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ケース1:海
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ゆっくりと水中を泳ぎ、海面へと向かう。
深海ともなると太陽の光が差さないので真っ暗だ、呼吸もできるし水圧で潰れる事もないけど不安になるな……。
「アウ! アウ!」
「ご? ぼばえぶいてきだのば?」
「アウッ!」
背中の風呂敷をちょいちょいと手で指すジェニファー。なるほど、おみやげというやつか。
「ぼべじゃば、ばやいぼぼびぶば!」
「アウー♪」
ジェニファーが俺を背に乗せてくれたので、首を掴んで抱きかかえると、一気に加速し海面へと向かう。
段々と明かりが差し、ついに……!
カチッ
<ああ、やっと繋がった! どこ行ってたんですか? 何度スイッチを入れても繋がらなかったんですけど?>
「お前かよ!? 海底人に招待されて城まで行ってたんだよ。ほら、こいつ見覚えあるだろ?」
<いえ、あいにく私は美人以外覚えられない体質なので……>
「そうかよ……待てよ、ということはあの城、オルコスの通信が届かない場所だったんじゃ?」
<海底人なんて初めて聞きましたね? 夢でも見てたんじゃないですか? ともあれ私の金……生きていてなによりです。自殺なんて考えないでくださいよ?>
「マジで俺が死んだらぶっ殺してやるからな!!」
身も蓋も無い言い方をするオルコスに完全にブチ切れるが、今のままでは手も足も出ない。
<おー怖い怖い……期待していますよ?(契約書があるから手出しできないんですがねえ)>
カチッ
「クソ野郎が、あいつ向こうの世界でも不快に思われてるんじゃないか? あんなゴミ滅多に居ないぞ……ん? どうした?」
ジェニファーが眉をへにょっと曲げたような顔で俺を見ていた。
「ああ、独り言か? 俺はこういうもんなんだよ。ところで、あの城ってまた行く事はできるのか?」
「アウ」
ぶんぶんと首を振るところを見るとダメみたいだな。うーむ、安息の地が出来たと思ったんだが……選択を誤ったか? メロディも可愛かったから悪くなかったかもしれんな……。
「まあ、仕方ない。それじゃビーチまで頼むよ」
「アウアウー」
ぷかぷかと浮かんでいたが、少し遠目にビーチが見えた。俺が溺れたところより沖に居るみたいだな。
ジェニファーが楽しそうに泳ぐのを見ながらのんびりと海を堪能しながら戻り始めた。
---------------------------------------------------
一方その頃、ビーチでは……。
「すいません、あっしがこんなもんんを作ったばっかりに……」
ドミンゴが砂浜で土下座していた。その前には、マーチェス、シャルロッテ、デューク、アモル、ウェイクにフィアが立っていた。
みんなでロープを引き、足こぎボートを回収したがクリスの姿は無かった。
ひたすら謝るしかないドミンゴだが、制作してくれと頼んだのはクリスだ、ドミンゴに責任があるかと言われれば頭を捻るしかない。
「……もう二時間は経っている。残念だがクリスは死……」
マーチェスが言い終わらない内に、アモルの目からぶわっと涙が出て叫びだす。
「そんな! まだ諦めるのは早いですわ! そうです、このボートでお兄様が消えたところまで行って捜索すれば!」
マーチェスは首を振ってアモルの肩に手を置き、再度言い聞かせる。
「アモル、我儘を言うんじゃないよ。パパだってそうしたいが、手がかりがない……闇雲に探しても二の舞になるだけだ。これだけの時間浮かんでこないんだ、きっと死……」
「わたくしが! わたくしが行きますわ!」
「アモル、クリスが死んでお前まで死んだら父さんと母さんが悲しむよ。さ、戻ろう?」
「デュークお兄さま……」
「ああ、うん。パパそれが言いたかったの。ありがとうデューク……」
腑に落ちない様子のマーチェスがアモルを止めてくれたデュークにお礼を言う。
「それじゃ、最後にクリスにお別れを言いましょう……」
シャルロッテが海に向かって呟き、それに倣ってそれぞれ目を閉じたりして祈りを捧げていた。
もうすぐ綺麗な夕日も沈んでしまいそうな時間だった。
「クリス様……(嘘でしょ!? これから先私は何を楽しみに生きたらいいの!? アモル様とウェイク様の成長を見届ける? ……それもいいわね……それしかない……)」
「うう、クリス兄さん……」
無表情のフィアも今回ばかりは沈んだ顔をしていて、慕っていた兄が居なくなったと言う事実は双子の兄妹を大きく落胆させていた。
「お兄様……(あの時、先に寝てしまったのはやはり悪手でしたわね……こんなことになるなら強引に……)」
風も冷たくなってきたのでそろそろ戻ろうとマーチェスが言ったその時である!!
