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2章、ハードな森編
34、阿修羅にしてはふざけてやがるぜ
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おいおい、阿修羅かよ。可笑しいだろ。
でもな、結構デザイン違うぞ。だって考えてみて下さい。
左側の顔、ひょっとこ
真ん中の顔、般若
右側の顔、福笑い
という、阿修羅を。明らかに可笑しいだろ。腹筋崩壊するからやめろ。
しかも腕も思ってたのと違う。
一番上の一対の腕、キラキラしてる
真ん中の一対の腕、蟷螂みたい
一番下の一対の腕、めっちゃ太い
今度は機能的な面で違ってるようだ。でも、顔が違う理由はなんですか?
本気で気になる。
『なんだね?ボクが作ったアズラにビビっているのかね?』
いえ、それ以上に見た目の作り直しを要請したい。
『何を言っているんだい?カッコいいだろう?もしコレをカッコ悪いと思っているなら君にはセンスという概念がないのだね。可哀想に』
俺はお前の事を全力で憐れむよ。ヘンテコセンスを持ってしまったことに。
『ところで、余計な話が過ぎてしまったね。君が強いとは言え、この敵はなかなか強いよ』
この言葉を聞いて、改めて阿修羅を見る。すると・・・えっ?コレあり?
なんとそこには一瞬で距離を詰め、一番下の腕を盾と見立て、真ん中の腕で俺を斬り裂こうとし、一番上の腕から炎の神法を出そうとしていた阿修羅がいた。
俺は盾の腕を蹴りで吹き飛ばし、真ん中の腕を剣で受け流し、迫る人一人分の神法を【鱗装】でガードする。
なんとか【鱗装】で神法の力を受けきれたがやはりダメージは残る。
そこで慌てて距離を取る。
やるなら一瞬、身体がでかい分死角は多いはず。
そうしたいのは山々なのだが・・・コイツ凄く速い。阿修羅、本気で速い、早い、疾い。
ていうかコイツ、バランス良過ぎ。
コイツら一体一体なら問題は全く無い。剣技の奴は腕ごとおってエンド。神法士は剣技でピチュんと。防御は雷撃でも食らわせてやればいい。
だけど、コイツらは近接、援護、防御の3つの役目をそれぞれが果たしている。
正直言って厄介。
捌ききれない剣が、神法が鎧や髪を掠める。
だがしかし、俺にはまだ奥の手があるのです。
俺はアイテムボックスから赤い実を取り出した。そして、それを今間近に迫っている阿修羅に向けて投げる。
阿修羅がそれに気を取られている間に俺は阿修羅から距離をとった。そしてアイテムボックスからまた別の実を取り出す。今度は黒色の実を。
阿修羅が赤い実を避けた。その阿修羅に新たに取り出した実を当てる。
瞬間、視界が黒く染まる。阿修羅を取り囲むようにして。
勇馬は今だ!と言わんばかりに斬撃を発生させる。黒色の霧は勇馬も包み込んでいる。
だが、勇馬には【気配感知】がある。たとえ視覚的に捉えられずとも相手を倒すことならできる。
斬り続けること10秒、やがて、ズシーンと音が鳴った。
黒い死角が晴れるとそこには身体中が傷だらけになっている阿修羅がいた。1番下の腕こそ少ししか傷が無いものの他の部分は切断されただれていた。
『・・・うっわ、卑怯だねぇ~。一応、第2の試練はクリアだけどさぁ~、君にはプライドはないのかい?』
そのプライドとやらが人生において役立つなら考えてやる。
『君は悪役かい?まあ、機転はあるようだしあながち間違ってはいないね。どちらかというとズル賢い人って感じかな?』
好きなように言え。・・・ところで次のドアはどこにあるんだよ?
『ああ、開けとくよ。どうせアズラのことは食うんでしょうよ。だったら食べてる間にドアつけとくから』
なら、食べさせてもらおう。
俺は丁寧に阿修羅を解体していった。
......................................................................
ドアを目の前に、俺は最後のステータスの確認をする。
黒輝 勇馬 ♀ Lv.61
【種族】
上級世界人
【ステータス】
HP 7010/7010
SP 7760/7760
MP 0/0
AP 9500/9500
GP 6400
MGP 189
FP 8900
【称号】
上級剣士、上級闘士、軍師、料理人、美女、被封印者、上級世界人、仕事人、逃走者、愛植家、魔獣を殲滅せし者、魔人
【スキル】
剣術Lv.10、斬撃強化Lv.3、闘術Lv.10、衝撃強化Lv.2、AP大上昇、SP大上昇、FP大上昇、視覚大拡張、運気大上昇、念話、万能味覚、魅了、封印Lv.4、成長倍加、アイテムボックス×800、超並列思考、超高速思考、逃げ足、瞬脚、雷攻撃Lv.8、雷耐性Lv.9、空間機動、火耐性Lv.2、水耐性Lv.6、風耐性Lv.2、毒攻撃Lv.1、毒耐性Lv.4、気配感知、気配遮断、魔獣殺法、威圧、夜目、破壊耐性Lv.3、皮膚硬化、筋肉硬化、筋肉増強、破壊強化Lv.2、鱗装、遊泳、堅固、天眼
新たに手に入れた【堅固】はGPを主に強化するスキルだ。おそらく、あの腕が硬かったのはこれによるものだろう。
一方、【天眼】は見切りを高性能にしたようなスキルだ。凄くスローモーションに見える。すごいんだよ。1秒が10秒くらいに思えます。
さてと・・・これで最後だ。どうなるかはわからない。
今回も果てしなく厄介な相手だろう。
でも勝ってやる。勝ってまたあいつらと再会してやる。北村を倒せるだけの力を得て。
ただの鉄のドアが果てしなく重いものに感じられた。それでも無理やりこじ開ける。
そして、最終試練へと進み出した。
でもな、結構デザイン違うぞ。だって考えてみて下さい。
左側の顔、ひょっとこ
真ん中の顔、般若
右側の顔、福笑い
という、阿修羅を。明らかに可笑しいだろ。腹筋崩壊するからやめろ。
しかも腕も思ってたのと違う。
一番上の一対の腕、キラキラしてる
真ん中の一対の腕、蟷螂みたい
一番下の一対の腕、めっちゃ太い
今度は機能的な面で違ってるようだ。でも、顔が違う理由はなんですか?
本気で気になる。
『なんだね?ボクが作ったアズラにビビっているのかね?』
いえ、それ以上に見た目の作り直しを要請したい。
『何を言っているんだい?カッコいいだろう?もしコレをカッコ悪いと思っているなら君にはセンスという概念がないのだね。可哀想に』
俺はお前の事を全力で憐れむよ。ヘンテコセンスを持ってしまったことに。
『ところで、余計な話が過ぎてしまったね。君が強いとは言え、この敵はなかなか強いよ』
この言葉を聞いて、改めて阿修羅を見る。すると・・・えっ?コレあり?
なんとそこには一瞬で距離を詰め、一番下の腕を盾と見立て、真ん中の腕で俺を斬り裂こうとし、一番上の腕から炎の神法を出そうとしていた阿修羅がいた。
俺は盾の腕を蹴りで吹き飛ばし、真ん中の腕を剣で受け流し、迫る人一人分の神法を【鱗装】でガードする。
なんとか【鱗装】で神法の力を受けきれたがやはりダメージは残る。
そこで慌てて距離を取る。
やるなら一瞬、身体がでかい分死角は多いはず。
そうしたいのは山々なのだが・・・コイツ凄く速い。阿修羅、本気で速い、早い、疾い。
ていうかコイツ、バランス良過ぎ。
コイツら一体一体なら問題は全く無い。剣技の奴は腕ごとおってエンド。神法士は剣技でピチュんと。防御は雷撃でも食らわせてやればいい。
だけど、コイツらは近接、援護、防御の3つの役目をそれぞれが果たしている。
正直言って厄介。
捌ききれない剣が、神法が鎧や髪を掠める。
だがしかし、俺にはまだ奥の手があるのです。
俺はアイテムボックスから赤い実を取り出した。そして、それを今間近に迫っている阿修羅に向けて投げる。
阿修羅がそれに気を取られている間に俺は阿修羅から距離をとった。そしてアイテムボックスからまた別の実を取り出す。今度は黒色の実を。
阿修羅が赤い実を避けた。その阿修羅に新たに取り出した実を当てる。
瞬間、視界が黒く染まる。阿修羅を取り囲むようにして。
勇馬は今だ!と言わんばかりに斬撃を発生させる。黒色の霧は勇馬も包み込んでいる。
だが、勇馬には【気配感知】がある。たとえ視覚的に捉えられずとも相手を倒すことならできる。
斬り続けること10秒、やがて、ズシーンと音が鳴った。
黒い死角が晴れるとそこには身体中が傷だらけになっている阿修羅がいた。1番下の腕こそ少ししか傷が無いものの他の部分は切断されただれていた。
『・・・うっわ、卑怯だねぇ~。一応、第2の試練はクリアだけどさぁ~、君にはプライドはないのかい?』
そのプライドとやらが人生において役立つなら考えてやる。
『君は悪役かい?まあ、機転はあるようだしあながち間違ってはいないね。どちらかというとズル賢い人って感じかな?』
好きなように言え。・・・ところで次のドアはどこにあるんだよ?
『ああ、開けとくよ。どうせアズラのことは食うんでしょうよ。だったら食べてる間にドアつけとくから』
なら、食べさせてもらおう。
俺は丁寧に阿修羅を解体していった。
......................................................................
ドアを目の前に、俺は最後のステータスの確認をする。
黒輝 勇馬 ♀ Lv.61
【種族】
上級世界人
【ステータス】
HP 7010/7010
SP 7760/7760
MP 0/0
AP 9500/9500
GP 6400
MGP 189
FP 8900
【称号】
上級剣士、上級闘士、軍師、料理人、美女、被封印者、上級世界人、仕事人、逃走者、愛植家、魔獣を殲滅せし者、魔人
【スキル】
剣術Lv.10、斬撃強化Lv.3、闘術Lv.10、衝撃強化Lv.2、AP大上昇、SP大上昇、FP大上昇、視覚大拡張、運気大上昇、念話、万能味覚、魅了、封印Lv.4、成長倍加、アイテムボックス×800、超並列思考、超高速思考、逃げ足、瞬脚、雷攻撃Lv.8、雷耐性Lv.9、空間機動、火耐性Lv.2、水耐性Lv.6、風耐性Lv.2、毒攻撃Lv.1、毒耐性Lv.4、気配感知、気配遮断、魔獣殺法、威圧、夜目、破壊耐性Lv.3、皮膚硬化、筋肉硬化、筋肉増強、破壊強化Lv.2、鱗装、遊泳、堅固、天眼
新たに手に入れた【堅固】はGPを主に強化するスキルだ。おそらく、あの腕が硬かったのはこれによるものだろう。
一方、【天眼】は見切りを高性能にしたようなスキルだ。凄くスローモーションに見える。すごいんだよ。1秒が10秒くらいに思えます。
さてと・・・これで最後だ。どうなるかはわからない。
今回も果てしなく厄介な相手だろう。
でも勝ってやる。勝ってまたあいつらと再会してやる。北村を倒せるだけの力を得て。
ただの鉄のドアが果てしなく重いものに感じられた。それでも無理やりこじ開ける。
そして、最終試練へと進み出した。
応援ありがとうございます!
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