヤナギ……あいつが居なければ俺がトップだった! さらにフェルゼの中で顔もいいと言われる俺を拒否するだと……!」
無重力の通路で壁を叩きながら激昂するギル。彼がエルフォルクが好きだというのはその通りだった。だがその昔、高柳 真司がフェルゼ・ゼネラルカンパニーに入社した時から歯車が狂いだした。
圧倒的才能で技術開発のトップに立ってしまい。当時のトップとナンバー2だったエルフォルクとギルがあっさり追い抜かれたその時からいつかと腕を磨いてきた。
「……七日後は実戦訓練だったな――」
ギルは虚空を睨みつけながらそんなことを口にしていた――
◆ ◇ ◆
「さて、いよいよお披露目ってやつだな!」
「ええ。実際の戦闘で有用性を見せるテストよ。相手はラウダー小隊の五人ね」
「上手く行きゃ俺達の部隊《チーム》に補充もあるってよ」
エイヴァとケーニッヒがコックピットのモニターに顔を映し、そんなことを言う。
補充されればテストも分担――
「馬鹿野郎。これ以上お守りは要らねえよ! ……俺達だけでも十分だってことを見せてやろうぜ」
「フフ、隊長が燃えていまスね! ワタシも頑張りまっス!」
「おう、いい気合いだユーシェン!」
「フォーメーションはシミュレーション通り。私がバックでフロントは隊長とリク。サイドはケーニッヒとユーシェン」
一番最後尾のエイヴァが一番『目』利くのでフォーメーションが崩れている時なんかは的確に指示してくれる。
というかガルシア隊長は戦術の部分は甘い(一人で突っ込むから)ので勉強中という……。それまでは彼女に頼んでいるというわけ。
<『ヴァイス』全機起動を確認。発進シーケンス>
そんな話をしているとオペレーター……若菜ちゃんの声が入る。いよいよ本格的な運用だ。
「よし、行くぞお前達……!」
「「「イエッサー!!」」」
<ガルシア小隊『ヴァイス』発進します。頑張ってリクさん!>
「くぅ……!」
ブースターが点火し、引っ張られるような感覚を覚える。直後、カタパルトの上を機体が滑り、程なくして宇宙空間に飛び出した。
「さあて、ぶん殴ってくるかねえ」
「油断は禁物よ。ラウダー小隊は撃墜数トップクラスだから」
「こっちの機体は最新鋭だぜ? ……お、来たな」
フェルゼのあるグレイスⅢから出撃した俺達だが、ラウダー小隊は戦闘艦で先に待機していた。
そのラウダー小隊のブースターの光が迫ってくるのが見えた。お互い特殊なペイント弾で被弾率を測定するのだ。
「ふう……」
「気負うなよリク。俺達のテスト対戦は伊達じゃなかったってことを見せてやるチャンスだ」
「……はい!」
だが――
<敵、接近。距離1000>
「行くぞ!」
AIから敵機接近の警告が告げられ俺達は武器を構える。するとそこでオペレーターの若菜ちゃんから悲鳴に近い声が上がる。
<ま、待ってください! この反応は……『メビウス』の機体です!?>
「なんだと……!? いったいどこから出てきた! ラウダー小隊はどうした!」
この声はオールトー将軍だ。試験を見に来ていたのか? 俺が困惑していると司令塔の音声に切り替わる。
<ラウダー小隊は『メビウス』の攻撃を受けて足止めを食らっている! そこから抜けてきたのが四機! ケーニッヒ殿のナックル以外はペイント弾だ撤退しろ、今増援を送る!>
四機もか……!? 俺が驚愕していると、ガルシア隊長の通信が入る。
「撤退だ……! ここでこいつを壊すわけにはいかん!」
「ラジャー! 新型ブースターなら……。な、なんだ!?」
「どうしたリク!」
「推力が……上がらない――」
宴会の後、エルフォルクは研究室で電灯をつけずに調整業務を行っていた。
今日のテスト結果公開はWDMに対する成果の発表という側面があり、本人も緊張して臨んでいた。
その結果は上出来といって差し支えないものだった。そのためモニターの灯りに照らされた彼女の顔には普段の仏頂面と違い、口角がほんの少し上がっているのが見えた。酒のせいかもしれないが、高揚しているのは確かだろう。
「……ん?」
そこで研究室に入室を告げるコール音が響いてハッとなるエルフォルク。
「こんな時間に、誰だ?」
時間は二十三時。
研究員の拘束時間は二十時までなのでよほどの物好きか大量の残業が残っている者くらい。何者か顔を見てやるかと椅子を回転させてその人間を待つ。
「お疲れ様です、エルフォルク局長。上手いこといきましたね」
「ギルか」
暗闇から現れたのは自分の片腕であるギルだった。彼は『メビウス』初回の襲撃の際、装甲の破片を持ち帰る提案をし、自ら取りに行った男である。
「そうだな、これはいい傾向だと思う。それよりこんな時間にどうした? 宴会が終わって戻ったんじゃなかったのか?」
「そのつもりだったんですけど、ちょっと緊張して眠れなくて。局長はここに居ると思いましたからちょっと、ね」
「私もそれほど長くやるつもりはないがな。さて、折角来てくれたわけだし君も労っておこう。ここまで私を支えてくださって助かったよ。本当にありがとう」
エルフォルクは椅子から降りてギルに頭を下げた。するとギルは笑いながらエルフォルクの肩に手を置いて答えた。
「こちらこそ貴重な研究に参加させていただきありがとうございます。他の研究員も誇りに思っていますよ」
「そうか……。過酷な作業量だったがそう言ってもらえると気が楽だよ」
「ええ。……それで、例の件は考えてもらえましたか?」
「……」
ギルが顔を近づけて笑みを浮かべると、エルフォルクは視線を外して眉を顰めてからやんわりと肩に載せられた手をどけながらモニターへ向かう。
「すまないな。そのことは以前断った時と変わらない。ノーだ。私は誰とも恋仲になるつもりはない」
「……まだ彼が忘れられないんですか? タカヤナギは死んだんですよ? それに彼は既婚者だった! あなたが入り込む余地は――」
「黙れ」
「……っ」
エルフォルクは振り返らず、冷たい声で制止する。言葉を詰まらせるギルへ告げる。
「私はあいつの仇をとらなければならない。確かに私はシンジに好意を寄せていたが既婚者だった。……一緒に研究をするだけでも良かったんだ。だが『メビウス』はやってくれた」
だから消滅するまで、叩き潰さねばならないと首だけ振り返ってギルを見る。
その眼《まなこ》は復讐ではなく『決意』だと、彼は喉を鳴らす。
「分かったなら去れ。聞かなかったことにしてやる。……すまないな」
「くっ……!」
エルフォルクがそれだけ告げてまた仕事に戻ると、ギルは歯がみしながら駆け出していく。
「……色恋沙汰をやっている暇は、我々にはないんだ。それを分かってくれ――」
それだけポツリと呟いて手を動かすエルフォルクだった――
◆ ◇ ◆
「クソが……! あの鉄面皮女、馬鹿にしやがって……。タカヤナギ……あいつが居なければ俺がトップだった! さらにフェルゼの中で顔もいいと言われる俺を拒否するだと……!」
無重力の通路で壁を叩きながら激昂するギル。彼がエルフォルクが好きだというのはその通りだった。だがその昔、高柳 真司がフェルゼ・ゼネラルカンパニーに入社した時から歯車が狂いだした。
圧倒的才能で技術開発のトップに立ってしまい。当時のトップとナンバー2だったエルフォルクとギルがあっさり追い抜かれたその時からいつかと腕を磨いてきた。
「……七日後は実戦訓練だったな――」
ギルは虚空を睨みつけながらそんなことを口にしていた――
◆ ◇ ◆
「さて、いよいよお披露目ってやつだな!」
「ええ。実際の戦闘で有用性を見せるテストよ。相手はラウダー小隊の五人ね」
「上手く行きゃ俺達の部隊《チーム》に補充もあるってよ」
エイヴァとケーニッヒがコックピットのモニターに顔を映し、そんなことを言う。
補充されればテストも分担――
「馬鹿野郎。これ以上お守りは要らねえよ! ……俺達だけでも十分だってことを見せてやろうぜ」
「フフ、隊長が燃えていまスね! ワタシも頑張りまっス!」