「あ、あれ? 海から何か来てないですか?」
デュークの嫁、アンジュが目を細めて沖を指差し、みんながその方向へと目を向ける。
それは一体なんであろうか?
---------------------------------------------------
「いやあ、すっかり遅くなったな……ジェニファー、大丈夫か?」
ビーチが近くなり、帰って来た事を実感する俺。ずっと泳いできたジェニファーが気がかりだった。
「アウアウッ!」
「平気だと言いたげだな? お? あれは、ウチの家族だ! どうしたんだ皆で集まって? ドミンゴは浜辺で正座してるし……」
ほどなくして到着し、波にのってジェニファーが華麗に浜辺へと乗り上げる。
「ク、クリス!?」
「あなた無事だったの!? どこかケガは? ボートから落ちて行方不明になってから心配で……」
ここでようやく俺は死に損なった後の事を考えていなかったと悔やむ。
アモルやウェイクはおろか、デューク兄さんも涙を流して喜んでいた。うーむ、つくづく俺はいい家庭に産まれたな……。
「あ、ああ……ごめん……」
するとフィアが珍しく涙を浮かべて俺の手を取ってきた。
「クリス様……!(ホントに本物!? 幽霊じゃないよね! 良かったぁ……まだ私にもチャンスはあるのね! 神様ありがとう!」
<へっくし>
「フィアも、心配かけたな。溺れそうになった所を、このオットセイに助けられたんだよ。結構流されちゃってて、戻ってくるのに時間がかかってさ……」
へへへ、と俺が苦笑いをしていると父さんが俺の頭に拳骨を繰り出してきた。
「固った……」
マンガみたいに手を腫らした父さんがフーフーしながら呟いた。あれは痛い。
「ああ、父さん俺の体はこんなんだからさ、申し訳ないけど拳骨は受けられないんだ。本当にごめん」
俺が頭を下げると母さんが俺の頭を抱きしめ、言う。
「うん、悪い事だけど……無事だったから許してあげるわ。みんなこんなに心配するんだから、冒険者なんてホントダメだからね?」
しまった藪蛇か……。しかし今回は俺が悪いので黙ってうなずくことにした。
するとアモルがジェニファーを撫でながら俺に聞いてくる。
「ねえお兄様、この動物はなんですの?」
「おお、こいつはオットセイと言って海にも陸にも上がれる生き物なんだ。こいつが居なかったら俺は死んでいたよ。名前はジェニファー」
「まあ! あなた偉いわね! ウチで飼うんですの?」
「アウッ」
首を振るジェニファー。どうやらメロディのところへ帰るらしい。
「世話になったな。メロディたちによろしくな」
「アウ」
ジェニファーは風呂敷を置いて、元気に手を振り海へと戻って行った。
アモルが若干残念そうな顔をしていたが、仕方ない。ウチにはプールが無いしな……プールか、造れるかな?
