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国始動編
第94話 ヘクトルの過去(5)
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ヘクトル達が出立して二日後。
その災厄は急に路地裏を襲った。
「火を放て! 獣人達は皆殺しにしろ!」
その日はこれまでと変わりない夜であった。
急に現れた路地裏に姿を現した武装した男達は、何もわからない獣人達に刃を向けてきた。
訳もわからず逃げ惑う獣人達。必死に抵抗を試みる者もいたが、武器の類を持っていない獣人達は武装した男達に次々切られていく。
「おい! カーン一体何事だ!」
店の中にまで響いてきた悲鳴や、窓から見える天高く上る煙を見た銀次郎が思わず声を荒げる。
「それが・・・何者かが路地裏の人達が襲撃してきてます! 夜盗でしょうか?」
「馬鹿が! 夜盗が貧乏くさい路地裏に攻めてくるわけがないだろう! 大方ヘクトルの計画を邪魔に思う誰かがヘクトルのいない間に差し向けてきたんだろう。だから慎重に事を運べと言ったのに。」
銀次郎は重たい身体を無理やり起こし、店の外へと出ようとする。
「銀次郎の旦那! 何処に行く気ですかい!?」
「あいつらを助けに行くに決まってるだろうが!」
「そんな身体じゃ無茶ですって!」
「うるせぇ! お前はこの店の中で待ってろ!」
銀次郎はカーンの忠告も聞かぬまま路地裏へと走っていった。
カーンも師である銀次郎を放っておくことなど出来ず、後を追っていく。
「ちくしょうが。なんだってこんな酷いことを。」
銀次郎達が路地裏の中へと差し掛かった時、路地裏は既に炎に包まれていた。二人が唖然としていると前方で女の子の声が聞こえる。
「あなた達なんでことするんですか!」
声の聞こえる方へと目を向けると、そこには武装した男達から必死に怯える人間の男の子を守ろうとしていた獣人の女の子の姿があった。
「うるせぇガキだな。早くやっちまうか。」
「そうだな。目撃者を残しておくと後々面倒なことになる。」
そういって一人の男が剣を振りかざした時。
男達の足元から金属の槍が出現し、男達を串刺しにした。
「ぐふ!」
「ぎゃあああ!」
身体の至るところを槍で刺されて、のたうち回る男達。
「おい嬢ちゃん! 大丈夫か?」
「ありがとうおじさん!」
銀次郎はすぐさま獣人の女の子の元に歩み寄ると何が起きているのかを尋ねる。
「嬢ちゃん何があった?」
「私にもわからないの。急に剣を持った人達がみんなを襲いだして、家に火をつけ始めたの。」
「そうか。それは怖かっただろう。俺の店の場所はわかるな? そこの奥にある部屋に隠れていなさい。あそこなら安全だろうからな。」
「うん。わかった。」
銀次郎から頭を撫でられた獣人の女の子は男の子の手を引きながら銀次郎の店へと走って向かった。
「銀次郎の旦那。さっきのは・・・?」
「ごほごほ。あぁ!? 今はそんなこと言ってる場合じゃねぇだろう。」
不可解な現象を目撃して呆然とするカーンを尻目に奥へと進んでいく銀次郎。
奥まで進んでいくと多数の男達が獣人へと襲い掛かっていた。
「くそが。路地裏を全焼させる気かこいつらは。」
銀次郎はすかさず男達の周りに鉄の檻を出現させて閉じ込める。
「おいどうなってやがんだ!」
急に檻に閉じ込められた男達はギャーギャーと喚き出す。
「ごほごほ! おいお前達。これは一体どういうことだ。」
銀次郎が激しく咳き込みながら、檻の中にいる男達に問いかける。
「このくぞじじいが! お前の仕業か? 早くこの檻から俺達を出せ!」
男達は銀次郎の言葉に耳を傾けることなく、檻から早く出すように叫びだす。
銀次郎は話が出来る状況ではないことを察すると、その鉄の檻から槍を出現させて目の前の男を串刺しにした。
「早く話してくれんか?」
銀次郎の殺気に満ちた目を見て、命乞いをするように事の経緯について話しだす男達。
「待ってくれ。俺達は命令されただけなんだよ。領主を惑わしている獣人達を駆除するようにって。」
「それは誰の命令だ?」
「直接聞いたわけじゃねえから知らねえよ。ギルドは領主からの命令だと言っていたが。」
「あいつがそんな命令を出すわけがねぇ! どうせあいつの計画を嫌がっていた奴の差しがねだろうが。」
「そんなこと言われても俺達はただギルドの命令に従っただけだ!」
「じゃあ今回の命令には何人が参加している?」
「目撃者を出さない為に数はそんなに多くはなかったはずだ。多分だが三十人程度だったと思う。」
「ちっ! それじゃあ後二十人以上もこの路地裏に潜んでいるっていうのか。」
くそが・・・そんな人数を相手に俺の身体が持ってくれるかどうか。
男達からある程度の情報を聞いた銀次郎は男達を鉄の檻に閉じ込めたまま、更に路地裏を巡回していく。
そして騒動から一時間が経とうとした時、ようやく全ての男達の捕縛を成功させた銀次郎とカーン。
家屋はほぼ全滅してしまっていたが、獣人達の被害は何とか軽微で済ませることが出来た。
怪我を負った獣人を安全な場所まで避難させ、消火活動に入る銀次郎達。
しかし水魔法に適性がある獣人が少なく、思うように燃え盛る火を抑えることが出来ない。
「銀次郎さん! このままじゃ火が中央通りの方まで移ってしまいます!」
「わかってるわい!」
焦るカーンの言葉を聞いた銀次郎はすぐさま燃え移っていない家屋の表面を金属でコーティングし始める。
燃え盛る路地裏を囲うように家屋を金属でコーティングしていく銀次郎。
「あっはっはっは・・・銀次郎の旦那って一体。」
これまで見た事のない銀次郎の技に笑う事にしか出来ないカーン。
金属で加工されたことでなんとか火の拡大を防いだ銀次郎は突っ立ったまま動かないカーンに怒声を浴びせる。
「ごほごほ・・・ごほごほ! ぼけっとしてねぇで早く火をどうにかしろ!」
「あっはい! わかりました!」
カーンと獣人達の決死の消火活動により火の勢いは削がれていく。
その後ミッテの警備で残っていた近衛兵達が異変に気付き、消火の手伝いに来てくれたことで、朝日が昇ろうとした頃には鎮火に成功していた。
「これは一体何があったのですか?」
近衛兵達はすかさず火事の原因について銀次郎とカーンを問い詰める。
「実行犯の奴らに聞けばわかると思うが、あんたらの領主を気に食わない連中が仕掛けたことだ。ここに来る途中檻の中に閉じ込められていた奴らがいただろう。そいつらに話を聞けばすぐにわかる。」
「そうですか。火が中央通りまで迫って来なかったのはあなた達のおかげです。領主ヘクトル様に代わってお礼を申し上げます。」
「ごほごほ! そんなことはいいから早く、実行犯を連れていってくれ。それと住居を焼かれた者達の仮住まいと怪我した者達の治療も出来れば頼む。」
「わかりました。よしお前達! 今から実行犯と怪我をした者達を全て詰所へと連れていけ!」
「おっおい! なんで俺まで連れていくんだ。」
「そんな多量の血を吐かれている状態で何を言ってるのですか?」
近衛兵言葉を聞き自身の身体に視線を移す銀次郎。
銀次郎の服には多量の吐血跡があり、銀次郎の両手にもべっとりと鮮血が付いていた。
「俺はいいから他の奴らを――――」
そんな状態にあるにも関わらず銀次郎が治療を拒否しようとした時、カーンが銀次郎の脇へと自身の肩を入れてきた。
「もういい加減強がるのはやめましょうや。銀次郎の旦那がここで死んだらヘクトルの旦那がどれだけ悲しむか。」
カーンの言葉を聞いた銀次郎は一言「そうだな」と呟くと両肩を支えられながら、詰所へと運ばれていった。
銀次郎が詰所に運ばれている頃。領収館の一室には路地裏の火が完全に鎮火している様子を見て焦る二人の姿があった。
「どういうことだ! 路地裏が鎮火しているではないか!」
「近衛兵達が実行犯を捉えたらしい。どうやらあの鍛冶師が私達の雇った冒険者達を捕まえてしまったらしい。」
「なに!? そんな馬鹿な。あの鍛冶師はもう歳のせいで動くことすらままならないのではなかったのか!?」
「そんな事を私に言われてもわかる訳がないだろ。」
領主館から事の次第を見ていたヘイルとボルスは自分達の企てた作戦が失敗したことに気付くと、他の者に気付かれないようにこっそりと領主館から出て行った。
何故私達がミッテから逃げなければならん。
これもどれも全てヘクトルが獣人なぞを助けようとしたからだ。
私達はミッテの為を思ってあれだけ進言して差し上げたのに。
ヘクトルへの大きな憎悪を残しながらヘイルとボルスはミッテから北にあるシャマールへと落ち延びていった。
その災厄は急に路地裏を襲った。
「火を放て! 獣人達は皆殺しにしろ!」
その日はこれまでと変わりない夜であった。
急に現れた路地裏に姿を現した武装した男達は、何もわからない獣人達に刃を向けてきた。
訳もわからず逃げ惑う獣人達。必死に抵抗を試みる者もいたが、武器の類を持っていない獣人達は武装した男達に次々切られていく。
「おい! カーン一体何事だ!」
店の中にまで響いてきた悲鳴や、窓から見える天高く上る煙を見た銀次郎が思わず声を荒げる。
「それが・・・何者かが路地裏の人達が襲撃してきてます! 夜盗でしょうか?」
「馬鹿が! 夜盗が貧乏くさい路地裏に攻めてくるわけがないだろう! 大方ヘクトルの計画を邪魔に思う誰かがヘクトルのいない間に差し向けてきたんだろう。だから慎重に事を運べと言ったのに。」
銀次郎は重たい身体を無理やり起こし、店の外へと出ようとする。
「銀次郎の旦那! 何処に行く気ですかい!?」
「あいつらを助けに行くに決まってるだろうが!」
「そんな身体じゃ無茶ですって!」
「うるせぇ! お前はこの店の中で待ってろ!」
銀次郎はカーンの忠告も聞かぬまま路地裏へと走っていった。
カーンも師である銀次郎を放っておくことなど出来ず、後を追っていく。
「ちくしょうが。なんだってこんな酷いことを。」
銀次郎達が路地裏の中へと差し掛かった時、路地裏は既に炎に包まれていた。二人が唖然としていると前方で女の子の声が聞こえる。
「あなた達なんでことするんですか!」
声の聞こえる方へと目を向けると、そこには武装した男達から必死に怯える人間の男の子を守ろうとしていた獣人の女の子の姿があった。
「うるせぇガキだな。早くやっちまうか。」
「そうだな。目撃者を残しておくと後々面倒なことになる。」
そういって一人の男が剣を振りかざした時。
男達の足元から金属の槍が出現し、男達を串刺しにした。
「ぐふ!」
「ぎゃあああ!」
身体の至るところを槍で刺されて、のたうち回る男達。
「おい嬢ちゃん! 大丈夫か?」
「ありがとうおじさん!」
銀次郎はすぐさま獣人の女の子の元に歩み寄ると何が起きているのかを尋ねる。
「嬢ちゃん何があった?」
「私にもわからないの。急に剣を持った人達がみんなを襲いだして、家に火をつけ始めたの。」
「そうか。それは怖かっただろう。俺の店の場所はわかるな? そこの奥にある部屋に隠れていなさい。あそこなら安全だろうからな。」
「うん。わかった。」
銀次郎から頭を撫でられた獣人の女の子は男の子の手を引きながら銀次郎の店へと走って向かった。
「銀次郎の旦那。さっきのは・・・?」
「ごほごほ。あぁ!? 今はそんなこと言ってる場合じゃねぇだろう。」
不可解な現象を目撃して呆然とするカーンを尻目に奥へと進んでいく銀次郎。
奥まで進んでいくと多数の男達が獣人へと襲い掛かっていた。
「くそが。路地裏を全焼させる気かこいつらは。」
銀次郎はすかさず男達の周りに鉄の檻を出現させて閉じ込める。
「おいどうなってやがんだ!」
急に檻に閉じ込められた男達はギャーギャーと喚き出す。
「ごほごほ! おいお前達。これは一体どういうことだ。」
銀次郎が激しく咳き込みながら、檻の中にいる男達に問いかける。
「このくぞじじいが! お前の仕業か? 早くこの檻から俺達を出せ!」
男達は銀次郎の言葉に耳を傾けることなく、檻から早く出すように叫びだす。
銀次郎は話が出来る状況ではないことを察すると、その鉄の檻から槍を出現させて目の前の男を串刺しにした。
「早く話してくれんか?」
銀次郎の殺気に満ちた目を見て、命乞いをするように事の経緯について話しだす男達。
「待ってくれ。俺達は命令されただけなんだよ。領主を惑わしている獣人達を駆除するようにって。」
「それは誰の命令だ?」
「直接聞いたわけじゃねえから知らねえよ。ギルドは領主からの命令だと言っていたが。」
「あいつがそんな命令を出すわけがねぇ! どうせあいつの計画を嫌がっていた奴の差しがねだろうが。」
「そんなこと言われても俺達はただギルドの命令に従っただけだ!」
「じゃあ今回の命令には何人が参加している?」
「目撃者を出さない為に数はそんなに多くはなかったはずだ。多分だが三十人程度だったと思う。」
「ちっ! それじゃあ後二十人以上もこの路地裏に潜んでいるっていうのか。」
くそが・・・そんな人数を相手に俺の身体が持ってくれるかどうか。
男達からある程度の情報を聞いた銀次郎は男達を鉄の檻に閉じ込めたまま、更に路地裏を巡回していく。
そして騒動から一時間が経とうとした時、ようやく全ての男達の捕縛を成功させた銀次郎とカーン。
家屋はほぼ全滅してしまっていたが、獣人達の被害は何とか軽微で済ませることが出来た。
怪我を負った獣人を安全な場所まで避難させ、消火活動に入る銀次郎達。
しかし水魔法に適性がある獣人が少なく、思うように燃え盛る火を抑えることが出来ない。
「銀次郎さん! このままじゃ火が中央通りの方まで移ってしまいます!」
「わかってるわい!」
焦るカーンの言葉を聞いた銀次郎はすぐさま燃え移っていない家屋の表面を金属でコーティングし始める。
燃え盛る路地裏を囲うように家屋を金属でコーティングしていく銀次郎。
「あっはっはっは・・・銀次郎の旦那って一体。」
これまで見た事のない銀次郎の技に笑う事にしか出来ないカーン。
金属で加工されたことでなんとか火の拡大を防いだ銀次郎は突っ立ったまま動かないカーンに怒声を浴びせる。
「ごほごほ・・・ごほごほ! ぼけっとしてねぇで早く火をどうにかしろ!」
「あっはい! わかりました!」
カーンと獣人達の決死の消火活動により火の勢いは削がれていく。
その後ミッテの警備で残っていた近衛兵達が異変に気付き、消火の手伝いに来てくれたことで、朝日が昇ろうとした頃には鎮火に成功していた。
「これは一体何があったのですか?」
近衛兵達はすかさず火事の原因について銀次郎とカーンを問い詰める。
「実行犯の奴らに聞けばわかると思うが、あんたらの領主を気に食わない連中が仕掛けたことだ。ここに来る途中檻の中に閉じ込められていた奴らがいただろう。そいつらに話を聞けばすぐにわかる。」
「そうですか。火が中央通りまで迫って来なかったのはあなた達のおかげです。領主ヘクトル様に代わってお礼を申し上げます。」
「ごほごほ! そんなことはいいから早く、実行犯を連れていってくれ。それと住居を焼かれた者達の仮住まいと怪我した者達の治療も出来れば頼む。」
「わかりました。よしお前達! 今から実行犯と怪我をした者達を全て詰所へと連れていけ!」
「おっおい! なんで俺まで連れていくんだ。」
「そんな多量の血を吐かれている状態で何を言ってるのですか?」
近衛兵言葉を聞き自身の身体に視線を移す銀次郎。
銀次郎の服には多量の吐血跡があり、銀次郎の両手にもべっとりと鮮血が付いていた。
「俺はいいから他の奴らを――――」
そんな状態にあるにも関わらず銀次郎が治療を拒否しようとした時、カーンが銀次郎の脇へと自身の肩を入れてきた。
「もういい加減強がるのはやめましょうや。銀次郎の旦那がここで死んだらヘクトルの旦那がどれだけ悲しむか。」
カーンの言葉を聞いた銀次郎は一言「そうだな」と呟くと両肩を支えられながら、詰所へと運ばれていった。
銀次郎が詰所に運ばれている頃。領収館の一室には路地裏の火が完全に鎮火している様子を見て焦る二人の姿があった。
「どういうことだ! 路地裏が鎮火しているではないか!」
「近衛兵達が実行犯を捉えたらしい。どうやらあの鍛冶師が私達の雇った冒険者達を捕まえてしまったらしい。」
「なに!? そんな馬鹿な。あの鍛冶師はもう歳のせいで動くことすらままならないのではなかったのか!?」
「そんな事を私に言われてもわかる訳がないだろ。」
領主館から事の次第を見ていたヘイルとボルスは自分達の企てた作戦が失敗したことに気付くと、他の者に気付かれないようにこっそりと領主館から出て行った。
何故私達がミッテから逃げなければならん。
これもどれも全てヘクトルが獣人なぞを助けようとしたからだ。
私達はミッテの為を思ってあれだけ進言して差し上げたのに。
ヘクトルへの大きな憎悪を残しながらヘイルとボルスはミッテから北にあるシャマールへと落ち延びていった。
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