2 / 94
1章、王国在住編
1、ただ今混乱中
しおりを挟む
俺の名前は黒輝 勇馬という、だいたい普通の高校1年生だ。性別男子のナイスガイ。年齢は15歳。血液型O型。生年月日は20xx年12月9日。身長164cm、体重54.6kg、視力はどちらもA、聴力も問題なし、というか健康的には何の問題なし。好きなものはヌイ・・・何もなし。そして重要なことが俺の故郷が地球であること。
さて、なぜ俺がここまで自分の自己紹介を嫌なほどしてきたことには理由がある。その説明のためにまず、俺の周りに状況を確認してみよう。
まず床は材質が脆そうなレンガで出来ており、その床には変な模様が描かれている。その模様の形は円形で出来ているのを忘れてはいけない。
続いて周りには学校のクラスメイトと担任の先生たちがいた。 一部の例外を除いてみんなパニックになっている。一応、俺もその例外のうちの一人だ。わからないことが起きたら状況確認、これ大切。火事のときのおはしと同じレベルでだ。
話がだいぶ脱線した。俺たちを囲むようにして配置されているアンティークな柱や置物などの材質も脆そうだ。ただし、それらのものは素晴らしいほどに精密に加工されている。
極め付けにいかにも「ルネッサーンス!!」などとほざきそうな貴族っぽいやつらがいた。あと騎士らしい方々も沢山いる。
そしてその真ん中にいるのは予想通りトランプのキングの絵柄になりそうな立派な装飾品を付けた肥えた金髪、金髭おっさ・・・イケメンがいた。うんうんほんとイケメンですね。イケメンじゃないわけがないですね。イケメンだと思うので騎士らしい方々はこちらに殺意を向けないでください。お願いいたします。
とにかく、ここはまるで地球ではないかのようなものがいっぱいだ。少なくとも、拉致やテロではないっぽい。うちの学校の近くにこんな建物がある記憶がない。 その事実は上を見れば即刻理解出来る。
俺たちの真上には天井がなく、穴となっており、その先には青い空が広がっている。ここまではいいのだが、その穴から降りてきた人が問題だ。
なぜならその背中から白鳥のような翼が生えているからだ。それだけでも明らか人外だというのに、その者の周りには電球ではなさげな小さな光がぐるぐる回っている。
これがホログラムやイルミネーションであればどれだけ良かっただろうか。
しかしその者の翼から落ちてくる羽は紛れもなく本物だった。それでもこれがホログラムやイルミネーションなのであればこの技術は夢の国で使われるべきであると考える。
よく見れば下の模様は俗に言う【魔法陣】というものにも思えた。
古そうでアンティークな部屋。貴族っぽい方々と殺気をまき散らす騎士のようななにか翼が生えている人り摩訶不思議な光源。そして俺たちの下に描かれている魔法陣。
こんなに条件が揃えば考えることはひとつ。
「転送神技、ついに成功いたしました!」
騎士の1人がそんなことを叫んだ。それに続いて周りの奴らが歓声を上げる。
ほらきたよ、んなことだと思ったよ。そんなことを思いながら俺は叫ぶ。
「ふざけんなぁぁぁー!」
どうやら俺たちはありきたりな展開を迎えたらしい。
さて、なぜ俺がここまで自分の自己紹介を嫌なほどしてきたことには理由がある。その説明のためにまず、俺の周りに状況を確認してみよう。
まず床は材質が脆そうなレンガで出来ており、その床には変な模様が描かれている。その模様の形は円形で出来ているのを忘れてはいけない。
続いて周りには学校のクラスメイトと担任の先生たちがいた。 一部の例外を除いてみんなパニックになっている。一応、俺もその例外のうちの一人だ。わからないことが起きたら状況確認、これ大切。火事のときのおはしと同じレベルでだ。
話がだいぶ脱線した。俺たちを囲むようにして配置されているアンティークな柱や置物などの材質も脆そうだ。ただし、それらのものは素晴らしいほどに精密に加工されている。
極め付けにいかにも「ルネッサーンス!!」などとほざきそうな貴族っぽいやつらがいた。あと騎士らしい方々も沢山いる。
そしてその真ん中にいるのは予想通りトランプのキングの絵柄になりそうな立派な装飾品を付けた肥えた金髪、金髭おっさ・・・イケメンがいた。うんうんほんとイケメンですね。イケメンじゃないわけがないですね。イケメンだと思うので騎士らしい方々はこちらに殺意を向けないでください。お願いいたします。
とにかく、ここはまるで地球ではないかのようなものがいっぱいだ。少なくとも、拉致やテロではないっぽい。うちの学校の近くにこんな建物がある記憶がない。 その事実は上を見れば即刻理解出来る。
俺たちの真上には天井がなく、穴となっており、その先には青い空が広がっている。ここまではいいのだが、その穴から降りてきた人が問題だ。
なぜならその背中から白鳥のような翼が生えているからだ。それだけでも明らか人外だというのに、その者の周りには電球ではなさげな小さな光がぐるぐる回っている。
これがホログラムやイルミネーションであればどれだけ良かっただろうか。
しかしその者の翼から落ちてくる羽は紛れもなく本物だった。それでもこれがホログラムやイルミネーションなのであればこの技術は夢の国で使われるべきであると考える。
よく見れば下の模様は俗に言う【魔法陣】というものにも思えた。
古そうでアンティークな部屋。貴族っぽい方々と殺気をまき散らす騎士のようななにか翼が生えている人り摩訶不思議な光源。そして俺たちの下に描かれている魔法陣。
こんなに条件が揃えば考えることはひとつ。
「転送神技、ついに成功いたしました!」
騎士の1人がそんなことを叫んだ。それに続いて周りの奴らが歓声を上げる。
ほらきたよ、んなことだと思ったよ。そんなことを思いながら俺は叫ぶ。
「ふざけんなぁぁぁー!」
どうやら俺たちはありきたりな展開を迎えたらしい。
0
お気に入りに追加
177
あなたにおすすめの小説
ハズレスキル【収納】のせいで実家を追放されたが、全てを収納できるチートスキルでした。今更土下座してももう遅い
平山和人
ファンタジー
侯爵家の三男であるカイトが成人の儀で授けられたスキルは【収納】であった。アイテムボックスの下位互換だと、家族からも見放され、カイトは家を追放されることになった。
ダンジョンをさまよい、魔物に襲われ死ぬと思われた時、カイトは【収納】の真の力に気づく。【収納】は魔物や魔法を吸収し、さらには異世界の飲食物を取り寄せることができるチートスキルであったのだ。
かくして自由になったカイトは世界中を自由気ままに旅することになった。一方、カイトの家族は彼の活躍を耳にしてカイトに戻ってくるように土下座してくるがもう遅い。
大切”だった”仲間に裏切られたので、皆殺しにしようと思います
騙道みりあ
ファンタジー
魔王を討伐し、世界に平和をもたらした”勇者パーティー”。
その一員であり、”人類最強”と呼ばれる少年ユウキは、何故か仲間たちに裏切られてしまう。
仲間への信頼、恋人への愛。それら全てが作られたものだと知り、ユウキは怒りを覚えた。
なので、全員殺すことにした。
1話完結ですが、続編も考えています。
無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
(完結)足手まといだと言われパーティーをクビになった補助魔法師だけど、足手まといになった覚えは無い!
ちゃむふー
ファンタジー
今までこのパーティーで上手くやってきたと思っていた。
なのに突然のパーティークビ宣言!!
確かに俺は直接の攻撃タイプでは無い。
補助魔法師だ。
俺のお陰で皆の攻撃力防御力回復力は約3倍にはなっていた筈だ。
足手まといだから今日でパーティーはクビ??
そんな理由認められない!!!
俺がいなくなったら攻撃力も防御力も回復力も3分の1になるからな??
分かってるのか?
俺を追い出した事、絶対後悔するからな!!!
ファンタジー初心者です。
温かい目で見てください(*'▽'*)
一万文字以下の短編の予定です!
皇国の復讐者 〜国を出た無能力者は、復讐を胸に魔境を生きる。そして数年後〜
ネコミコズッキーニ
ファンタジー
「あいつがどこの国のどんな貴族でも関係ない。必ず追い詰めて絶対に殺してやる! 絶対に絶対に絶対に絶対にっ!!」
七星皇国の武家に生まれた陸立理玖。幼い頃は剣の才に溢れ、将来を期待されていた彼であったが「霊力」に目覚める事なく15才を迎えてしまった。そんな彼を家に置く事はできないと生家を追われてしまう。だが理玖はただでは追い出されまいと、家宝の刀を持ち出して国を出た。
出奔した先で自由気ままに生きていたが、ある日帝国の魔術師の謀略に巻き込まれてしまう。復讐を決意し帝国へ向かうが、その道中の船旅で嵐に遭遇、目覚めるとそこは人外魔境の地であった。
数々の苦難に遭いながらも決して復讐を諦めず、意地と気合で生き抜く日々が始まる。そして数年後、理玖は魔境からの脱出を果たす。そこにはかつて無能者と呼ばれていた面影はなかった。
復讐から始まり、やがて世界を救う事になる救世の物語。
私に成り代わって嫁ごうとした妹ですが、即行で婚約者にバレました
あーもんど
恋愛
ずっと腹違いの妹の方を優遇されて、生きてきた公爵令嬢セシリア。
正直不満はあるものの、もうすぐ結婚して家を出るということもあり、耐えていた。
でも、ある日……
「お前の人生を妹に譲ってくれないか?」
と、両親に言われて?
当然セシリアは反発するが、無理やり体を押さえつけられ────妹と中身を入れ替えられてしまった!
この仕打ちには、さすがのセシリアも激怒!
でも、自分の話を信じてくれる者は居らず……何も出来ない。
そして、とうとう……自分に成り代わった妹が結婚準備のため、婚約者の家へ行ってしまった。
────嗚呼、もう終わりだ……。
セシリアは全てに絶望し、希望を失うものの……数日後、婚約者のヴィンセントがこっそり屋敷を訪ねてきて?
「あぁ、やっぱり────君がセシリアなんだね。会いたかったよ」
一瞬で正体を見抜いたヴィンセントに、セシリアは動揺。
でも、凄く嬉しかった。
その後、セシリアは全ての事情を説明し、状況打破の協力を要請。
もちろん、ヴィンセントは快諾。
「僕の全ては君のためにあるんだから、遠慮せず使ってよ」
セシリアのことを誰よりも愛しているヴィンセントは、彼女のため舞台を整える。
────セシリアをこんな目に遭わせた者達は地獄へ落とす、と胸に決めて。
これは姉妹の入れ替わりから始まる、報復と破滅の物語。
■小説家になろう様にて、先行公開中■
■2024/01/30 タイトル変更しました■
→旧タイトル:偽物に騙されないでください。本物は私です
クラス転移から逃げ出したイジメられっ子、女神に頼まれ渋々異世界転移するが職業[逃亡者]が無能だと処刑される
こたろう文庫
ファンタジー
日頃からいじめにあっていた影宮 灰人は授業中に突如現れた転移陣によってクラスごと転移されそうになるが、咄嗟の機転により転移を一人だけ回避することに成功する。しかし女神の説得?により結局異世界転移するが、転移先の国王から職業[逃亡者]が無能という理由にて処刑されることになる
初執筆作品になりますので日本語などおかしい部分があるかと思いますが、温かい目で読んで頂き、少しでも面白いと思って頂ければ幸いです。
なろう・カクヨム・アルファポリスにて公開しています
こちらの作品も宜しければお願いします
[イラついた俺は強奪スキルで神からスキルを奪うことにしました。神の力で学園最強に・・・]
チート薬学で成り上がり! 伯爵家から放逐されたけど優しい子爵家の養子になりました!
芽狐@書籍発売中
ファンタジー
⭐️チート薬学3巻発売中⭐️
ブラック企業勤めの37歳の高橋 渉(わたる)は、過労で倒れ会社をクビになる。
嫌なことを忘れようと、異世界のアニメを見ていて、ふと「異世界に行きたい」と口に出したことが、始まりで女神によって死にかけている体に転生させられる!
転生先は、スキルないも魔法も使えないアレクを家族は他人のように扱い、使用人すらも見下した態度で接する伯爵家だった。
新しく生まれ変わったアレク(渉)は、この最悪な現状をどう打破して幸せになっていくのか??
更新予定:なるべく毎日19時にアップします! アップされなければ、多忙とお考え下さい!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる