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ごめんね
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ひと目見た時、女かと思った。
見目麗しい、鼻の高い色白の、色素の薄い髪色はサラサラ。
身長が低いのは、その辺の中学生にはありがちだが、164cmという身長は、女子の身長と言っても良いだろう。
雪緒は近頃、
高等部の教室の窓の向こうを、チラチラ見ている。
どうやら雪緒は、向かいの中等部の校舎から、美術室や体育館へ通る、美しい利根川省吾を目で追うような事をしている。
「ゆき?なんで窓ばっか見てんだ?具合悪いか?」
風間先生が心配をしている。
いや、悟ってしまったようだ。
「ゆき、お前ちょっと来い」
教室がざわついた。
「えっ越前呼び出し?なんかエロい事しか想像できない」と、
ニヤニヤする生徒もいる。
「助けてせんせ~胸の辺りが痛いの~(笑)」ふざけたりするのもいた。
職員室
「ゆき、窓の向こうのどこ見てた?」
「…利根川君です」
「やっぱりな~、いや、利根川省吾君だろ?ルックス良いイケメン?だから、他の生徒からも人気なんだがな…」
風間先生は理解しているようだ。
「すみません、授業中に…居残りで…良いですよ」
雪緒は下を暫く見ている。
「お前、また痩せた?」
風間先生が心配そうな言葉を投げかけるをよそに、雪緒はボーッと下を見たまま、力の無い、まるで、人形だ。
そして、それを見ていられないのか、風間先生が、雪緒は保健室で寝てた方が良いと、判断して、保健室の把瑠都先生に何やら話し合いをコソコソと…
雪緒と保健室まで同行しただけで、風間先生は後は把瑠都先生にお任せした。
「ホント…痩せたね雪緒?利根川君がどうのこうのって聞いたけど、あの美少年」
把瑠都先生は冷静だ。
「どうせ…
「?何どうしたの?」
「どうせ利根川は、今も保健室のベッドにいるんでしょ?!」
把瑠都先生と利根川省吾が、ほぼ同じ行動に頭に来ているのかが、それとも利根川が側にいるようでドキドキしているのか…雪緒も分からない。
「利根川君今保健室にいないよ?トイレかな」
把瑠都が言った。
「把瑠都も利根川も、ずーっとこのまま保健室でイチャついていれば良い!!」
雪緒は複雑な心境のようだ。
ジェラシーという事のようだ、それに把瑠都は気が付いたのも束の間。
「先生っごめんなさいお待たせしました」
この声は…
「あっ先輩!俺、利根川省吾って言います、前から先輩の事が気になってて…」
雪緒はドキドキしている、胸の鼓動が止まらない。
「お名前をお聞かせいただきたいと思っております、手なら治ったし!」
「雪緒…
「え?」
「俺の名前は越前だ」
「越前君?」
「越前雪緒…利根川だっけ?よろしくな」
「はい!こちらこそ宜しくお願い致します!!」
甘酸っぱい、青春ドラマを見ているようで、把瑠都は胸のすくみが取れた。
2人は仲良くなる、確信した。
見目麗しい、鼻の高い色白の、色素の薄い髪色はサラサラ。
身長が低いのは、その辺の中学生にはありがちだが、164cmという身長は、女子の身長と言っても良いだろう。
雪緒は近頃、
高等部の教室の窓の向こうを、チラチラ見ている。
どうやら雪緒は、向かいの中等部の校舎から、美術室や体育館へ通る、美しい利根川省吾を目で追うような事をしている。
「ゆき?なんで窓ばっか見てんだ?具合悪いか?」
風間先生が心配をしている。
いや、悟ってしまったようだ。
「ゆき、お前ちょっと来い」
教室がざわついた。
「えっ越前呼び出し?なんかエロい事しか想像できない」と、
ニヤニヤする生徒もいる。
「助けてせんせ~胸の辺りが痛いの~(笑)」ふざけたりするのもいた。
職員室
「ゆき、窓の向こうのどこ見てた?」
「…利根川君です」
「やっぱりな~、いや、利根川省吾君だろ?ルックス良いイケメン?だから、他の生徒からも人気なんだがな…」
風間先生は理解しているようだ。
「すみません、授業中に…居残りで…良いですよ」
雪緒は下を暫く見ている。
「お前、また痩せた?」
風間先生が心配そうな言葉を投げかけるをよそに、雪緒はボーッと下を見たまま、力の無い、まるで、人形だ。
そして、それを見ていられないのか、風間先生が、雪緒は保健室で寝てた方が良いと、判断して、保健室の把瑠都先生に何やら話し合いをコソコソと…
雪緒と保健室まで同行しただけで、風間先生は後は把瑠都先生にお任せした。
「ホント…痩せたね雪緒?利根川君がどうのこうのって聞いたけど、あの美少年」
把瑠都先生は冷静だ。
「どうせ…
「?何どうしたの?」
「どうせ利根川は、今も保健室のベッドにいるんでしょ?!」
把瑠都先生と利根川省吾が、ほぼ同じ行動に頭に来ているのかが、それとも利根川が側にいるようでドキドキしているのか…雪緒も分からない。
「利根川君今保健室にいないよ?トイレかな」
把瑠都が言った。
「把瑠都も利根川も、ずーっとこのまま保健室でイチャついていれば良い!!」
雪緒は複雑な心境のようだ。
ジェラシーという事のようだ、それに把瑠都は気が付いたのも束の間。
「先生っごめんなさいお待たせしました」
この声は…
「あっ先輩!俺、利根川省吾って言います、前から先輩の事が気になってて…」
雪緒はドキドキしている、胸の鼓動が止まらない。
「お名前をお聞かせいただきたいと思っております、手なら治ったし!」
「雪緒…
「え?」
「俺の名前は越前だ」
「越前君?」
「越前雪緒…利根川だっけ?よろしくな」
「はい!こちらこそ宜しくお願い致します!!」
甘酸っぱい、青春ドラマを見ているようで、把瑠都は胸のすくみが取れた。
2人は仲良くなる、確信した。
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