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3:年上上司の愛し方(※)
(8)※
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「あっ……ぁ……」
(やば……舐めたい……っ)
ひっきりなしに声をあげ、それに耐えようとしているのに煽られ、赤くなったそこをちゅぽちゅぽと唇で刺激する。舌で触れると、びくびくっと背中が揺れているのがわかった。初めてなのか開発済みなのかわからなくて、なんともいえない嫉妬にも似た感情が心の中で渦巻く。オレが気持ちよくさせるし! と意気込んで、かりっとそこを歯で強く刺激したり。
「や……だ……ぁっ」
シーツに身を擦り付け逃げるような奥村は、普段からは想像もつかないような幼い声をあげ、少し刺激の過ぎた快感に身を捩った。
「だ……め? よくない……の?」
「……っ……」
ふるふると小動物のように震えるだけの奥村の手を離すと、彼はきゅうっと小さく丸くなって、シーツの上で上がった息を整えていた。濱口はシャツなども脱いで、彼と同じく下着姿になると、またゆっくりとその細い体の上に覆い被さっていく。あまりに反応が素直で、でも口にだせない彼に、つい、意地悪い質問をしてしまう。
「それとも、……イイ……とか?」
耳元で囁かれた言葉に、かあっとなる奥村をおしつけてキスをした。下着を触るとまた濡れていて、その、つうっと撫でる所作に煽られ、また快感を自覚させられ、奥村はまた身を縮めようとする。
そんな震えたままの彼の首筋、鎖骨、胸を暴き、濱口は優しいキスを彼の体中におとして、ゆっくりと愛撫を続けていった。臍のあたりまでその唇が落ちて、太腿を開くと、奥村の濡れた熱量が窮屈そうに下着におさまっている。
「……あー……また汚しちゃった……ごめん」
「あ……っ……ぅ」
「……礼人さん……」
くわえてもいい? と濱口は奥村の下着をずるりとおろす。冷たい空気に触れたそれが目の前にあって、おお、と思わず声が漏れた。かあああっと顔を赤らめた奥村は、思わず膝で濱口の肩を蹴ってしまう。
「……って……っ!」
「!! あ……っ、わ……わり……っ」
いや、オレこそごめん……、と濱口が笑いかけると、奥村は少しだけ体を起こして、じっと濱口を見つめていた。
「礼人さん……?」
「……れて……なく、て……っ」
「え?」
「こういう……の、慣れて、なく……てっ」
「……え?」
「……かっこ……わりぃ……」
真っ赤で呟く彼は、顔だけでなく胸のあたりまで薄く色づいているのが、暗い中でもわかるくらいだった。
「ヨユウでいてえのに……くそ……慣れてなくて悪かったなっ!」
口元をおさえてぶるぶると震える奥村は、悔しそうに顔を歪めるけれど、紅潮した頬や欲情は隠せていない。濱口は呆然と、一糸纏わぬ姿になった元上司の痴態に息を飲んだ。
(嘘……)
感情出すのは不器用だな、とは思ってたけれど、反応のよさとか、それなのに戸惑ってるところなんかは、誰かと何かあったからじゃなくて。単純になれていないということが本人から言われるなんて思ってもいなかった。
(やっぱり男とそういうのないんだ……! もしかしたら……普通にも経験すくねえのかも……うわ、オレ、てっきり……)
興奮がますます欲望を追い立てる中、奥村をみてみる。いつもと違う赤い頬、欲情してる目、汗ばんだ肌に、目の前にある欲情の証。ごくりと息を飲む音が響いた。うわ、オレあからさま、と思って焦るが、奥村もそんなことに気付く余裕はないらしい。少しもごもごと何か言おうとした後、少し黙って、息を吐いた。
(やば……舐めたい……っ)
ひっきりなしに声をあげ、それに耐えようとしているのに煽られ、赤くなったそこをちゅぽちゅぽと唇で刺激する。舌で触れると、びくびくっと背中が揺れているのがわかった。初めてなのか開発済みなのかわからなくて、なんともいえない嫉妬にも似た感情が心の中で渦巻く。オレが気持ちよくさせるし! と意気込んで、かりっとそこを歯で強く刺激したり。
「や……だ……ぁっ」
シーツに身を擦り付け逃げるような奥村は、普段からは想像もつかないような幼い声をあげ、少し刺激の過ぎた快感に身を捩った。
「だ……め? よくない……の?」
「……っ……」
ふるふると小動物のように震えるだけの奥村の手を離すと、彼はきゅうっと小さく丸くなって、シーツの上で上がった息を整えていた。濱口はシャツなども脱いで、彼と同じく下着姿になると、またゆっくりとその細い体の上に覆い被さっていく。あまりに反応が素直で、でも口にだせない彼に、つい、意地悪い質問をしてしまう。
「それとも、……イイ……とか?」
耳元で囁かれた言葉に、かあっとなる奥村をおしつけてキスをした。下着を触るとまた濡れていて、その、つうっと撫でる所作に煽られ、また快感を自覚させられ、奥村はまた身を縮めようとする。
そんな震えたままの彼の首筋、鎖骨、胸を暴き、濱口は優しいキスを彼の体中におとして、ゆっくりと愛撫を続けていった。臍のあたりまでその唇が落ちて、太腿を開くと、奥村の濡れた熱量が窮屈そうに下着におさまっている。
「……あー……また汚しちゃった……ごめん」
「あ……っ……ぅ」
「……礼人さん……」
くわえてもいい? と濱口は奥村の下着をずるりとおろす。冷たい空気に触れたそれが目の前にあって、おお、と思わず声が漏れた。かあああっと顔を赤らめた奥村は、思わず膝で濱口の肩を蹴ってしまう。
「……って……っ!」
「!! あ……っ、わ……わり……っ」
いや、オレこそごめん……、と濱口が笑いかけると、奥村は少しだけ体を起こして、じっと濱口を見つめていた。
「礼人さん……?」
「……れて……なく、て……っ」
「え?」
「こういう……の、慣れて、なく……てっ」
「……え?」
「……かっこ……わりぃ……」
真っ赤で呟く彼は、顔だけでなく胸のあたりまで薄く色づいているのが、暗い中でもわかるくらいだった。
「ヨユウでいてえのに……くそ……慣れてなくて悪かったなっ!」
口元をおさえてぶるぶると震える奥村は、悔しそうに顔を歪めるけれど、紅潮した頬や欲情は隠せていない。濱口は呆然と、一糸纏わぬ姿になった元上司の痴態に息を飲んだ。
(嘘……)
感情出すのは不器用だな、とは思ってたけれど、反応のよさとか、それなのに戸惑ってるところなんかは、誰かと何かあったからじゃなくて。単純になれていないということが本人から言われるなんて思ってもいなかった。
(やっぱり男とそういうのないんだ……! もしかしたら……普通にも経験すくねえのかも……うわ、オレ、てっきり……)
興奮がますます欲望を追い立てる中、奥村をみてみる。いつもと違う赤い頬、欲情してる目、汗ばんだ肌に、目の前にある欲情の証。ごくりと息を飲む音が響いた。うわ、オレあからさま、と思って焦るが、奥村もそんなことに気付く余裕はないらしい。少しもごもごと何か言おうとした後、少し黙って、息を吐いた。
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