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2巻

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 プロローグ



 うららかな陽気の空の下を、一台の馬車が走っていた。
 だが心地ここちよい天気と比べると、その雰囲気ふんいきは非常に物々しい。
 二人の犯罪者を冒険者ギルドの本部へと移送している真っ最中なのだから、当然と言えば当然だ。
 旅客を乗せる馬車ではないので、内装は非常に簡素、あるいは劣悪とも言える。
 寝そべりながら移送されている犯罪者の一人――冒険者風のするどい目つきの男が、ふと溜息を吐き出した。

「俺達が捕まってから、今日で十日だったか? やれやれ……まさかこんなことになるとはなぁ」

 これにこたえたのは、白衣をまとった男。冒険者風の男と一緒に捕縛ほばくされた医者だ。彼も同意を示しながら溜息をく。

「まったくですな」

 二人共健康そうではあったが、その姿は痛々しい。逃げ出せないようになわで両手両足をがっしりしばり上げられている。
 もっとも、犯罪者である二人に同情する余地はまったくないのだが。
 心労からか、医者は多少ほおがやつれてきているものの、冒険者の男は依然いぜん活力に満ちている。さすが冒険者と言うべきか、気楽な様子で話を続ける。

「そういや、向こうに着いたら、〝計画〟のことを全部話すのか?」
「……それしかないでしょうな。拷問ごうもんされて隠し切れるとは思えませんし……正直、にそこまで尽くす義理もありませんからな。むしろ積極的にしゃべって、少しでも心証しんしょうをよくした方がいいかもしれません」
「そうか……ま、しゃーねえな」

 仲間をかばうつもりはないと薄情に宣言した医者の言葉に、冒険者風の男は気分を悪くするでもなく、やはり気楽に応える。
 冒険者の男が怒り出したり不機嫌になったりしなかったので、医者はひそかに安堵あんどの息を吐く。

「ええ、仕方――えっ?」

 しかし、そこで初めて気付いた。
 自分の胸を、何かが貫いていることに。
 それは……いつの間にか縄を外していた、冒険者の男の左腕だった。
 医者は口から血を垂らしながら驚愕きょうがくの表情を浮かべる。

「な、ぜ――」
「何故も何もねえよ。言っただろ? しゃーねえなってよ」

 その言葉と同時に、冒険者の右腕が振り抜かれた。
 ばされた医者の頭が、馬車の外へと転がっていく。

「っ、な、なんだ……!?」
「何かが飛び出してきたぞ……!?」
「これは……頭!?」
「一体、何が……!?」

 馬車の周囲で警戒していた護衛達がさわぎ出す中、冒険者の男は口元に笑みを浮かべると、ゆっくりと立ち上がった。
 その足の縄もまた、いつの間にか外されている。

「さて、外に居んのは完全武装のBランクの冒険者六人で、こっちは武器も防具もなし、か。それにしたってハンデがまったく足りてねえが……ま、せいぜいテメエらの運の悪さをなげきながら、死ぬんだな」

 男がそんな言葉をつぶやいたわずか一分後、馬車の周囲は血の海と化していた。
 バケツの中身をぶちまけたように血があふれ、所々に〝人であったもの〟の名残なごりが散らばっている。
 腹を空かせた獣が好き勝手に暴れたとしてもここまではなるまい。
 元は何人の人間が居たのか分からないほどにグチャグチャのバラバラになっているさまを、男は顔色一つ変えずながめる。

「思ったよりも時間がかかった上に、原形が残ってやがんな……ちっ、まだ本調子とはいかねえってことか。ま、徐々に慣らしてきゃいいだろ」

 冒険者の男は一つ舌打ちすると、わだちの残る道を振り返って、楽しそうに口のはしげた。

「さあて……まさかあんな〝化け物〟がルーメンの街にいるなんて思っちゃいなかったから油断したが、次はああはいかないぜ? ま、俺がやる前に誰かに殺されている可能性も……いや、それはねえか」

 男は首を横に振って自らの言葉を否定する。
 おそらく、予定していたほどの混乱は起こってはいないはずだ。
 少なくとも、彼が知っている範囲においては、アレが死ぬことはあるまい。

