14 / 30
第14話 元聖女、自分のあやまちを察する
しおりを挟む
行きと同じように何事もなく戻ってこれたセーナは、冒険者ギルドの受付前に緊張した面持ちで立っていた。
理由は分からないのだが、何故か受付嬢から睨まれていたからだ。
いや、厳密に言うならば、その顔に浮かんでいるのは笑みである。
セーナが冒険者になった時に受付をしてくれたその人の顔に浮かんでいるのは間違いなく笑みで……だがその目だけは、どう見ても笑っていなかった。
とはいえ、別に変わったことはやっていないはずである。
確かに薬草を採ってきたと告げた時には、受付嬢はその目に僅かに驚きを浮かべていたようではあったものの、あれは多分セーナが薬草の生えている場所を聞かなかったということに気付いていたからだろう。
まあ色々と慣れているだろう受付嬢が気付かないわけがないのだが。
そのことを責めるつもりはないし、資格もない。
冒険者はその全てが自己責任だということをセーナは知っていたのだ。
なのに聞くべき事を聞き忘れたのはセーナの責任でしかない。
そこで受付嬢を責めるのは筋違いというものだ。
ともあれ、その時はまだ普通だったはずである。
そうでなくなったのは、セーナが魔法の鞄から薬草を取り出し、目の前のカウンターに積み上げた時のことだ。
一日に百把必要だということは、とりあえず軽く山となるぐらいは必要だろうと思ったのだが……もしかしたら、置きすぎたのだろうか。
いや、それとも、薬草と言いつつも他のものも混ぜてしまったことかもしれない。
どうせ最終的には出すのだからと一緒に置いてしまったのだが、まずかっただろうか。
そんな風に、何がまずかったのだろうかと、セーナも笑みを浮かべながら心の中で頭を抱えていると、受付嬢が溜息を吐き出すような感じで口を開いた。
「セーナさん、でよろしかったでしょうか?」
「あ、はい、合っています。えっと、その……すみませんでした」
何が悪いのかは結局分からなかったが、反射的に頭を下げた。
怒られるのは間違いないと思ったので、とりあえず先に謝っておいた方がいいと思ったのだ。
だがそうくるのは予想外だったのか、頭の上の気配が僅かに揺らいだのを感じた。
次い苦笑のようなものが漏れたのを感じたので顔を上げると、受付嬢の目は少しだけ柔らかくなり、その口元には苦笑が浮かんでいる。
「別に謝る必要はありませんよ。というか、何故謝ったのですか?」
「いえ、その……怒られる気がしましたので」
「そうですか……それはどちらかと言えば、私が謝るべきですね。怒っていたのではなく、少し動揺していただけだったのですけれど、勘違いさせてしまったようですね。申し訳ありませんでした」
「あ、いえ……怒っていないのでしたら、よかったです」
しかしそう言いつつも、頭を下げた受付嬢のつむじを眺めつつ、僅かにセーナは首を傾げた。
これでもセーナは前世の頃、何万人……いや、それ以上の人達と接してきた経験がある。
その中には王侯貴族なども多く、彼らは感情を隠すのに長けていた。
だがセーナの役目は傷や病を癒すことで、感情を隠されては困るのだ。
痛いのは痛いと言ってもらわないと。
とはいえ彼らにも事情があって素直にそう言えないということは分かっていたので、必然的にセーナが読み取れるようになるしかなかったのだ。
そのため、他人の感情を読み取ることにはそこそこ自信があったのだが……と、そこまで考えたところで、いや、と思い直す。
何せ先ほど読み違えたばかりである。
穴場を教えてくれた冒険者の人は本当はいい人で……ということは、単に鈍ったということなのかもしれない。
考えてみれば今生の十五年ほどは限られた人との接触しかなかったのだ。
鈍っていて当然かもしれない。
つまりは、本当に怒っていなかったのかもしれないと、そんなことを思いながら、頭を上げた受付嬢へと口を開いた。
「えっと……怒っていないのでしたら、一体……?」
「そうですね……単純な確認です。何故ここまでの量を採ってきたのでしょうか、と」
