【R18】年上上司のオトシ方

二久アカミ

文字の大きさ
上 下
49 / 51
5:年下カレシの躾け方(※)

(7)※

しおりを挟む
 行為を終えた二人はぐったりとベッドで重なって横になっていた。互いの心音が響き合うのがこんなに気持ちいいとは。久しぶりの行為に耽った二人は、汗と息の入り混じる中で、もう一度キスをする。

「あやと……さん……オレ……本当に今日……やばいんだけど……っ」
「ん……っ……うん……」

 苦く笑いを零す奥村はその白い肌にうっすらと汗を浮かべ、いいよ、と薄く微笑んだ。

「オレも、まだ……全然たりねえ」
「……っ!」
「あー……でも、お前、会社でも一回抜いてるし……」
「いや!!! ぜんっぜん大丈夫!! 礼人さんが気絶するまで頑張るから!」
「……なんだよ、それ。気絶は困る」

 ははっと奥村は噴き出して、濱口の頬にゆっくり手をかけた。

「お前、本当にかわいいよな……年下の彼氏がこんなにいいなんて思わなかった」
「っ!!」
「オレ、本当に仕事しかしてねえから……ごめんな? その……あんまり……かまえなくて……」
「……っ!! い、いいです!! 全然へいき!!」

 平気じゃないけど……うう、と濱口はすぐに本音を漏らしてしまうが、それにも奥村は笑って、情けねえな、オレ……と濱口を見つめた。

「結局、オレが会社でやっちまうし……ああ……もう、ワガママだよな……まじで……オレ、こんなんだけど……まだ好き?」
「っ!? 好きです!! 超大好きッス!」

 あまりの即反応に奥村はきょとんとして、そしてまたくっくっと笑い出す。意味わかんねえなあ、と言いながらも、幸せそうに薄い唇の端をあげた。

「オレも……お前のこと、大好きだよ……猛」

 奥村からの告白に、濱口が言葉を失うくらいに感動していると、奥村は、なあ……と濱口の体を引き寄せて、耳元を撫でてくる。その感触と逆の耳にこそこそと内緒話のように告げられる声に、濱口はびくびくと体を強ばらせた。あまりに刺激が強過ぎて。

「オレさあ……お前にも会えなかったけど……そのくらい仕事を超頑張ったんだって。だから、この部屋も、二日とれた休みも……これ、自分へのゴホービなんだけど……それ、付き合ってくれるよな?」
「は、はい……」
「……オレ……後ろからされてえ……」

 お前に、めちゃくちゃにされてえの、と言う言葉で、濱口は、こんなのやっぱり絶対夢オチだ! と思いながらも、彼の体を俯せにした。早く……とねだる碧の瞳に耐えきれず、愛してますと呟いて、満足そうな顔の彼を熱で犯していった。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

壁乳

リリーブルー
BL
俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 (作者の挿絵付きです。)

控えめカワイイ後輩クンにイケメンの俺が本気になる話

ずー子
BL
大学生BL。先輩×後輩。イケメン先輩が控えめカワイイ後輩男子にメロメロになっちゃって、テニサーの夏合宿の夜にモノにしようとする話です。終始ラブラブ。 大学3年の先輩×大学1年生のラブラブ話です。受クン視点も近々載せますね♡ 私はこういう攻視点で受を「カワイイ」と悶えて本気でモノにするためになんでもしちゃう話がすきです。 お楽しみください!

仕事ができる子は騎乗位も上手い

冲令子
BL
うっかりマッチングしてしまった会社の先輩後輩が、付き合うまでの話です。 後輩×先輩。

大学生はバックヤードで

リリーブルー
BL
大学生がクラブのバックヤードにつれこまれ初体験にあえぐ。

初体験

nano ひにゃ
BL
23才性体験ゼロの好一朗が、友人のすすめで年上で優しい男と付き合い始める。

年上の恋人は優しい上司

木野葉ゆる
BL
小さな賃貸専門の不動産屋さんに勤める俺の恋人は、年上で優しい上司。 仕事のこととか、日常のこととか、デートのこととか、日記代わりに綴るSS連作。 基本は受け視点(一人称)です。 一日一花BL企画 参加作品も含まれています。 表紙は松下リサ様(@risa_m1012)に描いて頂きました!!ありがとうございます!!!! 完結済みにいたしました。 6月13日、同人誌を発売しました。

王道学園の冷徹生徒会長、裏の顔がバレて総受けルート突入しちゃいました!え?逃げ場無しですか?

名無しのナナ氏
BL
王道学園に入学して1ヶ月でトップに君臨した冷徹生徒会長、有栖川 誠(ありすがわ まこと)。常に冷静で無表情、そして無言の誠を生徒達からは尊敬の眼差しで見られていた。 そんな彼のもう1つの姿は… どの企業にも属さないにも関わらず、VTuber界で人気を博した個人VTuber〈〈 アイリス 〉〉!? 本性は寂しがり屋の泣き虫。色々あって周りから誤解されまくってしまった結果アイリスとして素を出していた。そんなある日、生徒会の仕事を1人で黙々とやっている内に疲れてしまい__________ ※ ・非王道気味 ・固定カプ予定は無い ・悲しい過去🐜のたまにシリアス ・話の流れが遅い

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

処理中です...