「街に化け物が放されるって話だったが、あんな本物の化け物がいるんじゃ、どうしようもねえだろうしな。ま、〝祭り〟の本番には間に合いそうだ」

 捕まるのは予想外だったものの、男にとってはある意味僥倖ぎょうこうだった。あっさりルーメンから離れられたおかげで、こうして力の封印を解くことが出来たのだから。

「予想してなかったせいでここまで手間どっちまったが……ま、いいだろ」

 祭りを本気で楽しめるのならば、多少のイレギュラーなど問題ない。

「祭りは近いぜ? しっかり楽しめよな。俺も存分に楽しませてもらうからよ」

 一人そう宣言しながら、男はその口元に獰猛どうもうけものじみた笑みを浮かべるのであった。



 第一章 運び屋と影を食らうモノ



 ふと、誰かに呼ばれたような気がして、新人冒険者のロイは窓の外へと視線を向けた。
 とはいえ、当然その先には誰の姿もない。ただ青い空が広がっているだけだ。
 気のせいかと首をかしげ、ロイはテーブルに置かれた料理に意識を戻した。
 その直後、背後から声がかかる。

「ロイさん……? どうかしましたか?」

 反射的に声のした方向へと振り向くと、不思議そうに首を傾げる一人の少女の姿があった。
 桃色の長いストレートヘアにがちの美少女――今ロイが宿泊している宿の看板娘であるセリアだ。
 見られていたのかと、ロイは照れ隠しに苦笑する。
 彼が今いるのは、世話になっている宿の食堂だ。
 朝早いため他に客の姿はなく、食事をしているのはロイ一人のみ。そんな状況で不意に窓の外を気にしはじめたら、変に思われても仕方がない。
 全く理由がないわけではなかったが、それを正直に話せば、セリアを不安にさせてしまうかもしれない。
 ロイは無難な話題でその場をつくろう。

「いや、今日はこれからどうしようかと思ってさ。まだ駆け出しのFランクとはいえ、僕も冒険者なんだから、普通に考えれば冒険者ギルドに行くべきなんだろうけど……」
「そういえば、今は少しゴタついているんでしたっけ? 詳しくは知らないのですが……」
「うん。まあ、ギルドがゴタつくのは別に珍しいことじゃないんだけど、今回は少し特別らしくてね。色々あって、僕がこの街に来てからずっとお世話になっていた受付の職員さんもめちゃったみたいで……」
「受付の人が、ですか……? それは確かに大変そうですね。冒険者ギルドの受付は花形ですから、簡単にはなれないそうですし」
「だね。だから、新しく人を補充するにも少し時間がかかるかもしれないって言ってたよ。で、今は人手不足にもなって余計に大変だとか」

 ロイが冒険者ギルドの支部長から直接聞いた話だが、さすがにそこは口にしなかった。
 普通に考えれば、冒険者として最底辺であるFランクの冒険者は、支部長から直々に現状の説明を受けたりしない。
 そんなことが起こったのは、今生じているギルドのゴタゴタの一端いったんにロイが関わっていたからである。
 何かと面倒を見てくれる先輩冒険者グレンの仲間である魔導士――アニエスと、くだんの冒険者ギルドの受付職員の女性にロイが襲われたのだ。
 バカ正直にそんな話をしたら、セリアはきっと心配するだろう。
 それはロイの本意ではなかった。

「まあ、Aランクのグレンさん達くらいになれば、あまり関係ないのかもしれないけどね。ギルドがどんな状況にあったところで、最優先で対応してくれるはずだし」

 そう言いながら、ロイはふと、そういえばグレン達は今どうしているのかと思った。
 ロイは彼らの仲間に襲われたわけだが、それに対して思うところは特にない。
 グレンの命令ではなさそうだし、ロイは怪我けが一つ負わなかった。むしろ、ロイの方が若干の申し訳なさを感じる。
 アニエスを捕らえてしまったせいで、グレンのパーティーからは魔導士が一人いなくなったのだし、関係者としてギルドからおとがめがあるかもしれない。
 冒険者同士のいざこざなど珍しいことではないし、それに関しては互いの自己責任である。
 だが、アニエスは冒険者ギルドの職員と手を組んでいた。冒険者ギルドとしては見過ごせないだろう。
 それに、基本的にパーティーメンバーは一蓮托生いちれんたくしょう。いくらAランクの冒険者であろうとも、何らかの罰を受ける可能性はある。
 世話になっているグレンはもちろん、彼と同じパーティーのフルールとは一緒に依頼をこなした仲だ。
 そんな彼らに迷惑をかけたのではないかと、ロイは心配していた。

「んー……まあでも、とりあえずはギルドに行ってみようかな。まずは足を運んでみないと、今どんな状況か分からないしね」

 ギルドの様子を見るというのは半分建前で、グレン達の状況も見てみようと思ったのが正直なところである。
 もし彼らがお咎めを受けていたとしても、ロイに出来ることなどは何もないだろうが……それでも、知らんぷりを決め込むわけにはいかない。

「……そうですか、お昼はどうしますか?」
「そうだね……用意しておいてもらえると助かるかな? 今日は様子見のつもりだし、もし手頃な依頼があってそれを受けることにしたところで、Fランクの僕がありつける依頼なんて、時間がかかるようなものじゃないだろうしね」
「……分かりました。無用な心配だとは思いますが、お気をつけて」

 神妙しんみょうな顔を見せるセリアに、ロイは笑って応える。

「大丈夫、実際、危険なことなんてそうそうないように配慮されているし」

 そうでなければ、上のランクに上がる冒険者がいなくなってしまう。
 冒険者ギルドにとって、Dランク以下の冒険者はさして重要ではない。極論すれば、いてもいなくても構わないくらいだ。
 それでも、本当にいなくなってしまっては、将来のCランク、Bランク冒険者が育たないので困る。
 先細りにならないよう、その辺のことはしっかり考えられているはずであった。

「前にセリアから受けたアモールの花の採取依頼も問題なかったしね。まあ……あれはギルドを介していなかったけど」
「…………そういえばそうでしたね。ですが、本当に何があるか分かりませんから」

 現在の状況が不安なのか、セリアは大袈裟おおげさなまでに念を押す。

「確かに。まあ、所詮しょせん僕はFランクの冒険者でしかないわけだしね。油断は禁物きんもつか。ありがとう、セリア。気をつけるよ」
「……いえ」

 微妙な反応をするセリアに首を傾げながら、ロイは朝食の最後の一口を口に運び、この後どうするかを考えるのであった。


 ◆◆◆


 冒険者ギルドに到着したロイは、眼前の光景を眺めて思わず目を細めた。
 ギルドの中は、相変わらずたくさんの冒険者でにぎわっている。
 朝は新規の依頼受注のために人が集まる傾向があるので、人が多くて当然だったが、問題は彼らのいる場所だ。
 依頼書を見ているわけでもなければ、新しく貼り出されるのを待つのでもなく、大半がギルドに併設されている酒場で朝っぱらから酒盛りをしているのであった。
 世間での冒険者のイメージは〝こんな感じ〟で通っているし、ロイも最初はそう思っていたのだが、実際にはこういった光景は珍しい。
 少なくともロイは初めて見る。もっとも、夜になれば酒盛りを始めるので、大差ないと言えるのかもしれないけれど……
 とはいえ、今までとは状況が違っている以上、何かがあったのは間違いない。
 そしてその理由は、すぐに判明した。

「……なるほど、依頼が完全に止まっちゃってるのか」

 受付にいた何組かの冒険者パーティーの話が漏れ聞こえてきたところによると、現状完全にギルドは依頼の仲介を停止しているらしい。
 ギルド側は〝諸事情によって〟と曖昧あいまいな表現で誤魔化ごまかしているが……

「完全にこの間のことが原因だよねえ……」

 ロイがアニエスとギルドの受付職員に襲われた一件は、それだけで終わりではない。アニエスはヴイーヴルと呼ばれる竜種の魔物が持つ膨大ぼうだいな魔力を使って、ルーメンの街に何か良からぬことをしようとしていたふしがある。
 事情聴取された際に、協力者というか、他にも同じような目的で動いている人達がいるかもしれないという情報は伝えてあるので、ギルドはそれを重く受け止めたのだろう。
 一旦ギルドの機能を止めてまで、調査を優先したらしい。
 冒険者達が朝っぱらから酒盛りをしているのも、きっとそのせいだ。依頼を受けられないなら、酒でも飲んで時間を潰すしかない。
 他に出来る仕事を探すほど、冒険者達は真面目ではないのだ。
 とはいえ、ロイは彼らと一緒に酒を飲む気にはなれなかった。

「そもそも、今日は依頼を受けられないだろうと思っていたしね……ちょっと予想以上の状況ではあったけど」

 しかしこうなってくると、グレン達はどうなっているのかますます気掛かりになる。ロイは彼らの姿を求めて酒場を見回す。
 しかし、見知った姿を見つけることは出来なかった。
 少なくとも、この場にはいないようだ。
 まあ、冒険者が依頼を受けるのに、必ずしもギルドを介さなければならないというわけではない。
 以前ロイがセリアから受けたように、依頼人から直接依頼を受ける方法もある。
 大半の冒険者はそのための信頼と実績が足りてはいないので伝手つてがないが、Aランクという、実質的に最高峰のランクを与えられているグレン達であれば十分だ。既にどこかから直接依頼を受けているのかもしれない。
 などと考えていると……

「――なんだ、もう来てやがったのか」

 うわさをすれば影、とでも言うべきか。
 そのグレンがちょうどギルドにやってきたところだった。
 きたえ抜かれた身体に逆立った赤髪、見るからに強面こわもて風貌ふうぼうは、彼がAランク冒険者だと知らなくても圧倒されてしまう。グレンはそんな雰囲気の男だ。
 しかし、ロイは〝はて〟と首を傾げる。
 先ほどの言葉は、まるでロイをさがしていたかのようだったからだ。

「あ、おはようございます、グレンさん。えっと……もしかして、僕に何か用だったりしますか?」
「もしかしてもクソも、テメエ見ながら言ってんだから、それ以外ねえだろうが」
「……確かに」

 うなずきながらも、ロイが小さく溜息を吐き出したのは、やはりアニエスの件で言いたいことがあるのだろうと思ったからだ。
 ギルドの支部長から口止めされているといっても、さすがにパーティーメンバーにまで知らぬ存ぜぬで通せるはずがない。
 それに、もしグレン達にもお咎めがあるなら、なおさらだ。
 ロイはジッと次の言葉を待つ。しかし、グレンが口にした台詞せりふは、ロイの予想とは異なるものであった。

「……迷惑かけちまったみてえだな」

 そう言って、グレンは僅かに視線を逸らす。

「え……?」
「アニエスのことだ。パーティーのリーダーだから、一応アイツが何をやらかしたのかは聞いてる」

 グレンから謝られるのは全くの予想外だったため、ロイは数度のまばたきを繰り返す。

「えっと……謝らなくちゃならないのは、僕の方だと思っていたんですが」
「あ? 何でテメエが謝んだよ?」
「いえ……なんか、思っていた以上に大事になっちゃって……グレンさん達にも迷惑かけちゃったかな、と」

 ロイがそう告げた言葉がよほど見当違いだったのか、グレンは僅かに目を細め、大袈裟なまでに大きな溜息を吐き出した。

「テメエ、相変わらず何も理解しちゃいねえんだな。ま、新人冒険者なんてそんなもんっちゃあそんなもんだろうが」
「えっと……すみません」
「だから謝る必要はねえっつってんだろ。冒険者になったばかりのやつがアホみたいなこと言い出すのはいつものこった。いちいち気にしてられっかよ」

 ヘコヘコ謝るロイに顔をしかめてはいるものの、グレンが気にしていないというのは本心のようだ。


「そもそも、テメエは色々勘違いしてやがる」

 そう言って、グレンはつまらなそうに鼻を鳴らす。

「勘違い、ですか?」
「確かに、俺達はある意味テメエのせいで迷惑をかけられた。俺達は冒険者だからな、究極的には他人がどうなっても知ったこっちゃねえ。一番大切なのは自分達だ。俺達にとっては、パーティーからAランクの魔導士が一人減ったって事実があるだけなんだよ。ま、それがどれほどの損失かなんて、テメエにはきっと分からねえだろうな。アニエスはあれでかなり多才だったから、その穴埋めをすんのは大変なんてレベルじゃねえし……いや、もう無理かもしれねえ」

 Aランクの魔導士が希少だということは一般的な事実なのでロイにも分かる。しかし、その魔法が具体的にどのくらい役に立ち、それが失われた結果どうなるかなど、パーティーとして活動した経験や知識のとぼしいロイには想像のしようがない。
 だが……と、グレンは続ける。

「それをテメエのせいにするほど、俺達は落ちぶれちゃいねえよ。俺は別に、誰かに迷惑をかけんなとかは言わねえ。俺達だって清廉潔白せいれんけっぱくの身だなんて口が裂けても言えねえし、他人に汚いことをやんなとか言える立場でもねえからな。ここに来るまでの間に、んなことは腐るほどやってきた。だが、今回のことはアニエスがテメエ相手にヘマをやらかしたのが原因なわけだからな。全てはアイツが悪いし、こうなったのも自業自得じごうじとくだ」

 遠回しで若干分かりづらい言い方ではあったが、要するにグレンは、気にする必要はないと言っているらしい。

「そんで、俺達はアイツとパーティーを組んでいたわけだ。アイツがヘタこいたんなら、それは俺達の責任でもある。だから、さっきテメエにああ言った。それがパーティーを組むってことだ。よく覚えとけよ、新人」

 グレンなりにつかっているようだが、少なくとも態度はいつも通り、横柄おうへいなままだ。

「……はい。ありがとうございます」
「ふんっ……とは言っても、パーティーの他のやつらにはまだ何も話してねえんだがな」
「え、そうなんですか?」
「とりあえずは俺が支部長に話をされただけだからな。アイツが何をしてたのか、何をしようとしていたのかはまだ分からねえことも多い。だから、ひとまず俺で留めとけ、だとよ。ま、疑われてるんだろうな。Aランクだからって無条件で信じるほど、ギルドのやつらは間抜けじゃねえ。ま、そのAランクに裏切られたんだ、当然だな」

 そう言って、グレンは肩をすくめた。


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