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トルネライ 2
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「とりあえず、何か腹の足しになるものを出してやってくれ」
目の前に出されたグラスを軽く揚げて言いながら彼は注文を出す。
「たいしたものはないけど――」
と出してくれたのは、木の実と干肉。
「充分だ。――ほら、食え」
「ごめんなさいね。小麦が取れなくなってから、主食になるようなものがなくて……。大きな店ならまだ仕入れられるらしいのだけど、こんな小さな店だとね――」
小麦が育たないことによる影響は、街の隅に行けば行くほど大きいようだ。
「すみません」
思わずカペラは謝った。
早くなんとかしなくては――
「あら、どうしてあなたが謝るの。原因は、お天道様よ。こればっかりはどうしようもないわ」
軽く笑い飛ばしてはいるが、カペラには強がりにしか見えない。こんな状況が続けば、その強がりさえ出せなくなるだろう。
「こんなしけた話より、レオン、異国の話をしてよ。ほら、ずっと夏みたいに暑い国とか、時節によってくるくる気候が変わる国とか――。この人はね、仕事でいろんな国を廻っているのよ。――で、数年に一度、ここに顔を出しては、その話を聞かせてくれるの」
「話を聞かせるために来るのではない。お前がまだ店をやっているか確かめに来るだけだ」
「あたしにとっては同じよ。――店を畳むつもりはないもの。――あ、ちょっと待っててね」
奥の二人に呼ばれて女性が奥の方へ移動する」
「なんだか、お二人は、いい関係なのですね」
「勘違いするな。彼女の待ち人は俺ではなく――たまたまそいつが俺の知り合いだっただけのことだ」
酒で喉を潤したからか、それともここが彼にとって居心地のいい場所だからか、先ほどまでとは打って変わって、レオンは良く話してくれるようになっていた。
「だった?」
「――もう、ここには来られない。あいつだって薄々気づいてはいるだろう」
レオンは彼女の横顔を見ながらしんみりと呟くと、持っていたグラスをぐいと煽る。
琥珀色の液体が、グラスの中で揺れ、強いアルコールの香りがカペラの鼻まで届いた。
その香りが、否応なくカペラの眠れぬ夜を思い出させる。――いくら待っても姿を見せないエリック。彼がもたらしてくれた甘い痺れの記憶がカペラを、苛んだ。
「……私も、同じものをいただけますか」
「同じものってお前、これは火酒だぞ?」
「構いません。ご相伴いたします」
「ご相伴って、時代錯誤な――」
「まあ、いいじゃないの。本人が飲むって言ってんだから」
ちょうど戻ってきた女性が木の実の入った皿の隣に空のグラスを置く。
「さあ、どうぞ」
言いながら、男のボトルから茶色の液体を注いだ
「おい、まだ子どもだぞ。いくらなんでもストレートは――」
言っているうちからカペラは注がれた酒を飲み干す。
「いい飲みっぷりねぇ」
嬉しげに言って女はグラスに酒を足した。
「いい加減にしろよっ」
はやし立てる女性と、グラスを突き出して無言で次のお代わりを催促するカペラをレオンが嗜める。
「本人がいいならいいじゃない。誰だって飲みたい時くらいあるわよ」
「そうれす。呑みたいときらってあるんれすっ!」
すでに呂律が怪しい上に、ダンッとグラスを置いた音に、奥の男二人がカペラに一瞬視線を投げた。
「なんでもないんですよ」と女が取り繕う横で男が「……しかも、虎かよ……」と頭を抱える。
当のカペラは、視線でさらにお代わりを要求している。
「飲まなきゃ、やってられないれしょー」
「何があったか知らないけど、話して気が済むなら、いくらでも聞くわよ」
女がカウンターの向こう側で自分用にグラスを出してきて、スツールに腰かけて、男の酒をそこに注いだ。
「おまっ、どさくさに紛れて――」
「硬いこと言わないの。――で、どうしたの?」
カペラは聞かれるまま、好きな人がいるのだが、想いが通じているのか分からず、彼は最近部屋に来ることもなくて、熟女の相手を優先しているようだ、という内容のことを、途中、火酒を口に流し込みながら、ポツリポツリと呂律の回らないなりに話して聞かせた。
「やっぱり、男性は、……こう、妖艶な……人の方が、いいのれしょうか? わたしは、子どもすぎなんれしょうか?」
「あら、貴女も十分魅力的だと思うけど?」
「おせじは、いりません。わたしなんて、全然れすよ。……らって、られも、わらしの部屋には、来ないんれす。ろうしたら、いいんれす? ……もう、……まいにち、一人れ、待つのは、嫌……す」
「待つのは、辛いわね」
想いのうちを吐き出したカペラは、自分の思いを共有してもらえて胸の支えが取れたのか、今度はポロポロと涙を零し始めた。
カウンターの向こうから、女性が手巾を手渡してくれる。
「ありあとうごらいます」
「……そうね、ただ待つだけってのは、辛いわよね」
もう一度、彼女は、今度は自分に言い聞かせるように呟いた。
しんみりと、してしまった。
三人がそれぞれの思いを抱えて口を噤んでいたところに、そっと扉が開いた。
「いらっしゃいませ――」
女の声に、聴きなれた声が重なる。
「カペラ様――っ!」
「――どうやら騎士がお迎えに来たようだ」
驚きも――振り返りもせずに男が口元にグラスを傾ける。手巾を持ったままのカペラが振り向くと、髪を乱したエリックの形相がみるみる変わり、二人に歩み寄った。
「彼女になにをしたのですっ!?」
そのままの勢いで、レオンの胸倉をつかむ。
しかし、そんな状況になっても男は動じることなく、逆にそんなエリックを面白そうに見上げていた。
「なにをしたも何も。俺はただ、話を聞いてやってただけだ。――彼女をこんなになるまで追いつめているのは、そちらではないのか」
エリックを見つめるレオンの視線にわずかに敵意が宿る。
「なん――?」
「――れおんさん」
カペラが困った顔で制止すると、彼は目元を少し緩めた。
「ああ、悪かった。――俺も少し、飲みすぎたようだ。迎えも来たようだし、俺はそろそろ失礼するよ」
そう言うと男は何事もなかったようにエリックの手を振りほどくと、すっと立ち上がり、会計を済ませて店を出ていった。
残された二人の間に気まずい雰囲気が流れる。
「……あの、……ごめん、なさい」
「カペラ様が謝ることではございません」
「でも――」
カペラの頬にエリックの手が伸びる。指先は冷たかった。ひんやりしていた手のひらが、ほてった頬に気持ちいい。その手にすべてを委ねたいと願ったところで、彼の親指が彼女の目元をついっと拭った。
「とにかく、ご無事で何よりでした」
ひどく心配したのですよ、と口の中で小さく呟くと、エリックは力が抜けたように、今まで男が座っていた椅子に腰を下ろす。
「あんたも飲んで行く?」
「いえ、私はすぐに――」
エリックがカペラを連れて帰ろうと振り返った時には、彼女はカウンターに突っ伏して静かな寝息を立てていた。
「騎士の登場で安心しちゃったのかもね。――もう少し、ゆっくりしていきなさいよ。お代なら気にしないで。さっきの男が余分に払って帰ってったからね」
飲み屋に来ておいて何も飲まずに帰るというのも失礼だろうと思い直す。
いえ、お支払いはきちんといたします――と言い、エリックは先ほどの分も合わせ、金貨を置いた。
女が火酒をグラスに注いでいるのを横目に、彼は先ほど男が出ていった扉のほうを見やる。
「――ところで、先ほどの方は?」
「レオン・ブランデュール。……知ってる?」
「――名は聞いたことがあります。白き獅子と赤風の狐。4年前のモワノー王国で起きた内戦の終結に大きく貢献したと噂の二人――」
「そう。――今はしがない傭兵崩れになってしまったけどね。ま、昔の話よ。……それよりも、あたしはあんたと彼女のほうの話が気になるわ」
「私、ですか?」
「彼女、相当参ってるみたいだけど?」
「……それは、私の不徳の致すところで……承知、いたしてはおります……」
カペラを見つめるエリックの視線は、愛情に困惑が上塗りされていてなんとも複雑な色合いを帯びている。
「まあ、貴族様は貴族様でいろいろとあるんだろうけどね」
「ご存じでしたか」
「最初は、よく似ているなと思ってただけだけど、あんたが血相を変えて入ってきて名前を呼ぶものだから、もう間違いないでしょう」
「どうか、このことは内密に」
「飲み屋の女将は口が軽くては務まらないわ」
「恩に着ます」
「やめてよ。ここでは、あんたも彼女もただの客」
ちょうどその時、カペラが唸ったのでその話はそこで終わった。
「それでは、私どもはこれで――」
「あんた、その腕で大丈夫なのかい?」
「ご心配なく。このお方を、片手で抱き上げるのは、慣れておりますゆえ」
エリックはスツールから降りると、折れていない方の腕にカペラを座らせ、顔が肩の上に来るように彼女を寄りかからせて抱き上げた。
「ごちそうさまでした」
女が慌ててカウンターから飛び出し、エリックに扉を開けてやる。
「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
エリックは軽く微笑んで、店を後にする。扉の横の店名を記した看板が、目に止まった。
――その店の名は『トルネライ』。
扉の横で、女店主が泣きそうな笑顔で二人を見送っていた。
目の前に出されたグラスを軽く揚げて言いながら彼は注文を出す。
「たいしたものはないけど――」
と出してくれたのは、木の実と干肉。
「充分だ。――ほら、食え」
「ごめんなさいね。小麦が取れなくなってから、主食になるようなものがなくて……。大きな店ならまだ仕入れられるらしいのだけど、こんな小さな店だとね――」
小麦が育たないことによる影響は、街の隅に行けば行くほど大きいようだ。
「すみません」
思わずカペラは謝った。
早くなんとかしなくては――
「あら、どうしてあなたが謝るの。原因は、お天道様よ。こればっかりはどうしようもないわ」
軽く笑い飛ばしてはいるが、カペラには強がりにしか見えない。こんな状況が続けば、その強がりさえ出せなくなるだろう。
「こんなしけた話より、レオン、異国の話をしてよ。ほら、ずっと夏みたいに暑い国とか、時節によってくるくる気候が変わる国とか――。この人はね、仕事でいろんな国を廻っているのよ。――で、数年に一度、ここに顔を出しては、その話を聞かせてくれるの」
「話を聞かせるために来るのではない。お前がまだ店をやっているか確かめに来るだけだ」
「あたしにとっては同じよ。――店を畳むつもりはないもの。――あ、ちょっと待っててね」
奥の二人に呼ばれて女性が奥の方へ移動する」
「なんだか、お二人は、いい関係なのですね」
「勘違いするな。彼女の待ち人は俺ではなく――たまたまそいつが俺の知り合いだっただけのことだ」
酒で喉を潤したからか、それともここが彼にとって居心地のいい場所だからか、先ほどまでとは打って変わって、レオンは良く話してくれるようになっていた。
「だった?」
「――もう、ここには来られない。あいつだって薄々気づいてはいるだろう」
レオンは彼女の横顔を見ながらしんみりと呟くと、持っていたグラスをぐいと煽る。
琥珀色の液体が、グラスの中で揺れ、強いアルコールの香りがカペラの鼻まで届いた。
その香りが、否応なくカペラの眠れぬ夜を思い出させる。――いくら待っても姿を見せないエリック。彼がもたらしてくれた甘い痺れの記憶がカペラを、苛んだ。
「……私も、同じものをいただけますか」
「同じものってお前、これは火酒だぞ?」
「構いません。ご相伴いたします」
「ご相伴って、時代錯誤な――」
「まあ、いいじゃないの。本人が飲むって言ってんだから」
ちょうど戻ってきた女性が木の実の入った皿の隣に空のグラスを置く。
「さあ、どうぞ」
言いながら、男のボトルから茶色の液体を注いだ
「おい、まだ子どもだぞ。いくらなんでもストレートは――」
言っているうちからカペラは注がれた酒を飲み干す。
「いい飲みっぷりねぇ」
嬉しげに言って女はグラスに酒を足した。
「いい加減にしろよっ」
はやし立てる女性と、グラスを突き出して無言で次のお代わりを催促するカペラをレオンが嗜める。
「本人がいいならいいじゃない。誰だって飲みたい時くらいあるわよ」
「そうれす。呑みたいときらってあるんれすっ!」
すでに呂律が怪しい上に、ダンッとグラスを置いた音に、奥の男二人がカペラに一瞬視線を投げた。
「なんでもないんですよ」と女が取り繕う横で男が「……しかも、虎かよ……」と頭を抱える。
当のカペラは、視線でさらにお代わりを要求している。
「飲まなきゃ、やってられないれしょー」
「何があったか知らないけど、話して気が済むなら、いくらでも聞くわよ」
女がカウンターの向こう側で自分用にグラスを出してきて、スツールに腰かけて、男の酒をそこに注いだ。
「おまっ、どさくさに紛れて――」
「硬いこと言わないの。――で、どうしたの?」
カペラは聞かれるまま、好きな人がいるのだが、想いが通じているのか分からず、彼は最近部屋に来ることもなくて、熟女の相手を優先しているようだ、という内容のことを、途中、火酒を口に流し込みながら、ポツリポツリと呂律の回らないなりに話して聞かせた。
「やっぱり、男性は、……こう、妖艶な……人の方が、いいのれしょうか? わたしは、子どもすぎなんれしょうか?」
「あら、貴女も十分魅力的だと思うけど?」
「おせじは、いりません。わたしなんて、全然れすよ。……らって、られも、わらしの部屋には、来ないんれす。ろうしたら、いいんれす? ……もう、……まいにち、一人れ、待つのは、嫌……す」
「待つのは、辛いわね」
想いのうちを吐き出したカペラは、自分の思いを共有してもらえて胸の支えが取れたのか、今度はポロポロと涙を零し始めた。
カウンターの向こうから、女性が手巾を手渡してくれる。
「ありあとうごらいます」
「……そうね、ただ待つだけってのは、辛いわよね」
もう一度、彼女は、今度は自分に言い聞かせるように呟いた。
しんみりと、してしまった。
三人がそれぞれの思いを抱えて口を噤んでいたところに、そっと扉が開いた。
「いらっしゃいませ――」
女の声に、聴きなれた声が重なる。
「カペラ様――っ!」
「――どうやら騎士がお迎えに来たようだ」
驚きも――振り返りもせずに男が口元にグラスを傾ける。手巾を持ったままのカペラが振り向くと、髪を乱したエリックの形相がみるみる変わり、二人に歩み寄った。
「彼女になにをしたのですっ!?」
そのままの勢いで、レオンの胸倉をつかむ。
しかし、そんな状況になっても男は動じることなく、逆にそんなエリックを面白そうに見上げていた。
「なにをしたも何も。俺はただ、話を聞いてやってただけだ。――彼女をこんなになるまで追いつめているのは、そちらではないのか」
エリックを見つめるレオンの視線にわずかに敵意が宿る。
「なん――?」
「――れおんさん」
カペラが困った顔で制止すると、彼は目元を少し緩めた。
「ああ、悪かった。――俺も少し、飲みすぎたようだ。迎えも来たようだし、俺はそろそろ失礼するよ」
そう言うと男は何事もなかったようにエリックの手を振りほどくと、すっと立ち上がり、会計を済ませて店を出ていった。
残された二人の間に気まずい雰囲気が流れる。
「……あの、……ごめん、なさい」
「カペラ様が謝ることではございません」
「でも――」
カペラの頬にエリックの手が伸びる。指先は冷たかった。ひんやりしていた手のひらが、ほてった頬に気持ちいい。その手にすべてを委ねたいと願ったところで、彼の親指が彼女の目元をついっと拭った。
「とにかく、ご無事で何よりでした」
ひどく心配したのですよ、と口の中で小さく呟くと、エリックは力が抜けたように、今まで男が座っていた椅子に腰を下ろす。
「あんたも飲んで行く?」
「いえ、私はすぐに――」
エリックがカペラを連れて帰ろうと振り返った時には、彼女はカウンターに突っ伏して静かな寝息を立てていた。
「騎士の登場で安心しちゃったのかもね。――もう少し、ゆっくりしていきなさいよ。お代なら気にしないで。さっきの男が余分に払って帰ってったからね」
飲み屋に来ておいて何も飲まずに帰るというのも失礼だろうと思い直す。
いえ、お支払いはきちんといたします――と言い、エリックは先ほどの分も合わせ、金貨を置いた。
女が火酒をグラスに注いでいるのを横目に、彼は先ほど男が出ていった扉のほうを見やる。
「――ところで、先ほどの方は?」
「レオン・ブランデュール。……知ってる?」
「――名は聞いたことがあります。白き獅子と赤風の狐。4年前のモワノー王国で起きた内戦の終結に大きく貢献したと噂の二人――」
「そう。――今はしがない傭兵崩れになってしまったけどね。ま、昔の話よ。……それよりも、あたしはあんたと彼女のほうの話が気になるわ」
「私、ですか?」
「彼女、相当参ってるみたいだけど?」
「……それは、私の不徳の致すところで……承知、いたしてはおります……」
カペラを見つめるエリックの視線は、愛情に困惑が上塗りされていてなんとも複雑な色合いを帯びている。
「まあ、貴族様は貴族様でいろいろとあるんだろうけどね」
「ご存じでしたか」
「最初は、よく似ているなと思ってただけだけど、あんたが血相を変えて入ってきて名前を呼ぶものだから、もう間違いないでしょう」
「どうか、このことは内密に」
「飲み屋の女将は口が軽くては務まらないわ」
「恩に着ます」
「やめてよ。ここでは、あんたも彼女もただの客」
ちょうどその時、カペラが唸ったのでその話はそこで終わった。
「それでは、私どもはこれで――」
「あんた、その腕で大丈夫なのかい?」
「ご心配なく。このお方を、片手で抱き上げるのは、慣れておりますゆえ」
エリックはスツールから降りると、折れていない方の腕にカペラを座らせ、顔が肩の上に来るように彼女を寄りかからせて抱き上げた。
「ごちそうさまでした」
女が慌ててカウンターから飛び出し、エリックに扉を開けてやる。
「ありがとうございました。またのお越しをお待ちしております」
エリックは軽く微笑んで、店を後にする。扉の横の店名を記した看板が、目に止まった。
――その店の名は『トルネライ』。
扉の横で、女店主が泣きそうな笑顔で二人を見送っていた。
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