14 / 94
1章、王国在住編
12、城下町へ
しおりを挟む
城下町、そこにはブロック積みの家が並びまさに煌びやかな光景がそこには並んでいた。
野菜を売るヒューマン、レストランの味に難癖をつける小人、それに慌てながら対応する気弱な巨人、元気に走り回る子供の獣人、アイスを夢中になりながら頬張る有翼人など沢山の種族であふれていた。
ここワッドライト王国は世界において珍しい多種族がいり混じる国である。他の国は多くても3種族程度であるがこの国は10種族が平等の権利を持って暮らしている。
そこに人々の注目を集める者たちがいた。
それは勇者である天翔らカップル・・・ではなく、いや確かに彼らも注目は集めているのだが。
だがそれ以上にあらゆる人の視線を集める5人組がいた。
1人は黒いロングヘアーをなびかせる短パン、短ズボンの美女、1人は可愛らしい金髪ハーフの少しぶかぶかなパーカーを着る男の子、また1人は高身長の優しげなVネックの上にスカジャンを着て、ジーンズを履く男性、1人は三角形のヘアピンをつけるゆるふわの白ワンピース女子、最後に鎧を着る騎士がそんな4人についてきていた。
言わずもがな勇馬ら4人組とお供のアルベルトである。
「城下町、万歳!!」
「勇馬君がおかしいのだが・・・苦労しているのだね」
「あいつも苦労してるからなぁ」
「昨日もパンと間違えてお皿食べようとしてたしねー」
「勇馬様はもはやイミス様よりも仕事していらっしゃりますからね」
仕事でクソほど鬱憤が溜まっていた勇馬はすごくハイテンションになっていた。少し他の4人が低いくらいには。
ただしほかの人々は「そんなギャップも良いですなぁ~」みたいな目線で勇馬を見ていた。
「ところで勇馬様達は今日どこに行かれるのですか?」
それを聞いて勇馬はいきなりアゲハとアイコンタクトを取り、
「俺とアゲハは生態環境ランドに興味があるからお前らは自由に行ってくれよ」
「そうだねー。アルベルトさんも用事があるんじゃないかな?」
「じ、自分ですか?いえ、特に用じは・・・」
いきなり別行動をとろうとした上に、アルベルトを園田達から引き離そうとした。アルベルトは当然否定しようとしたが勇馬とアゲハの眼光にやられたのか・・・
「いえ、すごくあります!めっちゃあります!」
いきなり意見を変えた。
「いや、待てよお前ら!明らかに言わせた感があるだろうが!」
「その通りだとも!というか非戦闘系の私達だけで歩き回ってはいかないだろう!?」
その話を聞いて慌てて2人っきりを回避しようとする2人。だがしかし・・・
「「アルベルトさん、ここ安全。そうですよね?」」
「はい!すこぶる安全です!」
アルベルトを仲間につけた勇馬達は止められない!!
「ていうかお前ら、もしかしてお互いのこと嫌なの?嫌なの?」
「それって、まあまあ失礼なんじゃないかなぁ?」
さらに勇馬達は追い討ちをかける!!
これを聞いて
「・・・分かったよ!」
「行けばいいんですね!?行けば!」
やけくそ気味に、ただし少し顔を赤らめて2人で行こうとする。
「「お土産話、楽しみにしてるぜー」」
「「うるせぇええ!!!」」
そう言って2組に別れた勇馬達。
ただし、園田達から勇馬らが見えなくなった時に。
「アゲハ!」
「分かってるよ!」
「あれ?そちらには生体環境ランドはありませんが?」
勇馬達が行こうとしたのは生体環境ランドとは逆の方向であり、というか園田達が去っていった方向だった。それを疑問に思ったアルベルトは2人に問いかけた。すると
「・・・?なにを言ってるんだ?アルベルトさん?」
「そうですよー。ここでやることは一つ」
なんだか2人ともノリノリで香ばしいポーズを取り見事に次のセリフをシンクロさせる。
「「あいつらを追跡するんだよ(ですよ)!!」
「なんでそんなに自信まんまんで言えるんですか?」
えげつないくらいワクワクしている勇馬達にアルベルトが冷静にツッコミを入れる。
「「いっくぜーい!!!」」
「(この人たち大丈夫かな)まあ、行きましょう」
ノリノリの2人に、気乗りしないアルベルトが追跡を始める。
下世話な追跡劇が始まった。
野菜を売るヒューマン、レストランの味に難癖をつける小人、それに慌てながら対応する気弱な巨人、元気に走り回る子供の獣人、アイスを夢中になりながら頬張る有翼人など沢山の種族であふれていた。
ここワッドライト王国は世界において珍しい多種族がいり混じる国である。他の国は多くても3種族程度であるがこの国は10種族が平等の権利を持って暮らしている。
そこに人々の注目を集める者たちがいた。
それは勇者である天翔らカップル・・・ではなく、いや確かに彼らも注目は集めているのだが。
だがそれ以上にあらゆる人の視線を集める5人組がいた。
1人は黒いロングヘアーをなびかせる短パン、短ズボンの美女、1人は可愛らしい金髪ハーフの少しぶかぶかなパーカーを着る男の子、また1人は高身長の優しげなVネックの上にスカジャンを着て、ジーンズを履く男性、1人は三角形のヘアピンをつけるゆるふわの白ワンピース女子、最後に鎧を着る騎士がそんな4人についてきていた。
言わずもがな勇馬ら4人組とお供のアルベルトである。
「城下町、万歳!!」
「勇馬君がおかしいのだが・・・苦労しているのだね」
「あいつも苦労してるからなぁ」
「昨日もパンと間違えてお皿食べようとしてたしねー」
「勇馬様はもはやイミス様よりも仕事していらっしゃりますからね」
仕事でクソほど鬱憤が溜まっていた勇馬はすごくハイテンションになっていた。少し他の4人が低いくらいには。
ただしほかの人々は「そんなギャップも良いですなぁ~」みたいな目線で勇馬を見ていた。
「ところで勇馬様達は今日どこに行かれるのですか?」
それを聞いて勇馬はいきなりアゲハとアイコンタクトを取り、
「俺とアゲハは生態環境ランドに興味があるからお前らは自由に行ってくれよ」
「そうだねー。アルベルトさんも用事があるんじゃないかな?」
「じ、自分ですか?いえ、特に用じは・・・」
いきなり別行動をとろうとした上に、アルベルトを園田達から引き離そうとした。アルベルトは当然否定しようとしたが勇馬とアゲハの眼光にやられたのか・・・
「いえ、すごくあります!めっちゃあります!」
いきなり意見を変えた。
「いや、待てよお前ら!明らかに言わせた感があるだろうが!」
「その通りだとも!というか非戦闘系の私達だけで歩き回ってはいかないだろう!?」
その話を聞いて慌てて2人っきりを回避しようとする2人。だがしかし・・・
「「アルベルトさん、ここ安全。そうですよね?」」
「はい!すこぶる安全です!」
アルベルトを仲間につけた勇馬達は止められない!!
「ていうかお前ら、もしかしてお互いのこと嫌なの?嫌なの?」
「それって、まあまあ失礼なんじゃないかなぁ?」
さらに勇馬達は追い討ちをかける!!
これを聞いて
「・・・分かったよ!」
「行けばいいんですね!?行けば!」
やけくそ気味に、ただし少し顔を赤らめて2人で行こうとする。
「「お土産話、楽しみにしてるぜー」」
「「うるせぇええ!!!」」
そう言って2組に別れた勇馬達。
ただし、園田達から勇馬らが見えなくなった時に。
「アゲハ!」
「分かってるよ!」
「あれ?そちらには生体環境ランドはありませんが?」
勇馬達が行こうとしたのは生体環境ランドとは逆の方向であり、というか園田達が去っていった方向だった。それを疑問に思ったアルベルトは2人に問いかけた。すると
「・・・?なにを言ってるんだ?アルベルトさん?」
「そうですよー。ここでやることは一つ」
なんだか2人ともノリノリで香ばしいポーズを取り見事に次のセリフをシンクロさせる。
「「あいつらを追跡するんだよ(ですよ)!!」
「なんでそんなに自信まんまんで言えるんですか?」
えげつないくらいワクワクしている勇馬達にアルベルトが冷静にツッコミを入れる。
「「いっくぜーい!!!」」
「(この人たち大丈夫かな)まあ、行きましょう」
ノリノリの2人に、気乗りしないアルベルトが追跡を始める。
下世話な追跡劇が始まった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
177
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる