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3章、初めての街的な所編
44、主人公、ひさびさにキレる
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「はい、それでは冒険者登録を始めましょうか」
ガイドであるシシラさんと登録を行う。
面接とか行われんのかな?・・・この人はそう考えるとなかなかいい選人なのでは?
「まあ、登録なんて堅苦しい名前ですが簡単な質問に答えるだけですので肩の力は抜いて大丈夫ですよ」
「へー、そうなんですか?」
「本当に勇馬さんはこの世の常識を知らないんですね?もしかして貴族の出ですか?」
「いえ、森育ちです」
「おかしい冗談ですね」
「へ?」
「へ?」
何がおかしいんだろうか。
「もしかしてハルヴァナイ大森林のこと知らないですか?」
「ハルヴァナイ大森林?」
どこぞそこ?
「ハルヴァナイ大森林はBランクの魔獣がウヨウヨしている所です。凄く危険なので気をつけてください」
俺がいた所は確かエルリスト大迷宮だったから大丈夫だな。もう少し鍛えてからそこに行きたいかな?
「・・・本当に世間知らずですね。そんなのことも知らないのに冒険者になろうとしてるなんて・・・とても不安ですね」
「すいません」
「いえ、別に大丈夫ですよ。むしろ嬉しいですね」
え?なんで?
「まあ、個人的な趣味なのですが・・・。私は人間観察が趣味ですのでなかなかユーマさんのような奇抜な方はいらっしゃらないんですよね。ここ最近、ツッコミどころが多い人がいなかったので嬉しいですよ」
・・・また本音が出てますよ。
ちなみにその後いくつか質問に答えて貰ったり、質問に答えたりとしていた。
そして最後の質問は
「ところであなたはなんの戦闘職業につくつもりですか?」
といったものだった。
戦闘職業か~。剣士、闘士かの二つかな?
「うーん、やっぱり剣士ですかねぇ」
そう口にすると、シシラさんも他の窓口の女性らも冒険者たちもみんな動きが止まった。なんだか地球の頃動画で見たマネキンチャレンジのようだ。
「ええっと、もう一度聞きますね。なんの戦闘職業につくつもりですか?」
「ですから、剣士ですが?闘士でもいいですけど?」
その時、後ろから野太い声がかかった。
見た感じならず者感がハンパない。
短髪の黒髪で無精髭は生えまくり、少し筋肉質で右頬には十字架の傷跡が残っていた。
っていうか狼もそうだけど十字架の傷跡ってどうやって残るんだろうか。自分で傷つけるのかなぁ?木暮と気が合いそうだ。
「姉ちゃんやめときな!剣士なんざ死にに行くだけの無駄な職業さ!闘士も一緒だ!神法の才能がねぇのかしらねぇが、命は無駄にすんなや!」
・・・姉ちゃんって。
こっちに向いて行って来てんだが?
・・・どういう了見で?
「だからそこの黒髪の姉ちゃんだよ!黒髪ロングの姉ちゃんだ!さらに言えば本持ってて、子熊連れてる姉ちゃんだ!」
さらに周りを見渡す。
・・・そんな特徴的なやつ見つからねぇんだが。
そうしているとならず者(仮)はいきなり今までいた入り口付近からこちらの方向へと歩き始めた。
それで止まるのがぁ・・・俺の前ねぇ。
そして俺の腕を掴んで声を荒げる。
「あんただよ!シカトすんなや!」
「あ?」
つまり?こいつは俺のことを女と言って来てんのか?
「・・・質問だ。この世界では男のことを“姉ちゃん”って呼ぶのか?」
「はあ?呼ばねぇよ!あんたは男じゃねぇって!当たり前だろ!?」
・・・ほう。
良い度胸だ。
この世界の冒険者の実力、見せてもらおうか。
俺は座っていた椅子から立ち上がる。
シシラさんはワタワタしているのだが勇馬の目には入っていなかった。ちなみにその顔が多少ながらワクワクしていたのも目には入っていない。
「おお?姉ちゃん、やる気か?剣士志望だったら俺を身体一つで倒してみな!とはいえ最初はハンデとしてデコピンぐらいなら当てさせてやるよ!」
よし、それじゃあやらせてもらおう。
まずデコピンの威力で相手を驚かせ、その後蹴りを一発入れる。これで少しは認めんだろ。
俺は目の前のクソ野郎に向けてデコピンの構えを行う。
そして力を溜めていた人差し指を解放する!
バチコーーン
・・・って、え?
あれま?
吹き飛んだんだけど?
あれか?
後ろに飛んで衝撃逃すってやつか?それにしては床にめりこんでんだけど?
もしかして蹴りを入れると解ってわざと後ろに逃げた?めり込んでるけど。
死んだふり?口から泡、吹き出してるけど?
どゆこと?
俺がプチパニックに陥る中、誰かが叫んだ。
「し、新人が、『永遠の攻撃』のザルドを倒したぁあああ!!!」
と。
とりあえず言わせて貰う。
「二つ名ダセェええええ!!!」
ガイドであるシシラさんと登録を行う。
面接とか行われんのかな?・・・この人はそう考えるとなかなかいい選人なのでは?
「まあ、登録なんて堅苦しい名前ですが簡単な質問に答えるだけですので肩の力は抜いて大丈夫ですよ」
「へー、そうなんですか?」
「本当に勇馬さんはこの世の常識を知らないんですね?もしかして貴族の出ですか?」
「いえ、森育ちです」
「おかしい冗談ですね」
「へ?」
「へ?」
何がおかしいんだろうか。
「もしかしてハルヴァナイ大森林のこと知らないですか?」
「ハルヴァナイ大森林?」
どこぞそこ?
「ハルヴァナイ大森林はBランクの魔獣がウヨウヨしている所です。凄く危険なので気をつけてください」
俺がいた所は確かエルリスト大迷宮だったから大丈夫だな。もう少し鍛えてからそこに行きたいかな?
「・・・本当に世間知らずですね。そんなのことも知らないのに冒険者になろうとしてるなんて・・・とても不安ですね」
「すいません」
「いえ、別に大丈夫ですよ。むしろ嬉しいですね」
え?なんで?
「まあ、個人的な趣味なのですが・・・。私は人間観察が趣味ですのでなかなかユーマさんのような奇抜な方はいらっしゃらないんですよね。ここ最近、ツッコミどころが多い人がいなかったので嬉しいですよ」
・・・また本音が出てますよ。
ちなみにその後いくつか質問に答えて貰ったり、質問に答えたりとしていた。
そして最後の質問は
「ところであなたはなんの戦闘職業につくつもりですか?」
といったものだった。
戦闘職業か~。剣士、闘士かの二つかな?
「うーん、やっぱり剣士ですかねぇ」
そう口にすると、シシラさんも他の窓口の女性らも冒険者たちもみんな動きが止まった。なんだか地球の頃動画で見たマネキンチャレンジのようだ。
「ええっと、もう一度聞きますね。なんの戦闘職業につくつもりですか?」
「ですから、剣士ですが?闘士でもいいですけど?」
その時、後ろから野太い声がかかった。
見た感じならず者感がハンパない。
短髪の黒髪で無精髭は生えまくり、少し筋肉質で右頬には十字架の傷跡が残っていた。
っていうか狼もそうだけど十字架の傷跡ってどうやって残るんだろうか。自分で傷つけるのかなぁ?木暮と気が合いそうだ。
「姉ちゃんやめときな!剣士なんざ死にに行くだけの無駄な職業さ!闘士も一緒だ!神法の才能がねぇのかしらねぇが、命は無駄にすんなや!」
・・・姉ちゃんって。
こっちに向いて行って来てんだが?
・・・どういう了見で?
「だからそこの黒髪の姉ちゃんだよ!黒髪ロングの姉ちゃんだ!さらに言えば本持ってて、子熊連れてる姉ちゃんだ!」
さらに周りを見渡す。
・・・そんな特徴的なやつ見つからねぇんだが。
そうしているとならず者(仮)はいきなり今までいた入り口付近からこちらの方向へと歩き始めた。
それで止まるのがぁ・・・俺の前ねぇ。
そして俺の腕を掴んで声を荒げる。
「あんただよ!シカトすんなや!」
「あ?」
つまり?こいつは俺のことを女と言って来てんのか?
「・・・質問だ。この世界では男のことを“姉ちゃん”って呼ぶのか?」
「はあ?呼ばねぇよ!あんたは男じゃねぇって!当たり前だろ!?」
・・・ほう。
良い度胸だ。
この世界の冒険者の実力、見せてもらおうか。
俺は座っていた椅子から立ち上がる。
シシラさんはワタワタしているのだが勇馬の目には入っていなかった。ちなみにその顔が多少ながらワクワクしていたのも目には入っていない。
「おお?姉ちゃん、やる気か?剣士志望だったら俺を身体一つで倒してみな!とはいえ最初はハンデとしてデコピンぐらいなら当てさせてやるよ!」
よし、それじゃあやらせてもらおう。
まずデコピンの威力で相手を驚かせ、その後蹴りを一発入れる。これで少しは認めんだろ。
俺は目の前のクソ野郎に向けてデコピンの構えを行う。
そして力を溜めていた人差し指を解放する!
バチコーーン
・・・って、え?
あれま?
吹き飛んだんだけど?
あれか?
後ろに飛んで衝撃逃すってやつか?それにしては床にめりこんでんだけど?
もしかして蹴りを入れると解ってわざと後ろに逃げた?めり込んでるけど。
死んだふり?口から泡、吹き出してるけど?
どゆこと?
俺がプチパニックに陥る中、誰かが叫んだ。
「し、新人が、『永遠の攻撃』のザルドを倒したぁあああ!!!」
と。
とりあえず言わせて貰う。
「二つ名ダセェええええ!!!」
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