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しおりを挟むピロンッ スマホが鳴る。画面を見るとそこには日向からのメッセージが表示されていた。
『今日暇?』
いきなりLINEしてくるとか珍しいな
LINEでは必要最低限のことしか話してない。
『暇』
っと、これでいいだろ。
俺は送信ボタンを押した。
するとすぐに既読がつく。
珍しいと言えばもうひとつあるな、、、
最近日向の様子がおかしい。前まであんなに筋肉を遠慮なく触っていたのに今はまるで腫れ物を触るかのようだ。
そんなことを考えているうちに日向からまたメッセージが届く。
『良かったらご飯食べ行かない?ちょっと相談したいことあってさ』
『分かった、どこ集合にする?』
俺はすぐに返事をする。
相談したいこと、、、、最近の様子が関係してんのかな、、、
俺は俺が今1番恐れていることを言われる場面を想像してしまった。
ピロンッ
「っ!」
俺は直ぐにその想像をかき消した。
『 ○○駅、11時半集合で』
『 了解』
俺は時計を確認する。まだ10時だ。11時くらいに出れば間に合うだろう。
俺は寝癖を治すために洗面台へ行く。
俺は日向がそんなことを言うはずないと願うことしか出来なかった。
「、、、よしっ、行くか」
は気持ちを切り替えて家を出ようとした時に
「、、、お兄ちゃんデート?」
「うおっ、、!陽菜か、、、。デートじゃねぇよ、、、」
「なーんだ、つまんないの~。行ってらっしゃい」
「行ってきます」
俺は家をでた。
そういや、日向の家行く時も母さんに同じようなこと言われたな、、、
俺は少し懐かしい気持ちになった。
「あっ!来たきた!」
「悪い、待たせた」
待ち合わせ場所に着くと日向は既に待っていた。
「全然大丈夫だよ!じゃあ行こう!」
近くのファミレスに入った。
「ここのハンバーグ美味しいんだよ~」
「へぇ~、、」
「それでね、、」
俺は適当に相槌を打つ。
「聞いてる?」
「あぁ、、」
俺は空返事をしながら、日向の相談内容を考えていた。
なんで急に、、、しかも呼び出す程の内容だろ、、、?
「大和?ちゃんと聞いてる?」
「っ!?、、あぁ、聞いてるぞ」
「ほんとかなぁ~?」
日向は疑いの目を向ける。
「じゃあ、俺今なんて言ってた?」
「、、、、、」
「うん、聞いてないね」
「悪ぃ、、、」
そのタイミングで料理が来る。
2人は食べ始める。
「、、、まぁ、俺のせいだよね。いきなり相談したいことあるって言ったら気になるよね、、、」
「そうだな、、、」
俺は即答する。
「うーん、、、」
「、、そんなに言い難いことなのか?」
「そうだね、、、」
日向はかなり躊躇っている様子だ。そして意を決したように口を開く。
その様子から俺には日向の口から発せられる言葉が想像できてしまった。
「、、、交換条件、もうやめにしない、、、?」
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