「おう、いい気合いだユーシェン!」
「フォーメーションはシミュレーション通り。私がバックでフロントは隊長とリク。サイドはケーニッヒとユーシェン」
一番最後尾のエイヴァが一番『目』利くのでフォーメーションが崩れている時なんかは的確に指示してくれる。
というかガルシア隊長は戦術の部分は甘い(一人で突っ込むから)ので勉強中という……。それまでは彼女に頼んでいるというわけ。
<『ヴァイス』全機起動を確認。発進シーケンス>
そんな話をしているとオペレーター……若菜ちゃんの声が入る。いよいよ本格的な運用だ。
「よし、行くぞお前達……!」
「「「イエッサー!!」」」
<ガルシア小隊『ヴァイス』発進します。頑張ってリクさん!>
「くぅ……!」
ブースターが点火し、引っ張られるような感覚を覚える。直後、カタパルトの上を機体が滑り、程なくして宇宙空間に飛び出した。
「さあて、ぶん殴ってくるかねえ」
「油断は禁物よ。ラウダー小隊は撃墜数トップクラスだから」
「こっちの機体は最新鋭だぜ? ……お、来たな」
フェルゼのあるグレイスⅢから出撃した俺達だが、ラウダー小隊は戦闘艦で先に待機していた。
そのラウダー小隊のブースターの光が迫ってくるのが見えた。お互い特殊なペイント弾で被弾率を測定するのだ。
「ふう……」
「気負うなよリク。俺達のテスト対戦は伊達じゃなかったってことを見せてやるチャンスだ」
「……はい!」
だが――
<敵、接近。距離1000>
「行くぞ!」
AIから敵機接近の警告が告げられ俺達は武器を構える。するとそこでオペレーターの若菜ちゃんから悲鳴に近い声が上がる。
<ま、待ってください! この反応は……『メビウス』の機体です!?>
「なんだと……!? いったいどこから出てきた! ラウダー小隊はどうした!」
この声はオールトー将軍だ。試験を見に来ていたのか? 俺が困惑していると司令塔の音声に切り替わる。
<ラウダー小隊は『メビウス』の攻撃を受けて足止めを食らっている! そこから抜けてきたのが四機! ケーニッヒ殿のナックル以外はペイント弾だ撤退しろ、今増援を送る!>
四機もか……!? 俺が驚愕していると、ガルシア隊長の通信が入る。
「撤退だ……! ここでこいつを壊すわけにはいかん!」
「ラジャー! 新型ブースターなら……。な、なんだ!?」
「どうしたリク!」
「推力が……上がらない――」
10
お気に入りに追加
101
あなたにおすすめの小説
今日も聖女は拳をふるう
こう7
ファンタジー
この世界オーロラルでは、12歳になると各国の各町にある教会で洗礼式が行われる。
その際、神様から聖女の称号を承ると、どんな傷も病気もあっという間に直す回復魔法を習得出来る。
そんな称号を手に入れたのは、小さな小さな村に住んでいる1人の女の子だった。
女の子はふと思う、「どんだけ怪我しても治るなら、いくらでも強い敵に突貫出来る!」。
これは、男勝りの脳筋少女アリスの物語。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
恋するジャガーノート
まふゆとら
SF
【全話挿絵つき!巨大怪獣バトル×怪獣擬人化ラブコメ!】
遊園地のヒーローショーでスーツアクターをしている主人公・ハヤトが拾ったのは、小さな怪獣・クロだった。
クロは自分を助けてくれたハヤトと心を通わせるが、ふとしたきっかけで力を暴走させ、巨大怪獣・ヴァニラスへと変貌してしまう。
対怪獣防衛組織JAGD(ヤクト)から攻撃を受けるヴァニラス=クロを救うため、奔走するハヤト。
道中で事故に遭って死にかけた彼を、母の形見のペンダントから現れた自称・妖精のシルフィが救う。
『ハヤト、力が欲しい? クロを救える、力が』
シルフィの言葉に頷いたハヤトは、彼女の協力を得てクロを救う事に成功するが、
光となって解けた怪獣の体は、なぜか美少女の姿に変わってしまい……?
ヒーローに憧れる記憶のない怪獣・クロ、超古代から蘇った不良怪獣・カノン、地球へ逃れてきた伝説の不死蝶・ティータ──
三人(体)の怪獣娘とハヤトによる、ドタバタな日常と手に汗握る戦いの日々が幕を開ける!
「pixivFANBOX」(https://mafuyutora.fanbox.cc/)と「Fantia」(fantia.jp/mafuyu_tora)では、会員登録不要で電子書籍のように読めるスタイル(縦書き)で公開しています!有料コースでは怪獣紹介ミニコーナーも!ぜひご覧ください!
※登場する怪獣・キャラクターは全てオリジナルです。
※全編挿絵付き。画像・文章の無断転載は禁止です。
大工スキルを授かった貧乏貴族の養子の四男だけど、どうやら大工スキルは伝説の全能スキルだったようです
飼猫タマ
ファンタジー
田舎貴族の四男のヨナン・グラスホッパーは、貧乏貴族の養子。義理の兄弟達は、全員戦闘系のレアスキル持ちなのに、ヨナンだけ貴族では有り得ない生産スキルの大工スキル。まあ、養子だから仕方が無いんだけど。
だがしかし、タダの生産スキルだと思ってた大工スキルは、じつは超絶物凄いスキルだったのだ。その物凄スキルで、生産しまくって超絶金持ちに。そして、婚約者も出来て幸せ絶頂の時に嵌められて、人生ドン底に。だが、ヨナンは、有り得ない逆転の一手を持っていたのだ。しかも、その有り得ない一手を、本人が全く覚えてなかったのはお約束。
勿論、ヨナンを嵌めた奴らは、全員、ザマー百裂拳で100倍返し!
そんなお話です。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
悠久の機甲歩兵
竹氏
ファンタジー
文明が崩壊してから800年。文化や技術がリセットされた世界に、その理由を知っている人間は居なくなっていた。 彼はその世界で目覚めた。綻びだらけの太古の文明の記憶と機甲歩兵マキナを操る技術を持って。 文明が崩壊し変わり果てた世界で彼は生きる。今は放浪者として。
※現在毎日更新中
ちょいダン? ~仕事帰り、ちょいとダンジョンに寄っていかない?~
テツみン
SF
東京、大手町の地下に突如現れたダンジョン。通称、『ちょいダン』。そこは、仕事帰りに『ちょい』と冒険を楽しむ場所。
大手町周辺の企業で働く若手サラリーマンたちが『ダンジョン』という娯楽を手に入れ、新たなライフスタイルを生み出していく――
これは、そんな日々を綴った物語。
銀河太平記
武者走走九郎or大橋むつお
SF
いまから二百年の未来。
前世紀から移住の始まった火星は地球のしがらみから離れようとしていた。火星の中緯度カルディア平原の大半を領域とする扶桑公国は国民の大半が日本からの移民で構成されていて、臣籍降下した扶桑宮が征夷大将軍として幕府を開いていた。
その扶桑幕府も代を重ねて五代目になろうとしている。
折しも地球では二千年紀に入って三度目のグローバリズムが破綻して、東アジア発の動乱期に入ろうとしている。
火星と地球を舞台として、銀河規模の争乱の時代が始まろうとしている。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる