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ラストケース:全ての決着
4.オルコス
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<では、そう言うことで、一つお願いしますね!>
「あ、こら! 俺はやるとは言ってないぞ!?
カチッ
「またですか?」
「ああ、オルコスのやつだ」
「いつみてもクリスが一人で暴れているようにしか見えんのう……」
「今度は……?(何を要求して来たんです?)」
――引っ越しから一年。
俺達四人は特に重い病気をしたり、ケガもなく穏やかに時が過ぎていた。お金は勝手に入ってくるのではたらいてはいないけど、今後の領地を俺達……そして子供達に分配するため少しずつここまでが俺の、ここまでがデューク兄さんといった区切りを作っていたりするのでそれなりに忙しくはある。
嫁達は畑を作ったり、夜の営みも、その、全員分け隔てなくしている。クロミアが最初大変だった……でも慣れると一番積極的に……って、いやいや、そんなことはどうでもいいのだ!
ゴホン。
そんな幸せの中、代わりといってはなんだが、成りを潜めていたオルコスが、新しい屋敷に移った途端に出現頻度が高くなっていったのだ。
やれ、新しい料理を開発して提供しろだの、服を作れだのとやかましいことこの上ない。
俺とセルナは転生前の記憶があり、それ自体は難しくないので、料理を二、三とこっちの世界ではあまり存在しない『浴衣』と『甚平』を作った。
「売れたよなあ……」
「浴衣は温泉街で特に人気になりましたしね。甚平も動きやすいから庶民の部屋着には最適ですもの。私達の知識で豊かになるなら嬉しいことはないですね」
フフ、と笑うセルナは向こうの知識を使って便利になるのが嬉しいそうで、俺の財力で実現できるものはやった方がいいんじゃないかしら? とのことだ。
だが、幸せはある日を境に崩れた。
「寒くなってきましたね」
「ここに来てもう一年と少しか、早いもんだな」
「はい(そろそろ子が欲しいですね……ぽっ……)
俺とセルナに紅茶を注ぐフィアが暖炉の前でくつろいでいると、クロミアがバタバタとリビングへ突撃してくる。
「クーリスー! 部屋を漁っていたらこんなものを見つけた! これは何じゃ?」
「お前、人の部屋を勝手に漁るなよ……ん? それは……」
クロミアが持ってきたのは、いつだったか海で自殺を図った時、オットセイが最後に俺に渡してくれた風呂敷だった。
「懐かしいなそれ……そういや中を見たことなかったけど、持ってきてたんだな」
「開けてみてもいいかや?」
「んー、そうだな見つけちまったら俺も気になるし開けてみようぜ。食い物だったら……一年以上前のことだから処分だな」
海産物(生もの)だったら確実にアウトだ! 鼻歌を歌いながらクロミアが風呂敷を開けると、黒い箱のようなものが出てきた。
「なんじゃこれ?」
「ちょっと待てクロミア、その箱から離れろ」
何だか嫌な予感がした俺はクロミアから離れるように言うと、『ピッ』という音が聞こえ箱が自動的に開き始めた。
あれはヤバイ、直感的にそう感じた俺はその箱に全身で覆いかぶさった!
そして……!
◆ ◇ ◆
<あの世>
<ほっほう! これだけポイントがあればもう一級神は間近……感謝しますよクリスさん。一級神になった暁には……>
オルコスがモニタールームで酒を飲みながら暖炉の前でくつろぐクリスとセルナを一瞥した後、ポイントの残高を確認してほくそ笑む。クリスとセルナが手掛けた品々でさらにポイントが増えており、一級神となる条件一歩手前まで来ていた。
だが、急激な革新は不振を呼び、疑心となる。そのことにオルコスは気付いていなかったのだ。
ドンドンドン!
<オルコス! いるのだろう! 出てこい!>
<? 何ですかね? 気持ちよく酒を飲んでいる時に……無視しましょう……>
オルコスが無視して、酒を煽っていると、ドアを叩いていた音が大きくなった!
ガタ! ガタタ! ドカン!
<な、何です!?>
ドアが強引に開けられ、バラバラと中へと入ってくる人影。その先頭に居た人物がオルコスの前へ立ち胸ぐらを掴んで叫んだ。
<お前にはポイントねつ造の疑いがかけられている! 神判の間まできてもらう!>
<な……!? どうしてそんな疑いが私に……!>
<……タレコミがあったんだよ、転生人をけしかけて世界に異世界の道具を作らせているってな。我々神は送り込んだ人間を見守ることはする。だが、必要以上に接触することはルールで禁止されている! お前はそれを繰り返したそうだな?>
<……>
オルコスが目を反らして黙っていると、別の神がモニターを見て叫んだ!
<主任! ここに映っているクリスはともかく……妻も転生人です……!>
<何? 音声は出せるか?>
<やってみます>
ザ……ザザ……
『売れたよなあ……』
『浴衣は温泉街で特に人気になりましたしね。甚平も動きやすいから庶民の部屋着には最適ですもの。私達の知識で豊かになるなら嬉しいことはないですね』
<あ、ああ……>
<……前世の記憶を持ったままだと? 貴様そんなことまで……!>
<最悪だ……しかも記憶をもった転生人同士が結婚してるぞ……世界がおかしくなっちまう……>
ざわざわと集まっていた神たちが驚愕しながら騒ぐ。
オルコスの作った契約書の中にあった『1.記憶は引き継いだまま』という文言は本来あってはならないものだった。
クリスはおろか、そしてセルナの担当だったハイジアを唆し改ざんしていたのだった。ハイジアの方は契約書に文言は無かったが、記憶を残したまま送り込んだのは意図的だった、そういうことである。
<このままでは世界が大きくゆがむ。可哀相だが……>
<ちょうどいい所に怪しげな箱があります>
<中身を改ざんして二人を消し飛ばせ>
<し、しかし現地人もいます……>
<二度は言わん>
<……かしこまりました>
肩を落とした神が何か操作をすると、画面の向こうで『ピッ』という音が鳴った。するとオルコスがハッとしながら主任と呼ばれた神へと縋りつく。
<や、やめなさい! 私が彼等を利用しただけです! 二人に罪はありません! 魂の消滅だけは……!>
<保身か? 命乞いか? ……どちらにせよもう遅い。おい、連れて行け>
<やめなさい! は、離しなさい! 私は一級神に近い男ですよ!>
神たちはバタバタとオルコスへと近づき、両腕を抱えられながらオルコスはモニター室から連れ出され、主任と風呂敷の中身を改ざんした神もそれを追って出ていく。
――モニターの向こうでは、クリスに覆いかぶさって泣きじゃくるセルナとクロミア、そして放心状態のフィアが映し出されていた――
---------------------------------------------------
ついに引導を渡される日が訪れたオルコス。
とばっちりを受けたクリスはどうなってしまうのか?
そして、残されたセルナ達は?
次回『再びあの世へ』
ご期待ください。
「あ、こら! 俺はやるとは言ってないぞ!?
カチッ
「またですか?」
「ああ、オルコスのやつだ」
「いつみてもクリスが一人で暴れているようにしか見えんのう……」
「今度は……?(何を要求して来たんです?)」
――引っ越しから一年。
俺達四人は特に重い病気をしたり、ケガもなく穏やかに時が過ぎていた。お金は勝手に入ってくるのではたらいてはいないけど、今後の領地を俺達……そして子供達に分配するため少しずつここまでが俺の、ここまでがデューク兄さんといった区切りを作っていたりするのでそれなりに忙しくはある。
嫁達は畑を作ったり、夜の営みも、その、全員分け隔てなくしている。クロミアが最初大変だった……でも慣れると一番積極的に……って、いやいや、そんなことはどうでもいいのだ!
ゴホン。
そんな幸せの中、代わりといってはなんだが、成りを潜めていたオルコスが、新しい屋敷に移った途端に出現頻度が高くなっていったのだ。
やれ、新しい料理を開発して提供しろだの、服を作れだのとやかましいことこの上ない。
俺とセルナは転生前の記憶があり、それ自体は難しくないので、料理を二、三とこっちの世界ではあまり存在しない『浴衣』と『甚平』を作った。
「売れたよなあ……」
「浴衣は温泉街で特に人気になりましたしね。甚平も動きやすいから庶民の部屋着には最適ですもの。私達の知識で豊かになるなら嬉しいことはないですね」
フフ、と笑うセルナは向こうの知識を使って便利になるのが嬉しいそうで、俺の財力で実現できるものはやった方がいいんじゃないかしら? とのことだ。
だが、幸せはある日を境に崩れた。
「寒くなってきましたね」
「ここに来てもう一年と少しか、早いもんだな」
「はい(そろそろ子が欲しいですね……ぽっ……)
俺とセルナに紅茶を注ぐフィアが暖炉の前でくつろいでいると、クロミアがバタバタとリビングへ突撃してくる。
「クーリスー! 部屋を漁っていたらこんなものを見つけた! これは何じゃ?」
「お前、人の部屋を勝手に漁るなよ……ん? それは……」
クロミアが持ってきたのは、いつだったか海で自殺を図った時、オットセイが最後に俺に渡してくれた風呂敷だった。
「懐かしいなそれ……そういや中を見たことなかったけど、持ってきてたんだな」
「開けてみてもいいかや?」
「んー、そうだな見つけちまったら俺も気になるし開けてみようぜ。食い物だったら……一年以上前のことだから処分だな」
海産物(生もの)だったら確実にアウトだ! 鼻歌を歌いながらクロミアが風呂敷を開けると、黒い箱のようなものが出てきた。
「なんじゃこれ?」
「ちょっと待てクロミア、その箱から離れろ」
何だか嫌な予感がした俺はクロミアから離れるように言うと、『ピッ』という音が聞こえ箱が自動的に開き始めた。
あれはヤバイ、直感的にそう感じた俺はその箱に全身で覆いかぶさった!
そして……!
◆ ◇ ◆
<あの世>
<ほっほう! これだけポイントがあればもう一級神は間近……感謝しますよクリスさん。一級神になった暁には……>
オルコスがモニタールームで酒を飲みながら暖炉の前でくつろぐクリスとセルナを一瞥した後、ポイントの残高を確認してほくそ笑む。クリスとセルナが手掛けた品々でさらにポイントが増えており、一級神となる条件一歩手前まで来ていた。
だが、急激な革新は不振を呼び、疑心となる。そのことにオルコスは気付いていなかったのだ。
ドンドンドン!
<オルコス! いるのだろう! 出てこい!>
<? 何ですかね? 気持ちよく酒を飲んでいる時に……無視しましょう……>
オルコスが無視して、酒を煽っていると、ドアを叩いていた音が大きくなった!
ガタ! ガタタ! ドカン!
<な、何です!?>
ドアが強引に開けられ、バラバラと中へと入ってくる人影。その先頭に居た人物がオルコスの前へ立ち胸ぐらを掴んで叫んだ。
<お前にはポイントねつ造の疑いがかけられている! 神判の間まできてもらう!>
<な……!? どうしてそんな疑いが私に……!>
<……タレコミがあったんだよ、転生人をけしかけて世界に異世界の道具を作らせているってな。我々神は送り込んだ人間を見守ることはする。だが、必要以上に接触することはルールで禁止されている! お前はそれを繰り返したそうだな?>
<……>
オルコスが目を反らして黙っていると、別の神がモニターを見て叫んだ!
<主任! ここに映っているクリスはともかく……妻も転生人です……!>
<何? 音声は出せるか?>
<やってみます>
ザ……ザザ……
『売れたよなあ……』
『浴衣は温泉街で特に人気になりましたしね。甚平も動きやすいから庶民の部屋着には最適ですもの。私達の知識で豊かになるなら嬉しいことはないですね』
<あ、ああ……>
<……前世の記憶を持ったままだと? 貴様そんなことまで……!>
<最悪だ……しかも記憶をもった転生人同士が結婚してるぞ……世界がおかしくなっちまう……>
ざわざわと集まっていた神たちが驚愕しながら騒ぐ。
オルコスの作った契約書の中にあった『1.記憶は引き継いだまま』という文言は本来あってはならないものだった。
クリスはおろか、そしてセルナの担当だったハイジアを唆し改ざんしていたのだった。ハイジアの方は契約書に文言は無かったが、記憶を残したまま送り込んだのは意図的だった、そういうことである。
<このままでは世界が大きくゆがむ。可哀相だが……>
<ちょうどいい所に怪しげな箱があります>
<中身を改ざんして二人を消し飛ばせ>
<し、しかし現地人もいます……>
<二度は言わん>
<……かしこまりました>
肩を落とした神が何か操作をすると、画面の向こうで『ピッ』という音が鳴った。するとオルコスがハッとしながら主任と呼ばれた神へと縋りつく。
<や、やめなさい! 私が彼等を利用しただけです! 二人に罪はありません! 魂の消滅だけは……!>
<保身か? 命乞いか? ……どちらにせよもう遅い。おい、連れて行け>
<やめなさい! は、離しなさい! 私は一級神に近い男ですよ!>
神たちはバタバタとオルコスへと近づき、両腕を抱えられながらオルコスはモニター室から連れ出され、主任と風呂敷の中身を改ざんした神もそれを追って出ていく。
――モニターの向こうでは、クリスに覆いかぶさって泣きじゃくるセルナとクロミア、そして放心状態のフィアが映し出されていた――
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ついに引導を渡される日が訪れたオルコス。
とばっちりを受けたクリスはどうなってしまうのか?
そして、残されたセルナ達は?
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ご期待ください。
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