そして俺達は土下座体制のままだったドミンゴを立たせ、浜辺を後にした。どうも心配なのは抜けなかったようで、ウェイクとアモルは俺の部屋で寝ると言ってきかなかったのが嬉しいやら悲しいやら、はは。
次の日、足こぎボートを見た漁師さんが貸してくれと言うので貸した所、これが大うけ。
量産体制はおろか、図面(雑だけどこういうのを作って欲しい)を持ってきて、オーダーメイドのボートを作って欲しいと依頼が殺到。
ドミンゴの工房で、半年の予約待ちになるという騒動に発展した。
特許(トイレを作った時、この世界にもあることを知った)は俺にあるので、また莫大な財産が手に入るのだった。
とまあ今回は死ねなかったけど、俺はやはり死にたいと思う。
みんなには悪いけど、やっぱりオルコスをぶん殴りたい、できればぶっ殺してやりたい……俺みたいな人を出さないためにも……。
家へ戻った俺は次の手を考えるべく、ゴロゴロするのであった。
---------------------------------------------------
【あの世】
<足こぎボートが大うけ……いいですね……早速報告を……>
ピーン
〔コンカイハ、120000マン、ポイントアップシマシタ、コレカラモコウケン、ヨロ、シクー〕
<今回の報酬は12万ですか、まあ臨時収入としてはいいですね。冒険者や農民とちがって貴族のぼっちゃんはお金があるからヒントを与えて発展させる……この私の頭脳にかかれば、これくらい容易いものですよ! さ、次はどんな発明をしてもらいましょうかね……>
早速手に入れたポイントを現金に換え、ATMで引き落としすぐに娯楽施設と豪華料理屋へ向かうオルコス。このクソ野郎に鉄槌が下るのはいつなのか?
それを我々が知るのはもう少し先の話……
---------------------------------------------------
丈夫な体に、溺れる心配も無くなったクリスは町へと繰り出す。
何か死ねるヒントは無いか探していると、ある出来事に遭遇する。
そして、海と言えば……。
次回『耳寄りな情報』
ご期待ください。
※次回予告の内容とサブタイトルは変更になる可能性があります。予めご了承ください。
※風呂敷の中身はなんだったのか? こうだったらいいなという意見があればぜひ感想をどうぞ!
面白いご意見の場合、作品内で採用される可能性があります。
深海ともなると太陽の光が差さないので真っ暗だ、呼吸もできるし水圧で潰れる事もないけど不安になるな……。
「アウ! アウ!」
「ご? ぼばえぶいてきだのば?」
「アウッ!」
背中の風呂敷をちょいちょいと手で指すジェニファー。なるほど、おみやげというやつか。
「ぼべじゃば、ばやいぼぼびぶば!」
「アウー♪」
ジェニファーが俺を背に乗せてくれたので、首を掴んで抱きかかえると、一気に加速し海面へと向かう。
段々と明かりが差し、ついに……!
カチッ
<ああ、やっと繋がった! どこ行ってたんですか? 何度スイッチを入れても繋がらなかったんですけど?>
「お前かよ!? 海底人に招待されて城まで行ってたんだよ。ほら、こいつ見覚えあるだろ?」
<いえ、あいにく私は美人以外覚えられない体質なので……>
「そうかよ……待てよ、ということはあの城、オルコスの通信が届かない場所だったんじゃ?」
<海底人なんて初めて聞きましたね? 夢でも見てたんじゃないですか? ともあれ私の金……生きていてなによりです。自殺なんて考えないでくださいよ?>
「マジで俺が死んだらぶっ殺してやるからな!!」
身も蓋も無い言い方をするオルコスに完全にブチ切れるが、今のままでは手も足も出ない。
<おー怖い怖い……期待していますよ?(契約書があるから手出しできないんですがねえ)>
カチッ
「クソ野郎が、あいつ向こうの世界でも不快に思われてるんじゃないか? あんなゴミ滅多に居ないぞ……ん? どうした?」
ジェニファーが眉をへにょっと曲げたような顔で俺を見ていた。
「ああ、独り言か? 俺はこういうもんなんだよ。ところで、あの城ってまた行く事はできるのか?」
「アウ」
ぶんぶんと首を振るところを見るとダメみたいだな。うーむ、安息の地が出来たと思ったんだが……選択を誤ったか? メロディも可愛かったから悪くなかったかもしれんな……。
「まあ、仕方ない。それじゃビーチまで頼むよ」
「アウアウー」
ぷかぷかと浮かんでいたが、少し遠目にビーチが見えた。俺が溺れたところより沖に居るみたいだな。
ジェニファーが楽しそうに泳ぐのを見ながらのんびりと海を堪能しながら戻り始めた。
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一方その頃、ビーチでは……。
「すいません、あっしがこんなもんんを作ったばっかりに……」
ドミンゴが砂浜で土下座していた。その前には、マーチェス、シャルロッテ、デューク、アモル、ウェイクにフィアが立っていた。
みんなでロープを引き、足こぎボートを回収したがクリスの姿は無かった。
ひたすら謝るしかないドミンゴだが、制作してくれと頼んだのはクリスだ、ドミンゴに責任があるかと言われれば頭を捻るしかない。
「……もう二時間は経っている。残念だがクリスは死……」
マーチェスが言い終わらない内に、アモルの目からぶわっと涙が出て叫びだす。
「そんな! まだ諦めるのは早いですわ! そうです、このボートでお兄様が消えたところまで行って捜索すれば!」
マーチェスは首を振ってアモルの肩に手を置き、再度言い聞かせる。
「アモル、我儘を言うんじゃないよ。パパだってそうしたいが、手がかりがない……闇雲に探しても二の舞になるだけだ。これだけの時間浮かんでこないんだ、きっと死……」
「わたくしが! わたくしが行きますわ!」
「アモル、クリスが死んでお前まで死んだら父さんと母さんが悲しむよ。さ、戻ろう?」
「デュークお兄さま……」
「ああ、うん。パパそれが言いたかったの。ありがとうデューク……」
腑に落ちない様子のマーチェスがアモルを止めてくれたデュークにお礼を言う。
「それじゃ、最後にクリスにお別れを言いましょう……」
シャルロッテが海に向かって呟き、それに倣ってそれぞれ目を閉じたりして祈りを捧げていた。
もうすぐ綺麗な夕日も沈んでしまいそうな時間だった。
「クリス様……(嘘でしょ!? これから先私は何を楽しみに生きたらいいの!? アモル様とウェイク様の成長を見届ける? ……それもいいわね……それしかない……)」
「うう、クリス兄さん……」
無表情のフィアも今回ばかりは沈んだ顔をしていて、慕っていた兄が居なくなったと言う事実は双子の兄妹を大きく落胆させていた。
「お兄様……(あの時、先に寝てしまったのはやはり悪手でしたわね……こんなことになるなら強引に……)」
風も冷たくなってきたのでそろそろ戻ろうとマーチェスが言ったその時である!!
「あ、あれ? 海から何か来てないですか?」
デュークの嫁、アンジュが目を細めて沖を指差し、みんながその方向へと目を向ける。
それは一体なんであろうか?
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「いやあ、すっかり遅くなったな……ジェニファー、大丈夫か?」
ビーチが近くなり、帰って来た事を実感する俺。ずっと泳いできたジェニファーが気がかりだった。
「アウアウッ!」
「平気だと言いたげだな? お? あれは、ウチの家族だ! どうしたんだ皆で集まって? ドミンゴは浜辺で正座してるし……」
ほどなくして到着し、波にのってジェニファーが華麗に浜辺へと乗り上げる。
「ク、クリス!?」
「あなた無事だったの!? どこかケガは? ボートから落ちて行方不明になってから心配で……」
ここでようやく俺は死に損なった後の事を考えていなかったと悔やむ。
アモルやウェイクはおろか、デューク兄さんも涙を流して喜んでいた。うーむ、つくづく俺はいい家庭に産まれたな……。
「あ、ああ……ごめん……」
するとフィアが珍しく涙を浮かべて俺の手を取ってきた。
「クリス様……!(ホントに本物!? 幽霊じゃないよね! 良かったぁ……まだ私にもチャンスはあるのね! 神様ありがとう!」
<へっくし>
「フィアも、心配かけたな。溺れそうになった所を、このオットセイに助けられたんだよ。結構流されちゃってて、戻ってくるのに時間がかかってさ……」
へへへ、と俺が苦笑いをしていると父さんが俺の頭に拳骨を繰り出してきた。
「固った……」
マンガみたいに手を腫らした父さんがフーフーしながら呟いた。あれは痛い。
「ああ、父さん俺の体はこんなんだからさ、申し訳ないけど拳骨は受けられないんだ。本当にごめん」
俺が頭を下げると母さんが俺の頭を抱きしめ、言う。
「うん、悪い事だけど……無事だったから許してあげるわ。みんなこんなに心配するんだから、冒険者なんてホントダメだからね?」
しまった藪蛇か……。しかし今回は俺が悪いので黙ってうなずくことにした。
するとアモルがジェニファーを撫でながら俺に聞いてくる。
「ねえお兄様、この動物はなんですの?」
「おお、こいつはオットセイと言って海にも陸にも上がれる生き物なんだ。こいつが居なかったら俺は死んでいたよ。名前はジェニファー」
「まあ! あなた偉いわね! ウチで飼うんですの?」
「アウッ」
首を振るジェニファー。どうやらメロディのところへ帰るらしい。
「世話になったな。メロディたちによろしくな」
「アウ」
ジェニファーは風呂敷を置いて、元気に手を振り海へと戻って行った。
アモルが若干残念そうな顔をしていたが、仕方ない。ウチにはプールが無いしな……プールか、造れるかな?
そして俺達は土下座体制のままだったドミンゴを立たせ、浜辺を後にした。どうも心配なのは抜けなかったようで、ウェイクとアモルは俺の部屋で寝ると言ってきかなかったのが嬉しいやら悲しいやら、はは。
次の日、足こぎボートを見た漁師さんが貸してくれと言うので貸した所、これが大うけ。
量産体制はおろか、図面(雑だけどこういうのを作って欲しい)を持ってきて、オーダーメイドのボートを作って欲しいと依頼が殺到。
ドミンゴの工房で、半年の予約待ちになるという騒動に発展した。
特許(トイレを作った時、この世界にもあることを知った)は俺にあるので、また莫大な財産が手に入るのだった。
とまあ今回は死ねなかったけど、俺はやはり死にたいと思う。
みんなには悪いけど、やっぱりオルコスをぶん殴りたい、できればぶっ殺してやりたい……俺みたいな人を出さないためにも……。
家へ戻った俺は次の手を考えるべく、ゴロゴロするのであった。
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【あの世】
<足こぎボートが大うけ……いいですね……早速報告を……>
ピーン
〔コンカイハ、120000マン、ポイントアップシマシタ、コレカラモコウケン、ヨロ、シクー〕
<今回の報酬は12万ですか、まあ臨時収入としてはいいですね。冒険者や農民とちがって貴族のぼっちゃんはお金があるからヒントを与えて発展させる……この私の頭脳にかかれば、これくらい容易いものですよ! さ、次はどんな発明をしてもらいましょうかね……>
早速手に入れたポイントを現金に換え、ATMで引き落としすぐに娯楽施設と豪華料理屋へ向かうオルコス。このクソ野郎に鉄槌が下るのはいつなのか?
それを我々が知るのはもう少し先の話……
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丈夫な体に、溺れる心配も無くなったクリスは町へと繰り出す。
何か死ねるヒントは無いか探していると、ある出来事に遭遇する。
そして、海と言えば……。
次回『耳寄りな情報』
ご期待ください。
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