「え? 何故と言われましても……採集だけで一日に必要な金額を稼ぐには百把必要だと聞いていたからですが……もしかして、違うんですか?」
「一日に百把、ですか……いえ、違うというわけではないのですけれど……そういえば、お姉様が元冒険者で話を聞いたことがあるのでしたか。失礼ではありますけれど、もしよろしければお姉様のランクをお聞きしても?」
「姉は二人いまして、二人とも冒険者だったのですが……確か、二人ともBランクだったと言っていましたね。一人はあくまでもパーティーの実力で自分の実力ではないなどとも言っていましたが」
「…………なるほど。それで、ですか……」
受付嬢の様子から、なんかもう確実に何かを間違えてしまったのだろうな、ということだけは分かったのだが、確認するのは怖かった。
セーナは気楽に生きたいだけなので、目立ちたいわけではないのだ。
かといって、このまま放置するのは何となくよろしくない気配もする。
どうしたものかと思い、ふと思い至った。
そうだあれがあったと取り出したのは、あの虹色に見える不思議な花であった。
「あ、そういえば、一つ聞きたいことがあるんですが。珍しいものを見つけまして、これも買い取ってもらえるのではないかと思って採ってきたの……えっと、ですが……」
途中で言葉に詰まったのは、その花を目にした瞬間、受付嬢の顔から表情が完全に抜け落ちたからだ。
話題転換をするどころか、完全に地雷を踏み抜いた。
「……その花は、何処で?」
「その、街の北側にある森の奥の方で見つけたのですが……あの、もしかして、持ってきてはいけないような花だったりしましたか?」
「……いえ、そういうわけではありません。私でも見たことがないほどの珍しいものでしたので、気になったのです」
そう口にする受付嬢は、だが無表情のままである。
セーナですら何一つ感情を読み取れないほどで……そこまで驚いているということなのか、それとも、本当はそこまでの何かだということなのか。
しかし尋ねてしまったらドツボにはまりそうで、聞くに聞けなかった。
「とりあえず、調べてみようかと思いますので、お借りしてもよろしいでしょうか?」
「あ、はい、どうぞ。その……よろしくお願いします」
「承知いたしました。とはいえ、さすがに多少時間がかかってしまうとは思いますけれど……ああそれと、時間がかかってしまうといえば、今回の採集依頼の報酬を渡すのは明日になってしまいそうなのですけれど、よろしいでしょうか? 何分数が多く、見たところ種類も多いようですため、時間がかかってしまいそうですので。申し訳ありません」
「いえ、そういうことでしたら仕方ないと言いますか、どう考えてもわたしに原因がありそうなので責める権利はないと言いますか……その、こちらこそすみません」
やはりと言うべきか、この量は普通ではなかったようだ。
これは一度普通の量というものを聞いておいた方がいいのかもしれない。
だが何にせよ、この状況でこの場にこれ以上留まっているのはよろしくないだろう。
それではまた明日、という言葉を告げると、セーナは逃げるように、ギルドを後にしたのであった。
理由は分からないのだが、何故か受付嬢から睨まれていたからだ。
いや、厳密に言うならば、その顔に浮かんでいるのは笑みである。
セーナが冒険者になった時に受付をしてくれたその人の顔に浮かんでいるのは間違いなく笑みで……だがその目だけは、どう見ても笑っていなかった。
とはいえ、別に変わったことはやっていないはずである。
確かに薬草を採ってきたと告げた時には、受付嬢はその目に僅かに驚きを浮かべていたようではあったものの、あれは多分セーナが薬草の生えている場所を聞かなかったということに気付いていたからだろう。
まあ色々と慣れているだろう受付嬢が気付かないわけがないのだが。
そのことを責めるつもりはないし、資格もない。
冒険者はその全てが自己責任だということをセーナは知っていたのだ。
なのに聞くべき事を聞き忘れたのはセーナの責任でしかない。
そこで受付嬢を責めるのは筋違いというものだ。
ともあれ、その時はまだ普通だったはずである。
そうでなくなったのは、セーナが魔法の鞄から薬草を取り出し、目の前のカウンターに積み上げた時のことだ。
一日に百把必要だということは、とりあえず軽く山となるぐらいは必要だろうと思ったのだが……もしかしたら、置きすぎたのだろうか。
いや、それとも、薬草と言いつつも他のものも混ぜてしまったことかもしれない。
どうせ最終的には出すのだからと一緒に置いてしまったのだが、まずかっただろうか。
そんな風に、何がまずかったのだろうかと、セーナも笑みを浮かべながら心の中で頭を抱えていると、受付嬢が溜息を吐き出すような感じで口を開いた。
「セーナさん、でよろしかったでしょうか?」
「あ、はい、合っています。えっと、その……すみませんでした」
何が悪いのかは結局分からなかったが、反射的に頭を下げた。
怒られるのは間違いないと思ったので、とりあえず先に謝っておいた方がいいと思ったのだ。
だがそうくるのは予想外だったのか、頭の上の気配が僅かに揺らいだのを感じた。
次い苦笑のようなものが漏れたのを感じたので顔を上げると、受付嬢の目は少しだけ柔らかくなり、その口元には苦笑が浮かんでいる。
「別に謝る必要はありませんよ。というか、何故謝ったのですか?」
「いえ、その……怒られる気がしましたので」
「そうですか……それはどちらかと言えば、私が謝るべきですね。怒っていたのではなく、少し動揺していただけだったのですけれど、勘違いさせてしまったようですね。申し訳ありませんでした」
「あ、いえ……怒っていないのでしたら、よかったです」
しかしそう言いつつも、頭を下げた受付嬢のつむじを眺めつつ、僅かにセーナは首を傾げた。
これでもセーナは前世の頃、何万人……いや、それ以上の人達と接してきた経験がある。
その中には王侯貴族なども多く、彼らは感情を隠すのに長けていた。
だがセーナの役目は傷や病を癒すことで、感情を隠されては困るのだ。
痛いのは痛いと言ってもらわないと。
とはいえ彼らにも事情があって素直にそう言えないということは分かっていたので、必然的にセーナが読み取れるようになるしかなかったのだ。
そのため、他人の感情を読み取ることにはそこそこ自信があったのだが……と、そこまで考えたところで、いや、と思い直す。
何せ先ほど読み違えたばかりである。
穴場を教えてくれた冒険者の人は本当はいい人で……ということは、単に鈍ったということなのかもしれない。
考えてみれば今生の十五年ほどは限られた人との接触しかなかったのだ。
鈍っていて当然かもしれない。
つまりは、本当に怒っていなかったのかもしれないと、そんなことを思いながら、頭を上げた受付嬢へと口を開いた。
「えっと……怒っていないのでしたら、一体……?」
「そうですね……単純な確認です。何故ここまでの量を採ってきたのでしょうか、と」
「え? 何故と言われましても……採集だけで一日に必要な金額を稼ぐには百把必要だと聞いていたからですが……もしかして、違うんですか?」
「一日に百把、ですか……いえ、違うというわけではないのですけれど……そういえば、お姉様が元冒険者で話を聞いたことがあるのでしたか。失礼ではありますけれど、もしよろしければお姉様のランクをお聞きしても?」
「姉は二人いまして、二人とも冒険者だったのですが……確か、二人ともBランクだったと言っていましたね。一人はあくまでもパーティーの実力で自分の実力ではないなどとも言っていましたが」
「…………なるほど。それで、ですか……」
受付嬢の様子から、なんかもう確実に何かを間違えてしまったのだろうな、ということだけは分かったのだが、確認するのは怖かった。
セーナは気楽に生きたいだけなので、目立ちたいわけではないのだ。
かといって、このまま放置するのは何となくよろしくない気配もする。
どうしたものかと思い、ふと思い至った。
そうだあれがあったと取り出したのは、あの虹色に見える不思議な花であった。
「あ、そういえば、一つ聞きたいことがあるんですが。珍しいものを見つけまして、これも買い取ってもらえるのではないかと思って採ってきたの……えっと、ですが……」
途中で言葉に詰まったのは、その花を目にした瞬間、受付嬢の顔から表情が完全に抜け落ちたからだ。
話題転換をするどころか、完全に地雷を踏み抜いた。
「……その花は、何処で?」
「その、街の北側にある森の奥の方で見つけたのですが……あの、もしかして、持ってきてはいけないような花だったりしましたか?」
「……いえ、そういうわけではありません。私でも見たことがないほどの珍しいものでしたので、気になったのです」
そう口にする受付嬢は、だが無表情のままである。
セーナですら何一つ感情を読み取れないほどで……そこまで驚いているということなのか、それとも、本当はそこまでの何かだということなのか。
しかし尋ねてしまったらドツボにはまりそうで、聞くに聞けなかった。
「とりあえず、調べてみようかと思いますので、お借りしてもよろしいでしょうか?」
「あ、はい、どうぞ。その……よろしくお願いします」
「承知いたしました。とはいえ、さすがに多少時間がかかってしまうとは思いますけれど……ああそれと、時間がかかってしまうといえば、今回の採集依頼の報酬を渡すのは明日になってしまいそうなのですけれど、よろしいでしょうか? 何分数が多く、見たところ種類も多いようですため、時間がかかってしまいそうですので。申し訳ありません」
「いえ、そういうことでしたら仕方ないと言いますか、どう考えてもわたしに原因がありそうなので責める権利はないと言いますか……その、こちらこそすみません」
やはりと言うべきか、この量は普通ではなかったようだ。
これは一度普通の量というものを聞いておいた方がいいのかもしれない。
だが何にせよ、この状況でこの場にこれ以上留まっているのはよろしくないだろう。
それではまた明日、という言葉を告げると、セーナは逃げるように、ギルドを後にしたのであった。
43
お気に入りに追加
2,450
あなたにおすすめの小説

聖女やめます……タダ働きは嫌!友達作ります!冒険者なります!お金稼ぎます!ちゃっかり世界も救います!
さくしゃ
ファンタジー
職業「聖女」としてお勤めに忙殺されるクミ
祈りに始まり、一日中治療、時にはドラゴン討伐……しかし、全てタダ働き!
も……もう嫌だぁ!
半狂乱の最強聖女は冒険者となり、軟禁生活では味わえなかった生活を知りはっちゃける!
時には、不労所得、冒険者業、アルバイトで稼ぐ!
大金持ちにもなっていき、世界も救いまーす。
色んなキャラ出しまくりぃ!
カクヨムでも掲載チュッ
⚠︎この物語は全てフィクションです。
⚠︎現実では絶対にマネはしないでください!

追放された引きこもり聖女は女神様の加護で快適な旅を満喫中
四馬㋟
ファンタジー
幸福をもたらす聖女として民に崇められ、何不自由のない暮らしを送るアネーシャ。19歳になった年、本物の聖女が現れたという理由で神殿を追い出されてしまう。しかし月の女神の姿を見、声を聞くことができるアネーシャは、正真正銘本物の聖女で――孤児院育ちゆえに頼るあてもなく、途方に暮れるアネーシャに、女神は告げる。『大丈夫大丈夫、あたしがついてるから』「……軽っ」かくして、女二人のぶらり旅……もとい巡礼の旅が始まる。

婚約破棄された上に国外追放された聖女はチート級冒険者として生きていきます~私を追放した王国が大変なことになっている?へぇ、そうですか~
夏芽空
ファンタジー
無茶な仕事量を押し付けられる日々に、聖女マリアはすっかり嫌気が指していた。
「聖女なんてやってられないわよ!」
勢いで聖女の杖を叩きつけるが、跳ね返ってきた杖の先端がマリアの顎にクリーンヒット。
そのまま意識を失う。
意識を失ったマリアは、暗闇の中で前世の記憶を思い出した。
そのことがきっかけで、マリアは強い相手との戦いを望むようになる。
そしてさらには、チート級の力を手に入れる。
目を覚ましたマリアは、婚約者である第一王子から婚約破棄&国外追放を命じられた。
その言葉に、マリアは大歓喜。
(国外追放されれば、聖女という辛いだけの役目から解放されるわ!)
そんな訳で、大はしゃぎで国を出ていくのだった。
外の世界で冒険者という存在を知ったマリアは、『強い相手と戦いたい』という前世の自分の願いを叶えるべく自らも冒険者となり、チート級の力を使って、順調にのし上がっていく。
一方、マリアを追放した王国は、その軽率な行いのせいで異常事態が発生していた……。
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

【完結】聖女にはなりません。平凡に生きます!
暮田呉子
ファンタジー
この世界で、ただ平凡に、自由に、人生を謳歌したい!
政略結婚から三年──。夫に見向きもされず、屋敷の中で虐げられてきたマリアーナは夫の子を身籠ったという女性に水を掛けられて前世を思い出す。そうだ、前世は慎ましくも充実した人生を送った。それなら現世も平凡で幸せな人生を送ろう、と強く決意するのだった。

婚約破棄されたので森の奥でカフェを開いてスローライフ
あげは
ファンタジー
「私は、ユミエラとの婚約を破棄する!」
学院卒業記念パーティーで、婚約者である王太子アルフリードに突然婚約破棄された、ユミエラ・フォン・アマリリス公爵令嬢。
家族にも愛されていなかったユミエラは、王太子に婚約破棄されたことで利用価値がなくなったとされ家を勘当されてしまう。
しかし、ユミエラに特に気にした様子はなく、むしろ喜んでいた。
これまでの生活に嫌気が差していたユミエラは、元孤児で転生者の侍女ミシェルだけを連れ、その日のうちに家を出て人のいない森の奥に向かい、森の中でカフェを開くらしい。
「さあ、ミシェル! 念願のスローライフよ! 張り切っていきましょう!」
王都を出るとなぜか国を守護している神獣が待ち構えていた。
どうやら国を捨てユミエラについてくるらしい。
こうしてユミエラは、転生者と神獣という何とも不思議なお供を連れ、優雅なスローライフを楽しむのであった。
一方、ユミエラを追放し、神獣にも見捨てられた王国は、愚かな王太子のせいで混乱に陥るのだった――。
なろう・カクヨムにも投稿

異世界リナトリオン〜平凡な田舎娘だと思った私、実は転生者でした?!〜
青山喜太
ファンタジー
ある日、母が死んだ
孤独に暮らす少女、エイダは今日も1人分の食器を片付ける、1人で食べる朝食も慣れたものだ。
そしてそれは母が死んでからいつもと変わらない日常だった、ドアがノックされるその時までは。
これは1人の少女が世界を巻き込む巨大な秘密に立ち向かうお話。
小説家になろう様からの転載です!

劣悪だと言われたハズレ加護の『空間魔法』を、便利だと思っているのは僕だけなのだろうか?
はらくろ
ファンタジー
海と交易で栄えた国を支える貴族家のひとつに、
強くて聡明な父と、優しくて活動的な母の間に生まれ育った少年がいた。
母親似に育った賢く可愛らしい少年は優秀で、将来が楽しみだと言われていたが、
その少年に、突然の困難が立ちはだかる。
理由は、貴族の跡取りとしては公言できないほどの、劣悪な加護を洗礼で授かってしまったから。
一生外へ出られないかもしれない幽閉のような生活を続けるよりも、少年は屋敷を出て行く選択をする。
それでも持ち前の強く非常識なほどの魔力の多さと、負けず嫌いな性格でその困難を乗り越えていく。
そんな少年の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる