雪つぶて、高く 或る家族のエンディングノート

2023年8月、稲垣好幸は瀕死の父・幹雄に病院で付き添っていた。
決して仲の良い親子ではない。
24年前、好幸が反対を押し切って円という女性と学生結婚した際、一度勘当されている。
その経緯を引きずり、幹雄が59才の時に脳溢血で倒れ、障害者になっても好幸は別居し続けていた。
だが一昨年、幹夫が硬膜外血腫で再入院、母・俶子にも老人性鬱の傾向が出て、好幸と円は介護中心の生活に入る。

この時、円は他にも「子供がいない」と言う悩みを抱えていた。
過酷な不妊治療に挑んだ日々が円の心を追い詰め、好幸との溝が深まって、離婚協議を進めざるを得ない状況に陥っている。

そんな最中、父を見舞った叔父の孫自慢をきっかけに、俶子は円へ不用意な一言をぶつけ、円を泣かせてしまう。
やはり離婚を急ぐしかないのか?
家族の絆を保てない己の不甲斐なさに思い悩む好幸だが……


エブリスタ、小説家になろう、ノベルアップ+にも投稿しております。
24h.ポイント 0pt
0
小説 194,429 位 / 194,429件 現代文学 8,347 位 / 8,347件

あなたにおすすめの小説

須臾物語(約400字)

真ヒル乃
現代文学
原稿用紙一枚分で綴る、小説のような詩のような物語集。 傾向として、一風変わった感じ(SF・ファンタジー寄り)の話が多め。微グロ・BLもあります(表記有)ので、お読みの際はくれぐれもご注意願います。 思ったより400字以上でした……(汗)

夫が妹を第二夫人に迎えたので、英雄の妻の座を捨てます。

Nao*
恋愛
夫が英雄の称号を授かり、私は英雄の妻となった。 そして英雄は、何でも一つ願いを叶える事が出来る。 だが夫が願ったのは、私の妹を第二夫人に迎えると言う信じられないものだった。 これまで夫の為に祈りを捧げて来たと言うのに、私は彼に手酷く裏切られたのだ──。 (1万字以上と少し長いので、短編集とは別にしてあります。)

奇妙な日常

廣瀬純一
大衆娯楽
新婚夫婦の体が入れ替わる話

塔を下からのぞく

5尺の豚骨
現代文学
ぱっっぱっぱっぱっっぱぱぱぱっっっぱあああぱぱぱ 短編小説集です。楽しんでいただけると幸いです。

【ショートショート】おやすみ

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
恋愛
◆こちらは声劇用台本になりますが普通に読んで頂いても癒される作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

ソウルシャイン

たきたたき
現代文学
 舞台は地方都市四名。とある一軒の楽器店がこの度リニューアルオープンする運びとなりました。  —この作品は架空の地方都市四名市を舞台にした、シチュエーションドラマ形式の短編連作です。  ※不定期に連載中

入れ替われるイメクラ

廣瀬純一
SF
男女の体が入れ替わるイメクラの話

Last Recrudescence

睡眠者
現代文学
1998年、核兵器への対処法が発明された以来、その故に起こった第三次世界大戦は既に5年も渡った。庶民から大富豪まで、素人か玄人であっても誰もが皆苦しめている中、各国が戦争進行に。平和を自分の手で掴めて届けようとする理想家である村山誠志郎は、辿り着くためのチャンスを得たり失ったりその後、ある事件の仮面をつけた「奇跡」に訪れられた。同時に災厄も生まれ、その以来化け物達と怪獣達が人類を強襲し始めた。それに対して、誠志郎を含めて、「英雄」達が生れて人々を守っている。犠牲が急増しているその惨劇の戦いは人間に「災慝(さいとく)」と呼ばれている。