104 / 131
国始動編
第104話 スパイごっこ
しおりを挟む
王室を出た大地は王宮前でヘクトル達と別れると、早速ある人物のいる部屋へと向かった。
「入るぞ。」
大地は部屋の主から声が返ってくる前に扉を開ける。
「急にどうしたのよ。何か用?」
「いつまで部屋に閉じこもっているんだメリア。」
大地が訪れていたのはメリアの部屋であった。
メリアはアーヴ達との戦争が終わってからというものほとんど部屋から出ることなく日々を過ごしていた。
時折ルルに無理やり連れ出されることはあったものの、一人で外に出ることはなく、引きこもり状態となっていた。
「少し俺に付き合ってくれよ。」
「なんでよ。一応大地はこの国のシンボル的な存在なんでしょ? そんなあんたが私と一緒に居たらあんたの印象も悪くなってしまうわよ。」
「だからお前が魔族っていうのは一部の人間しか知らないんだよ。実際何回か外に出てたんだろ? お前に向かって魔族だっていう奴が一人でもいたか?」
「それはいないけど・・・」
「それに今回の事は変成魔法を使えるお前にしか付き合ってもらえそうにないことなんでな。」
「あんた何をする気なの?」
「いまディランチ連邦の奴らがアースに来ているんだ。俺達と同盟を結びたいんだとよ。俺はそいつらの真意を量ってやろうと思ってな。」
「つまり変成魔法で姿を変えてスパイをするってことね?」
「さすがメリア物分かりがいいな。」
「とんだ王様がいたものね。」
メリアは頭を横に振ると呆れた顔を見せる。
「姿を変えてなら別にお前も大丈夫だろう? 少し俺に付き合ってくれよ。」
「わかったわよ。それで何に姿を変えればいいの?」
「とりあえず俺の真似をしてくれ。」
大地は変成魔法を再現すると自分の姿を小さな野鳥の姿に変えた。
メリアは小さくため息をつくと大地と同じように野鳥に姿を変える。
『じゃあさっそくディランチ連邦の使者のいる客間に行こうか。ついて来てくれ。』
大地は念話でメリアにそう告げると小窓から空へと羽ばたいていった。
『飛ぶのって意外と難しいな。』
フラフラとしながら王宮の周りを飛行する大地。その後ろではメリアがスムーズな飛行を行っていた。
『それで今から何処にいくの?』
『とりあえずあいつらのいる客間に向かう。』
『そんな飛行で行けるの?』
『・・・・何とかするさ。』
フラフラと上下左右に揺れながら飛行している大地を見て、不安に思ったメリアが心配そうに声をかけるが、大地は気にすることなく客間の窓に向かって飛行を続ける。
王宮の周りを飛んでいた大地が窓の奥に映るジグルの姿を捉えた。
あそこか。じゃあ早速窓際に向かいますかね。
大地がジグルのいる部屋の窓へと向かおうとした時、身体の制御を誤って滑空するように物凄い速さで窓へと急加速してしまう。
『大地あんた何やってんのよ!? このままだと窓にぶつかるわよ!』
『わかってる! でも鳥の身体なんてなったことがなかったから、ブレーキの掛け方が分からないんだよ!』
大地は必死に速度を緩めようとするが、使い慣れていない変成魔法で初めて鳥になった大地は身体の制御が上手く出来ず、そのまま窓へとぶつかってしまう。
いってぇ・・・鳥の身体ってこんなもろいのかよ。骨が何本か折れてるんじゃねえか。
窓に全身を打ち付けながら、激痛に悶える大地。
そのまま窓から落下しようとしたとき、ジグルが窓を開けて野鳥となった大地の身体を優しく受け止めた。
「くっくっく。まさかこれほど飛ぶのが下手な鳥がいるとはね。少し待っていなさい。今治してあげますから。」
ジグルは鳥となった大地を丁寧に机の上に置くと、傷ついた大地の羽に魔法を発動させた。
これは光魔法か?
光魔法をかけられた大地の身体は徐々に傷が塞がっていき、次第に痛みも無くなっていた。
「これで大丈夫かな? さぁお友達も待っているよ。」
ジグルは窓の外でこちらを見ている野鳥姿のメリアを目を向けると、窓際に大地を乗せた。
『あんた大丈夫なの? てか今度から気を付けなさいよ。』
『使者様が回復してくれたおかげでなんとかな。今度からはちゃんと練習してから使うようにする。』
窓際にて羽の調子を見ている大地の元へとメリアが降り立った時、ジグルとその護衛達がアースについて話を始めた。
「ジグル様。それにしてもこの国はまるで違う世界の国ようですな。」
「そうだね。もしかしたら睦月の様に異世界から来た者達がこの国にもいるのかもしれないね。実際に先程の王様も睦月と同じような黒髪だった。あながち違う世界の国っていうのは間違っていないかもしれないよ。」
睦月って銀次郎さんの日記に出て来た日本人じゃねえか。
大地は睦月という言葉に思わず反応してしまい、羽をバサバサとはためかせて部屋に大きな羽音が響かせてしまう。
羽音に気付いたジグルはジーっと大地を見つめた後、大地の元へと歩み寄ってきた。
やべっ。もしかして気付かれたか。
大地がジグルに何か感づかれたのだと思い警戒を強めていると、ジグルはメリアもろとも大地を優しく救い上げ、ベッドの枕の上に二人を降ろした。
「どうしたここが気に入ったのか? なら部屋の中にいれば良い。外は少し風が冷たいからな。」
二人に優しい笑みを向けると席へと戻っていくジグル。
「話の途中ですまないな。でももし異世界から来た者達によって作られた国であるなら、是非とも同盟を結びたいものだね。」
「そうですな。あちらはどう出てくるか。」
「まぁそう簡単にじゃあ同盟組みましょうかとはならないとは思うけど。」
「そうですか・・・。ですがもし同盟を組めないとなると、この先厳しい戦いになりそうですな。」
「厳しいなんてもんじゃないよ。今の戦いを続けていれば遅かれ早かれディランチは帝国に敗れる。それだけは何とか防がないと。」
先程まで優しそうな笑みを浮かべていたジグルも途帝国との戦争の話になると、途端に険しい表情を見せる。
どのような戦いになっているか知らない大地達でもその表情から、現在のディランチ連邦の状況がかなり厳しい状況なのだと推測出来た。
「とにかく今の私達には待つことしか出来ない。せっかくこの国に来たんだ。王様も言っていただろう? この国の事を知ってほしいって。そのお言葉に甘えようじゃないか。」
ジグルは再び明るい笑みを見せると枕で聞き耳を立てていた大地達の元へと歩み寄り、二人をそっと窓際まで運ぶ。
「私達は今から外出させてもらうよ。もう窓にぶつかるような危ない真似をしてはいけないよ。」
ジグルは野鳥の二人にそう告げると窓を開けた。
『大地どうすんのよ?』
『まぁ変な事を考えているわけでもなさそうだしな。スパイごっこはもう終わりにするか。』
大地はジグル達に変な思惑がないのだと判断すると、そのままフラフラと空へ飛び立った。
「入るぞ。」
大地は部屋の主から声が返ってくる前に扉を開ける。
「急にどうしたのよ。何か用?」
「いつまで部屋に閉じこもっているんだメリア。」
大地が訪れていたのはメリアの部屋であった。
メリアはアーヴ達との戦争が終わってからというものほとんど部屋から出ることなく日々を過ごしていた。
時折ルルに無理やり連れ出されることはあったものの、一人で外に出ることはなく、引きこもり状態となっていた。
「少し俺に付き合ってくれよ。」
「なんでよ。一応大地はこの国のシンボル的な存在なんでしょ? そんなあんたが私と一緒に居たらあんたの印象も悪くなってしまうわよ。」
「だからお前が魔族っていうのは一部の人間しか知らないんだよ。実際何回か外に出てたんだろ? お前に向かって魔族だっていう奴が一人でもいたか?」
「それはいないけど・・・」
「それに今回の事は変成魔法を使えるお前にしか付き合ってもらえそうにないことなんでな。」
「あんた何をする気なの?」
「いまディランチ連邦の奴らがアースに来ているんだ。俺達と同盟を結びたいんだとよ。俺はそいつらの真意を量ってやろうと思ってな。」
「つまり変成魔法で姿を変えてスパイをするってことね?」
「さすがメリア物分かりがいいな。」
「とんだ王様がいたものね。」
メリアは頭を横に振ると呆れた顔を見せる。
「姿を変えてなら別にお前も大丈夫だろう? 少し俺に付き合ってくれよ。」
「わかったわよ。それで何に姿を変えればいいの?」
「とりあえず俺の真似をしてくれ。」
大地は変成魔法を再現すると自分の姿を小さな野鳥の姿に変えた。
メリアは小さくため息をつくと大地と同じように野鳥に姿を変える。
『じゃあさっそくディランチ連邦の使者のいる客間に行こうか。ついて来てくれ。』
大地は念話でメリアにそう告げると小窓から空へと羽ばたいていった。
『飛ぶのって意外と難しいな。』
フラフラとしながら王宮の周りを飛行する大地。その後ろではメリアがスムーズな飛行を行っていた。
『それで今から何処にいくの?』
『とりあえずあいつらのいる客間に向かう。』
『そんな飛行で行けるの?』
『・・・・何とかするさ。』
フラフラと上下左右に揺れながら飛行している大地を見て、不安に思ったメリアが心配そうに声をかけるが、大地は気にすることなく客間の窓に向かって飛行を続ける。
王宮の周りを飛んでいた大地が窓の奥に映るジグルの姿を捉えた。
あそこか。じゃあ早速窓際に向かいますかね。
大地がジグルのいる部屋の窓へと向かおうとした時、身体の制御を誤って滑空するように物凄い速さで窓へと急加速してしまう。
『大地あんた何やってんのよ!? このままだと窓にぶつかるわよ!』
『わかってる! でも鳥の身体なんてなったことがなかったから、ブレーキの掛け方が分からないんだよ!』
大地は必死に速度を緩めようとするが、使い慣れていない変成魔法で初めて鳥になった大地は身体の制御が上手く出来ず、そのまま窓へとぶつかってしまう。
いってぇ・・・鳥の身体ってこんなもろいのかよ。骨が何本か折れてるんじゃねえか。
窓に全身を打ち付けながら、激痛に悶える大地。
そのまま窓から落下しようとしたとき、ジグルが窓を開けて野鳥となった大地の身体を優しく受け止めた。
「くっくっく。まさかこれほど飛ぶのが下手な鳥がいるとはね。少し待っていなさい。今治してあげますから。」
ジグルは鳥となった大地を丁寧に机の上に置くと、傷ついた大地の羽に魔法を発動させた。
これは光魔法か?
光魔法をかけられた大地の身体は徐々に傷が塞がっていき、次第に痛みも無くなっていた。
「これで大丈夫かな? さぁお友達も待っているよ。」
ジグルは窓の外でこちらを見ている野鳥姿のメリアを目を向けると、窓際に大地を乗せた。
『あんた大丈夫なの? てか今度から気を付けなさいよ。』
『使者様が回復してくれたおかげでなんとかな。今度からはちゃんと練習してから使うようにする。』
窓際にて羽の調子を見ている大地の元へとメリアが降り立った時、ジグルとその護衛達がアースについて話を始めた。
「ジグル様。それにしてもこの国はまるで違う世界の国ようですな。」
「そうだね。もしかしたら睦月の様に異世界から来た者達がこの国にもいるのかもしれないね。実際に先程の王様も睦月と同じような黒髪だった。あながち違う世界の国っていうのは間違っていないかもしれないよ。」
睦月って銀次郎さんの日記に出て来た日本人じゃねえか。
大地は睦月という言葉に思わず反応してしまい、羽をバサバサとはためかせて部屋に大きな羽音が響かせてしまう。
羽音に気付いたジグルはジーっと大地を見つめた後、大地の元へと歩み寄ってきた。
やべっ。もしかして気付かれたか。
大地がジグルに何か感づかれたのだと思い警戒を強めていると、ジグルはメリアもろとも大地を優しく救い上げ、ベッドの枕の上に二人を降ろした。
「どうしたここが気に入ったのか? なら部屋の中にいれば良い。外は少し風が冷たいからな。」
二人に優しい笑みを向けると席へと戻っていくジグル。
「話の途中ですまないな。でももし異世界から来た者達によって作られた国であるなら、是非とも同盟を結びたいものだね。」
「そうですな。あちらはどう出てくるか。」
「まぁそう簡単にじゃあ同盟組みましょうかとはならないとは思うけど。」
「そうですか・・・。ですがもし同盟を組めないとなると、この先厳しい戦いになりそうですな。」
「厳しいなんてもんじゃないよ。今の戦いを続けていれば遅かれ早かれディランチは帝国に敗れる。それだけは何とか防がないと。」
先程まで優しそうな笑みを浮かべていたジグルも途帝国との戦争の話になると、途端に険しい表情を見せる。
どのような戦いになっているか知らない大地達でもその表情から、現在のディランチ連邦の状況がかなり厳しい状況なのだと推測出来た。
「とにかく今の私達には待つことしか出来ない。せっかくこの国に来たんだ。王様も言っていただろう? この国の事を知ってほしいって。そのお言葉に甘えようじゃないか。」
ジグルは再び明るい笑みを見せると枕で聞き耳を立てていた大地達の元へと歩み寄り、二人をそっと窓際まで運ぶ。
「私達は今から外出させてもらうよ。もう窓にぶつかるような危ない真似をしてはいけないよ。」
ジグルは野鳥の二人にそう告げると窓を開けた。
『大地どうすんのよ?』
『まぁ変な事を考えているわけでもなさそうだしな。スパイごっこはもう終わりにするか。』
大地はジグル達に変な思惑がないのだと判断すると、そのままフラフラと空へ飛び立った。
0
お気に入りに追加
1,170
あなたにおすすめの小説
せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います
霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。
得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。
しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。
傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。
基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。
が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。
ギルドから追放された実は究極の治癒魔法使い。それに気付いたギルドが崩壊仕掛かってるが、もう知らん。僕は美少女エルフと旅することにしたから。
yonechanish
ファンタジー
僕は治癒魔法使い。
子供の頃、僕は奴隷として売られていた。
そんな僕をギルドマスターが拾ってくれた。
だから、僕は自分に誓ったんだ。
ギルドのメンバーのために、生きるんだって。
でも、僕は皆の役に立てなかったみたい。
「クビ」
その言葉で、僕はギルドから追放された。
一人。
その日からギルドの崩壊が始まった。
僕の治癒魔法は地味だから、皆、僕がどれだけ役に立ったか知らなかったみたい。
だけど、もう遅いよ。
僕は僕なりの旅を始めたから。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
転移した場所が【ふしぎな果実】で溢れていた件
月風レイ
ファンタジー
普通の高校2年生の竹中春人は突如、異世界転移を果たした。
そして、異世界転移をした先は、入ることが禁断とされている場所、神の園というところだった。
そんな慣習も知りもしない、春人は神の園を生活圏として、必死に生きていく。
そこでしか成らない『ふしぎな果実』を空腹のあまり口にしてしまう。
そして、それは世界では幻と言われている祝福の果実であった。
食料がない春人はそんなことは知らず、ふしぎな果実を米のように常食として喰らう。
不思議な果実の恩恵によって、規格外に強くなっていくハルトの、異世界冒険大ファンタジー。
大修正中!今週中に修正終え更新していきます!
地獄の手違いで殺されてしまったが、閻魔大王が愛猫と一緒にネット環境付きで異世界転生させてくれました。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作、面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
高橋翔は地獄の官吏のミスで寿命でもないのに殺されてしまった。だが流石に地獄の十王達だった。配下の失敗にいち早く気付き、本来なら地獄の泰広王(不動明王)だけが初七日に審理する場に、十王全員が勢揃いして善後策を協議する事になった。だが、流石の十王達でも、配下の失敗に気がつくのに六日掛かっていた、高橋翔の身体は既に焼かれて灰となっていた。高橋翔は閻魔大王たちを相手に交渉した。現世で残されていた寿命を異世界で全うさせてくれる事。どのような異世界であろうと、異世界間ネットスーパーを利用して元の生活水準を保証してくれる事。死ぬまでに得ていた貯金と家屋敷、死亡保険金を保証して異世界で使えるようにする事。更には異世界に行く前に地獄で鍛錬させてもらう事まで要求し、権利を勝ち取った。そのお陰で異世界では楽々に生きる事ができた。
【完結】【勇者】の称号が無かった美少年は王宮を追放されたのでのんびり異世界を謳歌する
雪雪ノ雪
ファンタジー
ある日、突然学校にいた人全員が【勇者】として召喚された。
その召喚に巻き込まれた少年柊茜は、1人だけ【勇者】の称号がなかった。
代わりにあったのは【ラグナロク】という【固有exスキル】。
それを見た柊茜は
「あー....このスキルのせいで【勇者】の称号がなかったのかー。まぁ、ス・ラ・イ・厶・に【勇者】って称号とか合わないからなぁ…」
【勇者】の称号が無かった柊茜は、王宮を追放されてしまう。
追放されてしまった柊茜は、特に慌てる事もなくのんびり異世界を謳歌する..........たぶん…....
主人公は男の娘です 基本主人公が自分を表す時は「私」と表現します
女神様から同情された結果こうなった
回復師
ファンタジー
どうやら女神の大ミスで学園ごと異世界に召喚されたらしい。本来は勇者になる人物を一人召喚するはずだったのを女神がミスったのだ。しかも召喚した場所がオークの巣の近く、年頃の少女が目の前にいきなり大量に現れ色めき立つオーク達。俺は妹を守る為に、女神様から貰ったスキルで生き残るべく思考した。
クラス転移で無能判定されて追放されたけど、努力してSSランクのチートスキルに進化しました~【生命付与】スキルで異世界を自由に楽しみます~
いちまる
ファンタジー
ある日、クラスごと異世界に召喚されてしまった少年、天羽イオリ。
他のクラスメートが強力なスキルを発現させてゆく中、イオリだけが最低ランクのEランクスキル【生命付与】の持ち主だと鑑定される。
「無能は不要だ」と判断した他の生徒や、召喚した張本人である神官によって、イオリは追放され、川に突き落とされた。
しかしそこで、川底に沈んでいた謎の男の力でスキルを強化するチャンスを得た――。
1千年の努力とともに、イオリのスキルはSSランクへと進化!
自分を拾ってくれた田舎町のアイテムショップで、チートスキルをフル稼働!
「転移者が世界を良くする?」
「知らねえよ、俺は異世界を自由気ままに楽しむんだ!」
追放された少年の第2の人生が、始まる――!
※本作品は他サイト様でも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる