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2章、ハードな森編

27、勇馬、スキルを試す

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 ふむふむ、なるほど。

 黒輝 勇馬くろき ゆうま  以下略 Lv.18
【種族】
上級世界人
【ステータス】
HP 2060/2060
SP 2630/2630
MP 0/0
AP 3190
GP 1970
MGP 78
FP 2990
【称号】
中級剣士、中級闘士、軍師、料理人、美女、被封印者、上級世界人、仕事人、逃走者、愛植家
【スキル】
剣術Lv.8、闘術Lv.8、見切り、AP上昇、SP上昇、FP上昇、視覚拡張、運気上昇、念話、万能味覚、魅了、封印Lv.3、成長倍加、アイテムボックス×200、並列思考、高速思考、逃げ足、瞬脚、雷攻撃Lv.2、雷耐性Lv.4

 ・・・ナニコレ?

 成長が凄いんだけど。

 この成長の原因はどうやら“魔石の摂取”によるものらしい。これを取ることで相手の一部のステータス、スキルを取り入れることができるようだ。

 ちなみに魔石を狼の肉に少量ふりかけて食べたらすごく美味しかった。・・・白飯が欲しい。この世界に白飯あるかな?

 とはいえどうやら魔石の摂取には制限があるらしく、狼の場合は3匹までしかステータスを変動させられないようだ。

 だが、魔石の恩恵はこれだけじゃない!

 なんとHP、MP、SPを全て回復させるのだ!つまり超特攻回復薬なのだ!

 やべぇ、魔石美味しすぎる(味は濃すぎるが)。

 そして、狼を食べることで手に入れたスキルは【瞬脚】、【雷攻撃】、【雷耐性】の3つ。

 案外狼、スキルの充実がすばらしい。アルベルトさん曰く、魔獣ってあまりスキルを持っていないって言ってたんだが。

 さてと、ここで試したいことが1つ。【雷攻撃】についてだ。

 【瞬脚】については大体わかった。このスキルはFPを爆発的に上昇させるスキルだ。ただし、一回使うとそのあとしばらく疲労感が出てくるのが弱点に思える。

 【雷耐性】はまんまだろう。狼の攻撃の麻痺をまあまあ防いでくれるぐらいだと思う。・・・麻痺防ぎ切れないってまだまだレベルが足りないのかなぁ?

 だがまだ【雷攻撃】については検証できていない。愛坂さえいれば男子どものプライドと引き換えにスキルの詳細を知れたというのに。

 というわけで狩りに行かねばならんのだが・・・今日は寝るッ!

 もうあの狼らとの戦闘でやる気が起こらんねん。食料はまだ保存があるし、今日は行かない。

 なので寝ます!お休み!

 ちなみにこの日、黒輝 勇馬は5秒以内で寝たと言われている。

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 ん、んーー、おはようございます。

 ぐっすり寝させていただきました。というかこの世界に来てから始めてこんな長い時間寝たかも(体内時計より)。

 よし!それではスキルを試してみるとしよう!

 その前に飯は食うが・・・。




 とりあえず標的は鹿かな?あいつ凄く動き回るんだよね。例えば木の葉を足場にして、動き回る。凄く身軽なのです。

 でも戦闘能力自体はほぼ皆無、せいぜい角がレイピアみたいに尖って鋭利になっているぐらい。

 どうやって発動するのか?やはり脳内でスキルを言ったらいいのか?それでは・・・

 【雷攻撃Lv.2】!

 全身に雷が纏われた。青白い雷光だ。成功だ!

 さてとステータスに変動はないかな?

 SP 2510/2630

 ・・・纏ってたらSPが急激に減るらしい。現在進行形で減ってるし。

 よって、すぐさま鹿を倒して奴の魔石を食わねば!SPの回復をせねば!

 俺は鹿に襲いかかる。ついでに【瞬脚】で距離を縮める。

 鹿も流石に反応できない。すぐさま雷を纏った剣を鹿に叩き込む。

 鹿に雷撃が触れる。瞬間・・・鹿が真っ黒に。

 ・・・オーバーアタックになるわ、コレ。

 とりあえず格下にはSPや食料的な問題で使わないことにしよう・・・。

 あと中の方はまだ焦げていない部分もあったのでそこは食べました。程よく焼けていて美味しかったです。

 ・・・正直、狼より美味しいのは黙っていよう。あんな苦戦した相手よりもオーバーアタックで楽に倒してしまった相手の方が美味しいってなんだか虚しくなるし。

 帰り道は明るかったが、影がひっそりとあった。

 ちなみに鹿の魔石は食べたら【立体機動】だけだった。・・・やっぱり弱くね?
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