6 / 15
6
しおりを挟む「じゃあ20分間スタートするね」
そう言って日向はスマホを押し、ベットの横の台に置いた。
俺は何をされるのかという恐怖心から目を瞑ってしまう。
すると日向が脇腹に触れてくる。
「っ、、」
俺はビクッとする。
それを気にせず日向は脇腹を揉むように撫で回す。
「ここ、外腹斜筋だよ、、、ここもしっかりと筋肉あるね、でも柔らかい、、、」
俺は少しくすぐったいような感じになりながら耐えている。
「っ、、っぅ、、くっ、、」
「何可愛い声あげてんの、、、?」
「っ、この野郎、、、くすぐったいんだよ、、、」
「へ~、そっか」
そう言うと、日向は背筋ら辺を触りだした。
「首から背中の真ん中まであるのが僧帽筋」
日向は自分で言ったところを俺の背中で撫でる。
「っ、」
そしてその手はツーっと下の方まで行く。
「で、その下が広背筋」
日向の手がまた脇腹近くにいく。
「っ」
「その横が腰方形筋」
日向はそこを摩る。
「っ、、ふ、、、、くっ、、、」
こいつ、、、俺が脇腹弱いってわかっててやってんな、、、
「っ、脇腹、ばっか、やめ、ろよ、、くすぐってぇ、、、」
「ごめんごめん、つい筋肉に夢中で」
今度は腕の方に行く。
「ここが三角筋、、、すごいね、、、綺麗、、、」
「綺麗て、、、」
「よし次は仰向けになって」
「ああ、、、」
俺は身体を回転させる。
「よいしょっ」
日向は俺に跨ってきた。
「またか、、、」
「この体勢が1番やりやすいんでね、、、」
日向はじっくりと舐めまわすように見つめる。
っ、なんか、恥ずいな、、、
「あんま、みんな、、」
「見ずには居られないよ、、、こんなに綺麗な直腹筋、大胸筋、腹斜筋、、、」
こいつ、、、本当にマニアなんだな、、、
「っ、、」
日向は腹筋を触る。
「すごい、凸凹具合が半端ない、、、」
上から下へと手の動きを繰り返す。
「っ、、本当に綺麗だ、、、」
「、、あと、何分だ、、っ」
「後、、5分、、、じゃあラストはここかな、、、」
そういい日向は胸筋を触ってくる。
「っ、、」
「意外と、柔らかいんだ、、、」
日向は感心した様子で言ってくる。
そのままツンツンと押したと思ったら、揉んでくる。
「はぁ、、!?っ、、揉むな、、、!」
何やってんだ、、こいつは、、、!?
「嫌だ、、、。男の胸って雄っぱいって言うんだよ、、、知ってた?」
「知るわけねぇだろ!、っ、」
「じゃあ覚えといてね」
「いや、意味わかんねえよ、っ、」
日向は揉み続ける。
「っ、くっ、、」
「ん?気持ち良い?」
「っん、なわけねぇだろ、、、っ、てか触るだけって言ったよな、、、?」
「だって、、」
「っ、おい、何するつもりだ、、」
「もうちょっと、いいよね、、」
そう言い日向は俺の胸に顔を埋めてきた。
「っ!!ちょっ、お前、、!!」
俺は驚き日向の肩を掴む。
ピピピピピ
タイマーの音が鳴る。
「、、、あーあ、時間経っちゃった、、」
日向はそう言うと俺から離れた。
俺、、、今、何されそうになった、、、?
俺は呆然としている。すると、日向が俺の頭に手を置いた。
「ごめん、、、最後ら辺、無理やりだった、、、」
「っ、別に、大丈夫だけどよ、、」
「でもさっきので分かったけど、抑えが効かないってああいうこと言うんだね」
「っ、、、チッ、、、」
「やっぱり怒ってますか、、、?」
「別に、怒っちゃいねぇけどよ、ただ、、」
俺は日向の目を見る。
「っ、なに、、?」
「次からはちゃんと言えよ、何するかを」
「え、、、?」
「次いきなりあんなことしたらぶん殴る」
「次、あるの、、、?」
「、、、お前が変なことしても許せるくらい、俺はお前のマッサージが気に入ってるみたいだ、、、、」
自分で言って恥ずかしくなる。
「うんっ!ありがと!」
日向は満面の笑みを見せる。
その笑顔を見た瞬間俺の顔が熱くなる。
「っ、俺、帰るわ、、、」
「うん!また月曜日ね」
「おう」
日向は玄関までついてきた。
「じゃ、またな」
「うん、バイバイ」
俺は日向の家を出た。そして自分の家に向かって歩き出す。
「ふぅ、、」
なんか、今日は疲れた、、、。マッサージしてもらったのに疲れてるってどういうことだよ、、、
1人心の中で笑う。
それにしても良い奴だなあいつ、マッサージ上手いし、ちゃんと謝れる人間だし、普通に顔整ってると思うし、、、変態だけど、、、
「あ、お兄ちゃんおかえりなさい」
「おう、ただいま」
「、、、なんか機嫌いい?」
「、、、知らん」
「知らんて、、、」
まあ、悪くはないかもしれないな。
俺は飯を食い、シャワーをしてすぐにベットにダイブする。枕に顔を沈める。
俺は日向のあの笑顔を思い出した。
、、、もっかい見たいな、、、、なんて、、、変なこと考えてんな、、、もう寝ぼけてるな、、、
いつの間にか眠りについた。
チュンチュン 鳥の声と共に目が覚める。
「あぁ~、、よく寝れたな」
昨日はマッサージされたからか、ぐっすり眠れた。身体は軽く感じられた。
「、、、ちゃんと効果あんのウザイな、、、」
俺は誰にも聞かれずに悪態をつくのであった。
0
お気に入りに追加
17
あなたにおすすめの小説


罰ゲームって楽しいね♪
あああ
BL
「好きだ…付き合ってくれ。」
おれ七海 直也(ななみ なおや)は
告白された。
クールでかっこいいと言われている
鈴木 海(すずき かい)に、告白、
さ、れ、た。さ、れ、た!のだ。
なのにブスッと不機嫌な顔をしておれの
告白の答えを待つ…。
おれは、わかっていた────これは
罰ゲームだ。
きっと罰ゲームで『男に告白しろ』
とでも言われたのだろう…。
いいよ、なら──楽しんでやろう!!
てめぇの嫌そうなゴミを見ている顔が
こっちは好みなんだよ!どーだ、キモイだろ!
ひょんなことで海とつき合ったおれ…。
だが、それが…とんでもないことになる。
────あぁ、罰ゲームって楽しいね♪
この作品はpixivにも記載されています。

思い込み激しめな友人の恋愛相談を、仕方なく聞いていただけのはずだった
たけむら
BL
「思い込み激しめな友人の恋愛相談を、仕方なく聞いていただけのはずだった」
大学の同期・仁島くんのことが好きになってしまった、と友人・佐倉から世紀の大暴露を押し付けられた名和 正人(なわ まさと)は、その後も幾度となく呼び出されては、恋愛相談をされている。あまりのしつこさに、八つ当たりだと分かっていながらも、友人が好きになってしまったというお相手への怒りが次第に募っていく正人だったが…?


【完結】義兄に十年片想いしているけれど、もう諦めます
夏ノ宮萄玄
BL
オレには、親の再婚によってできた義兄がいる。彼に対しオレが長年抱き続けてきた想いとは。
――どうしてオレは、この不毛な恋心を捨て去ることができないのだろう。
懊悩する義弟の桧理(かいり)に訪れた終わり。
義兄×義弟。美形で穏やかな社会人義兄と、つい先日まで高校生だった少しマイナス思考の義弟の話。短編小説です。
俺の好きな男は、幸せを運ぶ天使でした
たっこ
BL
【加筆修正済】
7話完結の短編です。
中学からの親友で、半年だけ恋人だった琢磨。
二度と合わないつもりで別れたのに、突然六年ぶりに会いに来た。
「優、迎えに来たぞ」
でも俺は、お前の手を取ることは出来ないんだ。絶対に。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる