9 / 29
共同作業
1
しおりを挟む
人の指を咥えて喜ぶような、そんな育てられ方をした覚えはない。
母がそんなことを聞いたら、卒倒してしまうだろう。
これもオメガの性(さが)なのだとすれば、昔の人がいろいろと工夫をしてきたのも理解できる。
貴族の邸宅にはどんな形であれ、オメガの発情対策があった。
古くの名残ならば鉄格子の付いた牢、地下牢。ウェントワース侯爵邸の場合、離れだ。
本宅である建物と回廊で繋がる形で、一人で住まうのに丁度よい広さの別棟がある。
オメガが発情すれば、その匂いは人のベータの劣情さえも煽る。それを避ける為と言われている。
ハドリーのようにオメガの発情に反応しない人が多ければ、こんな発想も無かっただろう。
別棟は裕福な特権階級の人たちの邸宅に多いが、絶対数が少ないオメガのために建てられているのかと言われれば、たぶん、それだけではない。
性(オメガ)を楽しむ人(オメガ)がいるのは確かだし、好色なベータの貴族がオメガの娼婦を囲うのもよくある話。
アルファがオメガの首の後ろを噛めば、お互いしか求められない身体になるが、どちらか、または双方がそれを望まない場合もある。
自分の性癖を満たしつつ醜聞を防ぐために、あると便利な建物なのだろう。
そのウェントワース侯爵家のオメガ居住用別棟に、イザベラは滞在していた。
「侯爵様。私は一度、家に戻った方が……」
ハドリーは屋敷に戻って来るや否や、待ち構えていたように王宮に呼び出されてしまった。
もう一週間は帰ってきていない。
王宮に居住用の部屋を与えられているというから、そこで寝泊まりをしているのだろう。
悪いと思っているのか、毎日、イザベラ宛に花と手紙が届けられる。
手紙の返事を書くわけでもないのに、だ。
「コートナー家に安全に暮らせる工事が終わっていないと報告を受けている。私たちの話し相手は飽きてしまったかな」
「いえ、そんな。良くしてもらって申し訳なくて……」
「それならば気にする必要はないよ」
ウェントワース侯爵ことエックハルトは微笑んだ。
エックハルトと呼んで欲しいと初対面から歓迎してくれた上に、届けられた花を離れに運ばせ生けるように指示をしてくれている。
スラリとした逞しい体型の、グレーカラーの髪がその凛々しさを引き立てる紳士だ。
「ハーブ園は母君が面倒をみているようだ。野生の熊が出たのだろう。安全の確保が確認できない限りは、あちらにも戻れないよ」
「でも、私が住んでいた小屋は山間では無いので……」
「野生の動物が人里に降りてくるなんてざらにあることだ」
パートナーであるマーロリーは、スレンダーで狼らしい鋭さを持つ濃紺の髪が印象的な紳士だ。
寡黙だがイザベラを気にかけてくれている。
二人に共通しているのは優しさと、帰ると言わせない圧。
「イザベラ、ハドリーが帰ってくるまでは待ってくれないか」
マーロリーはそう言って、外はサクサクで中は甘い果実のペーストが挟んである、小さなお菓子を勧めてくれる。
口の中に入れると果物の香りが広がって、噛んでいるとふわりと口の中で消えるような触感が癖になるお菓子だ。
即効性ハーブもこれくらいおいしければいいのにと思いながら食べる。
紅茶とよく合って、自分の主張がすっかり萎んでしまったのがわかった。
おいしさのあまり、耳がふわふわと動いてしまう。
「とてもおいしいです。でも」
「それは良かった」
話は強制的に終了させられた。
エックハルトとマーロリーはお菓子に口を付けず、食べるイザベラをニコニコと見るだけだ。
この構図は、知っている。絵本で読んだことがある。
兎を太らせて食べようとしている狼の話。
それを想像してイザベラも何とか断ろうとするのだが、毎回根負けしてしまう。
どれも一口サイズで、甘くて、蕩けてしまいそうなほどにおいしいせいだ。
しっかりハーブを取っているお陰か、発情が起こる気配もない。
小屋の不自由さが嫌いだったわけではないが、ウェントワース侯爵邸は快適すぎで気が緩んで食が進んでしまう。
貴族間では力の順位というものがあるが、侯爵家は歴史や血筋は確かでかなり高位だ。
王都に広い屋敷を維持できる財力もある。
使用人はしっかりと教育されていて、見目も良く礼儀正しい。彼らはイザベラの身の回りの世話も、てきぱきとこなし話し相手にもなってくれる。
侯爵家に仕えることを誇りに思っている彼らに、自分のことは自分でできると言えば、彼らの仕事だけでなく自尊心を奪うことになる。
小屋ではハーブ摘みから乾燥調合、身の回りの事も一人でしていた。
目まぐるしい労働をパタリとしなくなったのだから絶対に太る。
自分の性(オメガ)のこともあって、自由に屋敷を自由に歩くのも遠慮しているから尚更だ。
暇を持て余し、つい、お菓子に手が伸びている悪循環に陥っている。
このまま滞在していもいいのだろうかと悩むたびに、ハドリーの言動を思い出す。
手の甲を親指で撫でながら、金色の目が自分を見据えた。
形の良い唇が、ゆっくりと紡いだのだ。
『約束ですよ。ここにいてください。侯爵家のことを学んでくださいね』
なぜ侯爵家のことを学ばないといけないのか、という質問を飲み込んでしまうくらいの、魅力だった。
『帰るなんて言ったら、あげませんよ』
そう言って、指をイザベラの唇に沿わせてきた。
無意識に唇でその指を食んでしまったのだから、思い出すだけで頬が赤くなる。
送られてくる手紙には『ゆっくり眠れているか』『寂しくはないか』『もう少しで帰るから待っていた欲しいと』気遣い言葉を並んでいた。
ただの客であるイザベラにこんなことを言えるのだから、番(つがい)の相手には想像もつかないような優しい態度をとるのだろう。
言われたからではないが、時間を持て余しているということもあって、この一週間でウェントワース侯爵家については、詳しくなってしまった。
領地経営の他に、王都にある港湾管理を国から任されているのは知っていた。
煩雑なものを本家が取り仕切り、分家で現場を担っているそうだ。
王宮に呼び出されたのも、港で問題が起こったのかなとイザベラはぼんやりと思っていた。
母がそんなことを聞いたら、卒倒してしまうだろう。
これもオメガの性(さが)なのだとすれば、昔の人がいろいろと工夫をしてきたのも理解できる。
貴族の邸宅にはどんな形であれ、オメガの発情対策があった。
古くの名残ならば鉄格子の付いた牢、地下牢。ウェントワース侯爵邸の場合、離れだ。
本宅である建物と回廊で繋がる形で、一人で住まうのに丁度よい広さの別棟がある。
オメガが発情すれば、その匂いは人のベータの劣情さえも煽る。それを避ける為と言われている。
ハドリーのようにオメガの発情に反応しない人が多ければ、こんな発想も無かっただろう。
別棟は裕福な特権階級の人たちの邸宅に多いが、絶対数が少ないオメガのために建てられているのかと言われれば、たぶん、それだけではない。
性(オメガ)を楽しむ人(オメガ)がいるのは確かだし、好色なベータの貴族がオメガの娼婦を囲うのもよくある話。
アルファがオメガの首の後ろを噛めば、お互いしか求められない身体になるが、どちらか、または双方がそれを望まない場合もある。
自分の性癖を満たしつつ醜聞を防ぐために、あると便利な建物なのだろう。
そのウェントワース侯爵家のオメガ居住用別棟に、イザベラは滞在していた。
「侯爵様。私は一度、家に戻った方が……」
ハドリーは屋敷に戻って来るや否や、待ち構えていたように王宮に呼び出されてしまった。
もう一週間は帰ってきていない。
王宮に居住用の部屋を与えられているというから、そこで寝泊まりをしているのだろう。
悪いと思っているのか、毎日、イザベラ宛に花と手紙が届けられる。
手紙の返事を書くわけでもないのに、だ。
「コートナー家に安全に暮らせる工事が終わっていないと報告を受けている。私たちの話し相手は飽きてしまったかな」
「いえ、そんな。良くしてもらって申し訳なくて……」
「それならば気にする必要はないよ」
ウェントワース侯爵ことエックハルトは微笑んだ。
エックハルトと呼んで欲しいと初対面から歓迎してくれた上に、届けられた花を離れに運ばせ生けるように指示をしてくれている。
スラリとした逞しい体型の、グレーカラーの髪がその凛々しさを引き立てる紳士だ。
「ハーブ園は母君が面倒をみているようだ。野生の熊が出たのだろう。安全の確保が確認できない限りは、あちらにも戻れないよ」
「でも、私が住んでいた小屋は山間では無いので……」
「野生の動物が人里に降りてくるなんてざらにあることだ」
パートナーであるマーロリーは、スレンダーで狼らしい鋭さを持つ濃紺の髪が印象的な紳士だ。
寡黙だがイザベラを気にかけてくれている。
二人に共通しているのは優しさと、帰ると言わせない圧。
「イザベラ、ハドリーが帰ってくるまでは待ってくれないか」
マーロリーはそう言って、外はサクサクで中は甘い果実のペーストが挟んである、小さなお菓子を勧めてくれる。
口の中に入れると果物の香りが広がって、噛んでいるとふわりと口の中で消えるような触感が癖になるお菓子だ。
即効性ハーブもこれくらいおいしければいいのにと思いながら食べる。
紅茶とよく合って、自分の主張がすっかり萎んでしまったのがわかった。
おいしさのあまり、耳がふわふわと動いてしまう。
「とてもおいしいです。でも」
「それは良かった」
話は強制的に終了させられた。
エックハルトとマーロリーはお菓子に口を付けず、食べるイザベラをニコニコと見るだけだ。
この構図は、知っている。絵本で読んだことがある。
兎を太らせて食べようとしている狼の話。
それを想像してイザベラも何とか断ろうとするのだが、毎回根負けしてしまう。
どれも一口サイズで、甘くて、蕩けてしまいそうなほどにおいしいせいだ。
しっかりハーブを取っているお陰か、発情が起こる気配もない。
小屋の不自由さが嫌いだったわけではないが、ウェントワース侯爵邸は快適すぎで気が緩んで食が進んでしまう。
貴族間では力の順位というものがあるが、侯爵家は歴史や血筋は確かでかなり高位だ。
王都に広い屋敷を維持できる財力もある。
使用人はしっかりと教育されていて、見目も良く礼儀正しい。彼らはイザベラの身の回りの世話も、てきぱきとこなし話し相手にもなってくれる。
侯爵家に仕えることを誇りに思っている彼らに、自分のことは自分でできると言えば、彼らの仕事だけでなく自尊心を奪うことになる。
小屋ではハーブ摘みから乾燥調合、身の回りの事も一人でしていた。
目まぐるしい労働をパタリとしなくなったのだから絶対に太る。
自分の性(オメガ)のこともあって、自由に屋敷を自由に歩くのも遠慮しているから尚更だ。
暇を持て余し、つい、お菓子に手が伸びている悪循環に陥っている。
このまま滞在していもいいのだろうかと悩むたびに、ハドリーの言動を思い出す。
手の甲を親指で撫でながら、金色の目が自分を見据えた。
形の良い唇が、ゆっくりと紡いだのだ。
『約束ですよ。ここにいてください。侯爵家のことを学んでくださいね』
なぜ侯爵家のことを学ばないといけないのか、という質問を飲み込んでしまうくらいの、魅力だった。
『帰るなんて言ったら、あげませんよ』
そう言って、指をイザベラの唇に沿わせてきた。
無意識に唇でその指を食んでしまったのだから、思い出すだけで頬が赤くなる。
送られてくる手紙には『ゆっくり眠れているか』『寂しくはないか』『もう少しで帰るから待っていた欲しいと』気遣い言葉を並んでいた。
ただの客であるイザベラにこんなことを言えるのだから、番(つがい)の相手には想像もつかないような優しい態度をとるのだろう。
言われたからではないが、時間を持て余しているということもあって、この一週間でウェントワース侯爵家については、詳しくなってしまった。
領地経営の他に、王都にある港湾管理を国から任されているのは知っていた。
煩雑なものを本家が取り仕切り、分家で現場を担っているそうだ。
王宮に呼び出されたのも、港で問題が起こったのかなとイザベラはぼんやりと思っていた。
0
お気に入りに追加
171
あなたにおすすめの小説
獣人公爵のエスコート
ざっく
恋愛
デビューの日、城に着いたが、会場に入れてもらえず、別室に通されたフィディア。エスコート役が来ると言うが、心当たりがない。
将軍閣下は、番を見つけて興奮していた。すぐに他の男からの視線が無い場所へ、移動してもらうべく、副官に命令した。
軽いすれ違いです。
書籍化していただくことになりました!それに伴い、11月10日に削除いたします。
急に運命の番と言われても。夜会で永遠の愛を誓われ駆け落ちし、数年後ぽい捨てされた母を持つ平民娘は、氷の騎士の甘い求婚を冷たく拒む。
石河 翠
恋愛
ルビーの花屋に、隣国の氷の騎士ディランが現れた。
雪豹の獣人である彼は番の匂いを追いかけていたらしい。ところが花屋に着いたとたんに、手がかりを失ってしまったというのだ。
一時的に鼻が詰まった人間並みの嗅覚になったディランだが、番が見つかるまでは帰らないと言い張る始末。ルビーは彼の世話をする羽目に。
ルビーと喧嘩をしつつ、人間についての理解を深めていくディラン。
その後嗅覚を取り戻したディランは番の正体に歓喜し、公衆の面前で結婚を申し込むが冷たく拒まれる。ルビーが求婚を断ったのには理由があって……。
愛されることが怖い臆病なヒロインと、彼女のためならすべてを捨てる一途でだだ甘なヒーローの恋物語。
この作品は、他サイトにも投稿しております。
扉絵は写真ACより、チョコラテさまの作品(ID25481643)をお借りしています。

初恋をこじらせた騎士軍師は、愛妻を偏愛する ~有能な頭脳が愛妻には働きません!~
如月あこ
恋愛
宮廷使用人のメリアは男好きのする体型のせいで、日頃から貴族男性に絡まれることが多く、自分の身体を嫌っていた。
ある夜、悪辣で有名な貴族の男に王城の庭園へ追い込まれて、絶体絶命のピンチに陥る。
懸命に守ってきた純潔がついに散らされてしまう! と、恐怖に駆られるメリアを助けたのは『騎士軍師』という特別な階級を与えられている、策士として有名な男ゲオルグだった。
メリアはゲオルグの提案で、大切な人たちを守るために、彼と契約結婚をすることになるが――。
騎士軍師(40歳)×宮廷使用人(22歳)
ひたすら不器用で素直な二人の、両片想いむずむずストーリー。
※ヒロインは、むちっとした体型(太っているわけではないが、本人は太っていると思い込んでいる)
【完結】番(つがい)でした ~美しき竜人の王様の元を去った番の私が、再び彼に囚われるまでのお話~
tea
恋愛
かつて私を妻として番として乞い願ってくれたのは、宝石の様に美しい青い目をし冒険者に扮した、美しき竜人の王様でした。
番に選ばれたものの、一度は辛くて彼の元を去ったレーアが、番であるエーヴェルトラーシュと再び結ばれるまでのお話です。
ヒーローは普段穏やかですが、スイッチ入るとややドS。
そして安定のヤンデレさん☆
ちょっぴり切ない、でもちょっとした剣と魔法の冒険ありの(私とヒロイン的には)ハッピーエンド(執着心むき出しのヒーローに囚われてしまったので、見ようによってはメリバ?)のお話です。
別サイトに公開済の小説を編集し直して掲載しています。

番から逃げる事にしました
みん
恋愛
リュシエンヌには前世の記憶がある。
前世で人間だった彼女は、結婚を目前に控えたある日、熊族の獣人の番だと判明し、そのまま熊族の領地へ連れ去られてしまった。それからの彼女の人生は大変なもので、最期は番だった自分を恨むように生涯を閉じた。
彼女は200年後、今度は自分が豹の獣人として生まれ変わっていた。そして、そんな記憶を持ったリュシエンヌが番と出会ってしまい、そこから、色んな事に巻き込まれる事になる─と、言うお話です。
❋相変わらずのゆるふわ設定で、メンタルも豆腐並なので、軽い気持ちで読んで下さい。
❋独自設定有りです。
❋他視点の話もあります。
❋誤字脱字は気を付けていますが、あると思います。すみません。

義兄に甘えまくっていたらいつの間にか執着されまくっていた話
よしゆき
恋愛
乙女ゲームのヒロインに意地悪をする攻略対象者のユリウスの義妹、マリナに転生した。大好きな推しであるユリウスと自分が結ばれることはない。ならば義妹として目一杯甘えまくって楽しもうと考えたのだが、気づけばユリウスにめちゃくちゃ執着されていた話。
「義兄に嫌われようとした行動が裏目に出て逆に執着されることになった話」のifストーリーですが繋がりはなにもありません。

次期騎士団長の秘密を知ってしまったら、迫られ捕まってしまいました
Karamimi
恋愛
侯爵令嬢で貴族学院2年のルミナスは、元騎士団長だった父親を8歳の時に魔物討伐で亡くした。一家の大黒柱だった父を亡くしたことで、次期騎士団長と期待されていた兄は騎士団を辞め、12歳という若さで侯爵を継いだ。
そんな兄を支えていたルミナスは、ある日貴族学院3年、公爵令息カルロスの意外な姿を見てしまった。学院卒院後は騎士団長になる事も決まっているうえ、容姿端麗で勉学、武術も優れているまさに完璧公爵令息の彼とはあまりにも違う姿に、笑いが止まらない。
お兄様の夢だった騎士団長の座を奪ったと、一方的にカルロスを嫌っていたルミナスだが、さすがにこの秘密は墓場まで持って行こう。そう決めていたのだが、翌日カルロスに捕まり、鼻息荒く迫って来る姿にドン引きのルミナス。
挙句の果てに“ルミタン”だなんて呼ぶ始末。もうあの男に関わるのはやめよう、そう思っていたのに…
意地っ張りで素直になれない令嬢、ルミナスと、ちょっと気持ち悪いがルミナスを誰よりも愛している次期騎士団長、カルロスが幸せになるまでのお話しです。
よろしくお願いしますm(__)m

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される
奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。
けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。
そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。
2人の出会いを描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630
2人の誓約の儀を描いた作品はこちら
「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」
https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる